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黄昏の時間はここまで
しおりを挟む変な先生もいたもんだ。さっきの無駄に色気のある先生を思い出しながら教室に戻る。
さっきの先生がアル先輩に言っていたように、もう授業が始まっている。
いつも歩いている廊下は誰もおらず、静まり返っている。なんだかこの世界に自分一人しかいないような…
この世界に来てずいぶんの年月が経った。かなりの時間を過ごしてきた。もう前の世界でのことが少しずつ思い出せなくなってきているぐらいには…
そのことが悲しいと思う反面、それ以上に今の生活が充実しているのだとも思う。
いつも周りには誰かしらがいてくれて、多分気を遣ってくれてるんだなぁって…
この身体の持ち主はいるのか、それともこの世界に来たときにこの姿に変わったのか、前の世界が前世なのか…転移か転生か分からないけど、今の私のことを好きって言ってくれる人が多いから、もうそんなこと気にしなくてもいいかなって思える。
これから、多分死ぬまでここで私は生きるんだと思う。だったら、最後まで大切な人たちと笑って過ごしていたいな。だから、そのためにも私はもっと強くならないと。騎士団に所属してて、大切な人達もいつ何時何があるか分からない人が多いから…右も左も分からない私を受け入れてくれたみんなのためにもこの人生最後まで楽しんで生きよう。
っていう、黄昏の時間はここまでにしといて……
目の前には教室のドア、私こうして遅れて入って目立つのとか苦手なんだよね…どうしても二の足踏んじゃう。
で、でも私は何も悪いことしてないんだし、堂々と入ればいいよね、うん。
そろ~っと音を立てずにドアを開け、身体を滑りこませる。よしよし、気づいてな…
ビクッ
今は歴史の時間…そうシャーライ先生の担当教科だ。
教壇の前で板書をしながら説明しているシャーライ先生がバッチリこちらを見ていて、いやガン見していて思わず身体が跳ねる。
こっわ、何あれ、こっっっわ!!
ペコリとお辞儀だけして席に着く。
キーンコーンカーンコーン
席に着いたと同時に授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。くそうっこんな事なら終わるまで待っとけばよかった。
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