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染毬:「(M)Z周波数の2段階解除。より高周波のZ周波を流すことで身体能力をさらに上げることができる。その分の反動も大きい。
染毬:それ故に解除には私の許可を要する。決して、そこらの無能に隊員の運命を委ねたりしないわ」
(間)
ダーウィンに黒衣の男の鋭く尖った脅威が迫る。
ダーウィン:「(M)少しでも時間を稼いで情報を、と思ったが無意味だったかなーー…………ぐっっ!」
黒衣の男の爪がダーウィンの腹を掠る。
ダーウィン:「ぐっ………」
ダーウィンは黒衣の男の腕を強く掴む。
黒衣の男:「………!!」
黒衣の男:「ナンダ!!!」
ダーウィンは隠し持っていた愛銃の自動拳銃を抜く。
普段より2段階上のZ周波ベータ。恩恵といえるほどの瞬発神経で、銃を扱う。
(響く6発の銃声)
黒衣の男:「ぐぎゃあ!!」
ダーウィン:「……よっとッ!!!」
ダーウィンは黒衣の男の腹を蹴り飛ばした。
ダーウィン:「(M)ゼロ距離で急所に銃を撃ち込むため、近づいた時を狙ったが……腹がすげー痛いな」
ダーウィンの腹から鮮血が滲み始める。
(苦しむ黒衣の男)
黒衣の男:「ぐぎゃあ……ぐぐわぐ……」
激闘の末、打ち込まれた弾丸は黒衣の男に命中していた。
黒衣の男は翼をばたつかせる。漆黒の羽根が宙を舞い、カラスたちが騒ぎ出す。
ダーウィン:「(M)一矢報いる。いや、六発……報えたか」
ダーウィン:「(M)もう、残弾はないんだよなー。こんな事なら、装弾数マックスにしとくんだったよ」
黒衣の男の表情が怒気で、だんだん歪んでいく。
黒衣の男:「セッカク……ワタシが、直接!ダーウィンンン!!!」
ダーウィン:「……!」
バリーーーン!
教会の天窓のステンドグラスが粉砕される。
一人の少年が青く輝くクラウソードを構えて落下してきた。
ダン:「おらあああああああああああああ!」
ダンも全身、傷だらけだった。
ダンにより黒衣の男へ渾身《こんしん》の斬撃が躊躇なく振り下ろされた。
黒衣の男:「何!!……ぐはッ!!」
斬撃の閃光は青白く、教会内を包むほどに眩かった。
(約10分前)
ダン:「俺だけでも先に行きます!」
国道手前で立ち往生をしていた武器運送車の前で、血だらけのダンが武器を受け取っていた。
ダン:「絹田ダン、Z適正S。Z周波数、3段階の限定解除を第11部隊、部隊長権限を持って申請する」
AI:エミット。ゼットレーイ。チートコードS。
染毬:『限定解除に、部隊長権限なんてものは通用しないわ。あなたと話すのは初めてだったかしら』
ダン:「流暢なことはいい。さっさと、Z周波ガンマを流せ」
染毬:『ダーウィン君はね、3分間もつかどうかよ。それまでに、必ず間に合いなさい』
染毬:『あなたが苦労した国道のカラスは、他の部隊に何とかしてもらうから一秒でも速く……って、もう聞こえてないか』
ダンはとてつもない距離を辿り着いた時よりも、倍の速度で駆ける。
靴の底は擦り減り、足の爪は真っ赤になっていた。
ダン:「(M)ダーウィン、生きろよ!俺より先に死ぬんじゃねー!」
(間)
(現在)
黒衣の男:「ぐ……ぐほッ!」
ダンの一太刀は黒衣の男をガードした両翼ごと、半身を切り裂いた。
ダン本人は、とてつもない倦怠感に苛まれていた。
呼吸は浅く、カラダをクラウソードで支えながらダーウィンに歩み寄る。
ダン:「ダーウィン、大丈夫か!生きてるか!」
ダーウィンは皮肉混じりに答える。
ダーウィン:「お生憎様、息も絶え絶え生きてるさ」
黒衣の男:「まだだ!!まだだまだだまだだ!天の使いを宿したカラス達がまだいる!お前たち諸共、啄み……!」
マイ:「それは無理です!」
コロロ:「……一羽たりとも、もういないよ」
黒衣の男:「あああ……。君たちは、いずれ裁かれる。わだじが、何もじなぐでもぉ…………天はお前たちを」
(間)
マイ:「(ナレーション)ダンが到着して間も無く、JACKの輸送車と他部隊も合流し、ムゲン体のカラスを捕縛、処分していた」
