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第一章 誰が為の新嫁娘(シンチャンニャン)
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「兄上、私からもお願いです。
黒紫桂と何があったのですか?
彼女が私を好いていたというのは本当ですか?」
「ううむ·····」
燐燗が煙管を吹き続ける。
物がさらにガタガタ揺れ、天井も窓も揺れだした。
「黒紫桂が光儀、お前を好いていたのは事実だ。
だが、黒紫桂は·····、黒紫桂は·····」
帝が言いづらそうに言い、光儀の手を握る。
帝の咳は止まっていた。
「黒紫桂は、新嫁娘…──燐燗に成り代わりお前を惑わした···。
そして、お前を追いかけ続けた。
皇后になるのが夢でも貴妃になるのも目的ではない。
想えばただ純粋に結ばれたいように想えたが、お前の中にはまだ“心”があった」
「心…?」
光儀は何を言ってるのか?という顔をした。
ソレに帝が続ける
「そうだ、心だ。
ソノ心が、ずっと追い求めていたのだ、本当の存在を」
黒紫桂と何があったのですか?
彼女が私を好いていたというのは本当ですか?」
「ううむ·····」
燐燗が煙管を吹き続ける。
物がさらにガタガタ揺れ、天井も窓も揺れだした。
「黒紫桂が光儀、お前を好いていたのは事実だ。
だが、黒紫桂は·····、黒紫桂は·····」
帝が言いづらそうに言い、光儀の手を握る。
帝の咳は止まっていた。
「黒紫桂は、新嫁娘…──燐燗に成り代わりお前を惑わした···。
そして、お前を追いかけ続けた。
皇后になるのが夢でも貴妃になるのも目的ではない。
想えばただ純粋に結ばれたいように想えたが、お前の中にはまだ“心”があった」
「心…?」
光儀は何を言ってるのか?という顔をした。
ソレに帝が続ける
「そうだ、心だ。
ソノ心が、ずっと追い求めていたのだ、本当の存在を」
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