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ディルロード帝国
転生者のこれから
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「皆さんおかえりなさい。…どうでしたか?」
屋敷からユイさんとマイケルさんもやって来た。声を掛けてきたのはユイさん。両肩には小さくなったリルさんとミーちゃんが乗っている。
「皆さんの事で話しておかなければならない事があります。」
私は皇帝陛下と話した内容を3人と2匹に伝えた。
「やはりそうですか。いや、これは我々にとっては良かったかも知れません。」
マイケルさんはこうなる事を予想していたみたい。
「後悔はありませんか?」
「ないと言えば嘘になるけど、帝国で戦争を続けるよりは良かったかと思います。」
「それでその…私達はどうなってしまうのでしょう?」
不安そうにユイさんが聞いてくる。
「そうね…残念だけど奴隷として売り払う事になるわ。素敵なご主人様に買ってもらえる事を祈っているわね。」
「やっぱり…うぅ…」
その場にへたり込んでしまうユイさん。
「ちょっとリオさん!」
「冗談よ。あなた達はもう自由だから好きにしていいわ。」
「ふぇ…?冗談…?」
「冗談でもそう言う事をいったらダメです!」
涙目になりながらユイさんはリオさんを見上げている。
「ユイさんごめんなさい。もう帝国には戻れません。何かお手伝い出来ることがあれば言ってください。」
「ごめんなさいね。あなたを見てるとつい苛めたくなっちゃって。ミナの言う通り私達はあなた達帝国の転生者を保護するわ。」
リオさんが手を差し出すと恐る恐るその手を取って立ち上がるユイさん。
「小娘…ユイで遊ぶでない。」
「ユイちゃんを苛めないでよ。」
両肩のリルさんとミーちゃんが抗議の声を上げる。
「ゴメン。つい、ね。」
「気持ちは分かるがユイは我らの家族だ。苛めていいのは私たちだけだ。」
「そうなのよ。」
「何でそうなるの~。」
リルさんとミーちゃんは冗談の通じる子の様だ。
まあ、それはいいとしてこれからどうしたいのかを聞いておかないと。
「まだ気持ちの整理がつかなくて…どうしたらいいのでしょう?」
「焦らなくてもいいですよ。落ち着くまでここにいてもらっていいですし、外に出たければ好きな所にお連れします。」
「ありがとうございますミナさん。」
涙目のままお礼を言ってくるユイさん。
…なんだろう、小動物的な可愛さを感じる。見た目は歳上だけど頭を撫でてあげたくなるような。
「私とユウキは暫くここにいようと思うのですがよろしいですか?」
マイケルさんはユウキちゃんの事を心配している。
「勿論です。必要なものがあったらアウラさんに言ってください。」
「ありがとう。」
マイケルさんはお礼を言いながら頭を下げてくる。ユウキちゃんはマイケルさんに抱きつきながらマイケルさんを見上げていた。
親子みたいだね。
「一つだけ言っておきたいことがある。」
話を切り出したのはリルさん。
「ミナに助けられた時に私は変質してしまったらしい。眷属とまではいかぬが私はミナと敵対する事はできない様だ。」
「私もなのよ。」
《アドラステア》の能力でエリトラシス様の力を打ち払ったり、壊れ掛けた魂を修復したからだろう。
「ええと、どこかおかしな所はありませんか?」
「何の問題もない。」
それなら良かった。
「私も質問、いい?」
「はい。ソラちゃん、ですよね?」
「ん、ミーちゃんの本名はミーちゃん?」
「ミドガルズオルムだからミーちゃんですよ。」
「なるほど。」
ヨルムンガンドのミドガルズオルムさん…?名前が長いからミーちゃんなのかな。
「ええと、私は皆さんと暫く一緒に行動させてもらえないでしょうか?どんな事をされているのか興味があって…」
「いいですよ。」
隠す様な事もないし問題ないよね。
次に私達は初めに収監した4人の所へ。
「……と言う事ですので、皆さんには暫くここにいてもらいます。」
「そこは『もう自由です』じゃないのかよ?」
不満そうなショウ君。
「あなた達は危険だからもう少し様子を見るわ。」
「俺達のどこが危険なんだよ?」
リュウさんが聞いてくる。
「迷わず弱っているミナを捕らえようとしたじゃない。」
「それを言うなら他の転生者とも戦ったんじゃないか?」
マサムネさんが抗議してくる。
「裁量権はこちらにあるのよ。私達が危険だと判断したらどうしようとこちらの勝手だわ。」
リオさんは聞く気はないみたい。暫くこの4人の様子を見て、敵対の意思が無いと判断したら解放すると言っていた。
「私はそれで構わないわ。敵対行動をとったのは事実だし、ここは安全だからね。大人しくしていれば開放してくれるんでしょ?」
ジュンさんは嫌では無いみたい。
「そうよ。あと念の為リヴェルティアに何かされていないか調べさせてもらうわ。」
「リヴェルティアってレアを転生させた神様だろ?」
私はリヴェルティア様が良からぬ事を企んでいると4人に説明する。
「…分かった。俺達もこの世界で生きていたいからな。できる事は協力する。」
マサムネさんは了解してくれた。
ショウ君とリュウさんは不満そうだけど何も言わなかった。
「ではアウラさんに協力してください。皆さんを検査しますので。」
暫くはこの階層で大人しくしていてもらおう。
そういえばルーティアさん達が捕えたシンゴさんという人もいたね。その人もアウラさんに調べてもらって機を見て開放しようと思ったんだけど、なかなか好戦的な人みたいで言うことを聞いてくれないらしい。
リオさんに言われて私が話をする事になった。
「……はい。申し訳ありませんでした。」
「ええと、それでは私達の言う通りにしてくれるんですね?」
「はい。勿論です。二度と敵対いたしません。」
階層にやって来たら直ぐに魔法で攻撃してきたので《アドラステア》の《ヴェンデッタ》で跳ね返して制圧。その後もまだ抵抗するのでアウラさんに階層の設定をリスポーン有りに設定してもらって、20回ほど大出力魔法で攻撃したらようやく大人しくなってくれた。
「手動お仕置き部屋。」
ソラちゃんはそう言うけど《シャイターン》にやらせたらユウキちゃんみたいになっちゃうかもだから仕方ないよ。
「ミナさん過激…、」
「敵対できなくて良かったかもしれん。」
「えげつないのよ。」
ユイさん達まで引いている。
印象悪かったかな…。
ーーーー
次はアブレスの人達だ。そろそろ国に戻してあげないと。
先にアブレスに行って町とお城を修復しておいた。
「ミナ殿、本当に助かった。それから暴動を諫めることができず申し訳ない。彼らのことをどうか許してほしい。」
「もう済んだことです。1日も早く復興できることを祈っています。」
レイロン殿下と話をして全員をアブレスに帰した。
暫くは竜達を警備につけて、食料もかなりの量を渡しておく。何かあれば私と連絡が取れる様にビジョンリングも渡しておいた。
冒険者の人達は死んだ事になっているのでもうアブレスには戻れないし、冒険者としてやっていく事もできないかもしれない。
レギウスさんに相談したら「リリエンタあたりで冒険者として活動するなら知られる事はあるまい」と助言をしてくれたので、ラギンさんにそれを伝えたら「是非お願いしたい」と言われた。
彼らの暮らす場所を提供できて良かったと思う。
屋敷からユイさんとマイケルさんもやって来た。声を掛けてきたのはユイさん。両肩には小さくなったリルさんとミーちゃんが乗っている。
「皆さんの事で話しておかなければならない事があります。」
私は皇帝陛下と話した内容を3人と2匹に伝えた。
「やはりそうですか。いや、これは我々にとっては良かったかも知れません。」
マイケルさんはこうなる事を予想していたみたい。
「後悔はありませんか?」
「ないと言えば嘘になるけど、帝国で戦争を続けるよりは良かったかと思います。」
「それでその…私達はどうなってしまうのでしょう?」
不安そうにユイさんが聞いてくる。
「そうね…残念だけど奴隷として売り払う事になるわ。素敵なご主人様に買ってもらえる事を祈っているわね。」
「やっぱり…うぅ…」
その場にへたり込んでしまうユイさん。
「ちょっとリオさん!」
「冗談よ。あなた達はもう自由だから好きにしていいわ。」
「ふぇ…?冗談…?」
「冗談でもそう言う事をいったらダメです!」
涙目になりながらユイさんはリオさんを見上げている。
「ユイさんごめんなさい。もう帝国には戻れません。何かお手伝い出来ることがあれば言ってください。」
「ごめんなさいね。あなたを見てるとつい苛めたくなっちゃって。ミナの言う通り私達はあなた達帝国の転生者を保護するわ。」
リオさんが手を差し出すと恐る恐るその手を取って立ち上がるユイさん。
「小娘…ユイで遊ぶでない。」
「ユイちゃんを苛めないでよ。」
両肩のリルさんとミーちゃんが抗議の声を上げる。
「ゴメン。つい、ね。」
「気持ちは分かるがユイは我らの家族だ。苛めていいのは私たちだけだ。」
「そうなのよ。」
「何でそうなるの~。」
リルさんとミーちゃんは冗談の通じる子の様だ。
まあ、それはいいとしてこれからどうしたいのかを聞いておかないと。
「まだ気持ちの整理がつかなくて…どうしたらいいのでしょう?」
「焦らなくてもいいですよ。落ち着くまでここにいてもらっていいですし、外に出たければ好きな所にお連れします。」
「ありがとうございますミナさん。」
涙目のままお礼を言ってくるユイさん。
…なんだろう、小動物的な可愛さを感じる。見た目は歳上だけど頭を撫でてあげたくなるような。
「私とユウキは暫くここにいようと思うのですがよろしいですか?」
マイケルさんはユウキちゃんの事を心配している。
「勿論です。必要なものがあったらアウラさんに言ってください。」
「ありがとう。」
マイケルさんはお礼を言いながら頭を下げてくる。ユウキちゃんはマイケルさんに抱きつきながらマイケルさんを見上げていた。
親子みたいだね。
「一つだけ言っておきたいことがある。」
話を切り出したのはリルさん。
「ミナに助けられた時に私は変質してしまったらしい。眷属とまではいかぬが私はミナと敵対する事はできない様だ。」
「私もなのよ。」
《アドラステア》の能力でエリトラシス様の力を打ち払ったり、壊れ掛けた魂を修復したからだろう。
「ええと、どこかおかしな所はありませんか?」
「何の問題もない。」
それなら良かった。
「私も質問、いい?」
「はい。ソラちゃん、ですよね?」
「ん、ミーちゃんの本名はミーちゃん?」
「ミドガルズオルムだからミーちゃんですよ。」
「なるほど。」
ヨルムンガンドのミドガルズオルムさん…?名前が長いからミーちゃんなのかな。
「ええと、私は皆さんと暫く一緒に行動させてもらえないでしょうか?どんな事をされているのか興味があって…」
「いいですよ。」
隠す様な事もないし問題ないよね。
次に私達は初めに収監した4人の所へ。
「……と言う事ですので、皆さんには暫くここにいてもらいます。」
「そこは『もう自由です』じゃないのかよ?」
不満そうなショウ君。
「あなた達は危険だからもう少し様子を見るわ。」
「俺達のどこが危険なんだよ?」
リュウさんが聞いてくる。
「迷わず弱っているミナを捕らえようとしたじゃない。」
「それを言うなら他の転生者とも戦ったんじゃないか?」
マサムネさんが抗議してくる。
「裁量権はこちらにあるのよ。私達が危険だと判断したらどうしようとこちらの勝手だわ。」
リオさんは聞く気はないみたい。暫くこの4人の様子を見て、敵対の意思が無いと判断したら解放すると言っていた。
「私はそれで構わないわ。敵対行動をとったのは事実だし、ここは安全だからね。大人しくしていれば開放してくれるんでしょ?」
ジュンさんは嫌では無いみたい。
「そうよ。あと念の為リヴェルティアに何かされていないか調べさせてもらうわ。」
「リヴェルティアってレアを転生させた神様だろ?」
私はリヴェルティア様が良からぬ事を企んでいると4人に説明する。
「…分かった。俺達もこの世界で生きていたいからな。できる事は協力する。」
マサムネさんは了解してくれた。
ショウ君とリュウさんは不満そうだけど何も言わなかった。
「ではアウラさんに協力してください。皆さんを検査しますので。」
暫くはこの階層で大人しくしていてもらおう。
そういえばルーティアさん達が捕えたシンゴさんという人もいたね。その人もアウラさんに調べてもらって機を見て開放しようと思ったんだけど、なかなか好戦的な人みたいで言うことを聞いてくれないらしい。
リオさんに言われて私が話をする事になった。
「……はい。申し訳ありませんでした。」
「ええと、それでは私達の言う通りにしてくれるんですね?」
「はい。勿論です。二度と敵対いたしません。」
階層にやって来たら直ぐに魔法で攻撃してきたので《アドラステア》の《ヴェンデッタ》で跳ね返して制圧。その後もまだ抵抗するのでアウラさんに階層の設定をリスポーン有りに設定してもらって、20回ほど大出力魔法で攻撃したらようやく大人しくなってくれた。
「手動お仕置き部屋。」
ソラちゃんはそう言うけど《シャイターン》にやらせたらユウキちゃんみたいになっちゃうかもだから仕方ないよ。
「ミナさん過激…、」
「敵対できなくて良かったかもしれん。」
「えげつないのよ。」
ユイさん達まで引いている。
印象悪かったかな…。
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次はアブレスの人達だ。そろそろ国に戻してあげないと。
先にアブレスに行って町とお城を修復しておいた。
「ミナ殿、本当に助かった。それから暴動を諫めることができず申し訳ない。彼らのことをどうか許してほしい。」
「もう済んだことです。1日も早く復興できることを祈っています。」
レイロン殿下と話をして全員をアブレスに帰した。
暫くは竜達を警備につけて、食料もかなりの量を渡しておく。何かあれば私と連絡が取れる様にビジョンリングも渡しておいた。
冒険者の人達は死んだ事になっているのでもうアブレスには戻れないし、冒険者としてやっていく事もできないかもしれない。
レギウスさんに相談したら「リリエンタあたりで冒険者として活動するなら知られる事はあるまい」と助言をしてくれたので、ラギンさんにそれを伝えたら「是非お願いしたい」と言われた。
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