11 / 28
第11話 ※R18
しおりを挟む
抵抗するべきなのに、もっともっとと梗一郎を求める自分を、どこか俯瞰で捉えるように感じる。
「は……っ、ふ、んぁ……こ、いちろ……さまぁ」
梗一郎が衣服の上から樹の身体を撫で擦り、生地が乳首に当たるたびに、樹の身体はビクビクと跳ねた。
(こんなのおかしい。俺は女の子が好きで、男となんか……)
そう思いながらも梗一郎を拒絶できず、樹はキスをねだるように梗一郎にもたれ、止まぬ愛撫に身体をくねらせる。
「っ、はぁ……樹……」
唇を離すと粘ついた唾液が橋のようにかかり、やがてぷつんと切れて、樹の口元を汚した。それを梗一郎の舌が舐め取って、そのまま顎下から首筋までちろちろと舐め、吸い付いていく。
(肌を舐められるのって、こんなに気持ちいいんだぁ……)
樹は陶然となりながら、微かな喘ぎ声を漏らす。それに煽られた梗一郎の息が荒くなり、樹のスタンドカラーシャツに手指が伸びた。途端、快感に酔っていた樹の脳内に警鐘が鳴る。
――この先に進んだらもう戻れない、と。
樹はシャツのボタンを外そうとしている梗一郎の手を掴んだ。それに驚いた梗一郎が顔を上げ、「いつき……?」と見つめてきた。樹はこの時はじめて、情欲の色を浮かべた焦げ茶色の瞳を直視する。すると、樹の背中から尾てい骨まで、ぞくぞくとした快感がはしった。
「あ……ああ……っ!」
樹は目を見開いて快感の余韻に酔いしれる。濃厚なキスによって屹立していた陰茎の亀頭から、生暖かい液体が滲み出てくるのを感じた樹は、生理的な涙を滲ませた。口をはくはくさせてぼんやりと宙を眺める樹を見て、梗一郎はごくりとつばを飲み込んだ。
「……樹。そなたまさか、軽く気をやってしまったのかい?」
「あ……え……?」
梗一郎の言葉を理解できなかった樹は、恍惚とした表情を梗一郎に向ける。その際、溜まっていた涙がぽろりと頬を滑り落ちていった。夕闇に染まるアトリエで、衣服を乱れさせ法悦に浸る樹の姿は、一つの作品のように艶めかしく美しい。
まともな判断能力を失った樹は、小さく開けた口から赤い舌をちらつかせ、掴んだままだった梗一郎の手を自分の頬に当てた。
「ぼく、こんな風になったの初めてで……梗一郎さま、助けてくださ――あんっ」
樹が言い終える前にシャツの上から乳首を押しつぶされて、えも言われぬ快感に、樹は天井を振り仰いだ。ほんのり赤く染まった首を差し出すような形になり、梗一郎は遠慮せず、すんなりとした樹の首にかぶりついた。
梗一郎は樹の首に吸い付きながら、左手で硬くなった乳首をいじめ、開いた右手で器用にボタンを外していく。そうして性急にシャツをはだけさせると、桜桃のように赤く色づいた乳首にしゃぶりつき、舌先でちろちろと舐めたり、緩急をつけて吸い付いた。
「あっ、あん、ああ……っ!」
自分の口から女の子のような甘い声が漏れ出るのを、信じられない思いで聞きながら、梗一郎の手管に翻弄される。
梗一郎は乳首に強く吸い付いてちゅばっと口を離すと、唇と舌で肌を愛撫しつつ、帯の結び目をするすると解いていく。そうして袴を崩し、パッチを下げて、樹の屹立をじっと眺めた。
ツルリとした赤く充血した亀頭は、梗一郎の愛撫によって漏れ出た白濁で、てらてらと光っている。
「ぁ、いやだ……! 見ないで……!」
視姦されていることに気づいた樹は、恥部を隠そうと手を伸ばしたが、梗一郎に手首を掴まれて一纏めにされて机の上に縫い留められてしまう。そして――
「ああ……っ!」
白濁を漏らす屹立が、梗一郎の口腔内に収まった。ぬるりとした舌が裏スジを舐めながら、口をすぼめて、柔らかい口腔粘膜か屹立を上下にしごく。
「あっ、あっ、あっ、んっ……これ、だ……めぇ……っ」
ぐちゅぐちゅちゅばちゅばと白濁と唾液が混ざった淫猥な音が、わずかに残っていた樹の理性を破壊する。樹は初めて味わう口淫の快感に内ももを震わせながら、自由になった手で、梗一郎の髪をかき混ぜた。
「んっ、ちゅぶ……っ、いつき……んっんっ、気持ちいい……?」
口淫の合間に梗一郎の低くて甘い声に訊ねられ、樹は口の端から唾液を垂らして、こくこくと頷いた。それに気を良くした梗一郎は、屹立の根本をしごきながら頭を上下に振り、左手で陰嚢を揉む。
「っ、あああ~~!」
あまりの強すぎる快感に、樹は潤んだ目を大きく見開いて、反射的に足を閉じようとした。
「ちゅ、は……っ、……駄目だよ樹。ほら、ちゃんと足を開いて……」
梗一郎は、中途半端に足に掛かったままだった袴を取り払い、樹の足を大胆に開脚させた。そして、樹の気をやらせるために、口淫の速度を上げる。
「あっ、あっ、あっ、あぅ……っ! だめ、だめ、それだめぇ……っ」
焦点の合わない目を宙に向け、樹はふるふると頭を左右に振る。ぢゅぼぢゅぼじゅっじゅっと激しく吸われ、樹の視界がちかちかと明滅し出した。
「んっ、うっ、あっ、ああ、いく……いっちゃうぅ……!」
樹が限界を口にするといよいよ愛撫は執拗になり、梗一郎が雁首をちろちろと舐めたあと、震える屹立を喉奥まで飲み込んだ。
「あっ、いく、いく、いっ~~ああ~~っ」
全身をびくんびくんと跳ねさせて高みに登った樹は、快感の種が脳内で爆ぜて思考が真っ白になったあと、眠りにつくように気を失った。
「は……っ、ふ、んぁ……こ、いちろ……さまぁ」
梗一郎が衣服の上から樹の身体を撫で擦り、生地が乳首に当たるたびに、樹の身体はビクビクと跳ねた。
(こんなのおかしい。俺は女の子が好きで、男となんか……)
そう思いながらも梗一郎を拒絶できず、樹はキスをねだるように梗一郎にもたれ、止まぬ愛撫に身体をくねらせる。
「っ、はぁ……樹……」
唇を離すと粘ついた唾液が橋のようにかかり、やがてぷつんと切れて、樹の口元を汚した。それを梗一郎の舌が舐め取って、そのまま顎下から首筋までちろちろと舐め、吸い付いていく。
(肌を舐められるのって、こんなに気持ちいいんだぁ……)
樹は陶然となりながら、微かな喘ぎ声を漏らす。それに煽られた梗一郎の息が荒くなり、樹のスタンドカラーシャツに手指が伸びた。途端、快感に酔っていた樹の脳内に警鐘が鳴る。
――この先に進んだらもう戻れない、と。
樹はシャツのボタンを外そうとしている梗一郎の手を掴んだ。それに驚いた梗一郎が顔を上げ、「いつき……?」と見つめてきた。樹はこの時はじめて、情欲の色を浮かべた焦げ茶色の瞳を直視する。すると、樹の背中から尾てい骨まで、ぞくぞくとした快感がはしった。
「あ……ああ……っ!」
樹は目を見開いて快感の余韻に酔いしれる。濃厚なキスによって屹立していた陰茎の亀頭から、生暖かい液体が滲み出てくるのを感じた樹は、生理的な涙を滲ませた。口をはくはくさせてぼんやりと宙を眺める樹を見て、梗一郎はごくりとつばを飲み込んだ。
「……樹。そなたまさか、軽く気をやってしまったのかい?」
「あ……え……?」
梗一郎の言葉を理解できなかった樹は、恍惚とした表情を梗一郎に向ける。その際、溜まっていた涙がぽろりと頬を滑り落ちていった。夕闇に染まるアトリエで、衣服を乱れさせ法悦に浸る樹の姿は、一つの作品のように艶めかしく美しい。
まともな判断能力を失った樹は、小さく開けた口から赤い舌をちらつかせ、掴んだままだった梗一郎の手を自分の頬に当てた。
「ぼく、こんな風になったの初めてで……梗一郎さま、助けてくださ――あんっ」
樹が言い終える前にシャツの上から乳首を押しつぶされて、えも言われぬ快感に、樹は天井を振り仰いだ。ほんのり赤く染まった首を差し出すような形になり、梗一郎は遠慮せず、すんなりとした樹の首にかぶりついた。
梗一郎は樹の首に吸い付きながら、左手で硬くなった乳首をいじめ、開いた右手で器用にボタンを外していく。そうして性急にシャツをはだけさせると、桜桃のように赤く色づいた乳首にしゃぶりつき、舌先でちろちろと舐めたり、緩急をつけて吸い付いた。
「あっ、あん、ああ……っ!」
自分の口から女の子のような甘い声が漏れ出るのを、信じられない思いで聞きながら、梗一郎の手管に翻弄される。
梗一郎は乳首に強く吸い付いてちゅばっと口を離すと、唇と舌で肌を愛撫しつつ、帯の結び目をするすると解いていく。そうして袴を崩し、パッチを下げて、樹の屹立をじっと眺めた。
ツルリとした赤く充血した亀頭は、梗一郎の愛撫によって漏れ出た白濁で、てらてらと光っている。
「ぁ、いやだ……! 見ないで……!」
視姦されていることに気づいた樹は、恥部を隠そうと手を伸ばしたが、梗一郎に手首を掴まれて一纏めにされて机の上に縫い留められてしまう。そして――
「ああ……っ!」
白濁を漏らす屹立が、梗一郎の口腔内に収まった。ぬるりとした舌が裏スジを舐めながら、口をすぼめて、柔らかい口腔粘膜か屹立を上下にしごく。
「あっ、あっ、あっ、んっ……これ、だ……めぇ……っ」
