24 / 163
2章 芸能界復帰編
天才、夏目凛との出会い 3
しおりを挟む
~愛甲真奈美視点~
しばらく凛くんの腕の中で泣き続けた私は、顔を凛くんの身体に埋めた状態で問いかける。
「凛くん、1つ聞いても良いかな?」
「ん?どうした?」
凛くんが私の頭を撫でながら返答する。
「私が芸能活動を辞めず活動を続けたら、私のことを見てくれる?」
「もちろんだ。俺、真奈美の演技や歌が好きだからな」
凛くんは堂々と私に言う。
「そ、そうなんだ……」
その返答を聞いて嬉しくなる。
「なら私、芸能活動を辞めない!」
「ホントか!?」
「うんっ!凛くんが私のことを見てくれる限りね!」
そう言って私は凛くんから離れる。
「ありがと!凛くんっ!私、どんなに辛いことがあっても、絶対に芸能活動を辞めない!凛くんが私を見てくれる限り、絶対に辞めないから!だから、凛くん!一緒に芸能活動を頑張ろうね!」
「あぁ!真奈美も頑張れよ!」
私の言葉に凛くんが笑顔で応えてくれた。
その日以降、私は今まで以上に芸能活動に精を出した。
周りからの評価なんか一切気にせず、凛くんからの声援だけを力に頑張ってきた。
「真奈美!昨日より表情が良かったぞ!練習したのか!?」
「うんっ!鏡の前でずーっと練習したんだ!」
「やるなぁー、真奈美!俺も負けてられないぞ!」
そんな感じで凛くんと切磋琢磨しながら活動していた私は、お母さんからのキツイ練習にも耐えることができ、演技力や歌唱力も上達した。
「真奈美。今日の演技、良かったじゃない。監督も褒めてたわ」
「うん!でも、まだまだ頑張らないと!凛くんに不甲斐ない演技を見せるわけにはいかないからね!」
「ふふっ、そうね。ほどほどに頑張るのよ」
すると、お母さんから褒められることが増え、昔みたいに怒られることは無くなった。
むしろ、頑張りすぎてる私のストッパーになってくれた。
「うんっ!ご飯まで部屋で練習してくるよ!」
「えぇ。頑張ってね。大好きな夏目くんから褒められるためにね」
「お、お母さん!?」
「あら違うの?」
「~~~っ!へ、部屋で練習してくるからっ!」
そして、昔みたいに怖いお母さんじゃなくなった。
あれから月日が経ち、私と凛くんが小学6年生となる。
そんなある日のこと。
凛くんと共演したドラマの撮影中、凛くんのお母さんが亡くなったという話を聞いた。
その日以降、凛くんの演技に以前のような輝きがなくなった。
「凛くん……今の演技……」
「ごめん。真奈美の足を引っ張ってしまったな。真奈美は完璧な演技をしてたのに、俺が不甲斐ないせいで何度も撮り直してしまって……」
「ううん!凛くんは悪くないよ!私が監督の要望に応えることができてないから何度も撮り直したんだよ!」
私はそう言うが、凛くんの表情は晴れない。
「ありがとう。やっぱり真奈美は優しいな。俺、これからも真奈美のこと応援してるから、頑張れよ」
そう言って凛くんは私のもとから立ち去る。
その日を最後に凛くんが芸能活動をすることはなかった。
しばらく凛くんの腕の中で泣き続けた私は、顔を凛くんの身体に埋めた状態で問いかける。
「凛くん、1つ聞いても良いかな?」
「ん?どうした?」
凛くんが私の頭を撫でながら返答する。
「私が芸能活動を辞めず活動を続けたら、私のことを見てくれる?」
「もちろんだ。俺、真奈美の演技や歌が好きだからな」
凛くんは堂々と私に言う。
「そ、そうなんだ……」
その返答を聞いて嬉しくなる。
「なら私、芸能活動を辞めない!」
「ホントか!?」
「うんっ!凛くんが私のことを見てくれる限りね!」
そう言って私は凛くんから離れる。
「ありがと!凛くんっ!私、どんなに辛いことがあっても、絶対に芸能活動を辞めない!凛くんが私を見てくれる限り、絶対に辞めないから!だから、凛くん!一緒に芸能活動を頑張ろうね!」
「あぁ!真奈美も頑張れよ!」
私の言葉に凛くんが笑顔で応えてくれた。
その日以降、私は今まで以上に芸能活動に精を出した。
周りからの評価なんか一切気にせず、凛くんからの声援だけを力に頑張ってきた。
「真奈美!昨日より表情が良かったぞ!練習したのか!?」
「うんっ!鏡の前でずーっと練習したんだ!」
「やるなぁー、真奈美!俺も負けてられないぞ!」
そんな感じで凛くんと切磋琢磨しながら活動していた私は、お母さんからのキツイ練習にも耐えることができ、演技力や歌唱力も上達した。
「真奈美。今日の演技、良かったじゃない。監督も褒めてたわ」
「うん!でも、まだまだ頑張らないと!凛くんに不甲斐ない演技を見せるわけにはいかないからね!」
「ふふっ、そうね。ほどほどに頑張るのよ」
すると、お母さんから褒められることが増え、昔みたいに怒られることは無くなった。
むしろ、頑張りすぎてる私のストッパーになってくれた。
「うんっ!ご飯まで部屋で練習してくるよ!」
「えぇ。頑張ってね。大好きな夏目くんから褒められるためにね」
「お、お母さん!?」
「あら違うの?」
「~~~っ!へ、部屋で練習してくるからっ!」
そして、昔みたいに怖いお母さんじゃなくなった。
あれから月日が経ち、私と凛くんが小学6年生となる。
そんなある日のこと。
凛くんと共演したドラマの撮影中、凛くんのお母さんが亡くなったという話を聞いた。
その日以降、凛くんの演技に以前のような輝きがなくなった。
「凛くん……今の演技……」
「ごめん。真奈美の足を引っ張ってしまったな。真奈美は完璧な演技をしてたのに、俺が不甲斐ないせいで何度も撮り直してしまって……」
「ううん!凛くんは悪くないよ!私が監督の要望に応えることができてないから何度も撮り直したんだよ!」
私はそう言うが、凛くんの表情は晴れない。
「ありがとう。やっぱり真奈美は優しいな。俺、これからも真奈美のこと応援してるから、頑張れよ」
そう言って凛くんは私のもとから立ち去る。
その日を最後に凛くんが芸能活動をすることはなかった。
45
お気に入りに追加
1,259
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
恐喝されている女の子を助けたら学校で有名な学園三大姫の一人でした
恋狸
青春
特殊な家系にある俺、こと狭山渚《さやまなぎさ》はある日、黒服の男に恐喝されていた白海花《しらみはな》を助ける。
しかし、白海は学園三大姫と呼ばれる有名美少女だった!?
さらには他の学園三大姫とも仲良くなり……?
主人公とヒロイン達が織り成すラブコメディ!
小説家になろう、カクヨムでも投稿しています。
カクヨムにて、月間3位
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
男がほとんどいない世界に転生したんですけど…………どうすればいいですか?
かえるの歌🐸
恋愛
部活帰りに事故で死んでしまった主人公。
主人公は神様に転生させてもらうことになった。そして転生してみたらなんとそこは男が1度は想像したことがあるだろう圧倒的ハーレムな世界だった。
ここでの男女比は狂っている。
そんなおかしな世界で主人公は部活のやりすぎでしていなかった青春をこの世界でしていこうと決意する。次々に現れるヒロイン達や怪しい人、頭のおかしい人など色んな人達に主人公は振り回させながらも純粋に恋を楽しんだり、学校生活を楽しんでいく。
この話はその転生した世界で主人公がどう生きていくかのお話です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
この作品はカクヨムや小説家になろうで連載している物の改訂版です。
投稿は書き終わったらすぐに投稿するので不定期です。
必ず1週間に1回は投稿したいとは思ってはいます。
1話約3000文字以上くらいで書いています。
誤字脱字や表現が子供っぽいことが多々あると思います。それでも良ければ読んでくださるとありがたいです。
まさか、、お兄ちゃんが私の主治医なんて、、
ならくま。くん
キャラ文芸
おはこんばんにちは!どうも!私は女子中学生の泪川沙織(るいかわさおり)です!私こんなに元気そうに見えるけど実は貧血や喘息、、いっぱい持ってるんだ、、まあ私の主治医はさすがに知人だと思わなかったんだけどそしたら血のつながっていないお兄ちゃんだったんだ、、流石にちょっとこれはおかしいよね!?でもお兄ちゃんが医者なことは事実だし、、
私のおにいちゃんは↓
泪川亮(るいかわりょう)お兄ちゃん、イケメンだし高身長だしもう何もかも完璧って感じなの!お兄ちゃんとは一緒に住んでるんだけどなんでもてきぱきこなすんだよね、、そんな二人の日常をお送りします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる