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その頃
「では その王女を貰い受けに行くぞ」

「畏まりました
準備は整っております すでに
先発で国境の砦の一軍を向かわせております」

「うむ」

夜を走り抜けるらしい



†††††††††††††††††††††††††††††
「さぁ 明日までね……」

「ソフィア様…」
カーラが心配そうな顔をするので

「大丈夫よ そう荷物はこの裁縫箱と
ドレスとか 必要最低限でいいわよ だからカーラも帰って眠って」
ここ数日カーラに休みが無かった
それも明日までだろうが 高齢(本人に言ったら怒る)なので 体を休めて 長生きしてほしい

「それでは これで下がらせていただきます 明日の朝は参りますから お寝坊せずに 起きて下さいませ」

「大丈夫!キチンと起きます!
お疲れ様カーラ」

「お休みなさいませ ソフィア様」
そう言ってカーラは下がっていった


静かになった
音は何もない

ガサゴソと
裁縫箱を開けて 道具達をだして
次に隣の部屋からこっそり音を立てずに
大きめの厚い布を持ってくる

「さぁ ルイス様のマントを縫わなくちゃ!道具さん達 お願いね 私の大好きな人にあげたいの とびっきりハッピーになれるように!」

ほんのりと光りだす

「ルイスには ハンカチとこのマント
あんまり刺繍出来ないかも…」

ホントに幸せな今
それと同時に 果てし無く
暗闇が心を思考を占めていく

「明日には出発しなければいけないわよね」
道具達に動いてもらって
夜も明けるかと 白々しくなってきた空が広がるときに 縫い終わった

「道具さん達…本当にありがとう」
お手入れをして お礼をいって箱になおした

「少し眠ったほうがいいわね…」
マントを綺麗に畳んで
ベッドにもぐりこむ

疲れていたのだろう すぐに眠ってしまった そして……

「ソフィア様!ソフィア様!」

「う……ん……ここにいるわ……」

「ソフィア様!起きて下さいませ!」

「おきて…る……」

「ソフィア様 寝ぼけてますわよ!」

「そんなこ……と…な…い?」
薄っすらと目を開けると 明るい窓が
瞳に映る

「!」

「遅くまで起きていらした?遅くまで?
明け方までですわね?」
マントとハンカチに目をやる

「おはよう カーラ」
昨日早く起きると言っていたのに
やらかしたようだ

「おはようございます
ソフィア様」

顔を洗うための道具がすでに置かれていて
元気ハツラツのカーラが立っていた

「ちょっと 遅くまでかかっちやった」

「でも仕方ありませんわ
今日には出発するでしょうから……」

「えぇ」


国境までは 1日
少し早目に出発することになった

「では ご飯をいただきに参りましょう」

「はい」

服装を着替えて食堂へ




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