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3話
しおりを挟むJACK日本支部隊員セーフハウス。午前7時。マイの部屋。
(マグカップを持って、コロロがマイに駆け寄る)
コロロ:「マイちゃん、マイちゃん」
マイ:「マグカップ?持ち手の部分が欠けちゃってるね」
(落ち込むコロロ)
コロロ:「気に入ってたのに……」
マイ:「うーん」
マイ、スマホを操作しながら。
マイ:「あ!近くの教会でバザーやってるみたいだよ!」
コロロ:「バザー?」
マイ:「色々なものが売ってるから、気に入るカップも見つかるかも」
コロロ:「バザー…行ってみる!マイちゃんも、一緒!」
マイ:「今日はお休みだから、二人も誘って皆んなで行こっかー」
コロロ:「そうしよー!」
(間)
都内近郊にあるウスカカソ教会に4人到着。
多くの人たちが楽しそうにバザーで買い物をしている。
マイ:「賑わってるね!」
コロロ:「人、いっぱーい」
ダン:「俺たちは来る意味あったか?」
ダーウィン:「いいじゃん、休日も鍛錬しかしてないでしょ」
(教会の屋根にカラスが一羽、ビー玉のような瞳でコチラを見る)
ダーウィンが一瞬、屋根に視線を移す。
ダーウィン:「……」
ダン:「どうした?」
ダーウィン:「いや、なんでもないよ」
(ダンは小声で。ダーウィンは達観した表情で応える)
ダン:「何かあった時、イヤホンは持ってる」
ダーウィン:「ソードは無いでしょ。無理はしちゃいけない」
ダーウィン:「(M)引き際は誤らないさ」
マイ:「ダン!これなんか、ダンのパジャマにいいんじゃなーい?」
マイの手には、ライオン着ぐるみアニマルパジャマが可愛く揺れる。
ダン:「はあ?」
(ダーウィン爆笑(アドリブ可能))
コロロ:「…ダンテライオン」
ダーウィン:「西洋タンポポか」
ダン:「ダジャレかよ。地味にクオリティ高いな」
ダン:「マグカップ、買いに来たんだろ?」
マイ:「ちゃんと、見てるよねー?」
コロロ:「ねーー」
(数十分後)
ダン:「女子って買い物長いよな」
ダーウィン:「そんなこと言いつつ、勧められた食事、全部食ってんじゃん」
何かを頬張っているダン。
ダン:「外で食うメシって美味いよな」
ダーウィン:「ちょっと僕、お手洗い行ってくるよ」
(教会の前の看板にトイレと書いている)
ダン:「おう」
ダーウィンはトイレから出てくると、二人のシスターが入り口で待ち受けるように立っている。
ダーウィン:「ナニ?逆ナン?」
ダーウィンは個室で装着した、ワイヤレスイヤホンの表面を軽く二度触れた。
Al:ハイバッテリー。コネクティング。エミット。ゼットレーイ。エマージェンシー。
二人のシスターが踏み込み、左右の拳をダーウィンの肩を突く。
(ダーウィンの体が壁まで飛ばされた)
ダーウィン:「……うぐっ!」
ダーウィン:「ダメでしょ、女性が男子トイレに入って来ちゃあ」
ダーウィン:「(M)二人いるせいで、間合いが読めない!」
表情ひとつ変えずに、シスター二人は追撃を繰り返す。
ダーウィン:「ここじゃあ、狭い!」
床を滑り、トイレの入り口から外へ離脱する。
ダーウィン:「(M)Z周波数の影響で、身体強化はされているが……!」
身体強化したダーウィンを凌駕する速さで、二人のシスターが迫って来る。
(ダーウィンは、一瞬だけ苦悶の表情をした)
ダーウィン:「なるほどね、完全に誘い込まれていたわけだ」
閉じられていた教会の扉が開き、ダーウィンが勢いを殺せずに飛び込んだ。
(扉が勢いよく閉じる)
ダーウィン:「……ぐっ!」
神秘的に光を浴びた女神の像が、ダーウィンの瞳に映る。
ダーウィン:「どーも、手荒い歓迎でしたよ」
女神像の影から一人の黒衣を着た男が現れた。
黒衣の男:「あなたがたの所業は、よく見させてもらいました」
黒衣の男:「人であるにも関わらず、他の生き物に手を降す。それはあまりに罪深い。君たちは既 に手遅れだ」
ダーウィン:「手遅れだとして、それを裁く権利がアンタにあるの?」
黒衣の男:「あるさ、あるに決まっているだろう!私は天からの使いに選ばれたのだから」
黒衣の男から、漆黒の両翼が顕現した。
黒衣の男:「安心したまえ。慈悲深く……君の魂は天の使い達と共になる!」
黒衣の男の号と同時に、教会の天井のステンドグラスが黒で埋まった。
ダーウィン:「死んだ後は、カラスの餌かい」
ダーウィン:「(M)素手で何とか出来る相手ではないだろう。あの翼がお飾りであって欲しいけど、ムゲン体であるなら一筋縄じゃいけないか」
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