上 下
138 / 159

肉体をくぐる

しおりを挟む
潜るように、孤独が走る。
肉体が泣いている。
空は悲しい風に支配され、眼が光る。
眼光は、涼しく蒸し返す、ツバメが飛んでいく。
翼をもった俺の肉体が、跳ね返る壁に、返るこだま、あの頃へ帰る。
もう、幾千かの希望が打ち据えられて、限界を超えたボルケーノ&パッション
歌を歌った痛むのどが、キリキリとなる、肺が潰れて、声が消える。
シガーのため息、腸から、脱蝶、飛び出る羽化した、光が、宇宙支配を終わらせる戦う、俺は、肉体を殺す。
死が迫る奇跡に花を手向ける、サインは、希望。
叩きのめすライム、ムーンロンドからスターバラード。
怒りの声が響いて、乗り越える、死闘のボディコンタクトレンズはつけない主義で、絶頂主義、排他主張、吐いた毒に混ざりこむ原石のライム。
酸っぱい胃液に、むせび泣いた写真が、映り込む、幻想亡霊、三丁目。
片っ端から、かっ飛ばす。腕が鳴るぜ、蚊もなくぜ、止まる指に、汁が垂れる、啜っていく膵臓に痛みのウォッカ、喉を通る、快感に、食道から血がほとばしって、逆流の絆。
俺と肉体元型、友情続行中。
タクシーはブレインバスター、対峙する幽霊、憂愁の音楽に越えてくる鼓膜の嘆き、魂を包み込む心臓の愛が、ドックンドックン、鳴っている、血管から滑り込む恋と友情は、内臓爆裂、ロックン、骨節々。
太陽節に、信じてる、信じない、感覚制御、統制の細胞、眠るなら、このまま、死体を越えて、肢体に宿る、足がばらついた、リズムからリストラン
リストカットの明け方に、気が付いたら、俺の爪に垢がたまって、漆黒の彩色が、モノトーンのエレクトーン。
プランクトンから、似たような細胞分裂、白と赤の血が、臀部に走る亀裂にひざまずく、校門の水戸黄門が、呼んでいる。
自由はまだか、肉体よ!
肉欲のままに、恋をする、走っていく裸足の俺は、素足の少女を抱きしめる。
限界が来て、来来、手を振る。
さあ、ここまで、肉体を潜り抜けて、また出会ったら、君たち肉体元型は、成長の初潮から、赤潮のような瞳で、明日を行く。
草草、呼んでいる。
もう俺は独りではなかった。時間軸のブレが、体感のぶれた、サイン、「友情」
肉体との友情は、やがて、荒野で咲く花となり、出会いの春に、恋が始まる。
生まれ変わった姿で。生まれ変わった姿で。
シガーを吸う時、ふっとはいた、息に絡まる歯の裏にある漆黒こそ、俺と君たちの象徴。
スモーキングバラードから夜明けまで。
語りあかした数だけ、未来は、光り輝く。
さあ、元型よ。
戻るまえにこういうぜ。
「……」
推測する脳が、もう予測不能。
この天気のような、俺のハートは無限配列を超える。
虚空に消える。
呼吸が消えて、三秒。
目覚めて、一瞬。
睫毛が、ラクダの微笑に感じれば、砂漠の時、皮膚感覚が尽きるまで、消尽した青春は、死なない。
赤く変わった信号を絶望の中歩いた、いつも君たちがいた。
ありがとう。
これで、ミッションコンプリート。
虚空に消える絆は、生まれてくることを感謝させてくれたあなたたちに接吻よりも何よりも、言葉を。
詩人が走った、眉間に稲妻が鳴れば、土星の声が、永遠の絆。
肉体元型、森羅万象!
しおりを挟む

処理中です...