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太陽ヴァイオリン

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日が陰る、鼓動の先に、孤独の俺は、疾走、太陽破裂感。
破壊していく今という時を、絞るように、照準を絞る、絞り取る唾液の角度が、一滴の夢に、賭ける、賭けていく野薔薇、赤い眼をした泣いているウサギに、銃口を突きつける、吹っ飛ばしてふっと息を吐いて、気づいた、傷ついたお前は、キスの誘いに、しらけるパラダイス&パストエイジ
恐れを知らない俺の眼光は、お前の、鋭い刺激に目を焼かれる、過ぎ去りし幻影の鼓動に心臓を貫いて、裸のお前に、白き薔薇を差す、棘が刺さって、流れる血に、吸い取るような吸血の花びら、孤独の青い薔薇
陰りぬけるような樹の影のお前が、白きアルデバラン&黒きオリオン
一等星の横で、叫ぶ咆哮の芳香
漆黒のドレスを身にまとったお前は、世界の影の裏で踊る月の光に漂流のスコア。
即興の星星、落ちていく宇宙のブラックホール&ブラックストリングス
弦が黒い木星の体に傷が入る爪で引っ掻いた流星の後を追って、死んでしまうならいっそこのまま独りでいく。
自由の音は鳴いている。
広大なダークロック&ダンスクラシック。
肉体の絡まるブラックストリングス&スターブライトレス
黒い宇宙の一瞬走った稲妻のような音。
エミリー、お前のヴァイオリン、対極性の星に涙が流れて、ブラックジョークよりもジュークボックス、七十年代のひざまずく女王。
ピンボールの練成、スターバックドラフト、連星の感応性シガー
銀河系症候群
笑ってエミリー
素敵よりも私的なジョーク&シャーク
月の海におぼれて、お前の感覚肉体に溺れて、疾走のシルバーギター、シルビアよりもお前、光る、光る、そう大海原で光る、そして溶ける弦がスコアが、言葉が、地球が銀河系が、一千兆光年の静寂に静寂の音、感覚は、スコア&スコール
雨のような音が、日差しをよけて、雲間を突き抜ける、中指よりも薬指よりも十本の指が叫んでいる。大きな声で、それは、時の終わりから始まりの有体爆発
ビッグバンスコア
さながら、お前、エミリー、お前のヴァイオリンは暗き淵、悲しく泣いている、泣きながら今を歌う。笑顔の純接そして、月の希節!
星々の関節、曲がるような俺の言葉が、お前の肉体を貫く、姦通のブラックホール。
すべての季節を越えて、もし、もし、輝くなら、太陽ヴァイオリン、俺は、お前に捧げる薔薇の言葉、存在の烈烈、哄笑の白き薔薇に似て、俺に落ちるお前の眼は、柔らかいコルクのような笑顔で、迫る、存在の赤き情念は、中心の獅子宮を秘める、永遠のスコア
お前のヴァイオリンが俺を壊すなら、このまま肉体ヴァイオリン。
鳴らし切りたいお前は、ストラディヴァリウス。
しかし、月が陰る晩に出会ったなら、兎のような眼をしたお前に捧げる詩は、何もない。
音よりも声よりも茨に包まれる、皮膚から滴る情熱が、吸い上げた舌に絡まる体よりも、血の流れる体よりも、お前を愛したい。
エミリー。
明け方の夢に出てきて。
夢から覚めたら、お前の弾くヴァイオリンは、コーヒーの湯気に湿って、俺を陶酔のベッドサイドに置かれる星草、太陽のような笑顔が、ヴァイオリンに乗って、ストリングスで結った髪に、匂う。
憂愁の乙女エミリー
悠久のライブナ。
俺は、お前の瞬間の恋人、永遠の夫、そして、始まりのファンタジー。
原初の声に、囁きかけた、声がした。
大好きだ、エミリーと言って、朝の風に浸れば、隣のお前は、ライブナスマイル
永遠のヴァンパイア。ここは天空エンパイア、そして、悲劇の神話。
星の神話は、銀河系オーケストラ
お前は、ライブナティックヴァイオリニスト。
俺のためだけにジムノペティを弾け。
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