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全裸待機!準備オッケー
しおりを挟む長ったらしい入学式の挨拶にあくびが出そうになるが、サムソン家の騎士として来ている以上は公爵家に泥を塗る訳にもいかない。だらけそうな顔の表情筋をフルに使って表情を取り繕う。
「以上を持ちまして入学式を終了させて頂きます。新入生の皆様、寮へご案内しますのでしばらくお待ちください。」
そうして案内してもらった久しぶりの寮の相変わらずの大きさに改めて驚く。ほんと、高級ホテルかってぐらい大きい。
「ベル、今日からよろしくね。」
「はい、こちらこそよろしくお願いします。」
さすがシガンたん、このぐらいの大きさには驚かないんだな。その金銭価値観すら推せる。設定したのは俺だけど。
「ではとりあえずお部屋の方へ行きましょうか。」
「そうだね。荷物の整理もしたいし。ふふ、思わぬところでベルとの二人暮らしが実現しちゃった。」
何やら楽しそうに可愛いことを言うものだからこちらまでにやけてしまう。
「そうですね、これからはずっと一緒ですよ。」
「なっ//ベル、言い方…ゴホンッ、まぁ嫌でもそのうち、ずーっと一緒になるんだけどね。」
確かにそうだ。俺はシガンたんの傍で張り付くオタクのため、クビにならない以上は死ぬまで公爵家の騎士として留まるだろう。
「そうなると嬉しいのですが。」
「(絶対話が噛み合ってないやつだ…)絶対そうなるよ。」
何だか元気がないシガンたんを気にしつつ、学園入学後のイベントを頭の中で振り返る。「
攻め要員は全員で5人。1人は皇子殿下、もう1人は俺こと護衛騎士だ。
1人は担任先生、ベタだけどリスキーな恋心は燃え上がるから腐女子、腐男子が喜ぶ場面が多く出て来る相手だ。
2人目は隣の席になるであろう同格の公爵家の次男。チュリア家とは違って正式な手段で公爵となった家柄であり、次男としての立ち位置や出来のいい兄と比べられ自尊心が傷ついているところにシガンたんが寄り添うという、こちらもまたまたベタな展開だ。
3人目は一つ上の先輩であり、実はシガンたんが兄として慕っているリージア侯爵家のリージア=ガレア。幼馴染からの長年積もった思いのたけを告白され、戸惑いながらもアプローチと真っ直ぐな言葉に身も心もほだされていくシガンたんは可愛いはずなのにどこか妖艶になっていつもとは違ったえっちぃ姿が見れるのだ。
これからが楽しみになって来る内容だ。ゆったり全裸待機しておこう。
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