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トラブルメーカー
憑依?
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下履き一枚でコロンと細いベッドに横になった僕は、薬師の二人が僕の両サイドに立ったのに気がついた。パーカスと長老は少し離れた場所から僕を見守っていた。一番そわそわしていたのは、更に後ろで待機している僕のお世話係のマクロスだったけど。
薬師の二人が両手を伸ばして、僕の頭の上で手を握り合った。それからゆっくりと足元へ向かって横に歩き出す。何だか人間レントゲンみたいだなと思って、僕は口元がニンマリするのを堪えた。
二人が足元まで進むと、一人の薬師が言った。
「うつ伏せになってもらえますか。」
僕は痛くも何ともないこの検査に気を良くして、ホイさとばかりに機嫌良くゴロンとうつ伏せた。けれどもいつまで経っても足元から動き出さない二人に、僕は思わず顔を上げた。
強張った顔をした二人が僕の背中の方を見つめていた。僕は自分の背中が気になって見ようとしたけれど、やっぱり首が短いせいなのか全然見えない。
僕の様子を見て、二人は慌てて頭の方へ向かって歩き出した。
けれどもやっぱり背中の所で二人は足を止めてしまった。何かあるのかな…。僕が不安になって眉を顰めていると、ようやくゆっくり頭の方へと歩き出した。
手を離した二人は酷く疲れた様子で、大きく深呼吸していた。しかも随分青ざめて汗ばんでいる。獣人レントゲンは相当疲れるみたいだ。僕は寝転がっているだけで良いから楽ちんだったけどね。
黄色いローブの薬師達はマクロスからポーションを受け取ると一気に飲み干して、僕を見つめた。その眼差しはどこか喜びと不安が交差していて、僕はまるで最初に僕に跪いたマクロスの様だと思った。
薬師の一人が長老に頷くと口を開いた。
「…私は子供の頃、たまたま龍神の加護を受けて命が助かった獣人を見た事があります。その時に感じた龍神の気配が忘れられなくてこの仕事を選んだのですが、この子供に感じる気配はそれとは比べようも有りません。
それにこれは加護なんでしょうか。加護では印は残りません。これは伝え聞く所の、龍神の移りに近いものでは…。生きてよもやこの移り姿を見られるとは、まったく信じられません。」
えーと。さっきから『りゅうじん』って言ってるけど、話の内容からして竜人ではなくて、龍神なんだろうな。そう考えると、もう嫌な予感しかしないよ。
僕はムクリと起き上がって、ストンとベッドから降りた。案外高さがあってちょっとドキドキしたのは内緒だ。僕は自分だけ下履き一枚なのが恥ずかしくてパーカスの側に寄って行った。
「ぱーかちゅ、服きちゃちぇて。」
パーカスの後ろからマクロスが顔を出して、にっこり笑って僕に手招きした。僕は薬師と長老が何やら話し込んでいるのを気にしながら、マクロスが持っていた僕の服を着せて貰うと、パーカスに手を伸ばした。
微笑んだパーカスが僕を抱き上げようと手を伸ばすと、片方の手のひらが少し赤黒くなっているのに気がついた。
「ぱーかちゅ!手いちゃい!?やけど?」
僕の声に長老達が顔を向けた。それから長老がパーカスに言った。
「…さっきの食事の時に無理をしたな、パーカス。いくらぬしが魔法に長けているとて、龍神に張り合えるものではないぞ?そうは言っても困ったものじゃ。
のう、幼な子よ。お前どこか違和感はないかのう。」
僕は食事の時にパーカスが何をして手に怪我をしたのか思い出そうとしていたので、不意に長老に呼びかけられて顔を上げた。
違和感?前と違う所?特にないけど。強いて言えば、お腹が空いた。
「…んーちょね、お腹ちゅいた。僕、まそけつぼうちょうでちょ。まそ、たりないねー。」
僕の返事にパーカスはフォホホと笑った。
「テディは先ずは元気にならなくてはのう。長老、テディはどう考えても特殊じゃ。それはこの世界の常識から外れていると言う意味での。
普通、憑依事例では、龍神の力が強すぎて歩けたものではないじゃろう?テディには印が表出る事はあっても、こうして見ていると何がどう変わっている訳でもない。
…腹が減るくらいじゃ。」
うん、お腹空いたよ。歩ける気がしない僕は自分が病み上がりなのもあって、パーカスに抱っこを強請った。
パーカスに抱き上げられて、僕は部屋の外を指さして言った。
「おちょと行く。お腹ペコペコねー?」
パーカスの肩越しにチラッと長老たちを見ると、やっぱり黄色いローブの薬師達が難しい顔で僕を見ながら話している。うーん、これ以上ここに居たら、実験台にされそうだ。
パーカスと部屋を出ると、薄紫色のローブを着た少なくない獣人達が遠巻きに僕らを見ていた。するとマクロスが急に前に出ると、彼らに持ち場に戻る様に厳しい声で言って解散させた。
マクロスって結構偉い人だったの?僕がそう思いながら彼の後ろ姿を見ていると、マクロスはニコニコしながら僕に言った。
「テディ様、何も心配は要りませんからね。パーカス殿、こちらにお食事のご用意をさせてあります。どうぞ。」
僕とパーカスは顔を見合わせて、マクロスの豹変ぶりに目を丸くした。マクロスは怒らせちゃいけない獣人みたいだ。メモメモ。
食事をしながら僕はパーカスに尋ねた。
「ぱーかちゅ、んぐっんごっ。…僕の、ちぇなか、モグモグ…。あの、…。」
パーカスが呆れた顔をして僕の背中を撫でて言った。
「テディ、食べるか、話すかどちらかにするのじゃ。…テディの脇腹側の話かの?今朝の食事中にチクチクすると言っておったじゃろう?あの時、テディの脇から背中にかけて赤いみみず腫れが浮き出ていたんじゃ。
私が撫でたら少しマシになったじゃろう?私の魔力で少し抑えたのじゃが、反対に私の手の平が少し焼けてしまったのじゃよ。」
僕は目を見開いて、掴んでいた骨つきシシ魔肉をお皿に置いて、パーカスの手を掴んで手のひらを見た。ああ、僕のせいでパーカスにこんな怪我をさせてしまったんだ。
ショックと目の前の痛々しい黒く煤けた皮膚に、思わず喉の奥が詰まってしまった。その時自分の身体の奥がぶるりと震える気がして、僕は自分の中に何かの存在を初めて感じた。
その違和感に涙も引っ込んで呆然としていると、パーカスがクスクス笑って僕のベタベタの手をぎゅっと握って言った。
「その手を先ずはどうにかしなくてはのう。」
僕はハッとして自分の魔肉脂だらけの小さな手を見つめた。パーカスの手も僕のせいで脂で光っている。
「ごめんなちゃい…。ふ、僕のベタベタ、ぱーかちゅにうちゅった?くふふ。」
僕はもっと脂をパーカスに塗りつけたい気持ちを辛うじて抑え込んだ。どうもこの身体は精神年齢が低くなる。結局マクロスが用意してくれた濡れた手拭きでしっかり拭いて貰うと、僕はもう一度パーカスの手のひらをじっくり見た。
「ぱーかちゅ、ポーチョンのむ?」
するとパーカスが少し困った様な顔をして言った。
「それがのう、龍神の力のせいなのか、ポーションが効かぬのよ。時間が経てば治ると思うのじゃがのう。…きっとテディの身体から龍神の痕跡を消そうとした罰なのじゃろうて。」
僕は眉を顰めた。それって僕のせいでパーカスが痛いって事だよね。何それ!パーカスは僕を心配しただけなのに!僕はいつもと違うふつふつとした怒りが身体の中から湧き上がるのを感じた。
するとパーカスに撫でられたあの脇腹がチクチクとしてきた。また!もし龍神が僕の身体に取り憑いているとすれば、これ以上勝手な事は許さない!
僕は経験の無い怒りのエネルギーを感じて、顔の前で拳を握った。
「…テディ?どうしたんじゃ。」
心配そうなパーカスの声は聞こえていたけれど、僕はここで負けるわけにいかなかった。勝手に僕の身体の中に入ってきて、好き勝手しているコイツにムカついていたんだ。
僕だけならまだしも、パーカスに怪我をさせたのが本当に許せなかった。
『でていけっ!』
僕は思わず叫んでいた。
薬師の二人が両手を伸ばして、僕の頭の上で手を握り合った。それからゆっくりと足元へ向かって横に歩き出す。何だか人間レントゲンみたいだなと思って、僕は口元がニンマリするのを堪えた。
二人が足元まで進むと、一人の薬師が言った。
「うつ伏せになってもらえますか。」
僕は痛くも何ともないこの検査に気を良くして、ホイさとばかりに機嫌良くゴロンとうつ伏せた。けれどもいつまで経っても足元から動き出さない二人に、僕は思わず顔を上げた。
強張った顔をした二人が僕の背中の方を見つめていた。僕は自分の背中が気になって見ようとしたけれど、やっぱり首が短いせいなのか全然見えない。
僕の様子を見て、二人は慌てて頭の方へ向かって歩き出した。
けれどもやっぱり背中の所で二人は足を止めてしまった。何かあるのかな…。僕が不安になって眉を顰めていると、ようやくゆっくり頭の方へと歩き出した。
手を離した二人は酷く疲れた様子で、大きく深呼吸していた。しかも随分青ざめて汗ばんでいる。獣人レントゲンは相当疲れるみたいだ。僕は寝転がっているだけで良いから楽ちんだったけどね。
黄色いローブの薬師達はマクロスからポーションを受け取ると一気に飲み干して、僕を見つめた。その眼差しはどこか喜びと不安が交差していて、僕はまるで最初に僕に跪いたマクロスの様だと思った。
薬師の一人が長老に頷くと口を開いた。
「…私は子供の頃、たまたま龍神の加護を受けて命が助かった獣人を見た事があります。その時に感じた龍神の気配が忘れられなくてこの仕事を選んだのですが、この子供に感じる気配はそれとは比べようも有りません。
それにこれは加護なんでしょうか。加護では印は残りません。これは伝え聞く所の、龍神の移りに近いものでは…。生きてよもやこの移り姿を見られるとは、まったく信じられません。」
えーと。さっきから『りゅうじん』って言ってるけど、話の内容からして竜人ではなくて、龍神なんだろうな。そう考えると、もう嫌な予感しかしないよ。
僕はムクリと起き上がって、ストンとベッドから降りた。案外高さがあってちょっとドキドキしたのは内緒だ。僕は自分だけ下履き一枚なのが恥ずかしくてパーカスの側に寄って行った。
「ぱーかちゅ、服きちゃちぇて。」
パーカスの後ろからマクロスが顔を出して、にっこり笑って僕に手招きした。僕は薬師と長老が何やら話し込んでいるのを気にしながら、マクロスが持っていた僕の服を着せて貰うと、パーカスに手を伸ばした。
微笑んだパーカスが僕を抱き上げようと手を伸ばすと、片方の手のひらが少し赤黒くなっているのに気がついた。
「ぱーかちゅ!手いちゃい!?やけど?」
僕の声に長老達が顔を向けた。それから長老がパーカスに言った。
「…さっきの食事の時に無理をしたな、パーカス。いくらぬしが魔法に長けているとて、龍神に張り合えるものではないぞ?そうは言っても困ったものじゃ。
のう、幼な子よ。お前どこか違和感はないかのう。」
僕は食事の時にパーカスが何をして手に怪我をしたのか思い出そうとしていたので、不意に長老に呼びかけられて顔を上げた。
違和感?前と違う所?特にないけど。強いて言えば、お腹が空いた。
「…んーちょね、お腹ちゅいた。僕、まそけつぼうちょうでちょ。まそ、たりないねー。」
僕の返事にパーカスはフォホホと笑った。
「テディは先ずは元気にならなくてはのう。長老、テディはどう考えても特殊じゃ。それはこの世界の常識から外れていると言う意味での。
普通、憑依事例では、龍神の力が強すぎて歩けたものではないじゃろう?テディには印が表出る事はあっても、こうして見ていると何がどう変わっている訳でもない。
…腹が減るくらいじゃ。」
うん、お腹空いたよ。歩ける気がしない僕は自分が病み上がりなのもあって、パーカスに抱っこを強請った。
パーカスに抱き上げられて、僕は部屋の外を指さして言った。
「おちょと行く。お腹ペコペコねー?」
パーカスの肩越しにチラッと長老たちを見ると、やっぱり黄色いローブの薬師達が難しい顔で僕を見ながら話している。うーん、これ以上ここに居たら、実験台にされそうだ。
パーカスと部屋を出ると、薄紫色のローブを着た少なくない獣人達が遠巻きに僕らを見ていた。するとマクロスが急に前に出ると、彼らに持ち場に戻る様に厳しい声で言って解散させた。
マクロスって結構偉い人だったの?僕がそう思いながら彼の後ろ姿を見ていると、マクロスはニコニコしながら僕に言った。
「テディ様、何も心配は要りませんからね。パーカス殿、こちらにお食事のご用意をさせてあります。どうぞ。」
僕とパーカスは顔を見合わせて、マクロスの豹変ぶりに目を丸くした。マクロスは怒らせちゃいけない獣人みたいだ。メモメモ。
食事をしながら僕はパーカスに尋ねた。
「ぱーかちゅ、んぐっんごっ。…僕の、ちぇなか、モグモグ…。あの、…。」
パーカスが呆れた顔をして僕の背中を撫でて言った。
「テディ、食べるか、話すかどちらかにするのじゃ。…テディの脇腹側の話かの?今朝の食事中にチクチクすると言っておったじゃろう?あの時、テディの脇から背中にかけて赤いみみず腫れが浮き出ていたんじゃ。
私が撫でたら少しマシになったじゃろう?私の魔力で少し抑えたのじゃが、反対に私の手の平が少し焼けてしまったのじゃよ。」
僕は目を見開いて、掴んでいた骨つきシシ魔肉をお皿に置いて、パーカスの手を掴んで手のひらを見た。ああ、僕のせいでパーカスにこんな怪我をさせてしまったんだ。
ショックと目の前の痛々しい黒く煤けた皮膚に、思わず喉の奥が詰まってしまった。その時自分の身体の奥がぶるりと震える気がして、僕は自分の中に何かの存在を初めて感じた。
その違和感に涙も引っ込んで呆然としていると、パーカスがクスクス笑って僕のベタベタの手をぎゅっと握って言った。
「その手を先ずはどうにかしなくてはのう。」
僕はハッとして自分の魔肉脂だらけの小さな手を見つめた。パーカスの手も僕のせいで脂で光っている。
「ごめんなちゃい…。ふ、僕のベタベタ、ぱーかちゅにうちゅった?くふふ。」
僕はもっと脂をパーカスに塗りつけたい気持ちを辛うじて抑え込んだ。どうもこの身体は精神年齢が低くなる。結局マクロスが用意してくれた濡れた手拭きでしっかり拭いて貰うと、僕はもう一度パーカスの手のひらをじっくり見た。
「ぱーかちゅ、ポーチョンのむ?」
するとパーカスが少し困った様な顔をして言った。
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僕は眉を顰めた。それって僕のせいでパーカスが痛いって事だよね。何それ!パーカスは僕を心配しただけなのに!僕はいつもと違うふつふつとした怒りが身体の中から湧き上がるのを感じた。
するとパーカスに撫でられたあの脇腹がチクチクとしてきた。また!もし龍神が僕の身体に取り憑いているとすれば、これ以上勝手な事は許さない!
僕は経験の無い怒りのエネルギーを感じて、顔の前で拳を握った。
「…テディ?どうしたんじゃ。」
心配そうなパーカスの声は聞こえていたけれど、僕はここで負けるわけにいかなかった。勝手に僕の身体の中に入ってきて、好き勝手しているコイツにムカついていたんだ。
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