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ディルロード帝国
主神
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約束通りダンジョンは直ぐに撤退してくれて、神様達も帰って行った。転生者が元に戻ったので一応確認をしてみる。
「僕たちは君には勝てないと分かっていた。皇女の暴走を止めなかった事が罪なのもだ。神様に協力したのはこの世界の事が好きだから…こんな形で壊れて欲しくないと思ったからなんだ。やっている事はメチャクチャかも知れないけど、神様達の事を助けて欲しい。」
「勿論です。私もこの世界に壊れて欲しくないですから。」
話しかけてきたのはグリューテス様が入っていた男性の名前はサトルさん。この人が帝国の作戦立案をしていたらしい。という事はアフターギフトの事やゲイリーの事を指示していたのかな?
「僕の他に3人、作戦を指揮する者がいたよ。僕はその案件には関わっていない。他の3人はこの世界の人間だ。詳細が必要なら全て話すよ。」
サトルさんは3人の事を詳しく教えてくれた。
「あのイカれた研究者には気をつけた方がいい。人の命を何とも思っていないサイコパスだ。」
ウォーラスト様が入っていた男性はナオトさんというそう。
彼が言っているのは3人の内の1人、レクタールという老参謀の事だ。元々は学者でギフトの研究をしていたらしい。
アフターギフトの軍事運用を提唱し、帝国内でも人体実験を繰り返していたとか。
相当ヤバい人なんだろう。こんな人を参謀にしていていいのかな?
「フレデリックもかなり危険な男です。ペスティラントにリソースを与える為にダンジョン内で処刑を提案し、反帝国を唱える少数部族達を次々と酷い殺し方をしていると聞いています。彼の直属である部隊は言わば秘密警察で、一度彼らに捕らえられれば二度と帰ってこないとまで言われています。」
ミリエラ様が入っていた女性はリサさん。参謀の1人をかなり危険視している。
「ゲイリーを君の所に差し向けたのはランドルフだ。彼は愛国心が強く皇帝陛下を崇拝している。ゲイリーの様な危険な男を帝国内に置いておきたくなかったのだろう。そして僕達転生者の事も否定的だったよ。」
最後の一人の事はサトルさんが話してくれた。
クセのある人ばかりだね。皇女はうまく利用されていただけだったりして…。
「私はこれから神界に行って真実を聞いてきます。皆さんには聞いてきた事をご報告しますね。」
「ありがとう。宜しくお願いします。」
彼らは神様の能力でここまで来たらしいので私が転移で帝国に送って帰しておいた。
「それでは神界にいきましょう。」
「私達も行くわよ。」
「はい。お願いします。」
ルーティアさんには連絡しておく。
『分かった、無理をしない様にな。力になれる様な事はないかも知れないが…こちらの事は私達に任せておけ。』
「ありがとうございます。行ってきます。」
一番近くにあるルブルスリウムに行き、無人の教会の中に入る。
一番前の長椅子に4人で座って祈りを捧げる。
ーーーー
「目を開けてください。」
声が聞こえたので目を開ける。
目の前にいたのはアウレリア様。ナーサリア様、ソルアード様、セルヴェード様とお爺さんの神様もいた。ユキさん、リオさん、ソラちゃんもすぐ隣にいる。
私は主神たる父と呼ばれるお爺さんの神様に話しかける。
「神様達に真実を話してください。このままだと無用な争いが続いてしまいます。私を殺そうとする神様もまだ現れるでしょうし、何より地上の人達をこれ以上巻き込みたくありません。この世界を守る為には真実の開示が必要です。」
「…承知した。」
お爺さんの神様はアッサリと了承してくれた。
「私の名はヴェルトラオム。アスティアを創りし神である。」
主神たる父ってそういう意味だったんだね。
ヴェルトラオム様は全ての神様をここに集めた。
「皆、聞いて欲しい。これまで異界よりこの者達を連れてきた本当の理由を話そう。」
全ての神様がヴェルトラオム様を見ていた。
「既に皆に話した事であるが、この世界は歪み綻んでおる。それを修復する為にこの者達を連れてきたのは事実である。」
嗄れた声でゆっくりと話し出すヴェルトラオム様。
「世界の歪みの原因は私にあるのだ。」
ヴェルトラオム様が歪みの原因ってどういう事?黙って続きを聞こう。
「この世界を創り上げた時、参考にした世界があった。その世界の構造は難解で、構築するのに困難を極めた。私はそれを解析し、簡略化をしてアスティアが生まれた。」
世界を創るってスゴく難しいんだろうなぁ…。ヴェルトラオム様1人でこの世界を創ったのかな?他の神様達は?
「だが、簡略化にミスがあった。それに気付いたのはこの世界が始まってかなり経ってからの事であったのだ。世界を終わらせて初めから創り直すには生命が増え過ぎた。また、修復する為には多くの力が必要だった。」
他の神様に手伝って貰えば良かったんじゃ…。
「この世界の神々は私の分け身なのだ。私が創造した子供達では、世界の管理は出来ても修復の力にならないのだ。」
それってここにいる神様が全員ヴェルトラオム様の分身って事だよね?
「世界の歪みを直すには、この世界以外のものを使うしかなかった。そこで異界から魂を呼び寄せることにした。小さき魂であっても、この世界を直す為の力になる。勿論、無理矢理に連れて来る事は無いように選定はさせてもらった。災害に遭い他人を助けて命を落とした者、運命に縛られ病に負けた者、他人から不条理を突き付けられて命を落とした者、愛する者から離れられずに命を落とした者。」
それって私達の事だよね。
でもなんで秘密にする必要があったの?始めから神様達に説明して協力してもらえばもっと沢山の転生者を呼べたんじゃないの?疑問が次々と湧いてくるけど話を遮るのは良くないだろう。
「何よりも元の世界の輪廻の輪から外れてしまった者を選んだ。しかし、それだけでは一時凌ぎにしかならぬ事は分かっていたのだ。」
一時凌ぎ…つまり本当に解決する方法が他にあるのかな?
「この世界を救う方法とは、異界の者をアスティアの神にする事だ。私以外の者がこの世界の管理者になる事によって綻びは修復される。」
神様に、する?
「だが、人を神にする方法など私も知り得なかった。これは偶然にして起こった、言わば奇跡なのだろう。ミナ。」
私??
「僕たちは君には勝てないと分かっていた。皇女の暴走を止めなかった事が罪なのもだ。神様に協力したのはこの世界の事が好きだから…こんな形で壊れて欲しくないと思ったからなんだ。やっている事はメチャクチャかも知れないけど、神様達の事を助けて欲しい。」
「勿論です。私もこの世界に壊れて欲しくないですから。」
話しかけてきたのはグリューテス様が入っていた男性の名前はサトルさん。この人が帝国の作戦立案をしていたらしい。という事はアフターギフトの事やゲイリーの事を指示していたのかな?
「僕の他に3人、作戦を指揮する者がいたよ。僕はその案件には関わっていない。他の3人はこの世界の人間だ。詳細が必要なら全て話すよ。」
サトルさんは3人の事を詳しく教えてくれた。
「あのイカれた研究者には気をつけた方がいい。人の命を何とも思っていないサイコパスだ。」
ウォーラスト様が入っていた男性はナオトさんというそう。
彼が言っているのは3人の内の1人、レクタールという老参謀の事だ。元々は学者でギフトの研究をしていたらしい。
アフターギフトの軍事運用を提唱し、帝国内でも人体実験を繰り返していたとか。
相当ヤバい人なんだろう。こんな人を参謀にしていていいのかな?
「フレデリックもかなり危険な男です。ペスティラントにリソースを与える為にダンジョン内で処刑を提案し、反帝国を唱える少数部族達を次々と酷い殺し方をしていると聞いています。彼の直属である部隊は言わば秘密警察で、一度彼らに捕らえられれば二度と帰ってこないとまで言われています。」
ミリエラ様が入っていた女性はリサさん。参謀の1人をかなり危険視している。
「ゲイリーを君の所に差し向けたのはランドルフだ。彼は愛国心が強く皇帝陛下を崇拝している。ゲイリーの様な危険な男を帝国内に置いておきたくなかったのだろう。そして僕達転生者の事も否定的だったよ。」
最後の一人の事はサトルさんが話してくれた。
クセのある人ばかりだね。皇女はうまく利用されていただけだったりして…。
「私はこれから神界に行って真実を聞いてきます。皆さんには聞いてきた事をご報告しますね。」
「ありがとう。宜しくお願いします。」
彼らは神様の能力でここまで来たらしいので私が転移で帝国に送って帰しておいた。
「それでは神界にいきましょう。」
「私達も行くわよ。」
「はい。お願いします。」
ルーティアさんには連絡しておく。
『分かった、無理をしない様にな。力になれる様な事はないかも知れないが…こちらの事は私達に任せておけ。』
「ありがとうございます。行ってきます。」
一番近くにあるルブルスリウムに行き、無人の教会の中に入る。
一番前の長椅子に4人で座って祈りを捧げる。
ーーーー
「目を開けてください。」
声が聞こえたので目を開ける。
目の前にいたのはアウレリア様。ナーサリア様、ソルアード様、セルヴェード様とお爺さんの神様もいた。ユキさん、リオさん、ソラちゃんもすぐ隣にいる。
私は主神たる父と呼ばれるお爺さんの神様に話しかける。
「神様達に真実を話してください。このままだと無用な争いが続いてしまいます。私を殺そうとする神様もまだ現れるでしょうし、何より地上の人達をこれ以上巻き込みたくありません。この世界を守る為には真実の開示が必要です。」
「…承知した。」
お爺さんの神様はアッサリと了承してくれた。
「私の名はヴェルトラオム。アスティアを創りし神である。」
主神たる父ってそういう意味だったんだね。
ヴェルトラオム様は全ての神様をここに集めた。
「皆、聞いて欲しい。これまで異界よりこの者達を連れてきた本当の理由を話そう。」
全ての神様がヴェルトラオム様を見ていた。
「既に皆に話した事であるが、この世界は歪み綻んでおる。それを修復する為にこの者達を連れてきたのは事実である。」
嗄れた声でゆっくりと話し出すヴェルトラオム様。
「世界の歪みの原因は私にあるのだ。」
ヴェルトラオム様が歪みの原因ってどういう事?黙って続きを聞こう。
「この世界を創り上げた時、参考にした世界があった。その世界の構造は難解で、構築するのに困難を極めた。私はそれを解析し、簡略化をしてアスティアが生まれた。」
世界を創るってスゴく難しいんだろうなぁ…。ヴェルトラオム様1人でこの世界を創ったのかな?他の神様達は?
「だが、簡略化にミスがあった。それに気付いたのはこの世界が始まってかなり経ってからの事であったのだ。世界を終わらせて初めから創り直すには生命が増え過ぎた。また、修復する為には多くの力が必要だった。」
他の神様に手伝って貰えば良かったんじゃ…。
「この世界の神々は私の分け身なのだ。私が創造した子供達では、世界の管理は出来ても修復の力にならないのだ。」
それってここにいる神様が全員ヴェルトラオム様の分身って事だよね?
「世界の歪みを直すには、この世界以外のものを使うしかなかった。そこで異界から魂を呼び寄せることにした。小さき魂であっても、この世界を直す為の力になる。勿論、無理矢理に連れて来る事は無いように選定はさせてもらった。災害に遭い他人を助けて命を落とした者、運命に縛られ病に負けた者、他人から不条理を突き付けられて命を落とした者、愛する者から離れられずに命を落とした者。」
それって私達の事だよね。
でもなんで秘密にする必要があったの?始めから神様達に説明して協力してもらえばもっと沢山の転生者を呼べたんじゃないの?疑問が次々と湧いてくるけど話を遮るのは良くないだろう。
「何よりも元の世界の輪廻の輪から外れてしまった者を選んだ。しかし、それだけでは一時凌ぎにしかならぬ事は分かっていたのだ。」
一時凌ぎ…つまり本当に解決する方法が他にあるのかな?
「この世界を救う方法とは、異界の者をアスティアの神にする事だ。私以外の者がこの世界の管理者になる事によって綻びは修復される。」
神様に、する?
「だが、人を神にする方法など私も知り得なかった。これは偶然にして起こった、言わば奇跡なのだろう。ミナ。」
私??
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