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特別編3:異世界
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シャーナさんはレギュイラから来た人らしい。
「それは証明できるの?」
「証明、ね。ちょっと待って」
アンネさんはシャーナさんの言っている事を信じてないみたい。
まあ初対面だし疑って当然だよね。
私もギルドホールでちょっと話しただけなんだけど、鑑定すると【密偵】って出てるし言ってる事は本当なんだと思う。
「これが密偵の証かな。レギュイラの代官の付きだけど、ここいらの統治をしているスレイド男爵から任命を受けてる」
そう言って胸元からペンダントを出して見せるシャーナさん。
金で出来た紋章入りのものだった。
「あれ本物かな?」
私達の方に振り向きながら聞いてくるアンネさん。
「私は分からないよ」
「ええと…本物ですね」
鑑定で確認したから間違いないよ。
「オッケー。あなたが本物の密偵なのは分かった。ここの人達を集めておいてくれてありがとう」
「分かってくれて良かったよ。アンタ達の強さは良くわかったからね。討伐されたら堪らない」
安堵の溜息をついてペンダントをしまうシャーナさん。
シャーナさんがショルカの街にいたのは、ショルカにいる同僚に会いに来ていたかららしい。
そこでたまたま冒険者ギルドの騒ぎを聞きつけて様子を見ていたそう。
「シャーナさんは周りに溶け込むのが上手なんですね」
「密偵だからね。私の事冒険者だと思ってくれてたんだね」
「はい。討伐隊にいなかったから不思議に思ってました」
本当に上手だよね。初めの印象しか記憶に残ってなかったし、何かの技能かな?
「シャーナさんはこれからどうするの?」
「寄り道しちゃったし、急いでレギュイラに戻らなくちゃ」
「そっか。協力してくれてありがと。お陰で…って訳でもないけど仲間とも再会できたから」
ほのかさんがシャーナさんと話をする。
「そう。そっちの子の事ね?良かったわね」
「うん。でも多分もう一人はぐれてる」
「多分?」
「名前はアニエス。私に似た髪型でもう少し長い銀髪の子。見た事ない?」
「そう言われても…名前は一般的だし。銀髪は珍しいけど…」
アンネさんが聞いているけど、流石にシャーナさんでも知らないよね。
「そういえばレギュイラの最近孤児院で働き出した子が銀髪の美少女だって街の男が噂していたような…」
「その子はどこから来たとか言ってた?」
「そこまでは聞いてないよ。私も聞き齧っただけだからさ」
食い気味に聞くアンネさんに引き気味に答えるシャーナさん。
最近現れたと言うところは可能性があるし、銀色の髪が珍しいなら確認してみる価値はあるね。
「私達もレギュイラに行こっか」
「そうですね。確認してみた方が良さそうです」
「うん。今すぐ行こう」
全員レギュイラに行く事は賛成だ。
だけど…
「いやいや、まずは冒険者ギルドの人達の所に戻って依頼を終わらせてからでしょ。みんな心配するよ?」
シャーナさんが引き止めてくれる。
うん。その通りだよね。
「ミナちゃんソッコー片付けよう」
「ミナちゃんお願い」
ほのかさんとアンネさんに詰め寄られる。
「も、もちろんですよ。シャーナさん、良かったら私達とレギュイラに行ってもらえませんか?」
「いや、さっきも言ったけど寄り道しちゃったから急いで戻らないとなんだよ」
「戻るって馬ですよね?その何十倍も早く帰れますから付き合ってください」
「それってどういう…?」
見ればわかるよ。
ーーーー
それから私達はシャーナさんを連れてベースキャンプに戻って討伐の完了を報告。キャンプの撤収と街への帰還を始める。
大量の山賊を運ぶのに街から応援が必要だったらしいけど、牢屋ごと街の外に転移させた。私達も全部まとめて。
それから報酬を受け取って、牢屋の中の人達を拘束し直して衛兵に引き渡して仕事は完了。
「2、3週間は山で仕事だと思っていたのにまさか二日で終わるなんてな。嬢ちゃん達には本当に世話になった」
「いえ、私達こそ急かしてしまってすみません。すぐにレギュイラに行かなくちゃいけないので」
「アンネ、お前の冒険者証も急ぎで作らせた。持っていけ」
「ありがとう」
グラッドさんと挨拶を交わす。
「ミナ、ホノカ、短い間だったが楽しかったぜ」
「ルーカスさん…皆さんも、ありがとうございました」
「気を付けていけよ!」
「またな!」
「はぐれた子と会えるといいな!」
カルロさん、ニールさん、バージルさんとも挨拶を交わして私達はショルカの街を出る事にする。
「アンタ達…一体何者だい?瞬間移動なんてどうやってやってるんだ?」
転移する前にシャーナさんが聞いてくる。
この世界には転移魔法がないのかな?
だとしたら使ったのはマズかったかも…。
「ごめんなさい、お話しできません。だけど悪い事をする為に来たのではないんです。私達ははぐれた仲間を探しているだけですから」
「まあ、詮索はしないよ。レギュイラの案内はしてあげるから安心しな」
「ありがとうございます」
シャーナさんはそう言って笑う。
よし、気を取り直してレギュイラを確認。《テレポート》で移動だ。
念の為街の外に転移して正規の方法で街に入る。身分証明があるから直ぐに入ることができた。
「孤児院はこっちだよ」
シャーナさんの案内で街外れにある孤児院に向かう。
「街にある孤児院はここだけだよ。教会が運営しているけど金回りが良くないせいで貧しい生活を強いられてる」
着いた孤児院はボロボロだった。
屋根は何度も雑な修理がされていて、壁板も何箇所かはひび割れていた。
家というより小屋だ。
広めの土地に物置小屋みたいなものが建っているだけ。
ここにどれだけの子供がいるのだろう?
「孤児の数は多いけど、ここには受け入れられる余裕はない。だから人買いに連れていかれてしまうのさ」
「それは酷いですね…」
とにかく孤児院を訪ねてみよう。
扉をノックすると茶色の髪をした10歳位の女の子が出てきた。
「どちら様?」
「私はシャーナ。ここに最近来た銀髪の少女がいるって聞いたんだけど」
「アニエスさんの事ですね。今は外出してます」
本当にアニエスさんだった!
「アニエスはどれくらいで戻る?」
「夜には戻ると思います」
「待たせてもらってもいい?」
「いいですけど…ここは狭いし汚いですよ。お姉さん達が入るのはちょっと…」
女の子は申し訳なさそうに言う。
「気を遣わせてしまってごめんね。私達は気にしないけど、知らない人を中に入れるのは嫌だよね」
「いえ!本当にボロボロなので…」
ほのかさんが女の子に言うと、さらに申し訳なさそうに俯きながら返事をする。
中から子供達が心配そうに覗いている。
歳は4、5歳だろうか、ここから見えるのは5人。どの子も痩せ細っていてツギハギだらけの服を着ている。
「ミナちゃん…何とかならない?」
「分かりました。任せてください」
私だって孤児院の経営者だもん。何とかしてあげたい。
今の生活環境を改善しよう。
「それは証明できるの?」
「証明、ね。ちょっと待って」
アンネさんはシャーナさんの言っている事を信じてないみたい。
まあ初対面だし疑って当然だよね。
私もギルドホールでちょっと話しただけなんだけど、鑑定すると【密偵】って出てるし言ってる事は本当なんだと思う。
「これが密偵の証かな。レギュイラの代官の付きだけど、ここいらの統治をしているスレイド男爵から任命を受けてる」
そう言って胸元からペンダントを出して見せるシャーナさん。
金で出来た紋章入りのものだった。
「あれ本物かな?」
私達の方に振り向きながら聞いてくるアンネさん。
「私は分からないよ」
「ええと…本物ですね」
鑑定で確認したから間違いないよ。
「オッケー。あなたが本物の密偵なのは分かった。ここの人達を集めておいてくれてありがとう」
「分かってくれて良かったよ。アンタ達の強さは良くわかったからね。討伐されたら堪らない」
安堵の溜息をついてペンダントをしまうシャーナさん。
シャーナさんがショルカの街にいたのは、ショルカにいる同僚に会いに来ていたかららしい。
そこでたまたま冒険者ギルドの騒ぎを聞きつけて様子を見ていたそう。
「シャーナさんは周りに溶け込むのが上手なんですね」
「密偵だからね。私の事冒険者だと思ってくれてたんだね」
「はい。討伐隊にいなかったから不思議に思ってました」
本当に上手だよね。初めの印象しか記憶に残ってなかったし、何かの技能かな?
「シャーナさんはこれからどうするの?」
「寄り道しちゃったし、急いでレギュイラに戻らなくちゃ」
「そっか。協力してくれてありがと。お陰で…って訳でもないけど仲間とも再会できたから」
ほのかさんがシャーナさんと話をする。
「そう。そっちの子の事ね?良かったわね」
「うん。でも多分もう一人はぐれてる」
「多分?」
「名前はアニエス。私に似た髪型でもう少し長い銀髪の子。見た事ない?」
「そう言われても…名前は一般的だし。銀髪は珍しいけど…」
アンネさんが聞いているけど、流石にシャーナさんでも知らないよね。
「そういえばレギュイラの最近孤児院で働き出した子が銀髪の美少女だって街の男が噂していたような…」
「その子はどこから来たとか言ってた?」
「そこまでは聞いてないよ。私も聞き齧っただけだからさ」
食い気味に聞くアンネさんに引き気味に答えるシャーナさん。
最近現れたと言うところは可能性があるし、銀色の髪が珍しいなら確認してみる価値はあるね。
「私達もレギュイラに行こっか」
「そうですね。確認してみた方が良さそうです」
「うん。今すぐ行こう」
全員レギュイラに行く事は賛成だ。
だけど…
「いやいや、まずは冒険者ギルドの人達の所に戻って依頼を終わらせてからでしょ。みんな心配するよ?」
シャーナさんが引き止めてくれる。
うん。その通りだよね。
「ミナちゃんソッコー片付けよう」
「ミナちゃんお願い」
ほのかさんとアンネさんに詰め寄られる。
「も、もちろんですよ。シャーナさん、良かったら私達とレギュイラに行ってもらえませんか?」
「いや、さっきも言ったけど寄り道しちゃったから急いで戻らないとなんだよ」
「戻るって馬ですよね?その何十倍も早く帰れますから付き合ってください」
「それってどういう…?」
見ればわかるよ。
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それから私達はシャーナさんを連れてベースキャンプに戻って討伐の完了を報告。キャンプの撤収と街への帰還を始める。
大量の山賊を運ぶのに街から応援が必要だったらしいけど、牢屋ごと街の外に転移させた。私達も全部まとめて。
それから報酬を受け取って、牢屋の中の人達を拘束し直して衛兵に引き渡して仕事は完了。
「2、3週間は山で仕事だと思っていたのにまさか二日で終わるなんてな。嬢ちゃん達には本当に世話になった」
「いえ、私達こそ急かしてしまってすみません。すぐにレギュイラに行かなくちゃいけないので」
「アンネ、お前の冒険者証も急ぎで作らせた。持っていけ」
「ありがとう」
グラッドさんと挨拶を交わす。
「ミナ、ホノカ、短い間だったが楽しかったぜ」
「ルーカスさん…皆さんも、ありがとうございました」
「気を付けていけよ!」
「またな!」
「はぐれた子と会えるといいな!」
カルロさん、ニールさん、バージルさんとも挨拶を交わして私達はショルカの街を出る事にする。
「アンタ達…一体何者だい?瞬間移動なんてどうやってやってるんだ?」
転移する前にシャーナさんが聞いてくる。
この世界には転移魔法がないのかな?
だとしたら使ったのはマズかったかも…。
「ごめんなさい、お話しできません。だけど悪い事をする為に来たのではないんです。私達ははぐれた仲間を探しているだけですから」
「まあ、詮索はしないよ。レギュイラの案内はしてあげるから安心しな」
「ありがとうございます」
シャーナさんはそう言って笑う。
よし、気を取り直してレギュイラを確認。《テレポート》で移動だ。
念の為街の外に転移して正規の方法で街に入る。身分証明があるから直ぐに入ることができた。
「孤児院はこっちだよ」
シャーナさんの案内で街外れにある孤児院に向かう。
「街にある孤児院はここだけだよ。教会が運営しているけど金回りが良くないせいで貧しい生活を強いられてる」
着いた孤児院はボロボロだった。
屋根は何度も雑な修理がされていて、壁板も何箇所かはひび割れていた。
家というより小屋だ。
広めの土地に物置小屋みたいなものが建っているだけ。
ここにどれだけの子供がいるのだろう?
「孤児の数は多いけど、ここには受け入れられる余裕はない。だから人買いに連れていかれてしまうのさ」
「それは酷いですね…」
とにかく孤児院を訪ねてみよう。
扉をノックすると茶色の髪をした10歳位の女の子が出てきた。
「どちら様?」
「私はシャーナ。ここに最近来た銀髪の少女がいるって聞いたんだけど」
「アニエスさんの事ですね。今は外出してます」
本当にアニエスさんだった!
「アニエスはどれくらいで戻る?」
「夜には戻ると思います」
「待たせてもらってもいい?」
「いいですけど…ここは狭いし汚いですよ。お姉さん達が入るのはちょっと…」
女の子は申し訳なさそうに言う。
「気を遣わせてしまってごめんね。私達は気にしないけど、知らない人を中に入れるのは嫌だよね」
「いえ!本当にボロボロなので…」
ほのかさんが女の子に言うと、さらに申し訳なさそうに俯きながら返事をする。
中から子供達が心配そうに覗いている。
歳は4、5歳だろうか、ここから見えるのは5人。どの子も痩せ細っていてツギハギだらけの服を着ている。
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