12 / 25
寄り道スイーツタイム
しおりを挟む
観劇はチェーホフの「ワーニャ伯父さん」だった。名画座オリオンの演劇だ。
篠塚はよく知らないが、名画座が劇団名、その中にオリオンとかカシオペアとかグループがあるようだ。そしてオリオンには大御所俳優の江原徹郎がいて、江原がワーニャを演じていた。それ以外の俳優を篠塚はよく知らなかった。
篠塚は感想文が書ける程度には鑑賞した。しかし寝ている者は多かったろう。
両隣は東雲と西潟で、二人とも大っぴらに寝ることはなかったが、坐り直すこともせず、ほとんど動かなかった。
戯曲鑑賞は四時すぎに終わった。
「私はまた街頭に立たないといけないから、今日はこれで」西潟が言った。
「どこかでスイーツ食べながら待ってるよ」三日月が言ったが、「制服のまま寄り道しないで」と西潟がいさめた。
「明日提出する感想文をみんなで考えようと思ったのに」三日月の狙いは感想文だったようだ。
「あんた、寝てたね」西潟は眉をひそめた。
三日月が横を向く。
「私も寝たわ」東雲が口を挟んだ。
「でしょ?」三日月は味方がいて嬉しそうだ。
「でも、感想文くらいなら何とか書けるでしょう」
「一緒に書こうよ」三日月が東雲の半袖を引いた。
「どこかに案内してくれるの?」
「するする」
「じゃあ先に行って待ってなさい」西潟は東雲が行くのなら自分も合流するようだ。
どれだけ東雲に興味があるんだと篠塚は思った。
「篠塚くんも行くよね?」西潟が篠塚に顔を向けた。
「え、俺も?」
「篠塚くん、『俺』って言うんだ?」
「いや、その、つい……」昔の仲間うちでは使っていた。
「良いのよ、それだけ身近になってきたということだから」西潟が目を細めた。「じゃああとで連絡して」
「うん、わかった」
このクラスでは単独行動をする静かな男というキャラに落ち着いたつもりだったが、女子三人に囲まれるようになった。しかも地味なクラスにあって目立つ三人だ。ということは自分も目立ってしまうのだろう。それはかつてのS組にいた時と同じだと篠塚は思った。どうやら自分はそういうグループに引き込まれるらしい。
三日月が案内したスイーツの店はやはり女性で賑わっていた。しかも意外に御堂藤学園の制服姿が多い。寄り道禁止のはずだがお構い無しといった感じだ。
顔は見たことあるかな、ぐらいの生徒ばかりで、恐らくは下級生だろう。その彼女らは東雲の姿を見て一瞬ギクッとしていた。
「あは、東雲さんが東矢副会長に見えるみたいよ。生徒会役員がこんなところに来るはずないのにね」三日月は笑った。
テーブルに三人腰かけても何となく視線を感じる。篠塚はいささか居心地が悪かった。
「店の中に見回りは来ないの?」東雲が三日月に訊いた。
「さすがにそれはないと思うよ。全ての店に入るわけにもいかないし、入ったらもう客じゃん」
三日月のお勧めを参考にして篠塚と東雲はケーキセットをオーダーした。
「あ、ダイエットしてたんだっけ?」三日月が思い出したように東雲に言った。
「また明日から頑張るよ」
表情は変わらないが東雲が笑ったように篠塚は感じた。
「感想文を書くのじゃなかったのか?」篠塚は三日月に訊いた。
「おっと忘れていた。ゆっくり食べながら考えよう」
結局、読書感想文ではないから話の筋がわからなくてもどうにか感想文は書けそうだ。
三十分ほどして西潟が店に来た。西潟がケーキセットを頼む際に三日月と東雲も追加注文した。
「夕御飯食べられるの?」西潟が訊き、「別腹よ」と三日月は当然のように答えた。
「わ、私は明日からジムで頑張るから」
東雲が震える声で弁解したのが篠塚は可笑しかった。
「甘いもの、好きなの?」篠塚は思わず訊いていた。
「ほとんど食べたことがなかったから、何でも珍しい」
東雲はハンバーガーなどのファーストフードもろくに食べたことがなく、この春から病みつきになっていて、それで肥ったと昼に聞いたことを篠塚は思い出した。
