3 / 46
02:ピヨちゃんの秘密
しおりを挟む
「ヨグ様、念のためにお伝えいたしますが、ここは外なので番様となさるなら王宮へお戻りください。流石に青姦がはじめてでは番様が可哀そうですよ」
とても綺麗な笑顔でナイアさんが指摘した。そう、ここはお外である。まさかここでおっぱじめるつもりだったとは流石にこの人が残念そうでも思っていなかったのだが……。
「そういうものか??外の方が開放感があるし何より皆に可愛い僕の番を自慢できると思って……」
「外でヤルくらいなら死にます。後、その竜王様??僕は性的に不能なので行為をしても身はないですよ」
成長が著しく遅い僕は、未だに精通していない。しかしどんなに小さくても成人するころには精通くらいはあると医学書で読んでいたので自身が不能なのはわかっていた。
元々、王家の後継ぎは弟で正妃様の息子の第2王子なので僕はなにも求められていなかった。しかし、生贄にされた冤罪は僕が婚姻の意思もないのに複数の貴族女性と姦通していたというものだった。
平民ならいざしらず、王家の種を不用意にばらまくことは問題があるので、姦通が罪になることは理解している。
しかし、精通もせず当然勃起もしない僕が、彼女らを抱けるはずがないし、エッチな気持ちに等なったことも一度もない。
冤罪の証言者をしたのは、皆あまり評判のよくない身持ちが悪いとされる貴族女性ばかりだったのも、これはそういう訳アリな令嬢たちに声を掛けて金を渡す代わりに証言をさせたのだということがすぐ推測できた。
(完全なる冤罪。ここまであからさまなものが他に存在するだろうか……)
さらに、王族は僕が不能だからこそ、その残酷な仕打ちをしたのだ。誰がいくら冤罪でも「自身は不能者」だとわざわざ証言するだろうか。
今、ヨグ様については僕は夫婦の営みを求められているからそれが出来ないと告げているが、僕はあいつらに知られていても、その弱みを晒すことはできなかった。
(嫌なこと思い出して胃がムカムカするな)
苛立った僕の顔を先ほどからじーっと無言で見つめるヨグ様。流石に不能者を娶って後悔したのかもしれない。
「いっそう、殺して頂いてもかまいません、僕は結局お役にたちませんから」
「……ピヨちゃんを殺す時は僕も死ぬ時だ。そもそもピヨちゃんは勘違いしているが、ピヨちゃんは竜王である僕の番、つまり特別な存在だ。だから精通していないのも当たり前だから気にしてはいけない。その精通は僕がこの手でちゃんとさせてあげる。ピヨちゃんの一番初めのミルクは僕が責任をもって契約に使用するので心配しないでおくれ」
「いや、あの……僕は不能なんでそもそも勃たないですよ??」
あんまり自分で不能といいたくないが仕方ない。しかし竜王様はとても綺麗に笑う。顔面偏差値は罪である。
「大丈夫だ。ピヨちゃんは僕を誰だと思っているんだい??」
「変態、すいません、イダイナルリュウオウサマだと思ってます」
「明らかに片言になったね。うん。問題ない。そういうピヨちゃんのひよこっぽい外観とは異なる絶対零度の感じ死ぬほどすきだから。まぁ、細かいことは実際体験すると分かるよ。だから……」
強引に僕を押し倒したヨグ様。このままいくと青姦コースだと思ったが、ナイアさんが笑って指を鳴らした瞬間一瞬で見たことない位大きなベッドのある広い部屋に遷移していた。
「ナイアめ、折角青空の下でピヨちゃんといたそうとしたのに……ここは僕の寝室じゃないか」
「青空の下でされたらその後死ぬ予定でした」
「悪かった。理性が持つ限りは室内でするよう善処する。では、ふたりで湯あみをしよう」
そう言って僕は片手で持ち上げられてお姫様抱っこされる。2mの長身イケメンが、たまに10歳程度と言われる低身長の僕を持ち上げられないわけがない。しかしなんなら片腕どころか指1本でも持ち上げそうな雰囲気があることが否めず辛い。
「大丈夫だよ、優しく優しくするからね。はぁはぁ本当にピヨちゃんは良い匂いがするな……食べたいな、全部たべたいなーっ」
正直不安しかないが、僕はそのまま浴室に連れていかれた。
とても綺麗な笑顔でナイアさんが指摘した。そう、ここはお外である。まさかここでおっぱじめるつもりだったとは流石にこの人が残念そうでも思っていなかったのだが……。
「そういうものか??外の方が開放感があるし何より皆に可愛い僕の番を自慢できると思って……」
「外でヤルくらいなら死にます。後、その竜王様??僕は性的に不能なので行為をしても身はないですよ」
成長が著しく遅い僕は、未だに精通していない。しかしどんなに小さくても成人するころには精通くらいはあると医学書で読んでいたので自身が不能なのはわかっていた。
元々、王家の後継ぎは弟で正妃様の息子の第2王子なので僕はなにも求められていなかった。しかし、生贄にされた冤罪は僕が婚姻の意思もないのに複数の貴族女性と姦通していたというものだった。
平民ならいざしらず、王家の種を不用意にばらまくことは問題があるので、姦通が罪になることは理解している。
しかし、精通もせず当然勃起もしない僕が、彼女らを抱けるはずがないし、エッチな気持ちに等なったことも一度もない。
冤罪の証言者をしたのは、皆あまり評判のよくない身持ちが悪いとされる貴族女性ばかりだったのも、これはそういう訳アリな令嬢たちに声を掛けて金を渡す代わりに証言をさせたのだということがすぐ推測できた。
(完全なる冤罪。ここまであからさまなものが他に存在するだろうか……)
さらに、王族は僕が不能だからこそ、その残酷な仕打ちをしたのだ。誰がいくら冤罪でも「自身は不能者」だとわざわざ証言するだろうか。
今、ヨグ様については僕は夫婦の営みを求められているからそれが出来ないと告げているが、僕はあいつらに知られていても、その弱みを晒すことはできなかった。
(嫌なこと思い出して胃がムカムカするな)
苛立った僕の顔を先ほどからじーっと無言で見つめるヨグ様。流石に不能者を娶って後悔したのかもしれない。
「いっそう、殺して頂いてもかまいません、僕は結局お役にたちませんから」
「……ピヨちゃんを殺す時は僕も死ぬ時だ。そもそもピヨちゃんは勘違いしているが、ピヨちゃんは竜王である僕の番、つまり特別な存在だ。だから精通していないのも当たり前だから気にしてはいけない。その精通は僕がこの手でちゃんとさせてあげる。ピヨちゃんの一番初めのミルクは僕が責任をもって契約に使用するので心配しないでおくれ」
「いや、あの……僕は不能なんでそもそも勃たないですよ??」
あんまり自分で不能といいたくないが仕方ない。しかし竜王様はとても綺麗に笑う。顔面偏差値は罪である。
「大丈夫だ。ピヨちゃんは僕を誰だと思っているんだい??」
「変態、すいません、イダイナルリュウオウサマだと思ってます」
「明らかに片言になったね。うん。問題ない。そういうピヨちゃんのひよこっぽい外観とは異なる絶対零度の感じ死ぬほどすきだから。まぁ、細かいことは実際体験すると分かるよ。だから……」
強引に僕を押し倒したヨグ様。このままいくと青姦コースだと思ったが、ナイアさんが笑って指を鳴らした瞬間一瞬で見たことない位大きなベッドのある広い部屋に遷移していた。
「ナイアめ、折角青空の下でピヨちゃんといたそうとしたのに……ここは僕の寝室じゃないか」
「青空の下でされたらその後死ぬ予定でした」
「悪かった。理性が持つ限りは室内でするよう善処する。では、ふたりで湯あみをしよう」
そう言って僕は片手で持ち上げられてお姫様抱っこされる。2mの長身イケメンが、たまに10歳程度と言われる低身長の僕を持ち上げられないわけがない。しかしなんなら片腕どころか指1本でも持ち上げそうな雰囲気があることが否めず辛い。
「大丈夫だよ、優しく優しくするからね。はぁはぁ本当にピヨちゃんは良い匂いがするな……食べたいな、全部たべたいなーっ」
正直不安しかないが、僕はそのまま浴室に連れていかれた。
24
お気に入りに追加
1,985
あなたにおすすめの小説

龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
急に運命の番と言われても。夜会で永遠の愛を誓われ駆け落ちし、数年後ぽい捨てされた母を持つ平民娘は、氷の騎士の甘い求婚を冷たく拒む。
石河 翠
恋愛
ルビーの花屋に、隣国の氷の騎士ディランが現れた。
雪豹の獣人である彼は番の匂いを追いかけていたらしい。ところが花屋に着いたとたんに、手がかりを失ってしまったというのだ。
一時的に鼻が詰まった人間並みの嗅覚になったディランだが、番が見つかるまでは帰らないと言い張る始末。ルビーは彼の世話をする羽目に。
ルビーと喧嘩をしつつ、人間についての理解を深めていくディラン。
その後嗅覚を取り戻したディランは番の正体に歓喜し、公衆の面前で結婚を申し込むが冷たく拒まれる。ルビーが求婚を断ったのには理由があって……。
愛されることが怖い臆病なヒロインと、彼女のためならすべてを捨てる一途でだだ甘なヒーローの恋物語。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(ID25481643)をお借りしています。

じゃない方の私が何故かヤンデレ騎士団長に囚われたのですが
カレイ
恋愛
天使な妹。それに纏わりつく金魚のフンがこの私。
両親も妹にしか関心がなく兄からも無視される毎日だけれど、私は別に自分を慕ってくれる妹がいればそれで良かった。
でもある時、私に嫉妬する兄や婚約者に嵌められて、婚約破棄された上、実家を追い出されてしまう。しかしそのことを聞きつけた騎士団長が何故か私の前に現れた。
「ずっと好きでした、もう我慢しません!あぁ、貴方の匂いだけで私は……」
そうして、何故か最強騎士団長に囚われました。



愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。

ヤンデレ化していた幼稚園ぶりの友人に食べられました
ミルク珈琲
BL
幼稚園の頃ずっと後ろを着いてきて、泣き虫だった男の子がいた。
「優ちゃんは絶対に僕のものにする♡」
ストーリーを分かりやすくするために少しだけ変更させて頂きましたm(_ _)m
・洸sideも投稿させて頂く予定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる