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「ご機嫌いかがですか?ソフィア様」
爽やかなルイスが入室してくる

「えぇ いつもと変わりなく」
うそよ!ドキドキしっぱなしよ
そばでカーラがニコニコと立っているのも
気になってしまうわ

「ルイス様 今日は街に行きたいのだけれども よろしいかしら?」
冷静に話したつもり

「街にですか……」
顎に手を当てて考える風

あら?
「何かあるの?」

「少し 今日は街に行くのはお辞めにして
お庭の花が綺麗に咲き誇っておりますので
そちらを眺めつつ お茶を頂いてはいかがでしょうか?庭師の方も ソフィア様に見ていただきたいと 胸を張って言っておりました」

「そうなの」
少しの違和感を覚えたが
咲き誇る花の匂いにも引きずられ

「分かったわ では今日は庭の方に参りましょう カーラお茶の用意をお願いしてもいいかしら?」
カーラに振り向いて お願いする

「畏まりました」
お辞儀して答えるカーラ

「では 私は準備をしてまいりますので
失礼いたします」
カーラはそう言うと 部屋を出ていく


二人きりになってしまったわ
どうしましょ……

「ソフィア様私も部屋の外で待機しております」
今度はルイスが退出していった


「はぁ 疲れるわ」

ルイスと入れ替わりに侍女が入ってきて
散策用に服を着替えさせる


暫くして準備が整うと
扉を開けて
「お待たせしました さぁ行きましょう」
とルイスの方をみて あるきだす

後ろから ルイスがついてきてるのは
いつもの事なのに 見られているような気分になって 恥ずかしくなる

その時 
「ソフィア様 お熱でもございますか?」
そのルイスが聞いてくるの

「えっ?無いけど なぜ?」
振り向いて 理由を聞くと

「お耳が赤いようですが
本当にお熱はございませんか?
もしも何処かお悪いのなら 散策せずに
お部屋に戻られた方がよろしいのでは」

心配そうな顔でルイスに見つめられて
反対に 本当に熱が出そう!
貴方の事を考えていて 一人で照れてましたなんて 言えるわけもなく

「大丈夫よ ホントになんでもないわ
考え事していて ちょっとね」

「考え事ですか?
何かご心配な事でも あるのですか?」
ルイス!
突っ込んじゃだめ!
貴方の事よ!
あぁ 胸か苦しいわ

「貴方の事よ!あぁ 胸が苦しいわ」

えー?皆が私を 驚きの顔で見るのだけど
なぜ?



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