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ヘヴィー級の恋は見事に、角砂糖と一緒に溶けた
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拝啓、お母さん。楽しいお部屋デートの定義って、いったい何なんでしょうね。あれから、軽く検索してみたのですよ。映画鑑賞やら、動画鑑賞やらはまだ分かるとして…。
二人で筋トレ…って、一体何ぞ!?男女のカップル向けのサイトだから、多分ヨガとか軽めのストレッチの事を言っているんでしょう。でももし、大雅くんなら…。結構、ガチめのトレーニングしてそう。腹筋、何百回とか。それを傍目に見てるのも、悪くはないんですが…。
みなさん、こんにちは。神崎宙斗、18歳ホモです。改めて、読みは「そらと」ですよ。だからあだ名の「うちゅるん」て、一文字も被ってないんですよねぇ…。
気を取り直して、本日は待ちに待ったイベント当日です!中央線の端っこも端っこ、コスモスクエア駅までやって参りましたよ。大阪への転校が決まった時は、こんな僻地に…失礼。来る機会があるとは、思ってませんでした。路線図で言うと、ほんの数駅なんですけど。だけど、意外にも…失礼。拓けた感じの、地域なんですね。マンションとか多いし、府庁だってありますし。
会場のインテックス大阪までは、そこから徒歩で10…。と、数分は歩いたかなぁ。男の足でこれだから、か弱い腐女子さん達にとってはなかなか厳しい所があるかも知れません。一駅乗り継いで、トレードセンター前駅から向かえなくもないんですけど…。距離的には、どっこいどっこいですかね。
さて、念願のオンリーイベントですけど…。残念ながら、会場内は撮影禁止なんですよね。なので、ダイジェストでお伝えします。まずは、大雅くんは物珍しそうにしつつも馴染んでましたよ。男二人でやって来る僕たちの方が、よっぽど物珍しそうに見られてはいましたが。
涼しい顔して、どエッチな本を何冊か購入していました…。そうかそうか。君はつまり、そういうのが趣味なんですね。え?年齢制限?アーアーアー、聞こえません。一応同行の僕が18歳だから、大丈夫って事で。こんな時のために、留年設定にした訳じゃありませんけどね…。
さてさて僕も、大量の戦利品をゲット出来ました。会場を後にして、まずヤる事と言えば?そうですね、動画撮影ですね。今日は大雅くんのバイトもないので、このまま気の済むまで時間を撮影に費やす所存ですよ。その後は、ご実家に伺っていつも通り勉強を教える予定です。
え?大雅くんのお金は、大丈夫なのかって?それが、動画の再生数がけっこう伸びてちょっとした小遣い稼ぎにはなったみたいなんですよ。中には、「投げ銭」をしてくれるファンの方もいらっしゃったり…。ぶっちゃけ大した内容ではないと思うんですが、やっぱり世の中顔なんですかね。後は、彼のトーク技術かな。僕の動画編集の技術も、ささやかながらお役に立てていれば嬉しいです…。
大雅くんは、これまた「取り分は○:○で」とか言って分け前をくれようとするんですけど。どっちかって言うと、こちらが貢ぎたいくらいですから…。空いた時間で彼に会える方が大事なので、そこは頑としてお断りしておきましたよ。勉強を教えた日は、彼のご実家のお好み焼きをご馳走して頂けますしね。
さてさて、撮れ高を求めてATC方面の港にやって参りました。そしたら何と、コスプレ撮影をしてらっしゃる方々がいるじゃありませんか。そう言う、イベントの日だったらしいです。インテックス大阪のそれとは無関係なので、ハビゾーのコスプレをした人はいませんでしたが…。
