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はじめての戦
シンの存在
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シンの考えた甘い菓子、クッキーなるものを三人で食べながら私は天幕に消音の魔法をかけた。シンは何があるんだろうとでも言うような顔で、私とルカの顔を見回した。
「シン、先日団長が言った事を覚えているか。シンの存在に目をつける人間が出てくると言う話だ。
この間の戦でしばらくここも落ち着いている事だろう。場合によっては私も王都へ行く事になるだろう。シンをここには置いて行くわけにいかない。かといって単なる私の従騎士だけの身分で王都へ連れて行ったら横槍が入るかもしれない。」
フォーカス様は難しい顔をして僕の顔を見ながら話しながら、ルカ様の方を見た。
「そうなんだよね。そこで私の出番てわけ。実は私はこう見えても王家に繋がる公爵の血筋でね、案外顔が効くのだよ。まぁ兄君が二人居るので、私自身は公爵の権威を利用するだけの呑気な立場なんだけどね。そこで、私が考えたシン君の身分強化なんだけど…。
ふふ、君、私の義理の兄弟にならないかい?君の異世界の出生は誤魔化しようが無いけれど、後見に我が公爵家、従騎士の主としてフォーカス侯爵家なら、そこそこシン君を守るには強いと思うんだよね。王家は公爵と侯爵に、このご時世でゴリ押しはしないだろうからね。」
僕は身分というものが実感として分からなかったけれど、フォーカス様とルカ様が考えてくれたという事は必要な事なのだと思った。
「僕はこちらへ着の身着のまま放り出された身です。もし必要だと御二方が考えられて、それが一番であるとするなら、僕になんの不満があるでしょうか。フォーカス様、ルカ様よろしくお願いします。」
僕は騎士の礼をして御二方に跪いた。
「はー、本当シン君はどこぞの王族の様に所作も美しければ、言葉も雅で非の打ち所がないよ。王都に連れて行ったら、私の母上におもちゃにされそうで、それだけ心配だ。一応父上にはもう随分前からシン君の話をしてあって、この話もそもそも父上の提案なんだ。」
「ルカ、礼を言う。私だけでは、シンを守り切るには足りなかったろうからな。」
「ふふふ、ジュリアンに礼を言われるなんて人生でそう何度もないだろうし、私はシン君が義弟になるのが嬉しいんだ。
まぁ、母上のおもちゃになるのはちょっと我慢してもらうしか無いけどね?」
そう言うとルカ様は楽しそうに笑った。僕はルカ様がお母様に似てるとすると、対面の際はなかなかだなぁと覚悟を決めたんだ。
「シン、先日団長が言った事を覚えているか。シンの存在に目をつける人間が出てくると言う話だ。
この間の戦でしばらくここも落ち着いている事だろう。場合によっては私も王都へ行く事になるだろう。シンをここには置いて行くわけにいかない。かといって単なる私の従騎士だけの身分で王都へ連れて行ったら横槍が入るかもしれない。」
フォーカス様は難しい顔をして僕の顔を見ながら話しながら、ルカ様の方を見た。
「そうなんだよね。そこで私の出番てわけ。実は私はこう見えても王家に繋がる公爵の血筋でね、案外顔が効くのだよ。まぁ兄君が二人居るので、私自身は公爵の権威を利用するだけの呑気な立場なんだけどね。そこで、私が考えたシン君の身分強化なんだけど…。
ふふ、君、私の義理の兄弟にならないかい?君の異世界の出生は誤魔化しようが無いけれど、後見に我が公爵家、従騎士の主としてフォーカス侯爵家なら、そこそこシン君を守るには強いと思うんだよね。王家は公爵と侯爵に、このご時世でゴリ押しはしないだろうからね。」
僕は身分というものが実感として分からなかったけれど、フォーカス様とルカ様が考えてくれたという事は必要な事なのだと思った。
「僕はこちらへ着の身着のまま放り出された身です。もし必要だと御二方が考えられて、それが一番であるとするなら、僕になんの不満があるでしょうか。フォーカス様、ルカ様よろしくお願いします。」
僕は騎士の礼をして御二方に跪いた。
「はー、本当シン君はどこぞの王族の様に所作も美しければ、言葉も雅で非の打ち所がないよ。王都に連れて行ったら、私の母上におもちゃにされそうで、それだけ心配だ。一応父上にはもう随分前からシン君の話をしてあって、この話もそもそも父上の提案なんだ。」
「ルカ、礼を言う。私だけでは、シンを守り切るには足りなかったろうからな。」
「ふふふ、ジュリアンに礼を言われるなんて人生でそう何度もないだろうし、私はシン君が義弟になるのが嬉しいんだ。
まぁ、母上のおもちゃになるのはちょっと我慢してもらうしか無いけどね?」
そう言うとルカ様は楽しそうに笑った。僕はルカ様がお母様に似てるとすると、対面の際はなかなかだなぁと覚悟を決めたんだ。
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