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ガールストック

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性欲は、止まることを知らない、恋をしても、何もない男は、女の肉体の膨れたほほや、ほっそりとした足や、白い腕、もたれかかる椅子から伸びるスカートの間のブラックデルタ。
その陰にキスをしたい、でも、できないもどかしさ、まるで、救われないこの情欲が、猛りと共に充血する午後の日差し、太陽の光合成に、つくられる精子が、漏れだした赤い色、見ただけで高揚する気持ちが、肉欲のバッドダンス、まるで蝙蝠のように不規則に踊って、体が動く、躍動する肩は、女の体にもたれる、一枚の絵画のような眠る女、どんな夢を見ているの。きっと、愛する男と、抱きしめ合って、潤っていく肌が、綺麗な粒立ちの柔らかさに、触れてみたいという欲求は、女の余った情念、刺激されるバッドコミニケーション。
この夜景、立ち上がるおしりに触れてみたい、まるで思春期の香り、石鹸の匂いのする下着を、口に入れるような子供じみた本能が、女のジョークに笑う、そして、ベッドインして、永遠と朝まで抱きしめ合って、軽い気持ちで、媚態をつく、それがまるでガールストック、女の内側にある溜まった水たまり。
ぴちゃりとはねて、頬に飛んだ雫を舌で舐めるように、全身を這いまわる舌が、おしりの穴に止まって、蚊が血を吸うように、針を入れる、それこそ男の本能。
女と男はすれ違うままだけど、ある一点でつながれる。
そう勘違い。
それ以外は、何もない。
正直になれば、誰も抱けないのが男、嘘ばかり言えばすべてを失うのが女。
ガールストックとボーイスカウトはナンパの形をとっていたのは一昔
お互いに惹きつけ合うが、目線の絡むことが、あんまりないと性欲は無くなる。
ずっと燃え続けるままにいたいならロマンを信じて、現実に嘘を吐く。
やめてしまえば、人は、自然ばかりを見て、星々に目を宿したころ、子供に帰るように、また女を求めて、そこから漂う魅力こそ、本当の人間的エロス。
夢を見た。
目覚めた。
そして最後の恋をした。
最初の恋に戻るのなら、あなたは世界一美しい女性になれる。
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