あの人、女性だけど「不滅の刃」の主人公のコスプレしてる。超可愛い!そうかと思えば、あそこの彼は男性だけど「ビビッドレッド・エブリガーデン」のコスプレしてますね。いいなぁ。みんな、凄く自由で。そして、凄く楽しそうで。
無許可で配信する訳にもいかないので、後で撮影の許可を得ようと思っていた所…。何と、他ならぬ大雅くん自身が体当たりで交渉を始めていました。そして、速攻で仲良くなって許可をもらっていました。今更ながらに、行動力とコミュ力の塊みたいな人ですからね…。レイヤーさん達の中に、彼の動画の熱烈なファンがいたので話は早かったそうです。
「みなさん、こんにちは。桐島大雅、17歳や!今日はATCで出逢ったレイヤーさんを、順番に紹介して行くでー!」
それから、どうなったかって…?すっかりレイヤーさん達と意気投合した彼は、ATC内のカフェでささやかな「打ち上げ会」を催したんですよ。もちろん、この僕も一緒です。コミュ障にとっては、なかなかにハードな時間ではありましたが…。無事、やり遂げましたとも。
打ち上げが終わった頃には、すっかり日も暮れて…。港で一人佇みながら、「今日の勉強会はお流れかなぁ?」などと考えておりました。そう言えば、大雅くんが他のお友達に勉強を教えてもらっていない理由ですが…。堂々と、ホモをカミングアウトしてるからでしょうね。今更ですけど。男も女も、何となく二人きりになりにくい物かと思われます。
カミングアウトと言えば…うっ、頭が。色々と、嫌な記憶が蘇ってきました。僕には、幼い頃からの想い人がいまして…。ちょっと、大雅くんに似た体育会系の黒髪でした。身長は、だいぶ彼より高かったですけどね。意を決して告白しましたが、案の定彼はノンケでした。ヘヴィー級の恋は見事に、角砂糖と一緒に溶けた訳です。
それだけならまだ、傷も浅かった?んでしょうが…。こんな僕にも、当時付き合っていた彼女さんがいたんですよね。でもハッキリ言うと、ホモを隠すためのカムフラージュ目的です。二人で、デ○ズニーランド行ったりしてました。このままでは彼女に失礼だと、誠心誠意カミングアウトしたんですが…。
体良く捨てるための口実だとでも、思われたのかどうか。学校中に言いふらされた挙げ句、そこからストーキングまがいの嫌がらせが始まりました。あの頃の事は、マジで思い出したくもありません。授業について行けなかった事もあり、そこから一年間に及ぶ引きこもり生活に突入する次第ですが…。
今にして思えば、そこまで悩む事ではなかったのかなぁ。人生、他に楽しい事が山程あるんですから。だけどまぁ、何でもプラスに受け止めるようにします。あの地獄のような日々があったお陰で、今こうして大雅くんと巡り会えた。そして、毎日色んな人と出逢って色んな楽しい体験をさせてもらっている。
どんなに無駄なような時間でも、人生にとって無駄な経験なんて何一つないのかなぁ…。そう思っていた所、背後から撮影されている気配を感じました。
「大雅くん?どうかしたんですか?僕なんか、撮っても仕方がないでしょう」
「あはは、気付かれてもうた。レイヤーさん達が、言うとったんよ。『お連れさんもあんなに格好いいのに、一緒に動画に出たりしないんですか』って。いや…そうやないか。夕焼けの中で佇むうちゅるんがあんまり綺麗で、思わず撮影してしもうた。別に、配信とかせぇへんから安心して」
「綺麗…?冗談でしょう。こんな図体ばっかり、無駄に大きくなった男なんて」
「自分の事を、そんな風に卑下するものやあらへんよ。うちゅるん、いつだって王子様みたいにキラッキラしてるやん。始めて会うた時から、ずっとそう思うとった。それに…笑うと、可愛いし」
「可愛い…?」
拝啓、お母さん。一体全体、何を言っているんでしょうかね彼は。輝ける夕陽のマジックで、ちょっと目と頭がおかしくなってるんじゃないでしょうか。可愛いって言うのは、他ならぬ彼みたいな人の事を言うんですよ。こんな年上のお兄さんを掴まえて、可愛いとか何とかお世辞を言われても…。
