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第二章 天国の丘
第8話 天使長イザベラ vs 闇の魔女ミランダ
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闇の魔女ミランダと天使長イザベラさんの摸擬戦は予想外の展開を見せていた。
魔法攻撃主体と思われたイザベラさんがまさかの近接格闘での戦いでミランダを押し込んでいたんだ。
イザベラさんの猛攻を受けながらミランダも懸命の防御によって急所への直撃は避けているけれど、黒鎖杖で受け切れない攻撃を腕や足に浴びてライフは着実に削られてしまっていた。
すでにライフ総量の3分の1を消耗している。
だけどあのミランダが劣勢のまま押されっぱなしのわけがないんだ。
「チッ!」
イザベラさんの拳を黒鎖杖で受けたミランダは、その勢いで後方に飛ばされる。
だけど、ほんのわずかな距離が出来たその瞬間だった。
ミランダの黒鎖杖から4本の黒い鎖が高速で伸びてイザベラさんの両手両足に絡み付く。
そしてその鎖は一気に短くなり、二人の距離が一瞬で縮まると、ミランダはその勢いに任せてイザベラさんに体当たりを浴びせた。
ち、力技だ。
だけどさしたるダメージもなくイザベラさんは余裕の表情でミランダに組み付く。
「私、ゼロ距離打撃の心得もありますのよ」
そう言うとイザベラさんはミランダの首に腕を回してロックし、膝蹴りを腹部に浴びせようとした。
その瞬間だった。
イザベラさんの胸元で爆発音が響き、その体が大きく飛ばされたんだ。
「ぐっ!」
イザベラさんは勢いよく落下して地面に叩きつけられる。
その胸元の甲冑が黒く焼けていた。
僕は思わず声を上げた。
「へ、黒炎弾だ!」
そう。
ミランダの黒炎弾は指先からだけじゃなく、彼女の口からも吐き出されるんだ。
あれなら至近距離から確実にダメージを与えられる。
イザベラさんのライフゲージから少なくない量のライフが削り取られていた。
チャンスだ!
ミランダはこの好機を逃さずに眼下のイザベラさんに向けて手をかざした。
黒炎弾の乱れ撃ちがくるぞ。
そう思った僕だけど、予想に反して彼女の手からは黒い霧が放射され、地面に横たわるイザベラさんを包み込んていく。
「あれっ? 黒炎弾じゃなくて悪魔の囁きだ」
それは昼間、暴れる馬を眠らせた彼女の中位スキルだ。
驚く僕とは対照的に、隣で見ているジェネットは口元を綻ばせた。
「なかなか冷静ですね。ミランダ。黒炎弾ではいくら乱発したところで、あの状況からでもイザベラ様に弾かれてしまうでしょう。ですから麻痺、毒、眠り、そうしたステータス異常で動きを止めるほうが効果的と考えたのでしょうね」
そ、そうか。
それなら効果が出たところを一気に叩ける。
ミランダの奮闘ぶりに僕はモニターに釘付けとなった。
だけどそこでイザベラさんの体を包み込む黒い霧が急激に晴れていく。
見ると頭上から差してきた金色の光が黒い霧を吹き飛ばしてイザベラさんの体を包み込んでいた。
「天の恵み」
イザベラさんの声が響き渡ると、減っていた彼女のライフが見る見るうちに満タンまで回復する。
僕の背後からそれを見ていたライアン主任が、またもや誇らしげに言った。
「天使長様の中位スキル・天の恵みはライフを完全回復するのみならず、あらゆるステータス異常を浄化する優れものなのです」
優れもの過ぎるだろ!
もしラスボスだったら顰蹙を買うレベルだ!
「チッ! 面倒くさい」
モニターの中でミランダは舌打ちをすると、再度攻撃を開始しようとする。
だけどスクッと立ち上がったイザベラさんはそこで驚くべき次の手を打ってきた。
「天使生誕」
イザベラさんがそう声を上げた途端、彼女を包む光がその体から離れて空中へ散布された。
そしてその光は一瞬で人の形を成していく。
そこに現れたのは光の粒子で出来た小さな子供の天使たちだった。
周囲に十数人の小天使たちを従える格好でイザベラさんが優雅に笑った。
「先ほどは不意を突かれました。まさかお口からも炎の球が出せるなんて。さすがミランダ様ですね。でもうちの子たちも、お口から光が出せましてよ」
イザベラさんがそう言うと小天使たちはその口からミランダに向けて光の粒子を放出し始めた。
それはまるでレーザービームのようにミランダを襲う。
「くっ! 何なのよ、このチビどもは!」
ミランダは空中を飛び回ってこれを必死に回避しながら、黒炎弾で小天使たちを容赦なく打ち落としていく。
だけど……一人が撃ち落とされると、またイザベラさんの体からもう一人の小天使が生まれ出る。
あ、あれじゃキリがないぞ。
そしてイザベラさんはじっとミランダを見つめたまま微動だにしない。
だけどその目はせわしなく小天使たちの動きを追っていた。
もしかして小天使たちは自分の意思で動いているんじゃなくて、すべてイザベラさんが動かしてるのかな。
だとしたらすごいことだ。
あれだけの数の小天使を一気に操るなんて容易じゃないぞ。
確かに小天使たちの動きは統率が取れていて、誰かがミランダの黒炎弾の犠牲になる隙に他の誰かがミランダへ確実に光レーザーを命中させた。
「くうっ!」
右の太ももと左の肩に光レーザーを浴びてミランダはたまらずに落下していく。
ま、まずいぞ。
ミランダのライフがもう残り少なくなっている。
地面へ落ちていく彼女にトドメを刺そうと小天使たちが追撃していく。
だけどミランダはその手から再び黒い霧を放出した。
それは通常に比べるとかなり大量の噴射で辺り一帯に撒き散らされ、黒い霧に覆われて周囲の視界がきかなくなる。
「テ、悪魔の囁きだ」
ミランダに迫っていた小天使たちは黒い霧に飲まれて眠ってしまったようで、次々と地面に落ちていく。
一方、遠めにいた小天使たちは霧を嫌がって近づくことが出来ずにいる。
そしてミランダ自身の姿は霧の中に消えていた。
「なるほど。考えましたね」
ジェネットがモニターを見ながらそう言った。
「ミランダ自身はあの黒い霧を浴びても何ら影響はありません。その優位性を活かし、あの霧を煙幕として使うのです」
「そ、そうか」
小天使たちは黒い霧の中に向かって光レーザーを連発するけれど、ミランダに当たった気配はない。
今もミランダは黒い霧の中に潜んでいるんだ。
そしてミランダの性格上、ただ隠れているだけなんてありえない。
だとすれば……。
「死神の接吻」
ミランダの声が響き渡る。
真っ黒な霧の中を不思議な揺らぎが風よりも速く吹き抜けた。
霧の中から飛び出してきたのは黒いドクロの形をした靄で、それは避ける間もなくイザベラさんに迫ると彼女を飲み込んだ。
死神の接吻だ。
ミランダのライフが半分以下になった時にだけ使える特殊スキルにして彼女の得意魔法。
これを浴びた相手はどれほどライフが多くても約3分の分の1の確率で即死してしまう。
黒いドクロの靄から現れたイザベラさんはその場にガックリと膝をつき、力なくうなだれた。
途端に会場がどよめきに包まれる。
や、やった。
3分の1の確率が見事に当たり、死神の接吻は成功したんだ。
ミランダの逆転勝ちだ!
そう思った僕だけど……その喜びはすぐに幻のように消えた。
「すばらしい。何と精度の高い即死魔法でしょうか。命を1つ失ってしまいました」
そう言いながらイザベラさんは元気に立ち上がった。
はっ?
な、何で?
命を1つ失って……って何だ?
僕は驚愕してイザベラさんの姿を凝視しながら、あることに気が付いた。
彼女の頭の上に3つ連なっていた光の輪のうち1つから光が失われている。
「あ、あの光の輪は……」
「天使長様は3つのお命をお持ちで、頭上の天光輪の光はまだ残る2つの命を表しています。仮に2つの命を失われたとしても、1つが残っていれば天使長様は変わらぬご活躍が出来るのです」
僕の漏らした呟きを聞いていたライアン主任がそう言った。
そ、そんな。
じゃあ三回倒さないとイザベラさんには勝てないわけ?
何そのラスボス感。
ズルいッス。
内心でそう思う僕だけど、モニターから目を離すことは出来なかった。
黒い霧が晴れてミランダが姿を現す。
「だったら三回食らわせればいいだけのことよ!」
事情を理解したらしいミランダは、めげることなく戦意を昂らせて死神の接吻をさらに放とうとした。
だけどそんな彼女の鼻先をレーザーが掠める。
あ、危ない!
「くっ!」
いつの間にかミランダの周囲と頭上を多くの小天使たちが取り囲んでいた。
ぜ、絶体絶命だ。
小天使たちは次々とその口から光レーザーを放ってミランダに浴びせかける。
「チィッ! 本丸さえ取れば!」
ミランダは次々と体にレーザーを浴びて負傷しながらも、黒鎖杖を振り上げてイザベラさんに突進していった。
ライフが尽きかけたミランダはそれでも果敢にイザベラさんに向かっていく。
だけどその顔に悲壮感なんて欠片もなく、ただ戦うことに魂を燃やす魔女の活き活きとした表情が浮かんでいた。
僕はそんな彼女の姿から少しも目を離すことはなかった。
劣勢の戦いだっていうのに、こんなこと思っていたらミランダに怒られるかもしれないけれど、何ていうかその……戦っているミランダの姿を見て僕はあらためて思ったんだ。
戦火に身を置き躍動する彼女はとても綺麗だって。
魔法攻撃主体と思われたイザベラさんがまさかの近接格闘での戦いでミランダを押し込んでいたんだ。
イザベラさんの猛攻を受けながらミランダも懸命の防御によって急所への直撃は避けているけれど、黒鎖杖で受け切れない攻撃を腕や足に浴びてライフは着実に削られてしまっていた。
すでにライフ総量の3分の1を消耗している。
だけどあのミランダが劣勢のまま押されっぱなしのわけがないんだ。
「チッ!」
イザベラさんの拳を黒鎖杖で受けたミランダは、その勢いで後方に飛ばされる。
だけど、ほんのわずかな距離が出来たその瞬間だった。
ミランダの黒鎖杖から4本の黒い鎖が高速で伸びてイザベラさんの両手両足に絡み付く。
そしてその鎖は一気に短くなり、二人の距離が一瞬で縮まると、ミランダはその勢いに任せてイザベラさんに体当たりを浴びせた。
ち、力技だ。
だけどさしたるダメージもなくイザベラさんは余裕の表情でミランダに組み付く。
「私、ゼロ距離打撃の心得もありますのよ」
そう言うとイザベラさんはミランダの首に腕を回してロックし、膝蹴りを腹部に浴びせようとした。
その瞬間だった。
イザベラさんの胸元で爆発音が響き、その体が大きく飛ばされたんだ。
「ぐっ!」
イザベラさんは勢いよく落下して地面に叩きつけられる。
その胸元の甲冑が黒く焼けていた。
僕は思わず声を上げた。
「へ、黒炎弾だ!」
そう。
ミランダの黒炎弾は指先からだけじゃなく、彼女の口からも吐き出されるんだ。
あれなら至近距離から確実にダメージを与えられる。
イザベラさんのライフゲージから少なくない量のライフが削り取られていた。
チャンスだ!
ミランダはこの好機を逃さずに眼下のイザベラさんに向けて手をかざした。
黒炎弾の乱れ撃ちがくるぞ。
そう思った僕だけど、予想に反して彼女の手からは黒い霧が放射され、地面に横たわるイザベラさんを包み込んていく。
「あれっ? 黒炎弾じゃなくて悪魔の囁きだ」
それは昼間、暴れる馬を眠らせた彼女の中位スキルだ。
驚く僕とは対照的に、隣で見ているジェネットは口元を綻ばせた。
「なかなか冷静ですね。ミランダ。黒炎弾ではいくら乱発したところで、あの状況からでもイザベラ様に弾かれてしまうでしょう。ですから麻痺、毒、眠り、そうしたステータス異常で動きを止めるほうが効果的と考えたのでしょうね」
そ、そうか。
それなら効果が出たところを一気に叩ける。
ミランダの奮闘ぶりに僕はモニターに釘付けとなった。
だけどそこでイザベラさんの体を包み込む黒い霧が急激に晴れていく。
見ると頭上から差してきた金色の光が黒い霧を吹き飛ばしてイザベラさんの体を包み込んでいた。
「天の恵み」
イザベラさんの声が響き渡ると、減っていた彼女のライフが見る見るうちに満タンまで回復する。
僕の背後からそれを見ていたライアン主任が、またもや誇らしげに言った。
「天使長様の中位スキル・天の恵みはライフを完全回復するのみならず、あらゆるステータス異常を浄化する優れものなのです」
優れもの過ぎるだろ!
もしラスボスだったら顰蹙を買うレベルだ!
