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後日譚・番外編置き場
オスカー神父は子どもがほしい(※オスカー視点)
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番外編 オスカー神父は子どもがほしい
オスカーが神父になってから毎年行って来た年末の宴会。縁結びの神殿に押しかけて来た旧友のジョージが勧めるので、オスカーは仕方なくレネレットの参加を容認した。
様々なオードブルはあり物で適当に作ったものだが、ジョージはそれを美味しいと言ってよく食べた。見慣れた光景だが、オスカーとしてはあまり面白くない。今はレネレットという一緒に食事をしてくれる相手がいる。オスカーは、彼女のためだけに料理を振る舞いたかった。
「――ん? 今日はあまり飲まないんだな」
オスカーが持つグラスがなかなか空にならないのを、ジョージは明るい調子で指摘してきた。
「明日の仕事に支障が出てはいけませんからね」
「とか言って、簡単には酔わないくせに」
減っていたところに新たな酒が注がれる。
すっと飲みやすいのが特徴のこの酒は、ジョージが豊穣の神殿で作っているものだ。神殿で作っているといっても、個人で楽しむためだけのもので、彼の親しい友人たちにしか振る舞われないことをオスカーは知っている。
さっぱりとした口当たりですいすい飲めてしまうが、アルコールがかなり強い。酒豪のジョージは平気であるが、お酒になれない人には勧められない品だ。
「レネレット嬢もどうぞ」
レネレットの前に置かれたグラスは半分ほど減っている。少しずつちびちび飲んでいるようだが、それは味が好みではなかったということではなく、おそらくアルコールの強さに気づいたがゆえだろう。
「あ、美味しいですよー。私が飲むにはもったいないので、お二人でどうぞ」
赤く染まった頬が、酒のまわりを知らせている。彼女の受け答えはしっかりしているが、トロンとした目をしているのでかなり酔っているのだろう。
「レネレットさん、そろそろ休まれたらいかがですか?」
ジョージとオスカーとの会話に混じるわけでなく、ただ同席して聞いているだけのレネレットだ。彼女が除け者にされたことを怒ったのでここに残ることになったが、もう充分ではなかろうか。
オスカーが提案すると、レネレットはグラスに口をつけてぐびぐびと飲んだ。
「……そうやって、私を追い払って、男同士でお喋りって、なんかずるい」
レネレットの目が座っている。酔いすぎて絡んできているとしかオスカーには思えない。
このまま放置しておくわけにはいかないと、オスカーは立ち上がった。
「レネレットさん、飲み過ぎです。部屋に運んで差し上げましょう。今夜は冷え込みそうですし、僕の部屋で寝ていてください」
「お? そのまましばらく席を外してもいいぞ?」
ジョージが茶化す。オスカーはレネレットからジョージに顔を向けてひと睨みし、黙らせた。
レネレットの部屋は北側にあるので朝は冷えやすい。オスカーの私室は暖房設備が付いているので、朝を温かく迎えられる。ただそれだけの理由で、他意はない。
「ほら。意地を張っているものではありません。素直に身体を委ねなさい。その様子じゃ立てないでしょう?」
「た、立てるわよ!」
オスカーが促すと、レネレットはムキになったようで勢いよく椅子から立ち上がった。一応しっかりと両足で踏ん張っている。
「これならまだ一緒にいてもいいでしょ! 私、日付が変わるときにも、オスカーと一緒にいたいのっ!」
怒鳴るような大きな声で告げたレネレットは、グラスに残っていたお酒を一気に呷った。
「好きな人と一緒に年越ししたいの……ひっく……ずっとずっと、憧れて……ひっく……」
声が小さくなっていくと、レネレットの身体からふっと力が抜ける。
オスカーは慌てて彼女の身体を支えた。怪我をさせることなく受け止める。彼女が無事でよかったとオスカーは安堵した。
「……寝ましたか」
