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光を望む

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祈りの晩に、君は、暗い部屋で震えていた。
鼓動が、走る、想いは乗って、静まるセンスに明け暮れる、まだ幼さの残る望美よ。
愛は、君のハートに溶けていく血管を走る赤い血は、望むままに生まれてきた揺れる髪。
抱擁を解いて、魔法が溶けるように、愛している。
愛しているから、抱きしめたい。
奪い去る夢が、黄昏に恋しても、離したくない、まだママが呼んでいる、君はひとりで積み木で遊んでいる。
笑って、ドーター
笑って、ドタバタ、しているすきに息を吸う、ママはやってくる。
キスをして、頬を寄せる、僕は、そんな君を見つめて、笑う、静かに、君の瞳に咲く薔薇は、捧げたい、温かい涙の流れる、救い上げて体を、心、高まるハートに流れ込む、生きていくというこの悲しさが、解るかい、望美。
自由の空を見上げる二つの光が、包み込むように、言いたい。
「生きてください」
「生まれてくれて、悲しいですか?」
幼い君よ、光を望む心で、愛してください。
そして、抱きしめて、生まれたままの姿で、僕が傍にいるから。
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