「チッ! 面倒くさい」
モニターの中でミランダは舌打ちをすると、再度攻撃を開始しようとする。
だけどスクッと立ち上がったイザベラさんはそこで驚くべき次の手を打ってきた。
「天使生誕」
イザベラさんがそう声を上げた途端、彼女を包む光がその体から離れて空中へ散布された。
そしてその光は一瞬で人の形を成していく。
そこに現れたのは光の粒子で出来た小さな子供の天使たちだった。
周囲に十数人の小天使たちを従える格好でイザベラさんが優雅に笑った。
「先ほどは不意を突かれました。まさかお口からも炎の球が出せるなんて。さすがミランダ様ですね。でもうちの子たちも、お口から光が出せましてよ」
イザベラさんがそう言うと小天使たちはその口からミランダに向けて光の粒子を放出し始めた。
それはまるでレーザービームのようにミランダを襲う。
「くっ! 何なのよ、このチビどもは!」
ミランダは空中を飛び回ってこれを必死に回避しながら、黒炎弾で小天使たちを容赦なく打ち落としていく。
だけど……一人が撃ち落とされると、またイザベラさんの体からもう一人の小天使が生まれ出る。
あ、あれじゃキリがないぞ。
そしてイザベラさんはじっとミランダを見つめたまま微動だにしない。
だけどその目はせわしなく小天使たちの動きを追っていた。
もしかして小天使たちは自分の意思で動いているんじゃなくて、すべてイザベラさんが動かしてるのかな。
だとしたらすごいことだ。
あれだけの数の小天使を一気に操るなんて容易じゃないぞ。
確かに小天使たちの動きは統率が取れていて、誰かがミランダの黒炎弾の犠牲になる隙に他の誰かがミランダへ確実に光レーザーを命中させた。
「くうっ!」
右の太ももと左の肩に光レーザーを浴びてミランダはたまらずに落下していく。
ま、まずいぞ。
ミランダのライフがもう残り少なくなっている。
地面へ落ちていく彼女にトドメを刺そうと小天使たちが追撃していく。
だけどミランダはその手から再び黒い霧を放出した。
それは通常に比べるとかなり大量の噴射で辺り一帯に撒き散らされ、黒い霧に覆われて周囲の視界がきかなくなる。
「テ、悪魔の囁きだ」
ミランダに迫っていた小天使たちは黒い霧に飲まれて眠ってしまったようで、次々と地面に落ちていく。
一方、遠めにいた小天使たちは霧を嫌がって近づくことが出来ずにいる。
そしてミランダ自身の姿は霧の中に消えていた。
「なるほど。考えましたね」
ジェネットがモニターを見ながらそう言った。
「ミランダ自身はあの黒い霧を浴びても何ら影響はありません。その優位性を活かし、あの霧を煙幕として使うのです」
「そ、そうか」
小天使たちは黒い霧の中に向かって光レーザーを連発するけれど、ミランダに当たった気配はない。
今もミランダは黒い霧の中に潜んでいるんだ。
そしてミランダの性格上、ただ隠れているだけなんてありえない。
だとすれば……。
「死神の接吻」
ミランダの声が響き渡る。
真っ黒な霧の中を不思議な揺らぎが風よりも速く吹き抜けた。
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死神の接吻だ。
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黒いドクロの靄から現れたイザベラさんはその場にガックリと膝をつき、力なくうなだれた。
途端に会場がどよめきに包まれる。
や、やった。
3分の1の確率が見事に当たり、死神の接吻は成功したんだ。
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「すばらしい。何と精度の高い即死魔法でしょうか。命を1つ失ってしまいました」
そう言いながらイザベラさんは元気に立ち上がった。
はっ?
な、何で?
命を1つ失って……って何だ?
僕は驚愕してイザベラさんの姿を凝視しながら、あることに気が付いた。
彼女の頭の上に3つ連なっていた光の輪のうち1つから光が失われている。
「あ、あの光の輪は……」
「天使長様は3つのお命をお持ちで、頭上の天光輪の光はまだ残る2つの命を表しています。仮に2つの命を失われたとしても、1つが残っていれば天使長様は変わらぬご活躍が出来るのです」
僕の漏らした呟きを聞いていたライアン主任がそう言った。
そ、そんな。
じゃあ三回倒さないとイザベラさんには勝てないわけ?
何そのラスボス感。
ズルいッス。
内心でそう思う僕だけど、モニターから目を離すことは出来なかった。
黒い霧が晴れてミランダが姿を現す。
「だったら三回食らわせればいいだけのことよ!」
事情を理解したらしいミランダは、めげることなく戦意を昂らせて死神の接吻をさらに放とうとした。
だけどそんな彼女の鼻先をレーザーが掠める。
あ、危ない!
「くっ!」
いつの間にかミランダの周囲と頭上を多くの小天使たちが取り囲んでいた。
ぜ、絶体絶命だ。
小天使たちは次々とその口から光レーザーを放ってミランダに浴びせかける。
「チィッ! 本丸さえ取れば!」
ミランダは次々と体にレーザーを浴びて負傷しながらも、黒鎖杖を振り上げてイザベラさんに突進していった。
ライフが尽きかけたミランダはそれでも果敢にイザベラさんに向かっていく。
だけどその顔に悲壮感なんて欠片もなく、ただ戦うことに魂を燃やす魔女の活き活きとした表情が浮かんでいた。
僕はそんな彼女の姿から少しも目を離すことはなかった。
劣勢の戦いだっていうのに、こんなこと思っていたらミランダに怒られるかもしれないけれど、何ていうかその……戦っているミランダの姿を見て僕はあらためて思ったんだ。
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