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二度目の砦生活
フォックス王子の手の中
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私はベッドに転がっている、変わった人間と対峙すればするほど、何やら不思議な心持ちになるのを感じた。
いつも他人から私に向けられる感情は、恐怖や恐れ、あざけり、失望だった。多少の警戒は感じるが、そのほとんどが好奇心というのは珍しい。この世界に無い白の魔法を使う者はこうも違っているのだろうか。
私は心の片隅で呟く希望に耳を傾けたくなった事に気づいて、マズイと思った。
自分が幼い頃から期待しては裏切られ続けてきた希望は、今やほんの小さな光になってしまっている。
この者なら私自身を真っ直ぐに受け止めてくれるかもしれないという、希望や期待が、男の邪気の無い瞳にあるかもしれないと覗き込んでいる幼いままの自分が現れていた。
私は青臭い考えの自分に失笑して、男に言った。
「私はフォックスだ。お前の名前はシンだな。お前は私の軍に痛手を与えた。その代償は払ってもらわねばならない。…そうだな…。先ずはこの滑らかな身体で払ってもらおうか?」
私の下で瞬時に青ざめるこの男が、敵国の捕虜になるという事がどんな意味になるのかを知らないのだと思った。
確かにこの男は先ほどまで捕らえられていたのにも関わらず呑気な空気を纏っていた。
私はベッドを軋ませながら、シンに覆い被さった。
そしてシンの目を見つめると閨の魔法を掛けた。先程のかかり方を考えると少し強めが良いかもしれない。
私も抵抗されるのは趣味じゃない。
蕩け切ったシンを美味しく戴くのも、筆頭参謀への良い当てつけになる。
シンは象牙色の滑らかな頬を赤らめて、息を荒げ始めていた。
私は眉を顰めた。閨の魔法は媚薬的な役割も有るが、ここまで強い訳ではない。
「ぼ、僕は閨の魔法に弱い…のに。」
苦しげに身体をしならせるシンは酷く扇情的だった。
じんわりと汗ばんだ身体から立ち昇る、男にしては甘やかな香りは、嗅ぐとくらりとする様だった。
私は久しぶりに楽しめそうなこの男との睦み合いを期待して、思わずごくりと唾を飲み込んで言った。
「お前は憎き敵ではあるが、たっぷり蕩けさせるのも一興。異世界の味を堪能しようぞ。」
微かに震える赤く小さな唇を私が覆った時に、僅かに痺れる様なピリピリとした感触を感じた。
私は指で自分の唇を撫でながら、これは魔法なのか、それとも…。
毒を喰らうならば骨までだ。私はそううそぶくと、目をギュッと閉じたシンの頑な唇を柔らかく覆った。
いつも他人から私に向けられる感情は、恐怖や恐れ、あざけり、失望だった。多少の警戒は感じるが、そのほとんどが好奇心というのは珍しい。この世界に無い白の魔法を使う者はこうも違っているのだろうか。
私は心の片隅で呟く希望に耳を傾けたくなった事に気づいて、マズイと思った。
自分が幼い頃から期待しては裏切られ続けてきた希望は、今やほんの小さな光になってしまっている。
この者なら私自身を真っ直ぐに受け止めてくれるかもしれないという、希望や期待が、男の邪気の無い瞳にあるかもしれないと覗き込んでいる幼いままの自分が現れていた。
私は青臭い考えの自分に失笑して、男に言った。
「私はフォックスだ。お前の名前はシンだな。お前は私の軍に痛手を与えた。その代償は払ってもらわねばならない。…そうだな…。先ずはこの滑らかな身体で払ってもらおうか?」
私の下で瞬時に青ざめるこの男が、敵国の捕虜になるという事がどんな意味になるのかを知らないのだと思った。
確かにこの男は先ほどまで捕らえられていたのにも関わらず呑気な空気を纏っていた。
私はベッドを軋ませながら、シンに覆い被さった。
そしてシンの目を見つめると閨の魔法を掛けた。先程のかかり方を考えると少し強めが良いかもしれない。
私も抵抗されるのは趣味じゃない。
蕩け切ったシンを美味しく戴くのも、筆頭参謀への良い当てつけになる。
シンは象牙色の滑らかな頬を赤らめて、息を荒げ始めていた。
私は眉を顰めた。閨の魔法は媚薬的な役割も有るが、ここまで強い訳ではない。
「ぼ、僕は閨の魔法に弱い…のに。」
苦しげに身体をしならせるシンは酷く扇情的だった。
じんわりと汗ばんだ身体から立ち昇る、男にしては甘やかな香りは、嗅ぐとくらりとする様だった。
私は久しぶりに楽しめそうなこの男との睦み合いを期待して、思わずごくりと唾を飲み込んで言った。
「お前は憎き敵ではあるが、たっぷり蕩けさせるのも一興。異世界の味を堪能しようぞ。」
微かに震える赤く小さな唇を私が覆った時に、僅かに痺れる様なピリピリとした感触を感じた。
私は指で自分の唇を撫でながら、これは魔法なのか、それとも…。
毒を喰らうならば骨までだ。私はそううそぶくと、目をギュッと閉じたシンの頑な唇を柔らかく覆った。
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