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推しの可愛さには勝てません⑴
しおりを挟む「ベルデさん!今日はよろしくお願いします!」
「エディ様、こちらこそよろしくお願いします。」
今日はかねてより約束していたエディとの訓練の日。
学園は長期休暇中だから学園内の施設を使うのは難しく、寮の裏のようなところに来ている。
ちなみに今の時間は朝の5時。シガンたんのお世話をする時間までに終わらせるためこの時間にしたのに、シガンたんは一緒に来て近くにある木にもたれかかって休んでいる。部屋で横になってた方が良いのに…ソノア=ベルデ推しの可愛さに負けました、不覚。
「それではエディ様、好きタイミングで好きなように攻撃してみて下さい。私が声を掛けるまで続けて頂けるとありがたいです。」
「はい!…それでは、失礼します!」
元気の良い掛け声とともに木刀を持って一直線に俺に攻撃してくるエディ。性格と同じく素直な剣筋で力は強いかもしれないけど、攻撃がパターン化していて避けやすい。
しばらく打ち合いをして静止の声を掛ける。
「エディ様、ストップで。」
「あ!はい!」
俺は正直誰かに教えられるほど強くはないと思っているんだけど…思ったことを言うしかないよな…
「エディ様、先ほどの打ち合いにて思ったことを端的に伝えさせていただきますね。」
「はい、お願いします。」
エディは少し緊張した面持ちで俺が次に言う言葉を待っている。
「型や振り下ろす力などは私の方から言うことは何もありません。とてもキレイで洗礼されていました。欲を言うなら、攻撃の幅を広げてみてはと思ったのですか…」
「攻撃の幅、ですか…」
「はい、攻撃が悪く言えば短調で先の行動が見切れててしまいます。力で押せる相手なら関係ありませんが、自分以上に力の強い者であれば簡単に押されてしまうでしょう。」
と長々と話しはしたけど、簡単な話色んな人の戦っている姿を見て学べばいいということだ。
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