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28:続編が必要であることを知ったピヨちゃん
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色々あったけれど、弟に例の本を渡すと今までのマイナス評価を払拭するように真剣な顔でそれを解読していく。しばらくすると、とても複雑な表情をした弟が告げた。
「あの、誠に言いにくいのですが、この作品では兄上が知りたい情報はないかと……」
「それはどういう意味だ」
予想外の出来事に思わず聞き返すと、本を開きながら説明をはじめてくれた。
「この本は、『何でも欲しがる妹に全て奪われた私ですが竜族の血を引く王太子様の番だったので溺愛されています』です、そしてこの本の結末は以下で締めくくられています。
『愚かなエウラリアの血を引いた息子のルキオは、竜の生贄となり、その血は途絶えた。
そうして、ソフィアは全ての胸のつかえから解放された。それを最愛のバイアティスと見届けてソフィアは本当の笑顔を取り戻したのだった』
つまり、これは兄上が生贄にされたところまでの話なんです。その先はこの本にはありません」
「えっ、じゃあ僕取ってき損じゃん。でもだとしたら強制力は働かないってことだからティラノたん好きに復讐しちゃえるんじゃない??もう世界燃やせるよ、やっぱり燃やして……」
「あの、変態竜王様、話は最後まで聞いてください。この物語には続編があります。そしてその話こそ俺が大好きな作品です。具体的には永年ショタ兄上であるピヨちゃんが竜王様となんやかんやいちゃつきながら復讐するBLなんですが、あ、BLとはボーイズラブの略で……って兄上目怖っ!!」
思わず脱線の気配がしてまた睨んでしまったが、つまりヨグ様の手にしている本は現段階ではもう役に立たない過去の遺物であることが判明した。その代わり別の本が必要ということも。
「その本があればこれからの未来が分かるということか、ならばその本をヨグ様に回収させてレインに読んでもらい、未来について確認し復讐を行えば……」
僕の言葉にレインがそれはもう褒めてほしい犬みたいな興奮した様子でこう答えた。
「俺は、そちらの兄上が主役の作品の大ファンでした。なので展開も分かりますし、強制力のかかるものも予測できると思います。なので、ぜひとも兄上のお役に立たせてください。そして、俺の愛する兄上との再会も……目怖っ!!でも俺は紳士なので諦めません!!」
「腹は立つけど、ティラノたん、ドン引きする変態弟の提案受けた方が良いと思うんだ」
珍しい様子のヨグ様に首を傾げる僕に、ヨグ様がある致命的な話をしてくれた。
「例の本を探すために行った異世界なんだけど、それはもうたくさんの本があってね。タイトルが読めない身の上としては探すのに結構手間がかかってね。今回の本も探してはこれるけど時間がまたかかってしまって、僕が居ないあいだにティラノたんからピヨちゃんに戻りかねないから……」
「変態竜王様、どうか兄上のためにこの世界の原作本を探しにでかけてください。その間僕が兄上をお守りします。手取り足取り尻取り、あ、いえ。それはもう大切に舐め……いえ保護いたしますので……」
「レイン、時間が掛かると君の治世で断罪劇が起きてしまうので僕はそれを望んでいません。さっさと例の小説の内容の必要部分を話せ」
「ひぃ、目怖っ!!わかりました、僕は紳士なのでピヨな兄上の方の使用済み靴下を頂ければ一旦従います」
そう、曇りなき眼で訴える弟にドン引きしたが、手立てがないなら靴下くらいなら渡しても良いかと思ったが。
「ティラノたんだめだよ!!こいつは変態だ。そんなレアアイテムを渡したら、ティラノたんが想像している数千倍後悔することを僕が保証するよ!!」
そのヨグ様の発言に弟が舌打ちをした。何かするつもりだったことがわかり僕は深いため息をついた。
「あの、誠に言いにくいのですが、この作品では兄上が知りたい情報はないかと……」
「それはどういう意味だ」
予想外の出来事に思わず聞き返すと、本を開きながら説明をはじめてくれた。
「この本は、『何でも欲しがる妹に全て奪われた私ですが竜族の血を引く王太子様の番だったので溺愛されています』です、そしてこの本の結末は以下で締めくくられています。
『愚かなエウラリアの血を引いた息子のルキオは、竜の生贄となり、その血は途絶えた。
そうして、ソフィアは全ての胸のつかえから解放された。それを最愛のバイアティスと見届けてソフィアは本当の笑顔を取り戻したのだった』
つまり、これは兄上が生贄にされたところまでの話なんです。その先はこの本にはありません」
「えっ、じゃあ僕取ってき損じゃん。でもだとしたら強制力は働かないってことだからティラノたん好きに復讐しちゃえるんじゃない??もう世界燃やせるよ、やっぱり燃やして……」
「あの、変態竜王様、話は最後まで聞いてください。この物語には続編があります。そしてその話こそ俺が大好きな作品です。具体的には永年ショタ兄上であるピヨちゃんが竜王様となんやかんやいちゃつきながら復讐するBLなんですが、あ、BLとはボーイズラブの略で……って兄上目怖っ!!」
思わず脱線の気配がしてまた睨んでしまったが、つまりヨグ様の手にしている本は現段階ではもう役に立たない過去の遺物であることが判明した。その代わり別の本が必要ということも。
「その本があればこれからの未来が分かるということか、ならばその本をヨグ様に回収させてレインに読んでもらい、未来について確認し復讐を行えば……」
僕の言葉にレインがそれはもう褒めてほしい犬みたいな興奮した様子でこう答えた。
「俺は、そちらの兄上が主役の作品の大ファンでした。なので展開も分かりますし、強制力のかかるものも予測できると思います。なので、ぜひとも兄上のお役に立たせてください。そして、俺の愛する兄上との再会も……目怖っ!!でも俺は紳士なので諦めません!!」
「腹は立つけど、ティラノたん、ドン引きする変態弟の提案受けた方が良いと思うんだ」
珍しい様子のヨグ様に首を傾げる僕に、ヨグ様がある致命的な話をしてくれた。
「例の本を探すために行った異世界なんだけど、それはもうたくさんの本があってね。タイトルが読めない身の上としては探すのに結構手間がかかってね。今回の本も探してはこれるけど時間がまたかかってしまって、僕が居ないあいだにティラノたんからピヨちゃんに戻りかねないから……」
「変態竜王様、どうか兄上のためにこの世界の原作本を探しにでかけてください。その間僕が兄上をお守りします。手取り足取り尻取り、あ、いえ。それはもう大切に舐め……いえ保護いたしますので……」
「レイン、時間が掛かると君の治世で断罪劇が起きてしまうので僕はそれを望んでいません。さっさと例の小説の内容の必要部分を話せ」
「ひぃ、目怖っ!!わかりました、僕は紳士なのでピヨな兄上の方の使用済み靴下を頂ければ一旦従います」
そう、曇りなき眼で訴える弟にドン引きしたが、手立てがないなら靴下くらいなら渡しても良いかと思ったが。
「ティラノたんだめだよ!!こいつは変態だ。そんなレアアイテムを渡したら、ティラノたんが想像している数千倍後悔することを僕が保証するよ!!」
そのヨグ様の発言に弟が舌打ちをした。何かするつもりだったことがわかり僕は深いため息をついた。
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