142 / 217
成長期?
バランス
しおりを挟む
僕はすっかりこの違和感ばかりの世界に染まりつつあった。実際ゲオルグと発情期でもないのにあんな事をしてしまったんだからね。ましてシンディが意味深にニヤニヤするので、ますます居た堪れない。
その度に僕がじわじわと顔を熱くしてしまうので、ゲオルグが妙に殺気立つのも困ってしまう。
「ディーってほんとに食べちゃいたいくらい可愛いんだから!ね、今度一緒にパーティしない?私の愛人のお姉さん達、きっとディーなら大歓迎だよ?」
シンディがそんな冗談とも取れないことを言うので、僕はなんて返事していいのか本当わからないんだ。
「…冗談になってないからやめろ。ディーは俺たちの想像をはるか上行くウブさなんだからな。」
ゲオルグがシンディに説教するのを聞いていると、何だか随分な言われ様な気がしてきた。僕はため息をひとつつくと、二人の顔を交互に見つめながら言った。
「もう僕の事はいいから…。それよりもうすぐ競技会でしょ?二人はどんな競技に出るの?」
僕の質問にシンディが目を輝かせた。
「そうだ!あと二週間しかないんだっけ?」
…良かった、話が逸れて。僕がこのまま話が逸れる様祈りながら神妙な顔をしていると、シンディがゲオルグに尋ねた。
「ゲオルグは何の種目に出るの?私は祖父の手前、剣に出ない訳にいかないけどさ。ゲオルグもやっぱり剣?」
するとゲオルグは腕を組んで考え込んだ。
「実は迷ってる。まだ登録前だからってのもあるしな。騎鳥でも良いかなとも思ってるんだ。」
僕は初めて聞く騎鳥なる競技に関心を惹かれて、ゲオルグを見つめた。
「それってどんな競技?」
するとシンディが、やっぱり腕を組みながら頷いて言った。
「なるほどねー。騎鳥での剣使いの方が、戦闘能力高そうだもんね。私はそこまで騎鳥が得意じゃないからなあ。地道に剣だけで勝負しようかな。ディーはもう決めた?どうするの?魔法系?」
彼ら武闘派の戦いが見れることにワクワクしながら、僕はにっこり微笑んだ。
「僕もまだ迷ってるんだ。あんまり目立ちたくないし。魔法の先生は水魔法が良いって勧めてくれたんだけどね。」
すると二人は顔を見合わせて、呆れたように僕を見た。
「目立ちたくないとか言っても無理じゃないかなぁ。ディーが水魔法の競技出たら優勝しちゃうでしょ。」
確かにみんなのレベルを考えると、シンディの言う事も一理ある。いっそ全然やったことのないような競技で頑張るってのも手かな。
「ディーが目立ちたくない気持ちは共感できないが、俺としちゃあんまり目立って欲しくないのは本音だ。だからって何の競技に出る?」
僕は2人の真似をして腕を組むと、目を閉じて呟いた。
「そうだなぁ、目立たないようにするなら武闘系だよね。さすがに僕に勝ち目はないし。」
「でも優勝できるのに出ないのもったいなくない?ディーはいつも勝ちに拘ってはなさそうだけど。あーあ、実力あるものこそ力を隠すものなのかなぁ。私なんて必死になって、存在感を出そうとしてるってのにさ。」
僕はシンディの手を握って微笑んだ。
「シンディにはいろいろ事情があるんでしょう?頑張って存在感出して?僕応援してるから。」
「…ディー。」
シンディに羽交い締めにされる一瞬前に、ゲオルグが僕をぐいと引っ張った。
「あ、ちょっと邪魔しないでよ。ディーはゲオルグのものじゃないんだからさぁ。」
