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特別編3:異世界
フレースの勇者
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ロガスさんとおじさんを連れて近くの路地裏にやってきた。
ロガスさんはソラちゃんの力を見て大人しく従ってくれたし、おじさんはソラちゃんが抱えて運んでくれる。身長差があって半ば引きずって来たようなものだったけど。
建物の間なだけに昼間でも薄暗くて流石に人もいない。
「じゃ、話してもらおうか」
「何を話せばいいんだい?」
「んー、この街の勇者の事?」
ソラちゃんは聞き込みは得意じゃないね。
と、その前におじさんを治療した方が良いよね。
おじさんに《ヒール》を掛けて様子を見る。
「へぇ、君は魔法が使えるんだね」
「はい。それでこの人はロガスさんの事を恨んでいた様ですが、何をしたんですか?」
「あー…その男の妹にちょっとね」
そう言って笑うロガスさん。
「呆れたわね。斬りかかられるくらいなのだから余程の事だろうけど…詳しくは聞かないでおくわ」
リオさんはそう言ってロガスさんをジト目で見ている。
「君達は勇者の情報を聞いて何をしたいんだい?」
「探している人がいます。名前は分からないのですが、勇者の特徴とか容姿を確認させてもらえたらと思いまして」
聞いて来たロガスさんにアニエスさんが答える。
聞き返された時の為に予め決めておいた返事みたい。仲間の魂を探していますとは言えないから。
「そうなんだ。見つけたらどうするの?」
「魂を引っこぬ…むぐ」
慌ててソラちゃんの口を塞ぐテュケ君。
「ははは…それは怖いなぁ。教えてあげたいのは山々だけど危害を加えるつもりなら協力は出来ないよ」
「あなたが想像しているような野蛮な事をするつもりはないわ。ただ確認したい事があるだけなのよ」
すぐに話してくれるかと期待したんだけど、簡単にはいかないかな…
「ソイツは勇者としてはあまり役に立たない能力を持っている」
会話に割り込んできたのはいつの間にか目を覚ましていたおじさん。
「あの、すみませんでした。突然剣を振り回すものだから手荒な事をしてしまって…」
「いや、俺の方こそ頭に血が昇って周りが見えていなかった。怪我人が出ないうちに止めてくれて感謝している」
そう言って身体を起こして頭を掻くおじさん。
「俺はセスという、公認勇者じゃあないが一応祝福を受けている」
「マジかよ…全然知らなかった」
ロガスさんも驚いている。
「あなたはどんな能力を持っているの?」
「俺は一時的に身体能力を引き上げる事が出来る」
リオさんに聞かれて素直に答えるセスさん。
「ロガスの能力は?」
「超回復だ。死んでも祝福を受けた地点で復活するんだから意味がないだろう?」
「おいおい、俺の能力をバラすなよ…」
ソラちゃんに聞かれてこれもすぐに教えてくれた。ロガスさんは不満の声を上げている。
それより超回復ってユキさんの能力に似てるよね。
「魂に引っ張られて性格が似る筈と言っていましたね」
「ロガスさんはユキねーちゃんには全然似てないから違うだろうな」
アニエスさんとテュケ君が話している。
「でも一応キープしておいた方が良いかも?」
「まあ…そうね。虚空の覇者達が調べる方法を見つけるまでは何処にいるのかを知っておいた方が良さそうだわ」
ソラちゃん、リオさんの考えに賛成だよ。
「何だか分からないけど連絡先の交換なら喜んで応じるよ」
笑顔を作って言ってくるロガスさん。
「それなら連絡用の腕輪を渡しておくわ」
リオさんは素っ気なく言うと腕輪をポンと手渡す。
「で、あなたは魔王討伐には行かないの?」
「そういう危険な事はもっと優秀な勇者がやるべきだと思うんだよね。俺の能力じゃ何の役にも立たないし、街の治安を守るのが精一杯」
手渡された手を掴みながらリオさんを引き寄せようとしたけど振り払われてるし。
…ユキさんの魂が入っているとは思えないね。
性格はともかく、超回復の能力は役に立つと思うんだけどなぁ。本人が真面目に鍛えて強くなれば教会に戻されなくても戦い続けられそうなのに。
まあそんな事よりアニエスさんのチームを合流させた方が良さそうだよね。
「アニエスさん、他の皆さんを探さないとですよね」
「はい。さっきまで近くにホノカさんがいたのですが」
じゃあ魔力を探れば見つけれるかも。ほのかさんなら精霊力を探知した方が良いかな?
精霊が集まってる所を探して…いた!確かに近くにいるね。
「ほのかさん見つけました。こっちです」
みんなを案内してほのかさんのいる所に向かう。ロガスさんとセスさんも着いてきた。
広場に戻って人を避けながら進んで行くとほのかさんが長身の女性と話をしているのを見つけた。
軽鎧を着た茶色いストレートロングの女の人で見た目は20歳位かな。ほのかさんを見下ろしながら穏やかな表情で話している。ほのかさんも普段通りの様子で受け答えをしていた。
絡まれている訳じゃなくて良かったよ。
「ほのかさん!」
「あ、ミナちゃんだー」
私を見つけるとこちらに駆け寄って来て抱き締められる。
「何でこの街にいるの?」
「レフィさんから連絡を受けて応援に来ました」
「そうなんだー」
そう言いながらニコニコしながら頭を撫でてくる。ほのかさんはマイペースだね。
「はぐれていた友達と合流出来たみたいだね。良かったよ」
「うん。ありがとー」
こちらにやって来る女の人。
「この人も勇者なんだって」
「そうなんですか」
ホント勇者だらけだね。
「勇者を探してるって、何か困り事かい?」
「探している人がいるんだけど、その人の風貌も性別も分からないんだよ。能力だけ分かってるんだけど」
「それは見つけにくそうな探し人だね。私はルキラだ。フレースの公認勇者だよ」
聞いた通り、この街の公認勇者って結構いるんだね。
ほのかさんがルキラさんに能力を聞くと何の躊躇いもなく超加速だと教えてくれた。
「他の勇者の事は教えてやれないけど、どんな能力の勇者を探しているのかを教えてくれれば私も探してみるよ」
「ありがとー。えっと──」
ほのかさんは超耐久能力、超回復や膨大な魔力を有している人、聖人のみたいな人って説明している。最後のってアニエスさんの特徴かな…?
「確かにそれだけじゃ特定は難しそうだね。心当たりがあったら教えてあげるよ」
「ありがと。よろしくねー」
ルキラさんとほのかさんは随分仲良くなったみたいだね。
ルキラさんはロガスさんとセスさんの事も知っているらしく、ロガスさんが対象の能力を持っている事は知っていたので、さっきのやり取りを簡単に説明しておいた。
ロガスさんはソラちゃんの力を見て大人しく従ってくれたし、おじさんはソラちゃんが抱えて運んでくれる。身長差があって半ば引きずって来たようなものだったけど。
建物の間なだけに昼間でも薄暗くて流石に人もいない。
「じゃ、話してもらおうか」
「何を話せばいいんだい?」
「んー、この街の勇者の事?」
ソラちゃんは聞き込みは得意じゃないね。
と、その前におじさんを治療した方が良いよね。
おじさんに《ヒール》を掛けて様子を見る。
「へぇ、君は魔法が使えるんだね」
「はい。それでこの人はロガスさんの事を恨んでいた様ですが、何をしたんですか?」
「あー…その男の妹にちょっとね」
そう言って笑うロガスさん。
「呆れたわね。斬りかかられるくらいなのだから余程の事だろうけど…詳しくは聞かないでおくわ」
リオさんはそう言ってロガスさんをジト目で見ている。
「君達は勇者の情報を聞いて何をしたいんだい?」
「探している人がいます。名前は分からないのですが、勇者の特徴とか容姿を確認させてもらえたらと思いまして」
聞いて来たロガスさんにアニエスさんが答える。
聞き返された時の為に予め決めておいた返事みたい。仲間の魂を探していますとは言えないから。
「そうなんだ。見つけたらどうするの?」
「魂を引っこぬ…むぐ」
慌ててソラちゃんの口を塞ぐテュケ君。
「ははは…それは怖いなぁ。教えてあげたいのは山々だけど危害を加えるつもりなら協力は出来ないよ」
「あなたが想像しているような野蛮な事をするつもりはないわ。ただ確認したい事があるだけなのよ」
すぐに話してくれるかと期待したんだけど、簡単にはいかないかな…
「ソイツは勇者としてはあまり役に立たない能力を持っている」
会話に割り込んできたのはいつの間にか目を覚ましていたおじさん。
「あの、すみませんでした。突然剣を振り回すものだから手荒な事をしてしまって…」
「いや、俺の方こそ頭に血が昇って周りが見えていなかった。怪我人が出ないうちに止めてくれて感謝している」
そう言って身体を起こして頭を掻くおじさん。
「俺はセスという、公認勇者じゃあないが一応祝福を受けている」
「マジかよ…全然知らなかった」
ロガスさんも驚いている。
「あなたはどんな能力を持っているの?」
「俺は一時的に身体能力を引き上げる事が出来る」
リオさんに聞かれて素直に答えるセスさん。
「ロガスの能力は?」
「超回復だ。死んでも祝福を受けた地点で復活するんだから意味がないだろう?」
「おいおい、俺の能力をバラすなよ…」
ソラちゃんに聞かれてこれもすぐに教えてくれた。ロガスさんは不満の声を上げている。
それより超回復ってユキさんの能力に似てるよね。
「魂に引っ張られて性格が似る筈と言っていましたね」
「ロガスさんはユキねーちゃんには全然似てないから違うだろうな」
アニエスさんとテュケ君が話している。
「でも一応キープしておいた方が良いかも?」
「まあ…そうね。虚空の覇者達が調べる方法を見つけるまでは何処にいるのかを知っておいた方が良さそうだわ」
ソラちゃん、リオさんの考えに賛成だよ。
「何だか分からないけど連絡先の交換なら喜んで応じるよ」
笑顔を作って言ってくるロガスさん。
「それなら連絡用の腕輪を渡しておくわ」
リオさんは素っ気なく言うと腕輪をポンと手渡す。
「で、あなたは魔王討伐には行かないの?」
「そういう危険な事はもっと優秀な勇者がやるべきだと思うんだよね。俺の能力じゃ何の役にも立たないし、街の治安を守るのが精一杯」
手渡された手を掴みながらリオさんを引き寄せようとしたけど振り払われてるし。
…ユキさんの魂が入っているとは思えないね。
性格はともかく、超回復の能力は役に立つと思うんだけどなぁ。本人が真面目に鍛えて強くなれば教会に戻されなくても戦い続けられそうなのに。
まあそんな事よりアニエスさんのチームを合流させた方が良さそうだよね。
「アニエスさん、他の皆さんを探さないとですよね」
「はい。さっきまで近くにホノカさんがいたのですが」
じゃあ魔力を探れば見つけれるかも。ほのかさんなら精霊力を探知した方が良いかな?
精霊が集まってる所を探して…いた!確かに近くにいるね。
「ほのかさん見つけました。こっちです」
みんなを案内してほのかさんのいる所に向かう。ロガスさんとセスさんも着いてきた。
広場に戻って人を避けながら進んで行くとほのかさんが長身の女性と話をしているのを見つけた。
軽鎧を着た茶色いストレートロングの女の人で見た目は20歳位かな。ほのかさんを見下ろしながら穏やかな表情で話している。ほのかさんも普段通りの様子で受け答えをしていた。
絡まれている訳じゃなくて良かったよ。
「ほのかさん!」
「あ、ミナちゃんだー」
私を見つけるとこちらに駆け寄って来て抱き締められる。
「何でこの街にいるの?」
「レフィさんから連絡を受けて応援に来ました」
「そうなんだー」
そう言いながらニコニコしながら頭を撫でてくる。ほのかさんはマイペースだね。
「はぐれていた友達と合流出来たみたいだね。良かったよ」
「うん。ありがとー」
こちらにやって来る女の人。
「この人も勇者なんだって」
「そうなんですか」
ホント勇者だらけだね。
「勇者を探してるって、何か困り事かい?」
「探している人がいるんだけど、その人の風貌も性別も分からないんだよ。能力だけ分かってるんだけど」
「それは見つけにくそうな探し人だね。私はルキラだ。フレースの公認勇者だよ」
聞いた通り、この街の公認勇者って結構いるんだね。
ほのかさんがルキラさんに能力を聞くと何の躊躇いもなく超加速だと教えてくれた。
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ほのかさんは超耐久能力、超回復や膨大な魔力を有している人、聖人のみたいな人って説明している。最後のってアニエスさんの特徴かな…?
「確かにそれだけじゃ特定は難しそうだね。心当たりがあったら教えてあげるよ」
「ありがと。よろしくねー」
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