…うん。ちょっとだけ、悪くないかなぁって思っている自分がいます。
二人で筋トレ…って、一体何ぞ!?男女のカップル向けのサイトだから、多分ヨガとか軽めのストレッチの事を言っているんでしょう。でももし、大雅くんなら…。結構、ガチめのトレーニングしてそう。腹筋、何百回とか。それを傍目に見てるのも、悪くはないんですが…。
みなさん、こんにちは。神崎宙斗、18歳ホモです。改めて、読みは「そらと」ですよ。だからあだ名の「うちゅるん」て、一文字も被ってないんですよねぇ…。
気を取り直して、本日は待ちに待ったイベント当日です!中央線の端っこも端っこ、コスモスクエア駅までやって参りましたよ。大阪への転校が決まった時は、こんな僻地に…失礼。来る機会があるとは、思ってませんでした。路線図で言うと、ほんの数駅なんですけど。だけど、意外にも…失礼。拓けた感じの、地域なんですね。マンションとか多いし、府庁だってありますし。
会場のインテックス大阪までは、そこから徒歩で10…。と、数分は歩いたかなぁ。男の足でこれだから、か弱い腐女子さん達にとってはなかなか厳しい所があるかも知れません。一駅乗り継いで、トレードセンター前駅から向かえなくもないんですけど…。距離的には、どっこいどっこいですかね。
さて、念願のオンリーイベントですけど…。残念ながら、会場内は撮影禁止なんですよね。なので、ダイジェストでお伝えします。まずは、大雅くんは物珍しそうにしつつも馴染んでましたよ。男二人でやって来る僕たちの方が、よっぽど物珍しそうに見られてはいましたが。
涼しい顔して、どエッチな本を何冊か購入していました…。そうかそうか。君はつまり、そういうのが趣味なんですね。え?年齢制限?アーアーアー、聞こえません。一応同行の僕が18歳だから、大丈夫って事で。こんな時のために、留年設定にした訳じゃありませんけどね…。
さてさて僕も、大量の戦利品をゲット出来ました。会場を後にして、まずヤる事と言えば?そうですね、動画撮影ですね。今日は大雅くんのバイトもないので、このまま気の済むまで時間を撮影に費やす所存ですよ。その後は、ご実家に伺っていつも通り勉強を教える予定です。
え?大雅くんのお金は、大丈夫なのかって?それが、動画の再生数がけっこう伸びてちょっとした小遣い稼ぎにはなったみたいなんですよ。中には、「投げ銭」をしてくれるファンの方もいらっしゃったり…。ぶっちゃけ大した内容ではないと思うんですが、やっぱり世の中顔なんですかね。後は、彼のトーク技術かな。僕の動画編集の技術も、ささやかながらお役に立てていれば嬉しいです…。
大雅くんは、これまた「取り分は○:○で」とか言って分け前をくれようとするんですけど。どっちかって言うと、こちらが貢ぎたいくらいですから…。空いた時間で彼に会える方が大事なので、そこは頑としてお断りしておきましたよ。勉強を教えた日は、彼のご実家のお好み焼きをご馳走して頂けますしね。
さてさて、撮れ高を求めてATC方面の港にやって参りました。そしたら何と、コスプレ撮影をしてらっしゃる方々がいるじゃありませんか。そう言う、イベントの日だったらしいです。インテックス大阪のそれとは無関係なので、ハビゾーのコスプレをした人はいませんでしたが…。
あの人、女性だけど「不滅の刃」の主人公のコスプレしてる。超可愛い!そうかと思えば、あそこの彼は男性だけど「ビビッドレッド・エブリガーデン」のコスプレしてますね。いいなぁ。みんな、凄く自由で。そして、凄く楽しそうで。