僕はシンディに潰されなくて正直ほっとした。と同時にゲオルグに抱き寄せられて、以前のような真綿の様な安心感はなくなってしまったと思った。僕たちが友達の一線を超えてしまったせいなのかな。
それともそう思っているのは僕だけなんだろうか。まだ僕は、この世界の常識の感覚というものがいまひとつしっくり来ないんだ。
僕は、そろりとゲオルグの腕の中から抜け出すと二人に言った。
「僕が騎鳥に出るとしたらどう思う?」
すると、二人はぎょっとしたように僕を見て、それから顔を見合わせて首を振った。
「「ダメだ」よ。」
声を揃えなくてもいいのに。でもこの反応を見ると、出るのが正解かもしれないな。
「騎鳥って、ダダ鳥に乗って戦闘する感じ?どんなルールなの?」
ゲオルグがしかめっ面で僕に尋ねた。
「ディー本当に出るつもりか?…最初は三人のチームで登録して勝ち抜き戦だ。後半は1対1の勝負だけど。」
僕はそれを聞いて首をかしげた。チーム戦となると勝ちたい他のメンバーに迷惑をかけるかもしれないなぁ。
「そっか。僕邪魔になっちゃいそうだね。僕みたいにとりあえず参加するみたいな人っていないのかな。」
シンディは、僕に呆れたような視線を流して言った。
「ディーが目立たないように、頑張れば頑張るほど、目立ちそうな気がするのはなんでなんだろうね。勿論そのスタンスで参加する人がいないわけじゃないよ。
ね、あいつらだったら、ディーと組んでもいい感じじゃない?競技会って魔法もそうだけど武闘系だから、取り敢えず参加って感じの生徒が居るよ。紹介しようか?」
ゲオルグが不機嫌そうに立ち上がると、僕を見下ろして言った。
「ディー、そんな気持ちで参加したら怪我するぞ。騎鳥はそんな甘い競技じゃないからな。目立ちたくないのは勝手だけど、本気で挑む俺たちの邪魔はするな。」
そう言い放つと、スタスタと空き教室を出て行ってしまった。
僕はゲオルグの後ろ姿を見送りながら、黙りこくった。もしかして適当なことばかり言ってたから怒らせた?
するとシンディが僕の肩を優しく掴んで言った。
「ゲオルグにも事情がある様に、ディーの目立ちたくないって意図も、色々事情があるんでしょ?…まったく、心配なら心配だって言えば良いのに、あんな言い方しか出来ないなんて、ゲオルグも不器用だよね。
私はどんな考えで参加してもありだと思う。自分が納得さえ出来ればね?
ね、もし必要なら彼らを紹介するからいつでも言って。でも登録は三人でしなくちゃだから、早い方がいいよ?」
僕はシンディのそれぞれの立場を思いやる心の広さに感謝して、紹介してもらう様に頼んだ。
「えーと、話をするのは初めてだよね?僕はディー。今回は一緒にチームを組んでくれてありがとう。」
シンディに紹介してもらった二人は、武闘派とはかけ離れた感じの二人だった。狐獣人のファルとフォルの双子の兄弟は、シンクロした動きで僕に手を差し出した。
僕が慌てて順番に握手すると、明るい茶髪から白い尖った耳を覗かせたファルが僕に言った。
「ディーが魔法競技に出ないなんて驚いたよ。俺たちはこんな野蛮な競技会は参加する意義が感じられないんだけど、必修だからしょうがなく参加するんだけどさ。」
僕はフォルの髪から覗く黒い耳がピコピコ動くのを、無意識に追いながら尋ねた。
「あの、二人とも魔法の授業では実力派だったんじゃなかった?魔法競技には出ないの?」
どの魔法授業でも10番手ぐらいに彼らが居たことを思い出して僕は首を傾げた。
すると二人がやっぱりシンクロして高い笑い声を上げると、ファルが僕に言った。
「魔法学で優等生のディーに言われたくないよ!ハハハ。俺たちの魔法は戦うためにある訳じゃないからね。将来は薬師を目指しているから、それって真逆でしょ?」
…もっともだ。僕は苦笑して頷いた。
「僕は目立つ事はしたくないんだ。だから畑違いの競技に出てみようかと思ったんだけど…。でも同じ競技に出るゲオルグに邪魔するなって言われて、ちょっとムカついてるのも本当なんだ。
だからもし二人さえ良ければ、戦略的に一回戦ぐらいは勝ち進むつもりでやるってのはどうかな。」
僕が恐る恐る二人を見つめると、彼らは鏡の様に顔を見合わせて、それから黒耳のフォルがファルよりほんの少し低い声で僕に尋ねた。
「確かに俺たちの事を眼中に無いと侮ってる脳筋の奴らに、ひと泡ふかせるのは悪く無いかもな。何か秘策があるのか?正面切って行ったら玉砕間違いなしだ。」
その一言で、僕らはニヤリとほくそ笑んで、打倒脳筋連盟を結んだんだ。
その度に僕がじわじわと顔を熱くしてしまうので、ゲオルグが妙に殺気立つのも困ってしまう。
「ディーってほんとに食べちゃいたいくらい可愛いんだから!ね、今度一緒にパーティしない?私の愛人のお姉さん達、きっとディーなら大歓迎だよ?」
シンディがそんな冗談とも取れないことを言うので、僕はなんて返事していいのか本当わからないんだ。
「…冗談になってないからやめろ。ディーは俺たちの想像をはるか上行くウブさなんだからな。」
ゲオルグがシンディに説教するのを聞いていると、何だか随分な言われ様な気がしてきた。僕はため息をひとつつくと、二人の顔を交互に見つめながら言った。
「もう僕の事はいいから…。それよりもうすぐ競技会でしょ?二人はどんな競技に出るの?」
僕の質問にシンディが目を輝かせた。
「そうだ!あと二週間しかないんだっけ?」
…良かった、話が逸れて。僕がこのまま話が逸れる様祈りながら神妙な顔をしていると、シンディがゲオルグに尋ねた。
「ゲオルグは何の種目に出るの?私は祖父の手前、剣に出ない訳にいかないけどさ。ゲオルグもやっぱり剣?」
するとゲオルグは腕を組んで考え込んだ。
「実は迷ってる。まだ登録前だからってのもあるしな。騎鳥でも良いかなとも思ってるんだ。」
僕は初めて聞く騎鳥なる競技に関心を惹かれて、ゲオルグを見つめた。
「それってどんな競技?」
するとシンディが、やっぱり腕を組みながら頷いて言った。
「なるほどねー。騎鳥での剣使いの方が、戦闘能力高そうだもんね。私はそこまで騎鳥が得意じゃないからなあ。地道に剣だけで勝負しようかな。ディーはもう決めた?どうするの?魔法系?」
彼ら武闘派の戦いが見れることにワクワクしながら、僕はにっこり微笑んだ。
「僕もまだ迷ってるんだ。あんまり目立ちたくないし。魔法の先生は水魔法が良いって勧めてくれたんだけどね。」
すると二人は顔を見合わせて、呆れたように僕を見た。
「目立ちたくないとか言っても無理じゃないかなぁ。ディーが水魔法の競技出たら優勝しちゃうでしょ。」
確かにみんなのレベルを考えると、シンディの言う事も一理ある。いっそ全然やったことのないような競技で頑張るってのも手かな。
「ディーが目立ちたくない気持ちは共感できないが、俺としちゃあんまり目立って欲しくないのは本音だ。だからって何の競技に出る?」
僕は2人の真似をして腕を組むと、目を閉じて呟いた。
「そうだなぁ、目立たないようにするなら武闘系だよね。さすがに僕に勝ち目はないし。」
「でも優勝できるのに出ないのもったいなくない?ディーはいつも勝ちに拘ってはなさそうだけど。あーあ、実力あるものこそ力を隠すものなのかなぁ。私なんて必死になって、存在感を出そうとしてるってのにさ。」
僕はシンディの手を握って微笑んだ。
「シンディにはいろいろ事情があるんでしょう?頑張って存在感出して?僕応援してるから。」
「…ディー。」
シンディに羽交い締めにされる一瞬前に、ゲオルグが僕をぐいと引っ張った。
「あ、ちょっと邪魔しないでよ。ディーはゲオルグのものじゃないんだからさぁ。」
僕はシンディに潰されなくて正直ほっとした。と同時にゲオルグに抱き寄せられて、以前のような真綿の様な安心感はなくなってしまったと思った。僕たちが友達の一線を超えてしまったせいなのかな。
それともそう思っているのは僕だけなんだろうか。まだ僕は、この世界の常識の感覚というものがいまひとつしっくり来ないんだ。
僕は、そろりとゲオルグの腕の中から抜け出すと二人に言った。
「僕が騎鳥に出るとしたらどう思う?」
すると、二人はぎょっとしたように僕を見て、それから顔を見合わせて首を振った。
「「ダメだ」よ。」
声を揃えなくてもいいのに。でもこの反応を見ると、出るのが正解かもしれないな。
「騎鳥って、ダダ鳥に乗って戦闘する感じ?どんなルールなの?」
ゲオルグがしかめっ面で僕に尋ねた。
「ディー本当に出るつもりか?…最初は三人のチームで登録して勝ち抜き戦だ。後半は1対1の勝負だけど。」
僕はそれを聞いて首をかしげた。チーム戦となると勝ちたい他のメンバーに迷惑をかけるかもしれないなぁ。
「そっか。僕邪魔になっちゃいそうだね。僕みたいにとりあえず参加するみたいな人っていないのかな。」
シンディは、僕に呆れたような視線を流して言った。
「ディーが目立たないように、頑張れば頑張るほど、目立ちそうな気がするのはなんでなんだろうね。勿論そのスタンスで参加する人がいないわけじゃないよ。
ね、あいつらだったら、ディーと組んでもいい感じじゃない?競技会って魔法もそうだけど武闘系だから、取り敢えず参加って感じの生徒が居るよ。紹介しようか?」
ゲオルグが不機嫌そうに立ち上がると、僕を見下ろして言った。
「ディー、そんな気持ちで参加したら怪我するぞ。騎鳥はそんな甘い競技じゃないからな。目立ちたくないのは勝手だけど、本気で挑む俺たちの邪魔はするな。」
そう言い放つと、スタスタと空き教室を出て行ってしまった。
僕はゲオルグの後ろ姿を見送りながら、黙りこくった。もしかして適当なことばかり言ってたから怒らせた?
するとシンディが僕の肩を優しく掴んで言った。
「ゲオルグにも事情がある様に、ディーの目立ちたくないって意図も、色々事情があるんでしょ?…まったく、心配なら心配だって言えば良いのに、あんな言い方しか出来ないなんて、ゲオルグも不器用だよね。
私はどんな考えで参加してもありだと思う。自分が納得さえ出来ればね?
