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俺の推し最強では?⑵
しおりを挟む「変な奴らが寄ってくる前に帰ろう。」
「あ、でもいいのですか?」
「…(そうか、それでお前は離れて…)いいんだ。」
それだけ言ってシガンたんは寮まで俺の手を引いた。その間一言も話さなかったから気まづいのなんの。
部屋にはいると、そのままリビングまで連れて行かれる。
「ベル、今日は一緒に夕飯を食べようか。もう済ましましたはなしね。そうだ、一緒にご飯を作ろう。」
そう言ってシガンたんは悠々と夕食の準備をする。
「し、シガン様!食事の準備は私がしますので休んでいてください!」
「…でも一緒に作った方が楽しいよ?」
「っ(うぐっ…カッコよくなっても上目遣いは可愛すぎて心臓に悪い!推しの上目遣いを見て断れるオタクがいるだろうか。)そ、うですね。では、よろしくお願いします。」
「うん!よろしく任された!」
ルンルンで鼻歌を歌いながら隣で料理をするシガンたん。いきなりどうしたんだろう。料理なんてできたっけ?
なんて思ってたら、手際よくこなしていくシガンたん。
え、本当に出来ないものがないんじゃないか。俺の推し最強では?
「ベル?どうした?」
「いえ、シガン様の料理の手際が良くて驚いていました。」
「ふふふ、ベルと一緒に料理をしたかったからね。」
平然と答えるシガンたん。その返しはさすがの俺で俺でも照れるわ。
「そ、そうなんですね。」
「あ、照れてる?ベルさんや、珍しく顔が紅いよ?」
「て、照れたらダメですか?」
「うっ、ダメじゃないです。(可愛すぎない?ベルってこんなに可愛かったっけ?ちょっと小柄で守ってあげたくなるような…)」
それから今まで離れてた時間を埋める様に何をするにも一緒にするようになった。
前もってシガンたんに声を掛けられると、それに無視はできないから自然とシガンたんを待つようになって…え、もしかして俺躾られてる?
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