ぐちゅぐちゅちゅばちゅばと白濁と唾液が混ざった淫猥な音が、わずかに残っていた樹の理性を破壊する。樹は初めて味わう口淫の快感に内ももを震わせながら、自由になった手で、梗一郎の髪をかき混ぜた。
「んっ、ちゅぶ……っ、いつき……んっんっ、気持ちいい……?」
口淫の合間に梗一郎の低くて甘い声に訊ねられ、樹は口の端から唾液を垂らして、こくこくと頷いた。それに気を良くした梗一郎は、屹立の根本をしごきながら頭を上下に振り、左手で陰嚢を揉む。
「っ、あああ~~!」
あまりの強すぎる快感に、樹は潤んだ目を大きく見開いて、反射的に足を閉じようとした。
「ちゅ、は……っ、……駄目だよ樹。ほら、ちゃんと足を開いて……」
梗一郎は、中途半端に足に掛かったままだった袴を取り払い、樹の足を大胆に開脚させた。そして、樹の気をやらせるために、口淫の速度を上げる。
「あっ、あっ、あっ、あぅ……っ! だめ、だめ、それだめぇ……っ」
焦点の合わない目を宙に向け、樹はふるふると頭を左右に振る。ぢゅぼぢゅぼじゅっじゅっと激しく吸われ、樹の視界がちかちかと明滅し出した。
「んっ、うっ、あっ、ああ、いく……いっちゃうぅ……!」
樹が限界を口にするといよいよ愛撫は執拗になり、梗一郎が雁首をちろちろと舐めたあと、震える屹立を喉奥まで飲み込んだ。
「あっ、いく、いく、いっ~~ああ~~っ」
全身をびくんびくんと跳ねさせて高みに登った樹は、快感の種が脳内で爆ぜて思考が真っ白になったあと、眠りにつくように気を失った。
17
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
恋人>幼馴染
すずかけあおい
BL
「言わなきゃ伝わらないやつには言い続けるに決まってんだろ」
受けが大好きな攻め×ないものねだりな受け(ちょっと鈍い)。
自分にはないものばかりと、幼馴染の一葉になりたい深來。
その一葉は深來がずっと好きで―――。
〔攻め〕左野 一葉(さの いつは)
〔受け〕本多 深來(ほんだ みらい)

捨て猫はエリート騎士に溺愛される
135
BL
絶賛反抗期中のヤンキーが異世界でエリート騎士に甘やかされて、飼い猫になる話。
目つきの悪い野良猫が飼い猫になって目きゅるんきゅるんの愛される存在になる感じで読んでください。
お話をうまく書けるようになったら続きを書いてみたいなって。
京也は総受け。

目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。
彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。
……あ。
音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。
しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。
やばい、どうしよう。
後輩に嫌われたと思った先輩と その先輩から突然ブロックされた後輩との、その後の話し…
まゆゆ
BL
澄 真広 (スミ マヒロ) は、高校三年の卒業式の日から。
5年に渡って拗らせた恋を抱えていた。
相手は、後輩の久元 朱 (クモト シュウ) 5年前の卒業式の日、想いを告げるか迷いながら待って居たが、シュウは現れず。振られたと思い込む。
一方で、シュウは、澄が急に自分をブロックしてきた事にショックを受ける。
唯一自分を、励ましてくれた先輩からのブロックを時折思い出しては、辛くなっていた。
それは、澄も同じであの日、来てくれたら今とは違っていたはずで仮に振られたとしても、ここまで拗らせることもなかったと考えていた。
そんな5年後の今、シュウは住み込み先で失敗して追い出された途方に暮れていた。
そこへ社会人となっていた澄と再会する。
果たして5年越しの恋は、動き出すのか?
表紙のイラストは、Daysさんで作らせていただきました。
乙女ゲームが俺のせいでバグだらけになった件について
はかまる
BL
異世界転生配属係の神様に間違えて何の関係もない乙女ゲームの悪役令状ポジションに転生させられた元男子高校生が、世界がバグだらけになった世界で頑張る話。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる