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第46話●魔獣王国の反撃
しおりを挟むアレインが空族達とビッカース皇国に向かってまもなく皇国軍が王城前の大広場に入り込んで来た。
空族と冒険者の居残り組が王城前で戦っている。
「エイベルどうしたの。」
ペレペルキナが気分が悪そうにしているエイベルの背中をさする。
ビッカース皇国軍の中にテイマーがいて魔獣達をテイムしようとしているんだろう。
それでも魔獣達はアレイン王とのつながりを失いたくなくて抵抗をして苦しんでいる。
運が良かったのは皇国はテイマーはいるが手持ちの魔獣を持っていない事だ。
テイムされた魔獣を持ち込まれていたらあっという間に制圧されていただろう。
空族のリットが防衛の為に残ってくれている。
ゼデが操る魔導飛機から搭載しているバリスタで皇国の飛機を撃墜している。
「リット兄ちゃん!水平3時、垂直10時、距離45。3、2、1撃って!」
ゼデがリットにバリスタの操作を的確に指示する。
クラリスは地上で冒険者と共に大剣を振り回している。
めちゃくちゃな強さでクラリスが軽く振る大剣が皇国の兵士達の槍や鉾をへし折り、フルアーマーの鎧をへこませてなぎ倒して行く。
一緒に戦っていたAクラスの冒険者が目を丸くしている。
クラリスは嬉々としている。
「あーははは、こんなに思いっきり暴れられるのって久しぶり、最高!」
それでも皇国軍の数が圧倒的な上に既に完全に包囲されている。
制圧されるのは時間の問題だった。
床に倒れて苦しんでいる魔獣達に看護のゴーレム達も手当の手段がない。
ペレペルキナが空を見上げる。
「アレイン、お願い。」
すると、まるで願いが通じた様に
エイベルやケルベロスのリフキンド。
それから、
トロールのゾイダン。
赤龍のピボ。
青龍のルエバノなど
魔獣っ娘達がむっくりと頭を上げた。
そして声を揃えて叫ぶ。
「パーパー。」
なに、それ?
魔獣達の叫びは強力な威圧となって皇国の飛機を落とし、兵士の意識を奪う。
形勢は完全に逆転した。
皇国軍は武装解除された。
急に空が光りはじめる。
たくさんの光の柱が天と地の間に立つ。
神々しい光が世界に満ちる。
ケルビムとセラフィムが降臨して来た。
「待ったー?」
「いえ、待ってません。」
もう終わってるし。
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