無許可で配信する訳にもいかないので、後で撮影の許可を得ようと思っていた所…。何と、他ならぬ大雅くん自身が体当たりで交渉を始めていました。そして、速攻で仲良くなって許可をもらっていました。今更ながらに、行動力とコミュ力の塊みたいな人ですからね…。レイヤーさん達の中に、彼の動画の熱烈なファンがいたので話は早かったそうです。
「みなさん、こんにちは。桐島大雅、17歳や!今日はATCで出逢ったレイヤーさんを、順番に紹介して行くでー!」
それから、どうなったかって…?すっかりレイヤーさん達と意気投合した彼は、ATC内のカフェでささやかな「打ち上げ会」を催したんですよ。もちろん、この僕も一緒です。コミュ障にとっては、なかなかにハードな時間ではありましたが…。無事、やり遂げましたとも。
打ち上げが終わった頃には、すっかり日も暮れて…。港で一人佇みながら、「今日の勉強会はお流れかなぁ?」などと考えておりました。そう言えば、大雅くんが他のお友達に勉強を教えてもらっていない理由ですが…。堂々と、ホモをカミングアウトしてるからでしょうね。今更ですけど。男も女も、何となく二人きりになりにくい物かと思われます。
カミングアウトと言えば…うっ、頭が。色々と、嫌な記憶が蘇ってきました。僕には、幼い頃からの想い人がいまして…。ちょっと、大雅くんに似た体育会系の黒髪でした。身長は、だいぶ彼より高かったですけどね。意を決して告白しましたが、案の定彼はノンケでした。ヘヴィー級の恋は見事に、角砂糖と一緒に溶けた訳です。
それだけならまだ、傷も浅かった?んでしょうが…。こんな僕にも、当時付き合っていた彼女さんがいたんですよね。でもハッキリ言うと、ホモを隠すためのカムフラージュ目的です。二人で、デ○ズニーランド行ったりしてました。このままでは彼女に失礼だと、誠心誠意カミングアウトしたんですが…。
体良く捨てるための口実だとでも、思われたのかどうか。学校中に言いふらされた挙げ句、そこからストーキングまがいの嫌がらせが始まりました。あの頃の事は、マジで思い出したくもありません。授業について行けなかった事もあり、そこから一年間に及ぶ引きこもり生活に突入する次第ですが…。
今にして思えば、そこまで悩む事ではなかったのかなぁ。人生、他に楽しい事が山程あるんですから。だけどまぁ、何でもプラスに受け止めるようにします。あの地獄のような日々があったお陰で、今こうして大雅くんと巡り会えた。そして、毎日色んな人と出逢って色んな楽しい体験をさせてもらっている。
どんなに無駄なような時間でも、人生にとって無駄な経験なんて何一つないのかなぁ…。そう思っていた所、背後から撮影されている気配を感じました。
「大雅くん?どうかしたんですか?僕なんか、撮っても仕方がないでしょう」
「あはは、気付かれてもうた。レイヤーさん達が、言うとったんよ。『お連れさんもあんなに格好いいのに、一緒に動画に出たりしないんですか』って。いや…そうやないか。夕焼けの中で佇むうちゅるんがあんまり綺麗で、思わず撮影してしもうた。別に、配信とかせぇへんから安心して」
「綺麗…?冗談でしょう。こんな図体ばっかり、無駄に大きくなった男なんて」
「自分の事を、そんな風に卑下するものやあらへんよ。うちゅるん、いつだって王子様みたいにキラッキラしてるやん。始めて会うた時から、ずっとそう思うとった。それに…笑うと、可愛いし」
「可愛い…?」
拝啓、お母さん。一体全体、何を言っているんでしょうかね彼は。輝ける夕陽のマジックで、ちょっと目と頭がおかしくなってるんじゃないでしょうか。可愛いって言うのは、他ならぬ彼みたいな人の事を言うんですよ。こんな年上のお兄さんを掴まえて、可愛いとか何とかお世辞を言われても…。
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