「こんど、ケーキバイキング行こうか」三日月が誘う。
「何それ、そんなのあるの?」東雲は目を輝かせた。
「もちろん。土日にしか行けないけどね。さすがに学校帰りに制服姿でバイキングは問題あるっしょ」
「問題あるって自覚あるんだ?」西潟がつっこむ。
「まあ、いちおう」三日月は笑って誤魔化した。「篠塚くんも行く?」
「いや、俺は遠慮するよ。ケーキばかりたくさん食べられない」
「それは残念ね。せっかくのハーレムなのに」
そんなつもりはないけどなと篠塚は苦笑した。
女子三人の姦しい話は続いた。
東雲はほとんど聞き役だったが、本当はお喋りは好きなのではないかと篠塚は思った。ただそのやり方が身についていないように見えた。
「お茶会のお菓子しか食べたことがない」と東雲が言った。
「聖麗女学館でお茶会というのは意外ね」西潟が目を丸くした。
「茶道部があったのよ」
「茶道部に入っていたの?」
「いいえ、入っていなくてもお茶会には参加できるの。お菓子を食べたくてみんなで参加していたわ」
「「へええ」」
「寮にいて、敷地内の学校に通学するだけで表世界に出ないから、外の世界は何もわからない」
「本当に箱入りね」西潟が同情の目を向ける。「それで軽音なんてできたの?」
「さすがに軽音部はなかった。音楽部はほとんど交響楽団。でも音楽室には授業用のギターが眠っていた。それをさわる生徒が何人かいたわ。とても上手な子がいて、その子に教わった」
「その子はギターやってたんだ?」
「家から通っている子だったから自宅でギターもピアノも自由に触れたみたい」東雲は昔を思い出すような顔をした。
「仲が良かったのね、そのお友達と」
「友達というよりは仲間かな。教室や廊下でお喋りできない学校だったから、音楽室で一緒にギターを弾くだけ。終わったらその子は家に帰り、私は寮に帰る」
「親友だったように聞こえるわ」西潟が慈愛に満ちた顔を向けた。
「そうなのかな」
「東雲さん、横浜校じゃなくて東京校だったよね? そこってROCAがいたところ?」三日月が好奇心旺盛な目を向けた。
「ああ、ヒロね」東雲はわずかに眉をひそめた。「同じクラスだったわ。もっとも、あの子は滅多に教室には来なくて、リモートで録画した授業を見るか、夏休みなどに長野の本校まで合宿形式の補習を受けるかしていたみたいだけど」
篠塚が話題についていけないというような顔をしていると三日月が説明した。
「FIANAのROCAこと伊佐治紘香よ。聖麗女学館の生徒だって聞いたから」
「あの子ともギター弾いたわね」
「えええ!」
「でも友達ではないわよ」
「じゃあ、仲間ってやつ?」
「私のギター仲間を通しての知り合いって感じね」
「ねえねえ、サインとか手に入ったりする?」
「もう会わないから無理ね」
「そっかあ、残念!」三日月は本当に残念そうな顔をした。
「そもそもヒロはいつもひとりでいて、まわりの生徒は近寄らなかったわ。FIANAを知らない生徒も多かったでしょうね」
「東雲さんは知ってたんだ?」西潟が訊いた。
「私はギター仲間の子に教えられたから。そうでなければテレビもない、スマホも持たない人間にFIANAなんてわかるはずもない」
「東雲さん、スマホ持ってなかったんだ?」
「三月に初めて買ったわよ。これってとても便利ね。知りたいことがいろいろ調べられるし、音楽は聴けるし、動画も観ることができる。私、世界が広がるのを感じたわ」東雲の目が大きく開かれていた。
「私たちから見て、東雲さんは異世界の住人のようよ。もっといろいろ話がしたい」西潟と三日月が口を揃えた。
「せっかくSNSのグループを作ったんだから、もっと活用して」
「東雲さん、既読になってもメッセージ送らないものね」
「そんなにこまめに送るものなの?」
「つぶやきみたいなものだから、気軽に送るのよ。スタンプだけでも良いよ、ちょっとやってみる?」西潟と三日月は東雲にいろいろと教えていた。
「東雲さん、いちおういくつかグループ作ってるじゃん」三日月が東雲のスマホを覗き見ていた。「返事してないだけね、東雲さんらしいけど」
篠塚は興味があったが、さすがに覗き込むことはしなかった。彼女らの話を聞いて推し測るだけだ。
「『かっちゃん』てネームなんだ。かわいい」
「私が考えたわけじゃないけど。同じマンションの小学生にそう呼ばれている」
「え、東雲さん、小学生とグループ組んでいるの?」
「よく遊ぶから」
「小学生と遊んでる東雲さん、想像できない」
「ほんとね」三日月と西潟は驚きを隠せなかった。
「その子達の家族が留守中、家に遊びに来るのよ。うちのきょうだいが子供と遊ぶのが好きで」
「例のバイクのお兄さんとか?」
「そう、ね」
東雲は少し歯切れが悪くなったと篠塚は感じた。きょうだいの話はあまりしたくないのかもしれない。
「あたしも東雲さんのところへ遊びに行ってみたい」そう言えるのが三日月だ。全く臆することはない。「なんなら、今からでも」
「え、それは、ちょっと……」東雲は困ったような顔をした。
「いきなりはダメよ」西潟が三日月を諌めた。
「でもいつか行っても良いよね?」
「う、うん、いつかは」東雲はぎこちなく頷いた。
「さてこれから何かあったらSNSで連絡入れるから、可能な範囲で返事して。スタンプだけでも良いよ」
西潟の一言で東雲はスマホをじっと見つめる時間が増えるに違いない。
「篠塚くんもね」西潟は篠塚にも横目を向けた。
「ああ」篠塚は頷いた。
篠塚はよく知らないが、名画座が劇団名、その中にオリオンとかカシオペアとかグループがあるようだ。そしてオリオンには大御所俳優の江原徹郎がいて、江原がワーニャを演じていた。それ以外の俳優を篠塚はよく知らなかった。
篠塚は感想文が書ける程度には鑑賞した。しかし寝ている者は多かったろう。
両隣は東雲と西潟で、二人とも大っぴらに寝ることはなかったが、坐り直すこともせず、ほとんど動かなかった。
戯曲鑑賞は四時すぎに終わった。
「私はまた街頭に立たないといけないから、今日はこれで」西潟が言った。
「どこかでスイーツ食べながら待ってるよ」三日月が言ったが、「制服のまま寄り道しないで」と西潟がいさめた。
「明日提出する感想文をみんなで考えようと思ったのに」三日月の狙いは感想文だったようだ。
「あんた、寝てたね」西潟は眉をひそめた。
三日月が横を向く。
「私も寝たわ」東雲が口を挟んだ。
「でしょ?」三日月は味方がいて嬉しそうだ。
「でも、感想文くらいなら何とか書けるでしょう」
「一緒に書こうよ」三日月が東雲の半袖を引いた。
「どこかに案内してくれるの?」
「するする」
「じゃあ先に行って待ってなさい」西潟は東雲が行くのなら自分も合流するようだ。
どれだけ東雲に興味があるんだと篠塚は思った。
「篠塚くんも行くよね?」西潟が篠塚に顔を向けた。
「え、俺も?」
「篠塚くん、『俺』って言うんだ?」
「いや、その、つい……」昔の仲間うちでは使っていた。
「良いのよ、それだけ身近になってきたということだから」西潟が目を細めた。「じゃああとで連絡して」
「うん、わかった」
このクラスでは単独行動をする静かな男というキャラに落ち着いたつもりだったが、女子三人に囲まれるようになった。しかも地味なクラスにあって目立つ三人だ。ということは自分も目立ってしまうのだろう。それはかつてのS組にいた時と同じだと篠塚は思った。どうやら自分はそういうグループに引き込まれるらしい。
三日月が案内したスイーツの店はやはり女性で賑わっていた。しかも意外に御堂藤学園の制服姿が多い。寄り道禁止のはずだがお構い無しといった感じだ。
顔は見たことあるかな、ぐらいの生徒ばかりで、恐らくは下級生だろう。その彼女らは東雲の姿を見て一瞬ギクッとしていた。
「あは、東雲さんが東矢副会長に見えるみたいよ。生徒会役員がこんなところに来るはずないのにね」三日月は笑った。
テーブルに三人腰かけても何となく視線を感じる。篠塚はいささか居心地が悪かった。
「店の中に見回りは来ないの?」東雲が三日月に訊いた。
「さすがにそれはないと思うよ。全ての店に入るわけにもいかないし、入ったらもう客じゃん」
三日月のお勧めを参考にして篠塚と東雲はケーキセットをオーダーした。
「あ、ダイエットしてたんだっけ?」三日月が思い出したように東雲に言った。
「また明日から頑張るよ」
表情は変わらないが東雲が笑ったように篠塚は感じた。
「感想文を書くのじゃなかったのか?」篠塚は三日月に訊いた。
「おっと忘れていた。ゆっくり食べながら考えよう」
結局、読書感想文ではないから話の筋がわからなくてもどうにか感想文は書けそうだ。
三十分ほどして西潟が店に来た。西潟がケーキセットを頼む際に三日月と東雲も追加注文した。
「夕御飯食べられるの?」西潟が訊き、「別腹よ」と三日月は当然のように答えた。
「わ、私は明日からジムで頑張るから」
東雲が震える声で弁解したのが篠塚は可笑しかった。
「甘いもの、好きなの?」篠塚は思わず訊いていた。
「ほとんど食べたことがなかったから、何でも珍しい」
東雲はハンバーガーなどのファーストフードもろくに食べたことがなく、この春から病みつきになっていて、それで肥ったと昼に聞いたことを篠塚は思い出した。
「こんど、ケーキバイキング行こうか」三日月が誘う。
「何それ、そんなのあるの?」東雲は目を輝かせた。
「もちろん。土日にしか行けないけどね。さすがに学校帰りに制服姿でバイキングは問題あるっしょ」
「問題あるって自覚あるんだ?」西潟がつっこむ。
「まあ、いちおう」三日月は笑って誤魔化した。「篠塚くんも行く?」
「いや、俺は遠慮するよ。ケーキばかりたくさん食べられない」
「それは残念ね。せっかくのハーレムなのに」
そんなつもりはないけどなと篠塚は苦笑した。
女子三人の姦しい話は続いた。
東雲はほとんど聞き役だったが、本当はお喋りは好きなのではないかと篠塚は思った。ただそのやり方が身についていないように見えた。
「お茶会のお菓子しか食べたことがない」と東雲が言った。
「聖麗女学館でお茶会というのは意外ね」西潟が目を丸くした。
「茶道部があったのよ」
「茶道部に入っていたの?」
「いいえ、入っていなくてもお茶会には参加できるの。お菓子を食べたくてみんなで参加していたわ」
「「へええ」」
「寮にいて、敷地内の学校に通学するだけで表世界に出ないから、外の世界は何もわからない」
「本当に箱入りね」西潟が同情の目を向ける。「それで軽音なんてできたの?」
「さすがに軽音部はなかった。音楽部はほとんど交響楽団。でも音楽室には授業用のギターが眠っていた。それをさわる生徒が何人かいたわ。とても上手な子がいて、その子に教わった」
「その子はギターやってたんだ?」
「家から通っている子だったから自宅でギターもピアノも自由に触れたみたい」東雲は昔を思い出すような顔をした。
「仲が良かったのね、そのお友達と」
「友達というよりは仲間かな。教室や廊下でお喋りできない学校だったから、音楽室で一緒にギターを弾くだけ。終わったらその子は家に帰り、私は寮に帰る」
「親友だったように聞こえるわ」西潟が慈愛に満ちた顔を向けた。
「そうなのかな」
「東雲さん、横浜校じゃなくて東京校だったよね? そこってROCAがいたところ?」三日月が好奇心旺盛な目を向けた。
「ああ、ヒロね」東雲はわずかに眉をひそめた。「同じクラスだったわ。もっとも、あの子は滅多に教室には来なくて、リモートで録画した授業を見るか、夏休みなどに長野の本校まで合宿形式の補習を受けるかしていたみたいだけど」
篠塚が話題についていけないというような顔をしていると三日月が説明した。
「FIANAのROCAこと伊佐治紘香よ。聖麗女学館の生徒だって聞いたから」
「あの子ともギター弾いたわね」
「えええ!」
「でも友達ではないわよ」
「じゃあ、仲間ってやつ?」
「私のギター仲間を通しての知り合いって感じね」
「ねえねえ、サインとか手に入ったりする?」
「もう会わないから無理ね」
「そっかあ、残念!」三日月は本当に残念そうな顔をした。
「そもそもヒロはいつもひとりでいて、まわりの生徒は近寄らなかったわ。FIANAを知らない生徒も多かったでしょうね」
「東雲さんは知ってたんだ?」西潟が訊いた。
「私はギター仲間の子に教えられたから。そうでなければテレビもない、スマホも持たない人間にFIANAなんてわかるはずもない」
「東雲さん、スマホ持ってなかったんだ?」
「三月に初めて買ったわよ。これってとても便利ね。知りたいことがいろいろ調べられるし、音楽は聴けるし、動画も観ることができる。私、世界が広がるのを感じたわ」東雲の目が大きく開かれていた。
「私たちから見て、東雲さんは異世界の住人のようよ。もっといろいろ話がしたい」西潟と三日月が口を揃えた。
「せっかくSNSのグループを作ったんだから、もっと活用して」
「東雲さん、既読になってもメッセージ送らないものね」
「そんなにこまめに送るものなの?」
「つぶやきみたいなものだから、気軽に送るのよ。スタンプだけでも良いよ、ちょっとやってみる?」西潟と三日月は東雲にいろいろと教えていた。
「東雲さん、いちおういくつかグループ作ってるじゃん」三日月が東雲のスマホを覗き見ていた。「返事してないだけね、東雲さんらしいけど」
篠塚は興味があったが、さすがに覗き込むことはしなかった。彼女らの話を聞いて推し測るだけだ。
「『かっちゃん』てネームなんだ。かわいい」
「私が考えたわけじゃないけど。同じマンションの小学生にそう呼ばれている」
「え、東雲さん、小学生とグループ組んでいるの?」
「よく遊ぶから」
「小学生と遊んでる東雲さん、想像できない」
「ほんとね」三日月と西潟は驚きを隠せなかった。
「その子達の家族が留守中、家に遊びに来るのよ。うちのきょうだいが子供と遊ぶのが好きで」
「例のバイクのお兄さんとか?」
「そう、ね」
東雲は少し歯切れが悪くなったと篠塚は感じた。きょうだいの話はあまりしたくないのかもしれない。
「あたしも東雲さんのところへ遊びに行ってみたい」そう言えるのが三日月だ。全く臆することはない。「なんなら、今からでも」
「え、それは、ちょっと……」東雲は困ったような顔をした。
「いきなりはダメよ」西潟が三日月を諌めた。
「でもいつか行っても良いよね?」
「う、うん、いつかは」東雲はぎこちなく頷いた。
「さてこれから何かあったらSNSで連絡入れるから、可能な範囲で返事して。スタンプだけでも良いよ」
西潟の一言で東雲はスマホをじっと見つめる時間が増えるに違いない。
「篠塚くんもね」西潟は篠塚にも横目を向けた。
「ああ」篠塚は頷いた。
0
あなたにおすすめの小説
鷹鷲高校執事科
三石成
青春
経済社会が崩壊した後に、貴族制度が生まれた近未来。
東京都内に広大な敷地を持つ全寮制の鷹鷲高校には、貴族の子息が所属する帝王科と、そんな貴族に仕える、優秀な執事を育成するための執事科が設立されている。
物語の中心となるのは、鷹鷲高校男子部の三年生。
各々に悩みや望みを抱えた彼らは、高校三年生という貴重な一年間で、学校の行事や事件を通して、生涯の主人と執事を見つけていく。
表紙イラスト:燈実 黙(@off_the_lamp)
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる