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ゼルグラン
兵器
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「こんなに美味しい物があるなんて!」
「ミナ様ありがとう!」
「またいつでも作りにくるからね。みんな先生達の言う事をちゃんと聞いてね。」
「「はい!」」
子供達に様付けせれるのは何か違和感があるね。この前竜王をボコっていたのが私の姿をしていたウルちゃんだから恐れられているせいだよね。
これを機に普通に接してくれると嬉しかったんだけどなぁ。
「ところでリオさん、ドラゴンバスターはどうでした?」
「うん。大体構造は分かったよ。あとはどれ位の過負荷に耐えられるかを試してみたいかな。」
「じゃあ試してみましょうか。」
そういう訳でさっきの広いだけのエリアに移動してみた。今回は念の為フィオレさんも一緒だ。
「何をする気だい?」
「単純に最大出力がどれ程かみたいわね。」
『いきなり全開とかやめておくれよ!ミナにブーストさせたらダンジョンが崩壊するかも知れないからね!』
ダンジョン崩壊って、この不思議空間って壊れたりするんだ?
[推測不能。崩壊の可能性はあります。]
えぇ…ヘルプさんまで…。
「それじゃ、私が魔力を少しずつ入れながら射撃をしてみるよ!」
リオさんはやる気満々だし…。
「それなら私は的になりましょうか?ウルちゃんの防御壁を吹き飛ばす魔力砲がどれ程のものか体感してみたいです。」
ユキさんそれはやめて。スゴく心配だから!
「ユキならきっと平気。それより貯留石で受けてみたい。」
「ソラちゃんもダメだからね!何でみんなそんなに無鉄砲なの?」
「「「それをミナが言う?」」」
あ、はい。すみません。
という訳でリオさんは誰もいない方向にドラゴンバスターを発射する事になった。
まずは慎重に精神力を5000ずつ増やしていく。
ちょっと待って!5000ずつって全然慎重じゃないよね!?
一撃目からウルちゃんを撃った時と同じくらいの威力が出てるよ?
『おー!なかなかの威力だねー!人間も進歩しているんだねー!』
フィオレさんも楽しそうに見ている。
けど、それも始めの内だけだった。
「次は5万よ!」
『ちょっ…そろそろやめておかないかな!?何か心配になってきたよ?』
「まだまだここからじゃない!」
「リオさん、もうやめましょう!砲身が何か変です、」
連続で砲撃したことによって砲身が歪んでいる気がする。赤熱してシュウシュウと音を立てて白煙を上げているのでもう限界だろう。
「むう…残念ね。砲身は改良が必要か。」
そんな魔力を込めて連射したりは普通しないんじゃないかな?
「私が使う時は連射するだろうからね。運用に耐えられる位にはしておきたいのよね。」
いつ何処で使う気ですか…?
そんな大量破壊兵器を使う事は無いと信じて、もう実験は終了でいいかな?
「ミナ、ミスリルまだ余ってるわよね?砲身造ってよ。」
「えぇ…もったいないじゃ無いですか。」
『必要ならドンドン出すよー!』
そうだったね。フィオレさんの所はリソースが余りまくってて、何でも好きなだけ出せるんだったね。
「それならオリハルコンで作ってよ。」
「ちょっと!それはいくらなんでも…」
『オリハルコン出せばいいんだね。いいよー!』
本当に作るの?そうですか…。
「ついでだから各部のパーツも作って頂戴。」
もう好きにしてください。
そんなわけで出来てしまいました。オリハルコンドラゴンバスター。
「じゃあ早速試射しましょう!」
『加担しておいてアレだけどさ、ダンジョンでやるの止めない?』
「ここを壊したらマズいわね。じゃあリリエンタの緩衝地帯で空に向かって撃ちましょうか。」
それはそれで後で問題になりそう…。
一応リアード王国とリリエンタには事前に「魔法の射撃演習」と報告しておいて
試射する事に。
驚いた事に攻撃力と射程が飛躍的に向上して、連続射撃もリオさんが疲れて止めるまで続ける事ができた。
「次は携行型の開発かしら?」
「絶対ダメです!」
そんな物開発したら戦争を助長する事になりますよ。みんなが楽しく暮らすためには要りません!
「冗談よ。」
本当に冗談のつもりだったのかな?
まあそれは置いておいて、私も無限矢筒に使う用の矢を作っておこう。
作るのはオリハルコンの矢。勿体無いから魔法金属で矢じりを作りたくなかったけど、矢筒に一本挿しておくだけで幾らでも射てるなら1、2本は作っておいた方が良い。
インベントリの中でやるだけなのでみんなと話しながらでも出来てしまった。
「次は精霊の杖を試してみましょうか。」
「はい。」
モンスターの大量発生の時と毛生え薬を取りに行った時のレアドロップで食料袋が2つ、杖が3つ、無限矢筒は4つある。
杖を3本出して私とルーティアさん、テュケ君で試してみる。
「この場所で一番強い精霊の属性が使えるんだね。ここだと……風かな?」
ルーティアさんが調べてくれた。後はどれくらい精神力を込めるかだね。
取り敢えず少しだけ込めてみる。
発動したのは《ウィンドカッター》という初級魔法だった。
続いてテュケ君が杖を使う。小さな竜巻を発生させる魔法《ウインドストーム》の魔法だ。
「それじゃ、私は多めに入れてみるよ。」
そう言ってルーティアさんが発動させたのは巨大な竜巻の魔法《ヴォーテック》だった。
どうやら攻撃魔法しか発動しないみたい。
「こりゃ結構便利だねぇ。属性を選べないのは難点だけど。」
「どの属性にも攻撃魔法はあるんですか?」
「一応あるよ。使いにくいものもあるけどね。」
「それじゃあ次はミナ、最大出力いってみようか!」
リオさんそれは試さなくてもいいんじゃ…?
「いざという時に精神力の込めすぎで壊れたりしたら笑えないから上限を知っておいた方がいいわよ。」
「わかりました。」
オーバーブーストはやり過ぎだろうからラッキーシュートを掛けて発動させてみた。
一瞬風が止んで、空から巨大な空気の塊が降りてくる。
「なんかヤバそう?」
「ミナ…やり過ぎじゃないかね?」
「ごめんなさい。」
「とにかく全員集まれ!『風の大精霊、我らを守れ!《ウインドバリア》!』」
ルーティアさんの作った風のバリアの中で様子を見る。
空気の塊は地面に衝突すると轟音を響かせて地面を抉っていく。そして爆発した。
残ったのは直径50メートル位のクレーターだった。
「ミナやり過ぎ。」
「はい。」
「ミナはドラゴンバスターよりも優秀な兵器ね。」
それは酷いですよ。
「ミナ様ありがとう!」
「またいつでも作りにくるからね。みんな先生達の言う事をちゃんと聞いてね。」
「「はい!」」
子供達に様付けせれるのは何か違和感があるね。この前竜王をボコっていたのが私の姿をしていたウルちゃんだから恐れられているせいだよね。
これを機に普通に接してくれると嬉しかったんだけどなぁ。
「ところでリオさん、ドラゴンバスターはどうでした?」
「うん。大体構造は分かったよ。あとはどれ位の過負荷に耐えられるかを試してみたいかな。」
「じゃあ試してみましょうか。」
そういう訳でさっきの広いだけのエリアに移動してみた。今回は念の為フィオレさんも一緒だ。
「何をする気だい?」
「単純に最大出力がどれ程かみたいわね。」
『いきなり全開とかやめておくれよ!ミナにブーストさせたらダンジョンが崩壊するかも知れないからね!』
ダンジョン崩壊って、この不思議空間って壊れたりするんだ?
[推測不能。崩壊の可能性はあります。]
えぇ…ヘルプさんまで…。
「それじゃ、私が魔力を少しずつ入れながら射撃をしてみるよ!」
リオさんはやる気満々だし…。
「それなら私は的になりましょうか?ウルちゃんの防御壁を吹き飛ばす魔力砲がどれ程のものか体感してみたいです。」
ユキさんそれはやめて。スゴく心配だから!
「ユキならきっと平気。それより貯留石で受けてみたい。」
「ソラちゃんもダメだからね!何でみんなそんなに無鉄砲なの?」
「「「それをミナが言う?」」」
あ、はい。すみません。
という訳でリオさんは誰もいない方向にドラゴンバスターを発射する事になった。
まずは慎重に精神力を5000ずつ増やしていく。
ちょっと待って!5000ずつって全然慎重じゃないよね!?
一撃目からウルちゃんを撃った時と同じくらいの威力が出てるよ?
『おー!なかなかの威力だねー!人間も進歩しているんだねー!』
フィオレさんも楽しそうに見ている。
けど、それも始めの内だけだった。
「次は5万よ!」
『ちょっ…そろそろやめておかないかな!?何か心配になってきたよ?』
「まだまだここからじゃない!」
「リオさん、もうやめましょう!砲身が何か変です、」
連続で砲撃したことによって砲身が歪んでいる気がする。赤熱してシュウシュウと音を立てて白煙を上げているのでもう限界だろう。
「むう…残念ね。砲身は改良が必要か。」
そんな魔力を込めて連射したりは普通しないんじゃないかな?
「私が使う時は連射するだろうからね。運用に耐えられる位にはしておきたいのよね。」
いつ何処で使う気ですか…?
そんな大量破壊兵器を使う事は無いと信じて、もう実験は終了でいいかな?
「ミナ、ミスリルまだ余ってるわよね?砲身造ってよ。」
「えぇ…もったいないじゃ無いですか。」
『必要ならドンドン出すよー!』
そうだったね。フィオレさんの所はリソースが余りまくってて、何でも好きなだけ出せるんだったね。
「それならオリハルコンで作ってよ。」
「ちょっと!それはいくらなんでも…」
『オリハルコン出せばいいんだね。いいよー!』
本当に作るの?そうですか…。
「ついでだから各部のパーツも作って頂戴。」
もう好きにしてください。
そんなわけで出来てしまいました。オリハルコンドラゴンバスター。
「じゃあ早速試射しましょう!」
『加担しておいてアレだけどさ、ダンジョンでやるの止めない?』
「ここを壊したらマズいわね。じゃあリリエンタの緩衝地帯で空に向かって撃ちましょうか。」
それはそれで後で問題になりそう…。
一応リアード王国とリリエンタには事前に「魔法の射撃演習」と報告しておいて
試射する事に。
驚いた事に攻撃力と射程が飛躍的に向上して、連続射撃もリオさんが疲れて止めるまで続ける事ができた。
「次は携行型の開発かしら?」
「絶対ダメです!」
そんな物開発したら戦争を助長する事になりますよ。みんなが楽しく暮らすためには要りません!
「冗談よ。」
本当に冗談のつもりだったのかな?
まあそれは置いておいて、私も無限矢筒に使う用の矢を作っておこう。
作るのはオリハルコンの矢。勿体無いから魔法金属で矢じりを作りたくなかったけど、矢筒に一本挿しておくだけで幾らでも射てるなら1、2本は作っておいた方が良い。
インベントリの中でやるだけなのでみんなと話しながらでも出来てしまった。
「次は精霊の杖を試してみましょうか。」
「はい。」
モンスターの大量発生の時と毛生え薬を取りに行った時のレアドロップで食料袋が2つ、杖が3つ、無限矢筒は4つある。
杖を3本出して私とルーティアさん、テュケ君で試してみる。
「この場所で一番強い精霊の属性が使えるんだね。ここだと……風かな?」
ルーティアさんが調べてくれた。後はどれくらい精神力を込めるかだね。
取り敢えず少しだけ込めてみる。
発動したのは《ウィンドカッター》という初級魔法だった。
続いてテュケ君が杖を使う。小さな竜巻を発生させる魔法《ウインドストーム》の魔法だ。
「それじゃ、私は多めに入れてみるよ。」
そう言ってルーティアさんが発動させたのは巨大な竜巻の魔法《ヴォーテック》だった。
どうやら攻撃魔法しか発動しないみたい。
「こりゃ結構便利だねぇ。属性を選べないのは難点だけど。」
「どの属性にも攻撃魔法はあるんですか?」
「一応あるよ。使いにくいものもあるけどね。」
「それじゃあ次はミナ、最大出力いってみようか!」
リオさんそれは試さなくてもいいんじゃ…?
「いざという時に精神力の込めすぎで壊れたりしたら笑えないから上限を知っておいた方がいいわよ。」
「わかりました。」
オーバーブーストはやり過ぎだろうからラッキーシュートを掛けて発動させてみた。
一瞬風が止んで、空から巨大な空気の塊が降りてくる。
「なんかヤバそう?」
「ミナ…やり過ぎじゃないかね?」
「ごめんなさい。」
「とにかく全員集まれ!『風の大精霊、我らを守れ!《ウインドバリア》!』」
ルーティアさんの作った風のバリアの中で様子を見る。
空気の塊は地面に衝突すると轟音を響かせて地面を抉っていく。そして爆発した。
残ったのは直径50メートル位のクレーターだった。
「ミナやり過ぎ。」
「はい。」
「ミナはドラゴンバスターよりも優秀な兵器ね。」
それは酷いですよ。
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