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第七章 死闘
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このままだとエリックが本当に殺されてしまう――!
考えるより先に、僕は馬を飛び降りていた。
全速力以上の速さでエリックの方に走り寄る。
「……バ、バカ、来るな! ユウト、逃げろ!」
エリックが最後の力を振り絞って叫んだ。
しかし、ハイオークは倒れ込んだエリックの前に立ち、その鉄のような拳を振り上げた。
「シネ!!」
ハイオークが、かかげた腕を振り下す、まさにその寸前――
僕はエリックの前に滑り込み、咄嗟に魔法を唱えた。
『ガード!!』
「ドン!」と重い音がして、ハイオークの拳が宙に止まった。
魔法の壁が、その強烈なパンチを間一髪で防いだのだ。
「ウオォォォ!」
あと少しのところを邪魔されたハイオークは怒り狂い、繰り返し僕たちに拳を振り下ろした。
その度に「ドン、ガン」と魔法の壁が振動する。
深手を負っているとは思えない、強烈なパンチだ。
やばい!
これはきつい!
この攻撃、僕の魔力のすべてを出し切らないと防げない。
が、それもいずれ限界が来てしまう。
なんとかエリックを守ることができたが――その先をまったく考えていなかったのだ。
「……ユウト、俺はいいから逃げろ……」
エリックが朦朧としながらも、そう言ってくれた。
が、戦いが始まって以来、エリックは常に僕のことを心配してくれていた。
そんなエリックを見捨て、一人で逃げることなんてできるはずない。
「いや、逃げない。だって『ガード』で守るって約束したんだから」
「バカ、あれは取り消したはずだぜ……」
「そんなこと聞いてないよ」
「……ったく、お前ってやつは……」
「エリック、いいから黙ってて。必ず助けるから」
「……とにかく……逃げろよ」
エリックの意識がふっと途切れた。
まだ息はあるようだが、一刻も早く魔法で回復しないと命が危ない。
考えるより先に、僕は馬を飛び降りていた。
全速力以上の速さでエリックの方に走り寄る。
「……バ、バカ、来るな! ユウト、逃げろ!」
エリックが最後の力を振り絞って叫んだ。
しかし、ハイオークは倒れ込んだエリックの前に立ち、その鉄のような拳を振り上げた。
「シネ!!」
ハイオークが、かかげた腕を振り下す、まさにその寸前――
僕はエリックの前に滑り込み、咄嗟に魔法を唱えた。
『ガード!!』
「ドン!」と重い音がして、ハイオークの拳が宙に止まった。
魔法の壁が、その強烈なパンチを間一髪で防いだのだ。
「ウオォォォ!」
あと少しのところを邪魔されたハイオークは怒り狂い、繰り返し僕たちに拳を振り下ろした。
その度に「ドン、ガン」と魔法の壁が振動する。
深手を負っているとは思えない、強烈なパンチだ。
やばい!
これはきつい!
この攻撃、僕の魔力のすべてを出し切らないと防げない。
が、それもいずれ限界が来てしまう。
なんとかエリックを守ることができたが――その先をまったく考えていなかったのだ。
「……ユウト、俺はいいから逃げろ……」
エリックが朦朧としながらも、そう言ってくれた。
が、戦いが始まって以来、エリックは常に僕のことを心配してくれていた。
そんなエリックを見捨て、一人で逃げることなんてできるはずない。
「いや、逃げない。だって『ガード』で守るって約束したんだから」
「バカ、あれは取り消したはずだぜ……」
「そんなこと聞いてないよ」
「……ったく、お前ってやつは……」
「エリック、いいから黙ってて。必ず助けるから」
「……とにかく……逃げろよ」
エリックの意識がふっと途切れた。
まだ息はあるようだが、一刻も早く魔法で回復しないと命が危ない。
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