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さすがサムソン家⑴
しおりを挟む「ベルデ、後で執務室に来なさい。」
「かしこまりました。」
夫人と公爵家へ戻り、夕食を終えた後当主に呼ばれる。
シガンたんを部屋まで送って執務室へ向かう。
重厚感のあるチョコレート色の扉を叩き、返事を待ってから中へ入る。
「よく来たね。さぁ、お茶を淹れて貰ったから座りなさい。」
凄くアットホームな感じで迎えられて、拍子抜けする。昼間の夫人のことで怒られるかと思ったから。
「失礼します。あの…お昼間は申し訳ありませんでした!ご報告をと思っていたので、この機会にと思ったのですが」
一瞬キョトンとした当主だけどすぐに表情が戻り、言葉を続ける。
「あぁ、別に怒ってないよ。むしろ助けてくれてありがとう。状況を知りたくて呼んだだけだからね。」
「そうでしたか…しかし、公爵夫人を危険に冒してしまったのでいかなる処罰も受けさせていただきます。」
「アハハ、ベルデは本当に真面目だね。処罰って言われても悪いことしてないしね、うーん…それならシガンのことよろしく頼むよ。恐らく当主になるだろうからね、信頼できる人が一人でも近くにいたら安心感が違うからね。どうか見捨てないで上げてほしい。」
当主から出た内容は処罰でもなんでもなく、一人の親としてのお願いだった。
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