ね、もし必要なら彼らを紹介するからいつでも言って。でも登録は三人でしなくちゃだから、早い方がいいよ?」
僕はシンディのそれぞれの立場を思いやる心の広さに感謝して、紹介してもらう様に頼んだ。
「えーと、話をするのは初めてだよね?僕はディー。今回は一緒にチームを組んでくれてありがとう。」
シンディに紹介してもらった二人は、武闘派とはかけ離れた感じの二人だった。狐獣人のファルとフォルの双子の兄弟は、シンクロした動きで僕に手を差し出した。
僕が慌てて順番に握手すると、明るい茶髪から白い尖った耳を覗かせたファルが僕に言った。
「ディーが魔法競技に出ないなんて驚いたよ。俺たちはこんな野蛮な競技会は参加する意義が感じられないんだけど、必修だからしょうがなく参加するんだけどさ。」
僕はフォルの髪から覗く黒い耳がピコピコ動くのを、無意識に追いながら尋ねた。
「あの、二人とも魔法の授業では実力派だったんじゃなかった?魔法競技には出ないの?」
どの魔法授業でも10番手ぐらいに彼らが居たことを思い出して僕は首を傾げた。
すると二人がやっぱりシンクロして高い笑い声を上げると、ファルが僕に言った。
「魔法学で優等生のディーに言われたくないよ!ハハハ。俺たちの魔法は戦うためにある訳じゃないからね。将来は薬師を目指しているから、それって真逆でしょ?」
…もっともだ。僕は苦笑して頷いた。
「僕は目立つ事はしたくないんだ。だから畑違いの競技に出てみようかと思ったんだけど…。でも同じ競技に出るゲオルグに邪魔するなって言われて、ちょっとムカついてるのも本当なんだ。
だからもし二人さえ良ければ、戦略的に一回戦ぐらいは勝ち進むつもりでやるってのはどうかな。」
僕が恐る恐る二人を見つめると、彼らは鏡の様に顔を見合わせて、それから黒耳のフォルがファルよりほんの少し低い声で僕に尋ねた。
「確かに俺たちの事を眼中に無いと侮ってる脳筋の奴らに、ひと泡ふかせるのは悪く無いかもな。何か秘策があるのか?正面切って行ったら玉砕間違いなしだ。」
その一言で、僕らはニヤリとほくそ笑んで、打倒脳筋連盟を結んだんだ。
166
あなたにおすすめの小説
愛を知らない少年たちの番物語。
あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。
*触れ合いシーンは★マークをつけます。
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
ざこてん〜初期雑魚モンスターに転生した俺は、勇者にテイムしてもらう〜
キノア9g
BL
「俺の血を啜るとは……それほど俺を愛しているのか?」
(いえ、ただの生存戦略です!!)
【元社畜の雑魚モンスター(うさぎ)】×【勘違い独占欲勇者】
生き残るために媚びを売ったら、最強の勇者に溺愛されました。
ブラック企業で過労死した俺が転生したのは、RPGの最弱モンスター『ダーク・ラビット(黒うさぎ)』だった。
のんびり草を食んでいたある日、目の前に現れたのはゲーム最強の勇者・アレクセイ。
「経験値」として狩られる!と焦った俺は、生き残るために咄嗟の機転で彼と『従魔契約』を結ぶことに成功する。
「殺さないでくれ!」という一心で、傷口を舐めて契約しただけなのに……。
「魔物の分際で、俺にこれほど情熱的な求愛をするとは」
なぜか勇者様、俺のことを「自分に惚れ込んでいる健気な相棒」だと盛大に勘違い!?
勘違いされたまま、勇者の膝の上で可愛がられる日々。
捨てられないために必死で「有能なペット」を演じていたら、勇者の魔力を受けすぎて、なんと人間の姿に進化してしまい――!?
「もう使い魔の枠には収まらない。俺のすべてはお前のものだ」
ま、待ってください勇者様、愛が重すぎます!
元社畜の生存本能が生んだ、すれ違いと溺愛の異世界BLファンタジー!
僕だけの番
五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。
その中の獣人族にだけ存在する番。
でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。
僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。
それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。
出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。
そのうえ、彼には恋人もいて……。
後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
小学生のゲーム攻略相談にのっていたつもりだったのに、小学生じゃなく異世界の王子さま(イケメン)でした(涙)
九重
BL
大学院修了の年になったが就職できない今どきの学生 坂上 由(ゆう) 男 24歳。
半引きこもり状態となりネットに逃げた彼が見つけたのは【よろず相談サイト】という相談サイトだった。
そこで出会ったアディという小学生? の相談に乗っている間に、由はとんでもない状態に引きずり込まれていく。
これは、知らない間に異世界の国家育成にかかわり、あげく異世界に召喚され、そこで様々な国家の問題に突っ込みたくない足を突っ込み、思いもよらぬ『好意』を得てしまった男の奮闘記である。
注:主人公は女の子が大好きです。それが苦手な方はバックしてください。
*ずいぶん前に、他サイトで公開していた作品の再掲載です。(当時のタイトル「よろず相談サイト」)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる