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第50話 夏休みの楽しい家族計画。親が頑張れば子も頑張るもんだよ! その21

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「て、言うことは沙奈枝ちゃんの姉弟をこれからおつくりになるんですね」
「ええっとまぁ――、そ、そう言うことになるのかしら」

でも、パパとの子じゃないんだよねぇ――。
朋絵のお父さんとの子。そして、友香ねぇさんが孕んだら今度は私達3人が孕む番になるんだ。
それぞれの父親の子をね。

まずは、母親たちがそれぞれ別なパートナーの子を孕ませてからじゃないと出来ない。
それに時期的に考えて、卒業したあたりに出産ていうのがいいかなぁ。

もしかしたら卒業式……ま、いいか。出れなくても。
そ、私達は子供からの卒業だからね。中学の卒業式なんて別に関係ない。
この部分は加奈子さんには今のところ内緒。

友香ねぇさんもパパの子を孕んだということにしておく。
ダブル妊娠。それだけでもインパクトは強すぎるかもね。加奈子さんにとっては。

「うわぁーなんか親子で妊娠っていうのもなんかすごいですよねぇ。私は友香おねぇ様が孕んでも愛していきますわよ。そう決めたんですから」
「はぁ―、加奈子ちゃん。好きになってくれるのはうれしいけど、男も好きなんでしょ。男とのセックスも大好きなんじゃないの?」

「当然です。男性とのセックスはやめられません。もちろん友香おねぇ様を愛しながら、私は男とも付き合いますわよ」
な、なんとま、ご都合主義で!
でもま、それはそっちに任せるわ。て、もう投げやり状態。

はぁ―でも今日はほんといろんなことありすぎた。
濃厚な1日だった。

で、さぁもう夜なんだけど、夕食の準備もしないといけないんじゃない?
もうじきパパも帰ってくるしね。

「さてと、夕食作らない友香ねぇさん?」
「えっ、もうそんな時間なの?」
「そうだよ」と言い時計を指さす。

「ん―なんか今日は作る気しないなぁ―」ありゃま、家事放棄ですか?
でもまぁわからない訳もないよね。

スマホ見ながら、友香ねぇさんが言う。
「あら、今日、拓海さんも残業で遅くなるみたい。食事は済ませてくるって」
なおさらやる気放棄に拍車がかかるメッセージだ。

「もう、なんか外にまた出る気もないしねぇ――」
「あ、それならピザ頼もうよ! 宅配ピザ」
「そうしよっか」ということで完全なる手抜き夕食に決定!
「うわぁ―ピザですかぁ―、最近食べていないからうれしいです」
で、スマホでサクッとピザの注文を済ませた。今日は加奈子さんもいるから3人でいろんな味のピザを楽しめる。
うんうん、友香ねぇさんと二人じゃ食べきれないんだよね。

でもなんだろう突如に加わった加奈子さんと言う存在が、とても新鮮な感じに思えるのは、不思議なことなのか。
これが朋絵や美奈子だったらいつものメンバーだから、何も感じない。そう言う訳じゃないんだけど、でもこの感じとは違うんだよね。
加奈子さんだから、得られる感情なのかなぁ――。

「はぁ、それじゃ私は夕食作らなくていいから、家庭教師の勉強再会しないと」
一気に憂鬱そうな顔をして、友香ねぇさんが言う。

「友香おねぇ様、家庭教師もなさっているんですか?」
「ええ、まぁ。これから始めようかなぁって、勉強準備中なのよ」
「ふぅーん、そうなんですか。でも家庭教師って学校の授業に合わせてくれる先生と、そうでない先生がいるんですよねぇ。私は少しの間家庭教師の先生と付き合ったことあるんですけど、結構大変そうでしたよ。でも同じ高校の卒業生の大学生の人でしたから、そこは何とかうまく出来ていたんじゃないかぁって思うんですけど」

「ああああっ!! そんなこと聞くとまた落ち込むわぁ――――」
「あれ、もしかして悩んでいます?」

友香ねぇさんはきっぱりと「はい、とても悩んでいます」と言い切った。
「あら、それじゃ私が教えてあげましょうか? 現役の女子高生が教えるんですから大丈夫ですよ。で、科目は?」

「英語よ! 英語専門。でも、私が日常的にていうか仕事で使っている英語と、学校で教えている英語って全然違うのよね」

「ああ、なるほど、そう言うことでしたか。大丈夫ですよ。教えてあげますよ今の学校のスタイルを。……でもそれを教える代わりに一つお願いがあるんですけど」

「何? お願いって?」

「しばらく私をここに無条件で置いていただけませんか? もちろん、家事もお手伝いいたします。それにちゃんとご奉仕もしますから……ね」

にっこりとほほ笑む加奈子さん。

やっぱり、やり手だね。この人は。
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