マイ:「(ナレーション)黒衣の男は全てを言い終える前に力無く崩れ、両翼のあった場所にはドス黒い血の痕だけが残った。」
染毬:それ故に解除には私の許可を要する。決して、そこらの無能に隊員の運命を委ねたりしないわ」
(間)
ダーウィンに黒衣の男の鋭く尖った脅威が迫る。
ダーウィン:「(M)少しでも時間を稼いで情報を、と思ったが無意味だったかなーー…………ぐっっ!」
黒衣の男の爪がダーウィンの腹を掠る。
ダーウィン:「ぐっ………」
ダーウィンは黒衣の男の腕を強く掴む。
黒衣の男:「………!!」
黒衣の男:「ナンダ!!!」
ダーウィンは隠し持っていた愛銃の自動拳銃を抜く。
普段より2段階上のZ周波ベータ。恩恵といえるほどの瞬発神経で、銃を扱う。
(響く6発の銃声)
黒衣の男:「ぐぎゃあ!!」
ダーウィン:「……よっとッ!!!」
ダーウィンは黒衣の男の腹を蹴り飛ばした。
ダーウィン:「(M)ゼロ距離で急所に銃を撃ち込むため、近づいた時を狙ったが……腹がすげー痛いな」
ダーウィンの腹から鮮血が滲み始める。
(苦しむ黒衣の男)
黒衣の男:「ぐぎゃあ……ぐぐわぐ……」
激闘の末、打ち込まれた弾丸は黒衣の男に命中していた。
黒衣の男は翼をばたつかせる。漆黒の羽根が宙を舞い、カラスたちが騒ぎ出す。
ダーウィン:「(M)一矢報いる。いや、六発……報えたか」
ダーウィン:「(M)もう、残弾はないんだよなー。こんな事なら、装弾数マックスにしとくんだったよ」
黒衣の男の表情が怒気で、だんだん歪んでいく。
黒衣の男:「セッカク……ワタシが、直接!ダーウィンンン!!!」
ダーウィン:「……!」
バリーーーン!
教会の天窓のステンドグラスが粉砕される。
一人の少年が青く輝くクラウソードを構えて落下してきた。
ダン:「おらあああああああああああああ!」
ダンも全身、傷だらけだった。
ダンにより黒衣の男へ渾身《こんしん》の斬撃が躊躇なく振り下ろされた。
黒衣の男:「何!!……ぐはッ!!」
斬撃の閃光は青白く、教会内を包むほどに眩かった。
(約10分前)
ダン:「俺だけでも先に行きます!」
国道手前で立ち往生をしていた武器運送車の前で、血だらけのダンが武器を受け取っていた。
ダン:「絹田ダン、Z適正S。Z周波数、3段階の限定解除を第11部隊、部隊長権限を持って申請する」
AI:エミット。ゼットレーイ。チートコードS。
染毬:『限定解除に、部隊長権限なんてものは通用しないわ。あなたと話すのは初めてだったかしら』
ダン:「流暢なことはいい。さっさと、Z周波ガンマを流せ」
染毬:『ダーウィン君はね、3分間もつかどうかよ。それまでに、必ず間に合いなさい』
染毬:『あなたが苦労した国道のカラスは、他の部隊に何とかしてもらうから一秒でも速く……って、もう聞こえてないか』
ダンはとてつもない距離を辿り着いた時よりも、倍の速度で駆ける。
靴の底は擦り減り、足の爪は真っ赤になっていた。
ダン:「(M)ダーウィン、生きろよ!俺より先に死ぬんじゃねー!」
(間)
(現在)
黒衣の男:「ぐ……ぐほッ!」
ダンの一太刀は黒衣の男をガードした両翼ごと、半身を切り裂いた。
ダン本人は、とてつもない倦怠感に苛まれていた。
呼吸は浅く、カラダをクラウソードで支えながらダーウィンに歩み寄る。
ダン:「ダーウィン、大丈夫か!生きてるか!」
ダーウィンは皮肉混じりに答える。
ダーウィン:「お生憎様、息も絶え絶え生きてるさ」
黒衣の男:「まだだ!!まだだまだだまだだ!天の使いを宿したカラス達がまだいる!お前たち諸共、啄み……!」
マイ:「それは無理です!」
コロロ:「……一羽たりとも、もういないよ」
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マイ:「(ナレーション)ダンが到着して間も無く、JACKの輸送車と他部隊も合流し、ムゲン体のカラスを捕縛、処分していた」
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