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「お呼びでしょうか、リリアリス様……」
中学生くらいのマーサに似たちょっとふっくらしたかわいい女の子が泣きそうな顔で私の前に立った。
いや、なんで泣きそう?
「サラ、奥様の前ではちゃんと笑顔を作りなさい」
マーサがサラの耳元でつぶやいた。
いや、丸聞こえ。
サラっていうのか。っていうか、なんで泣きそう?
「私、いじめないよ?」
使用人たちが「世話するのめんどくさい」とか愚痴っていたのを思い出す。「光属性の嫁もらって旦那様かわいそう」みたいなことも言ってた。
ってことは、使用人たちは光属性の人間を馬鹿にしているってことだよね?
サラも虐められてた?
サラは頑張って私に笑顔を向けようとして口角を上げたものの、フルフルと震え、そして目からはぼとぼとと涙が落ち始めた。
「え?い、いじめないよ?大丈夫だから、泣かない、泣かないでね?」
どうして~!
もしかして、私、悪役顔?
鏡、鏡!って、鏡を見るまでもなく、ユメリアとは一卵性の双子なのだから私の方がやせっぽちで栄養行き届いてなくて肌も髪もボロボロだけど、基本の顔の作りは同じ。悪役顔じゃなくてヒロイン顔だよ?怖い顔じゃないよ?ね?
「も、申し訳ございませ……ん。あの、でも、私、一生懸命仕事をしますから、辞めさせないでください!お屋敷で働かせてください!」
ぽんっと、手を叩く。
私ったら、またやらかしたわ!
私が屋敷中明るくしちゃったら、今まで光魔法を使ってた人の仕事を奪うことになっちゃうじゃん。
マーサに屋敷中明るくすると言ったあとに、光属性魔法を使う娘を呼んで来いなんて……。もういらないから首って言う流れじゃん。
誤解されても仕方がないことしちゃった。
「ずっと働いて!」
私の言葉に、サラがぽかっと口を開けた。
「ねぇ、マーサ、サラは光魔法で灯りをともす以外にどんな仕事をしているの?」
「はい。休んだ使用人の代わりの雑用をいろいろと引き受けております。……その、誰でもできる仕事を」
なるほど。洗濯係は水魔法で洗い、風魔法で乾かす。光属性のサラは洗濯を畳んだり運んだりしてるとかそういうことかな。
「休んだ人の代わりってことは、何か決まった仕事があるわけじゃないのね?ってことは、いなくなっても平気でしょ?」
サラがまた両目から涙を落とす。
「は、はい……確かに」
マーサが重い口を開く。やばし!また言葉選びを失敗したようだ。
コミュ障前世持ちなうえに、虐待されてた今世、人との会話がへたくそなのも仕方がなくない?って、ごめん、無駄に傷つけちゃったよ!
「だから、雑用係じゃなくて、私の助手……実験の手伝いに引き抜いても問題ないわよね!」
私は、世界一の光魔法研究科になるのだ。助手の一人や二人必要よね!なんちゃってな。
====
ちょっと、今から「2週間で10キロ痩せる」というダンス動画を見て踊ってきます。2日目……
うそくせぇですよね、2週間だけ続けてみる。
中学生くらいのマーサに似たちょっとふっくらしたかわいい女の子が泣きそうな顔で私の前に立った。
いや、なんで泣きそう?
「サラ、奥様の前ではちゃんと笑顔を作りなさい」
マーサがサラの耳元でつぶやいた。
いや、丸聞こえ。
サラっていうのか。っていうか、なんで泣きそう?
「私、いじめないよ?」
使用人たちが「世話するのめんどくさい」とか愚痴っていたのを思い出す。「光属性の嫁もらって旦那様かわいそう」みたいなことも言ってた。
ってことは、使用人たちは光属性の人間を馬鹿にしているってことだよね?
サラも虐められてた?
サラは頑張って私に笑顔を向けようとして口角を上げたものの、フルフルと震え、そして目からはぼとぼとと涙が落ち始めた。
「え?い、いじめないよ?大丈夫だから、泣かない、泣かないでね?」
どうして~!
もしかして、私、悪役顔?
鏡、鏡!って、鏡を見るまでもなく、ユメリアとは一卵性の双子なのだから私の方がやせっぽちで栄養行き届いてなくて肌も髪もボロボロだけど、基本の顔の作りは同じ。悪役顔じゃなくてヒロイン顔だよ?怖い顔じゃないよ?ね?
「も、申し訳ございませ……ん。あの、でも、私、一生懸命仕事をしますから、辞めさせないでください!お屋敷で働かせてください!」
ぽんっと、手を叩く。
私ったら、またやらかしたわ!
私が屋敷中明るくしちゃったら、今まで光魔法を使ってた人の仕事を奪うことになっちゃうじゃん。
マーサに屋敷中明るくすると言ったあとに、光属性魔法を使う娘を呼んで来いなんて……。もういらないから首って言う流れじゃん。
誤解されても仕方がないことしちゃった。
「ずっと働いて!」
私の言葉に、サラがぽかっと口を開けた。
「ねぇ、マーサ、サラは光魔法で灯りをともす以外にどんな仕事をしているの?」
「はい。休んだ使用人の代わりの雑用をいろいろと引き受けております。……その、誰でもできる仕事を」
なるほど。洗濯係は水魔法で洗い、風魔法で乾かす。光属性のサラは洗濯を畳んだり運んだりしてるとかそういうことかな。
「休んだ人の代わりってことは、何か決まった仕事があるわけじゃないのね?ってことは、いなくなっても平気でしょ?」
サラがまた両目から涙を落とす。
「は、はい……確かに」
マーサが重い口を開く。やばし!また言葉選びを失敗したようだ。
コミュ障前世持ちなうえに、虐待されてた今世、人との会話がへたくそなのも仕方がなくない?って、ごめん、無駄に傷つけちゃったよ!
「だから、雑用係じゃなくて、私の助手……実験の手伝いに引き抜いても問題ないわよね!」
私は、世界一の光魔法研究科になるのだ。助手の一人や二人必要よね!なんちゃってな。
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ちょっと、今から「2週間で10キロ痩せる」というダンス動画を見て踊ってきます。2日目……
うそくせぇですよね、2週間だけ続けてみる。
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