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01:気づいたら変態に色々聞かれて困ります
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「ここは……天国??」
目が覚めた僕はこの世のものとは思えない美しい花が咲き誇る綺麗な楽園のような場所に寝そべっていた。天国のイメージみたいな場所だった。
しかも、地味に全裸の体の上に、微妙に花が置かれていてピンポイントに急所は隠されている。具体的には乳首の上には白いアネモネが、下半身のシンボルは白い百合の花が配置されて隠れている。
が、卑猥な感じがするのは何故だろう。
「半分正解で半分不正解だよ。そしてピヨちゃん、お花のドレスが似合うね、うん、大切な何かが横からポロリ、もといチラ見えするのが非常に良い眺めだ」
いきなり、背後から声がして上体を起こして振り返るとそこには、とても背の高い明らかに神話の世界からやってきたような美しくたくましい角の生えた人がたっていた。
夜のような漆黒の髪を後ろに束ねて、まるで黄金のような瞳は、みつめていると不思議な安心感と言い知れない不安に襲われる。
さらに背が多分2m近くある。地味に威圧感がすごい。そして、何故か体に置かれた花が、上体を起こしても落ちず乳首に張り付いている。この世の法則に明らかに逆らう動きだ。
「ここは竜の神が住まう桃源郷。そして、僕はこの国を統べる竜の神達の王、人は竜王と呼ぶ。君は僕に生贄として捧げられたがそれ以前に君こそ僕の運命の番だ。この世界が生まれた日からずっと待ちわびていたよ愛しいピヨちゃん」
とても甘いとろけるような表情で美しいその人は、この世で一番重たい発言をしている。ちなみにこの人が言っている通り竜王様は、この世界が生まれた日に生まれたとされているが……多分まだ死の間際の夢を見ている可能性が高そうだ。
「これは死の間際の夢ですかね。だとしたらそろそろ流石に……」
「ピヨちゃん、「死」なんて絶対に言わないでおくれ。やっと会えたのだ。そして、君は僕と契約をした。今はまだ口約束だがこの後正式な契約に移行する」
「……契約??」
「世界を滅ぼす代わりに僕とピヨちゃんが結婚するという約束だ」
とても良い笑顔でそう答えた竜王様(仮)。
(いやいやいや、これ夢だ。絶対。だってこれ創造神に近しい存在に求婚されているということだよね??そんなの母上が話していた異世界チート小説くらいありえない)
「あ、あの……」
「ちなみに、僕の愛する番のピヨちゃん。君に聞きたいのだけれど、誓いの方法について「痛い」のと「エッチ」なのがあるけれどどちらが良いかな??」
黒髪長身美形の竜王様(仮)の口から聞いてはいけない言葉が出た気がするが、そんな2択なら間違いなくひとつしか選択肢はない。
「痛くない方でお願いします」
「ん?痛い方が良いのかい??僕の愛おしい番はドМというものらしいな」
ドMと偉大と言われる竜王様の口から聞きたくないワードナンバー1かもしれない。しかし彼は竜王様(仮)と僕の中で認識していたからギリギリ許される。
「違います!!痛くない方です、つまり……」
「つまり、なんだいピヨちゃん。ちゃんと言わないと分からないよ、ほら、ちゃんと答えないと痛くしちゃうよ、泣き喚くピヨちゃんもかわいいだろうな、でもそれは、ああ、僕は変な性癖はないはずなのに、番にテンションが上がりすぎて色々まずい。はぁはぁ。さぁ言ってごらん、その可愛い小さなお口でしっかりはっきりいやらしいことを言ってごらん」
これは分かっているけれどわざと言わせたいパターンらしい。このへんた、もとい頭のおかしい竜王様(仮)が諦めるとは思えないので、仕方なく僕は凄い嫌な顔しながら答える。
「エッチな方で」
ポイントとしてすごく嫌な顔をし、かつあえてはっきり言う。もっと言うと、不敬だけれど汚物でも見るような目で見ていった。少しこれで落ち着いてくれただろうか。
「はぁはぁ、最高だ。嫌な顔、嫌がるピヨちゃんに、「エッチな」と言わせた。うんうん。最高だ。嫌な顔されながら卑猥なことを言わせると滾る。しっかり今日の日記に記載して今後の夫婦生活に生かす必要がありそうだ」
この人はだめだ。そう認識したところで早く悪夢から覚めたいと思った。
「あの、お取込み中、申し訳ございません。これが夢ならそろそろ終わりたいのと、ずっと気になってスルーしてましたが、そのピヨちゃんってなんですか??僕はそんな名前ではないです。ル……」
「ルキオ・パーン・ベテルギウスだろう?知っている」
激しく重ねるようにそう答えられる。正直本気が過ぎて怖いが勇気を出そう。
「だとしたら僕の名前はピヨではなく……」
「ルキオってルピヨってなんか聞こえるし、そもそも君は可愛い。だからピヨに相応しい。むしろキングオブピヨと呼んで遜色ないほどピヨい。だからピヨちゃんと呼んでいる」
全く仕組みが理解できない、理屈も分からない理論を展開する竜王様(仮)に僕は正気度を失いそうだ。そんな時だった。
「ヨグ様、それでは番様が理解できません。それに自己紹介もお互いまだされていないかと存じます」
いつの間にかとても美しい人、その2が現れて僕らふたりの側まで来ていた。こげ茶色の髪に褐色の肌、黄金色のヨグ様と同じ瞳をしたその人は妖艶な笑みを浮かべたが、ヨグ様が嫌な顔をする。
(この人はまともであってほしい)
「ナイア、何故お前がいる。やっと会えた愛おしい番とのふたりきりのラブラブ初夜の睦言タイムを邪魔するな」
「それは申し訳ありません。本当はお声かけするつもりはなかったのですが、あまりにもヨグ様が気持ち悪すぎて生理的な嫌悪をもよおす可能性がある状態でしたので、番様に今後消えない傷、具体的には正気度を著しく喪失し狂気を発症してしまったらと考えて止めさせて頂きました」
凄い丁寧な口調で抉ってくるタイプだなと思ったが、しかし正論なのでそれには同意しかない。実際に僕の正気度は割と減っていた。
「正気度がなくなったとしても、永遠にピヨちゃんの面倒は永遠に見る。毎日毎日体の隅々まで僕が丁寧に面倒を見てそれから……」
「永遠に狂ってしまうのはヨグ様は良くても番様は流石によくありませんよ。番様もそう思われますよね。名乗りおくれましたが、私は、ヨグ様、竜王の側近をしておりますナイアーラと申します。以後お見知りおきを」
とても綺麗な礼をとられて困惑する。いままで僕に敬意を示す人などいなかったから。
「僕の代わりに気持ちを代弁頂きありがとうございます。ナイアーラ様、ルキオと申します。以後お見知りおきを」
「ふふふ。貴方は竜王であるヨグ様の番様です。私のことはナイアなどと呼んでください。もしくは愛称のニャルなどと呼んで頂いてもかまいません」
「ナイアさんと呼ばせて頂きます」
ニャルはいけないと思った。なんとなく第6感がそう告げている。
「そうですか、残念です」
全く残念そうじゃない嫌な笑みを浮かべた、ナイアさん。これが夢でないなら本当にこの変態が竜王様らしい。
「ピヨちゃん、ナイアのことはもう良いだろう。まだ契約の途中だ、早く僕とエッチなことをしよう、はぁはぁ」
この残念な竜王様どうにかならないのだろうか……。そう先ほどからはぁはぁしている至高のイケメンに対して僕はまた嫌な顔をしていた。
目が覚めた僕はこの世のものとは思えない美しい花が咲き誇る綺麗な楽園のような場所に寝そべっていた。天国のイメージみたいな場所だった。
しかも、地味に全裸の体の上に、微妙に花が置かれていてピンポイントに急所は隠されている。具体的には乳首の上には白いアネモネが、下半身のシンボルは白い百合の花が配置されて隠れている。
が、卑猥な感じがするのは何故だろう。
「半分正解で半分不正解だよ。そしてピヨちゃん、お花のドレスが似合うね、うん、大切な何かが横からポロリ、もといチラ見えするのが非常に良い眺めだ」
いきなり、背後から声がして上体を起こして振り返るとそこには、とても背の高い明らかに神話の世界からやってきたような美しくたくましい角の生えた人がたっていた。
夜のような漆黒の髪を後ろに束ねて、まるで黄金のような瞳は、みつめていると不思議な安心感と言い知れない不安に襲われる。
さらに背が多分2m近くある。地味に威圧感がすごい。そして、何故か体に置かれた花が、上体を起こしても落ちず乳首に張り付いている。この世の法則に明らかに逆らう動きだ。
「ここは竜の神が住まう桃源郷。そして、僕はこの国を統べる竜の神達の王、人は竜王と呼ぶ。君は僕に生贄として捧げられたがそれ以前に君こそ僕の運命の番だ。この世界が生まれた日からずっと待ちわびていたよ愛しいピヨちゃん」
とても甘いとろけるような表情で美しいその人は、この世で一番重たい発言をしている。ちなみにこの人が言っている通り竜王様は、この世界が生まれた日に生まれたとされているが……多分まだ死の間際の夢を見ている可能性が高そうだ。
「これは死の間際の夢ですかね。だとしたらそろそろ流石に……」
「ピヨちゃん、「死」なんて絶対に言わないでおくれ。やっと会えたのだ。そして、君は僕と契約をした。今はまだ口約束だがこの後正式な契約に移行する」
「……契約??」
「世界を滅ぼす代わりに僕とピヨちゃんが結婚するという約束だ」
とても良い笑顔でそう答えた竜王様(仮)。
(いやいやいや、これ夢だ。絶対。だってこれ創造神に近しい存在に求婚されているということだよね??そんなの母上が話していた異世界チート小説くらいありえない)
「あ、あの……」
「ちなみに、僕の愛する番のピヨちゃん。君に聞きたいのだけれど、誓いの方法について「痛い」のと「エッチ」なのがあるけれどどちらが良いかな??」
黒髪長身美形の竜王様(仮)の口から聞いてはいけない言葉が出た気がするが、そんな2択なら間違いなくひとつしか選択肢はない。
「痛くない方でお願いします」
「ん?痛い方が良いのかい??僕の愛おしい番はドМというものらしいな」
ドMと偉大と言われる竜王様の口から聞きたくないワードナンバー1かもしれない。しかし彼は竜王様(仮)と僕の中で認識していたからギリギリ許される。
「違います!!痛くない方です、つまり……」
「つまり、なんだいピヨちゃん。ちゃんと言わないと分からないよ、ほら、ちゃんと答えないと痛くしちゃうよ、泣き喚くピヨちゃんもかわいいだろうな、でもそれは、ああ、僕は変な性癖はないはずなのに、番にテンションが上がりすぎて色々まずい。はぁはぁ。さぁ言ってごらん、その可愛い小さなお口でしっかりはっきりいやらしいことを言ってごらん」
これは分かっているけれどわざと言わせたいパターンらしい。このへんた、もとい頭のおかしい竜王様(仮)が諦めるとは思えないので、仕方なく僕は凄い嫌な顔しながら答える。
「エッチな方で」
ポイントとしてすごく嫌な顔をし、かつあえてはっきり言う。もっと言うと、不敬だけれど汚物でも見るような目で見ていった。少しこれで落ち着いてくれただろうか。
「はぁはぁ、最高だ。嫌な顔、嫌がるピヨちゃんに、「エッチな」と言わせた。うんうん。最高だ。嫌な顔されながら卑猥なことを言わせると滾る。しっかり今日の日記に記載して今後の夫婦生活に生かす必要がありそうだ」
この人はだめだ。そう認識したところで早く悪夢から覚めたいと思った。
「あの、お取込み中、申し訳ございません。これが夢ならそろそろ終わりたいのと、ずっと気になってスルーしてましたが、そのピヨちゃんってなんですか??僕はそんな名前ではないです。ル……」
「ルキオ・パーン・ベテルギウスだろう?知っている」
激しく重ねるようにそう答えられる。正直本気が過ぎて怖いが勇気を出そう。
「だとしたら僕の名前はピヨではなく……」
「ルキオってルピヨってなんか聞こえるし、そもそも君は可愛い。だからピヨに相応しい。むしろキングオブピヨと呼んで遜色ないほどピヨい。だからピヨちゃんと呼んでいる」
全く仕組みが理解できない、理屈も分からない理論を展開する竜王様(仮)に僕は正気度を失いそうだ。そんな時だった。
「ヨグ様、それでは番様が理解できません。それに自己紹介もお互いまだされていないかと存じます」
いつの間にかとても美しい人、その2が現れて僕らふたりの側まで来ていた。こげ茶色の髪に褐色の肌、黄金色のヨグ様と同じ瞳をしたその人は妖艶な笑みを浮かべたが、ヨグ様が嫌な顔をする。
(この人はまともであってほしい)
「ナイア、何故お前がいる。やっと会えた愛おしい番とのふたりきりのラブラブ初夜の睦言タイムを邪魔するな」
「それは申し訳ありません。本当はお声かけするつもりはなかったのですが、あまりにもヨグ様が気持ち悪すぎて生理的な嫌悪をもよおす可能性がある状態でしたので、番様に今後消えない傷、具体的には正気度を著しく喪失し狂気を発症してしまったらと考えて止めさせて頂きました」
凄い丁寧な口調で抉ってくるタイプだなと思ったが、しかし正論なのでそれには同意しかない。実際に僕の正気度は割と減っていた。
「正気度がなくなったとしても、永遠にピヨちゃんの面倒は永遠に見る。毎日毎日体の隅々まで僕が丁寧に面倒を見てそれから……」
「永遠に狂ってしまうのはヨグ様は良くても番様は流石によくありませんよ。番様もそう思われますよね。名乗りおくれましたが、私は、ヨグ様、竜王の側近をしておりますナイアーラと申します。以後お見知りおきを」
とても綺麗な礼をとられて困惑する。いままで僕に敬意を示す人などいなかったから。
「僕の代わりに気持ちを代弁頂きありがとうございます。ナイアーラ様、ルキオと申します。以後お見知りおきを」
「ふふふ。貴方は竜王であるヨグ様の番様です。私のことはナイアなどと呼んでください。もしくは愛称のニャルなどと呼んで頂いてもかまいません」
「ナイアさんと呼ばせて頂きます」
ニャルはいけないと思った。なんとなく第6感がそう告げている。
「そうですか、残念です」
全く残念そうじゃない嫌な笑みを浮かべた、ナイアさん。これが夢でないなら本当にこの変態が竜王様らしい。
「ピヨちゃん、ナイアのことはもう良いだろう。まだ契約の途中だ、早く僕とエッチなことをしよう、はぁはぁ」
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