オスカーは顔を覗き込む。腕の中のレネレットは、真っ赤な顔をしながらスヤスヤと寝息を立てていた。ずいぶんと無防備だ。
「結構ねばったが、惜しかったな」
ジョージの言葉に、オスカーはそうだなと心の中で同意した。
時計塔から鐘の音が響く。日付が変わったことを知らせる音だ。
「もっと早くそれを言っていただければ、願いを叶えて差し上げたのに」
オスカーはレネレットを横抱きにした。部屋に運んでやらねばならない。宴会会場にした応接間は寝るには寒いだろう。
「すぐに戻ります。ジョージはここで待っていてください」
「別に、ゆっくりしてきていいぞ。適当に切り上げて帰るから」
「へえ。ここから宮殿に向かうのだと思っていましたが」
ジョージのいる豊穣の神殿は宮殿からかなり離れた場所にあり、この縁結びの神殿の方がいくらか宮殿に近い。だから例年はジョージが酒を持って縁結びの神殿を訪ね、日が変わるまで宴会を楽しむのである。
「新婚の邪魔をしたらマズイだろ?」
「独身最後を祝うと言って押しかけたくせに、よくそんな言葉が出ますね。――話がありますので、残っていてください」
ジョージに言い残すと、ぐったりとしたレネレットを支え直す。オスカーは眠るレネレットを部屋に運んでやったのだった。
「全く君というやつは。少しぐらい甘えさせてやればいいのに」
「いろいろと手順を踏む必要があるんですよ」
「細けえことを言うなぁ……」
告げたようにすぐに戻ったオスカーに、ジョージはつまらなそうな顔をした。と言っても、レネレットを寝間着に着替えさせてきたので、その程度の時間は経過している。
「――ところで。彼女との間に子どもをもうけたいのですが、どうでしょうか」
「どうって……どの、どう、なんだ?」
訝しげな顔をされてしまった。オスカーはふむと唸ると、酒に口をつける。
「することをすればそれでいいとのことでしたが、どうにもイメージができなくて。《見えない》んですよね、自分の未来は特に」
「じゃあ、無理にしなくてもいいんじゃねえか? 家族という形にこだわるのであれば、養子でもいいじゃないか。そもそも君だって、養子だろうに」
「それはそうですけど」
どうして子どもがほしいと思うのか――その理由は彼女との家族がほしいからだと理解している。それ以外に、レネレットに触れたいという衝動をオスカーは説明できなかったのだ。
レネレットの前では控えていたが、オスカーは手酌でグラスに新たな酒を注ぎ、一気に飲み干した。
「なあ、オスカー。君はただ、レネレット嬢が望むようにしてやればいいだろ。そのために、きちんと話し合うべきだ。自分たちがどんな未来を望むのか、ちゃんと、な。そうじゃないと、後悔するぞ。こうなりたくて、君は君になることを選んだんじゃなかったのか?」
ジョージの指摘はもっともだ。オスカーは黙って、頷く。
――彼女と結ばれるなら、この世界でしかあり得なかった。それに、この世界で彼女との縁を切ろうと、僕は誓った。そうだろう? オスカー・レーフィアル。
この世界での自分の名を思い出し、オスカーはさらに頷いた。
「話し合い、ね……。レネレットさんはああ見えて鋭いところがあるから、うまく話せるかどうか。それに、ついついからかいたくなってしまうんですよね」
「それ、悪い癖だぞ」
「知っています」
お互いに酒を注ぎあって、一杯飲む。身体が熱を帯びているのを感じ、今日の酒は酔いが回りやすいなという感想を心の中で持った。
「――僕にもしものことが起きたら、彼女に力を貸してやってくださいね」
「そういう予定でもあるのか?」
「念のためですよ」
オスカーは笑って、お酒を飲んだ。
予感めいたものがある。具体的には見えなくても、よくないことがきっと近い未来に起こる。
ジョージはオスカーの言葉を聞いて眉をひそめたが、ふっと力を抜いて笑った。
「そういう日が来てしまったら、手は貸してやるよ。だが、そういう日が来ないように、君にも手を貸すからな」
「そうですね。期待しています」
そのうちにツマミにしていたオードブルがなくなって、宴会はお開きになった。ジョージは帰ると宣言した通り、真っ暗な道を自分の神殿に向けて戻っていった。
《番外編 オスカー神父は子どもがほしい 終わり》
オスカーが神父になってから毎年行って来た年末の宴会。縁結びの神殿に押しかけて来た旧友のジョージが勧めるので、オスカーは仕方なくレネレットの参加を容認した。
様々なオードブルはあり物で適当に作ったものだが、ジョージはそれを美味しいと言ってよく食べた。見慣れた光景だが、オスカーとしてはあまり面白くない。今はレネレットという一緒に食事をしてくれる相手がいる。オスカーは、彼女のためだけに料理を振る舞いたかった。
「――ん? 今日はあまり飲まないんだな」
オスカーが持つグラスがなかなか空にならないのを、ジョージは明るい調子で指摘してきた。
「明日の仕事に支障が出てはいけませんからね」
「とか言って、簡単には酔わないくせに」
減っていたところに新たな酒が注がれる。
すっと飲みやすいのが特徴のこの酒は、ジョージが豊穣の神殿で作っているものだ。神殿で作っているといっても、個人で楽しむためだけのもので、彼の親しい友人たちにしか振る舞われないことをオスカーは知っている。
さっぱりとした口当たりですいすい飲めてしまうが、アルコールがかなり強い。酒豪のジョージは平気であるが、お酒になれない人には勧められない品だ。
「レネレット嬢もどうぞ」
レネレットの前に置かれたグラスは半分ほど減っている。少しずつちびちび飲んでいるようだが、それは味が好みではなかったということではなく、おそらくアルコールの強さに気づいたがゆえだろう。
「あ、美味しいですよー。私が飲むにはもったいないので、お二人でどうぞ」
赤く染まった頬が、酒のまわりを知らせている。彼女の受け答えはしっかりしているが、トロンとした目をしているのでかなり酔っているのだろう。
「レネレットさん、そろそろ休まれたらいかがですか?」
ジョージとオスカーとの会話に混じるわけでなく、ただ同席して聞いているだけのレネレットだ。彼女が除け者にされたことを怒ったのでここに残ることになったが、もう充分ではなかろうか。
オスカーが提案すると、レネレットはグラスに口をつけてぐびぐびと飲んだ。
「……そうやって、私を追い払って、男同士でお喋りって、なんかずるい」
レネレットの目が座っている。酔いすぎて絡んできているとしかオスカーには思えない。
このまま放置しておくわけにはいかないと、オスカーは立ち上がった。
「レネレットさん、飲み過ぎです。部屋に運んで差し上げましょう。今夜は冷え込みそうですし、僕の部屋で寝ていてください」
「お? そのまましばらく席を外してもいいぞ?」
ジョージが茶化す。オスカーはレネレットからジョージに顔を向けてひと睨みし、黙らせた。
レネレットの部屋は北側にあるので朝は冷えやすい。オスカーの私室は暖房設備が付いているので、朝を温かく迎えられる。ただそれだけの理由で、他意はない。
「ほら。意地を張っているものではありません。素直に身体を委ねなさい。その様子じゃ立てないでしょう?」
「た、立てるわよ!」
オスカーが促すと、レネレットはムキになったようで勢いよく椅子から立ち上がった。一応しっかりと両足で踏ん張っている。
「これならまだ一緒にいてもいいでしょ! 私、日付が変わるときにも、オスカーと一緒にいたいのっ!」
怒鳴るような大きな声で告げたレネレットは、グラスに残っていたお酒を一気に呷った。
「好きな人と一緒に年越ししたいの……ひっく……ずっとずっと、憧れて……ひっく……」
声が小さくなっていくと、レネレットの身体からふっと力が抜ける。
オスカーは慌てて彼女の身体を支えた。怪我をさせることなく受け止める。彼女が無事でよかったとオスカーは安堵した。
「……寝ましたか」
オスカーは顔を覗き込む。腕の中のレネレットは、真っ赤な顔をしながらスヤスヤと寝息を立てていた。ずいぶんと無防備だ。
「結構ねばったが、惜しかったな」
ジョージの言葉に、オスカーはそうだなと心の中で同意した。
時計塔から鐘の音が響く。日付が変わったことを知らせる音だ。
「もっと早くそれを言っていただければ、願いを叶えて差し上げたのに」
オスカーはレネレットを横抱きにした。部屋に運んでやらねばならない。宴会会場にした応接間は寝るには寒いだろう。
「すぐに戻ります。ジョージはここで待っていてください」
「別に、ゆっくりしてきていいぞ。適当に切り上げて帰るから」
「へえ。ここから宮殿に向かうのだと思っていましたが」
ジョージのいる豊穣の神殿は宮殿からかなり離れた場所にあり、この縁結びの神殿の方がいくらか宮殿に近い。だから例年はジョージが酒を持って縁結びの神殿を訪ね、日が変わるまで宴会を楽しむのである。
「新婚の邪魔をしたらマズイだろ?」
「独身最後を祝うと言って押しかけたくせに、よくそんな言葉が出ますね。――話がありますので、残っていてください」
ジョージに言い残すと、ぐったりとしたレネレットを支え直す。オスカーは眠るレネレットを部屋に運んでやったのだった。
「全く君というやつは。少しぐらい甘えさせてやればいいのに」
「いろいろと手順を踏む必要があるんですよ」
「細けえことを言うなぁ……」
告げたようにすぐに戻ったオスカーに、ジョージはつまらなそうな顔をした。と言っても、レネレットを寝間着に着替えさせてきたので、その程度の時間は経過している。
「――ところで。彼女との間に子どもをもうけたいのですが、どうでしょうか」
「どうって……どの、どう、なんだ?」
訝しげな顔をされてしまった。オスカーはふむと唸ると、酒に口をつける。
「することをすればそれでいいとのことでしたが、どうにもイメージができなくて。《見えない》んですよね、自分の未来は特に」
「じゃあ、無理にしなくてもいいんじゃねえか? 家族という形にこだわるのであれば、養子でもいいじゃないか。そもそも君だって、養子だろうに」
「それはそうですけど」
どうして子どもがほしいと思うのか――その理由は彼女との家族がほしいからだと理解している。それ以外に、レネレットに触れたいという衝動をオスカーは説明できなかったのだ。
レネレットの前では控えていたが、オスカーは手酌でグラスに新たな酒を注ぎ、一気に飲み干した。
「なあ、オスカー。君はただ、レネレット嬢が望むようにしてやればいいだろ。そのために、きちんと話し合うべきだ。自分たちがどんな未来を望むのか、ちゃんと、な。そうじゃないと、後悔するぞ。こうなりたくて、君は君になることを選んだんじゃなかったのか?」
ジョージの指摘はもっともだ。オスカーは黙って、頷く。
――彼女と結ばれるなら、この世界でしかあり得なかった。それに、この世界で彼女との縁を切ろうと、僕は誓った。そうだろう? オスカー・レーフィアル。
この世界での自分の名を思い出し、オスカーはさらに頷いた。
「話し合い、ね……。レネレットさんはああ見えて鋭いところがあるから、うまく話せるかどうか。それに、ついついからかいたくなってしまうんですよね」
「それ、悪い癖だぞ」
「知っています」
お互いに酒を注ぎあって、一杯飲む。身体が熱を帯びているのを感じ、今日の酒は酔いが回りやすいなという感想を心の中で持った。
「――僕にもしものことが起きたら、彼女に力を貸してやってくださいね」
「そういう予定でもあるのか?」
「念のためですよ」
オスカーは笑って、お酒を飲んだ。
予感めいたものがある。具体的には見えなくても、よくないことがきっと近い未来に起こる。
ジョージはオスカーの言葉を聞いて眉をひそめたが、ふっと力を抜いて笑った。
「そういう日が来てしまったら、手は貸してやるよ。だが、そういう日が来ないように、君にも手を貸すからな」
「そうですね。期待しています」
そのうちにツマミにしていたオードブルがなくなって、宴会はお開きになった。ジョージは帰ると宣言した通り、真っ暗な道を自分の神殿に向けて戻っていった。
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