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最近といえば……

「おじゃましちゃってます!魔女どれみふぁ」
とか
ほんとに最近なら
「ふたりでぷりぷりきゅあっきゅあっ」

「なにそれ?」

「えっと……魔女さん達とか
すんごい強い女の子たちが活躍する物語」

「えー女神より 魔女なの?」

「今度見せてあげます!」

「ほんと!嬉しい!待ってるわね!」

そう言ったら ポンと姿を消されてしまった



「ソフィア様?」

カーラが戻って来て

「どうなさいました?」

「今 女神様がいらっしゃってたの」

「え!女神様が?」

「そう でね 加護が欲しいですって
言ったら 在庫がないって…
でも私も ただ欲しいって思ってるだけだったから もらえなかったの」

「そうですか… 
まぁ 女神様がいらっしゃったのですから 余り気になさらず」

「そうよね…」

「これを飲んだら お庭にでもお散歩に行きましょうか」

「うん!そうするわ!」


カーラの入れてくれたお茶を飲み終えて
護衛の騎士さんも一緒に
花で満開の庭へと


「はぁ 素敵な香りね…」

「庭師の方々が いつも精魂込めて
お手入れをしてくださってますからね」

「そうね」

色とりどりの花を見ながら
お散歩は進んでいった

すると


ガサッ

低い木が揺れて 何かが動いた

「ソフィア様!」
護衛の騎士さんが 素早く私の前に出てきて 剣に手をおく

「ミャ!」

「猫!」

人間にビックリしたような猫が
一瞬立ち止まり こちらを見て走っていった

「人騒がせな猫でしたね
でも良かったです 猫で」
胸に手を当ててホッとした様子の
騎士さん

でもその手を見てみると

「あの その手は?」

「あ!」

慌てて後ろに回して

「これは その 
訓練のときに 怪我しまして
お恥ずかしいです」

手の甲が紫色に内出血しているようだった

「そんなに 激しいのですか?
訓練なのに」

「私が下手なだけで 
激しくなければ 訓練は意味がないので
みんな 体の何処かには傷は出来てます
出来なくなる位に強くなるのが 目標なのですが」

短めの栗色の髪に 金色の瞳をした
青年

「そう 頑張って訓練されている
皆様にまもりれているのですね」

初めて自分の位置を認識したらしいソフィア
見守るカーラ

「では カーラ
訓練しているところを見に行くことは出来るかしら?」

「いきなりは無理でございますね
騎士団長達と陛下にも許可をいただきましょう」

「そう お願いね」

「畏まりました」
カーラがお辞儀をして返事をした

そのまま散歩は続いて
部屋に戻るときに
護衛をしてくれた 騎士に

「騎士様 お名前を教えていただいても
よろしいでしょうか?」

「はい ルイス コバーンと申します」

「そう ルイスさん 今日はありがとう」

「もったいないお言葉です」
手を胸に置き 頭を下げるルイス

それを見ながら 部屋へ入っていった
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