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俺の推し最強では?⑴
しおりを挟む無事に体術の授業も終わり、勝利をおさめた俺は少し浮ついた気分で昼食をとる。シガンたんの笑顔も久しぶりに見れたし、まぁケガはないかと心配はされてけど。
そう…シガンたんは何も変わっていないんだ。俺が勝手に離れただけ。あの時はそれが良いと思ってたんだけど…思ってたんだけど…あの時の俺はアホだったのかもしれない。
シガンたんと攻め要員を見守るのが幸せとか言いながら、結局今シガンたんと攻め要員の絡みなんて見てもいないし。シガンたんのことしか目に入ってない。
シガンたんと攻め要員(思い人)が仲良くなるためにって勝手に離れて、勝手に後悔して…俺はほんと、何してんだろう。
自分で自分の阿呆さに頭を抱えていると、周囲がざわざわと騒ぎ出したことに気づく。
ここは従者専用の食堂のような休憩所だ。だからこそそんなに騒がしくなることなどないのだが…
「あれって、公爵家の…」
「あぁ、次期当主って噂だよな。」
「でも、なんでこんなところに?」
皆が口々に言っていることが耳に入って来る。え?公爵家の次期当主ってあのお方しかいなくないか?
「ベル、ちょっと時間もらってもいい?」
「シガン様、もちろんです。」
いつになく真剣な顔したシガンたん、心臓に悪い。
「じゃあ、今日は一緒に帰るから先に帰らないように。」
「かしこまりました。」
動悸が治まらないまま迎えた帰り。俺はシガンたんの教室に迎えに行く。シガンたんを迎えに行くなんて何年振りだろうか。懐かしささえ感じる。
「ベル!来てくれたんだ。帰ろうか。」
「ベルデか!久しぶりに見たな。」
「ベルデさん!はぁ神々しいお姿…」
久しぶりに見た攻め要員たちは俺が見た小さな姿とはかけ離れており、面影はあるもみんなカッコよくなって…俺がどれだけ離れていたのかが分かる。
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