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葵と二人の二週間 2
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「どうぞ」
「お邪魔します」
マネージャーになったとはいえ、好きだったアイドルを家に招くとは思っていなかった持田は、変な気分だった。葵は控えめながらもきょろきょろと部屋の中を見回している。
「……マネージャーは、ここに住んでるんですね」
「ええ、むさ苦しいところですみません」
「いいえ。綺麗にされてて、マネージャーらしいです」
持田は几帳面で綺麗好きだ。部屋は片付いていてあまり生活感がない中、テーブルには勉強中であろうマネジメントの本などが少し積んであったりもする。
「……マネージャー……」
「……はい、葵さん」
葵は部屋に入って休むこともなく、持田のシャツを指先でつまんで呼びかけた。その意味がわからない持田ではない。もとより、そういう目的で家まで連れてきたのだから。
「……ん、……ふ……♡」
控えめに甘えてくる葵がとてもかわいい。唇が触れ合うと嬉しそうな吐息が合わせた口の中でくぐもって響く。
ちゅ、ちゅる……♡くちゅ、くちゅ…ちゅう……♡
吸い付き合い、舌を絡める濡れた音が部屋に満ちて、静かにじわりじわりと身体が熱くなってくる葵。恋人のような甘いキスをしながら、葵は持田の大きな背中に手を回して、ぎゅうっと抱き着いてキスを深くする…♡
「ん、ん………♡ん、む♡ン……っ♡は、はぁ……♡まねー、じゃ……♡」
「……葵さん、かわいいです」
夢中になってキスを続けた葵はようやく唇を離すと、いつもはクールな紫の瞳がトロトロと溶けて潤んでいた。
「……違ったら、申し訳ありません。葵さんはあまり私と、その…………したくありませんか?」
持田がそう聞くと、葵の顔はぶわっと赤みが濃くなっていく。
「あ、いや、その…………僕は……」
恥ずかしがる葵の言葉を、じっと待つ持田。持田はずっと変わらない。いつだって双子のしたいことをしてやりたいし、嫌がることは決してしたくない。それは、葵もこの短い間でも理解していた。
「……僕は、昔から自分の意見を言うのとか、甘えるのが下手で……いつも自分の気持ちを素直に言える享が、羨ましいって思ってました」
「……はい」
「僕はあまり話すのが得意ではないですけど…………その、欲がないわけでは、なくって……本当は、享と同じくらい…………したいって、思ってます……」
葵は真っ赤に染めた顔を今にも泣き出してしまいそうなくらいにくしゃくしゃにして、それを隠すみたいにまた持田にギュッと抱き着いた。ぴったりとくっついた葵の胸はドキドキとはやく脈打っているのがわかって、持田はとても愛おしい気持ちで胸がいっぱいになった。
「……話してくれてありがとうございます。では、私は葵さんにたくさん我慢させてしまいましたね」
「……いえ。したかった、ですけど。今日は大事なコンサートだったから、それまでは集中したかったのもそうなんです。だから、今日終わって、すごく安心してしまったら……」
「……したく、なっちゃいましたか?」
持田の問いかけに、こくりと頷く葵。素直に肯定できた葵の頭をよしよしと撫でる持田だった。
「お邪魔します」
マネージャーになったとはいえ、好きだったアイドルを家に招くとは思っていなかった持田は、変な気分だった。葵は控えめながらもきょろきょろと部屋の中を見回している。
「……マネージャーは、ここに住んでるんですね」
「ええ、むさ苦しいところですみません」
「いいえ。綺麗にされてて、マネージャーらしいです」
持田は几帳面で綺麗好きだ。部屋は片付いていてあまり生活感がない中、テーブルには勉強中であろうマネジメントの本などが少し積んであったりもする。
「……マネージャー……」
「……はい、葵さん」
葵は部屋に入って休むこともなく、持田のシャツを指先でつまんで呼びかけた。その意味がわからない持田ではない。もとより、そういう目的で家まで連れてきたのだから。
「……ん、……ふ……♡」
控えめに甘えてくる葵がとてもかわいい。唇が触れ合うと嬉しそうな吐息が合わせた口の中でくぐもって響く。
ちゅ、ちゅる……♡くちゅ、くちゅ…ちゅう……♡
吸い付き合い、舌を絡める濡れた音が部屋に満ちて、静かにじわりじわりと身体が熱くなってくる葵。恋人のような甘いキスをしながら、葵は持田の大きな背中に手を回して、ぎゅうっと抱き着いてキスを深くする…♡
「ん、ん………♡ん、む♡ン……っ♡は、はぁ……♡まねー、じゃ……♡」
「……葵さん、かわいいです」
夢中になってキスを続けた葵はようやく唇を離すと、いつもはクールな紫の瞳がトロトロと溶けて潤んでいた。
「……違ったら、申し訳ありません。葵さんはあまり私と、その…………したくありませんか?」
持田がそう聞くと、葵の顔はぶわっと赤みが濃くなっていく。
「あ、いや、その…………僕は……」
恥ずかしがる葵の言葉を、じっと待つ持田。持田はずっと変わらない。いつだって双子のしたいことをしてやりたいし、嫌がることは決してしたくない。それは、葵もこの短い間でも理解していた。
「……僕は、昔から自分の意見を言うのとか、甘えるのが下手で……いつも自分の気持ちを素直に言える享が、羨ましいって思ってました」
「……はい」
「僕はあまり話すのが得意ではないですけど…………その、欲がないわけでは、なくって……本当は、享と同じくらい…………したいって、思ってます……」
葵は真っ赤に染めた顔を今にも泣き出してしまいそうなくらいにくしゃくしゃにして、それを隠すみたいにまた持田にギュッと抱き着いた。ぴったりとくっついた葵の胸はドキドキとはやく脈打っているのがわかって、持田はとても愛おしい気持ちで胸がいっぱいになった。
「……話してくれてありがとうございます。では、私は葵さんにたくさん我慢させてしまいましたね」
「……いえ。したかった、ですけど。今日は大事なコンサートだったから、それまでは集中したかったのもそうなんです。だから、今日終わって、すごく安心してしまったら……」
「……したく、なっちゃいましたか?」
持田の問いかけに、こくりと頷く葵。素直に肯定できた葵の頭をよしよしと撫でる持田だった。
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