発禁状態異常と親友と

ミツミチ

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限界××編

3-5

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「まっ、待てっ、でかい……!!!」
 どんと胸を叩くも、岳は誇らしげに鼻の下を擦るだけだった。
「おー、ありがとな」
「褒めてんじゃねっ、……い゛っ!?」
 指とは比べ物にはならない質量にひきつれた声が出た。
「いたいか? 痛かったら言えよ」
 痛くはない。いたくないのがなんか逆に怖くてイヤだった。あるのは信じられないほどの圧迫感。そして疼く肉壁を固いもので擦りあげられる快感の兆しだった。
「うっ……か、かたい、熱いぃっ……」
「や、おまえ、あんまそういうこと言うなって」
「んな、言われてもっ、あ゛っ……!? だめっ、だめ、だめなとこまで入ってる……っ!!」
「まだ先っぽしか入ってねーよ」
「うそだぁっ……!!!」
 ゆっくりと腰を押し進めるその動きが余計に圧迫感を煽って、颯介は内臓を押しあげられるような感覚に世界で一番はじめにケツにちんこ突っ込んだやつはすごい、と尊敬の意に思考を飛ばしていたが、
「………ッッ、ア゛♡!?」
 その先端が敏感な部分を擦りあげた時、一瞬で現実に引き戻された。
「岳、岳っ……だめだっ、そこっ、そこ当たってるから……っ!」
「ここ? そりゃ当たるだろ。通過点なんだから」
「ひっ、っ♡」
 通過点にあるまじき快感に堪えるように奥歯を噛みしめる。その顕著な反応に岳は一旦挿入を止めたが、それが余計に、カリが敏感な部分に引っかかったままで、
「あ゛っ……ッッ──あっ、もっ、い、イくッ、ぅ゛……っっ♡」
「え、もう?」
「ッ、っ、っ、~~~~~~♡♡♡」
 ペニスを咥えたまま、びくびくと下肢が震える。絶頂の衝撃に肉筒が激しく収縮し、そうすると余計に捉えられたままの前立腺が圧迫されて、波打ち止まない快感に脳が揺さぶられる。
「……っふ、ぅ゛ッッ……アッ!? なんっ、なんで今うごくんだよっ!?」
「いやこの状態で止まんの拷問だって。痛くないならいいだろ」
「まっ、ちょ、っ、っ……」
 指では届かなかった場所まで広げられていく。振るい落とされそうな未知の感覚に颯介は必死に岳に縋りついた。
「……は、きつ」
 ぴたりと、その下腹部が尻に触れた。瞑っていた目蓋をおそるおそる開く。おおきく開いた足の間。すっかり見えなくなったペニスに、そのすべてが自分の腹の中にあるのだと視覚で認めてしまえば、肉壁を埋める熱の形を余計に意識して、きゅうんと締めつけてしまう。
「……っな、あんま締めんなって、」
「あう゛っ、ち、ちがっ、勝手に……♡」
 悦ぶように肉壁が轟き、ゴム越しのその熱を、固さを強く感じてしまう。中のきもちいいところぜんぶがずうっと圧迫されていて、ゾクゾクとせり上がってくる快感に、たまらず岳の肩を掴んだ。
「いだ、なに」
「っ……♡ や、やば、ぁっ♡ またくる、きそう、っあ……あ、ッ、ひ、♡♡」
 えっ、と戸惑う岳のほんの少しの身じろぎを引き金に快感が閾値を超える。太い肉棒をきつく締めつけながら颯介は絶頂に達した。打ち震えるからだと性器と交互に見てから、岳はまたイッた?と尋ねた。
「まだ動いてないけど」
 ポソリと落とされた指摘に、かっと頬が熱くなる。
「ぅ゛っ……く、くすりのせいっ……」
「そりゃそうだけど」
 岳が颯介の片膝を持ちあげて自分の肩へと掲げながら、
「このまま動いたらどうなるんだろうな?」
 イタズラっぽく笑う。その瞳に映る嗜虐めいた色に、背筋に汗がつたった。
「が、岳っ、その、ゆっくり……あっ!」
「ゆっくりな、最初はな」
 軽く揺さぶられただけなのに、犯されているのは肉体のほんの一部分のはずなのに、全身が熱い肉棒に貫かれているかのような衝撃が襲った。
「あ゛っ……♡♡ やばいっ、むっ、むりかもっ、がくっ♡ い、いったん、一旦ちんこ抜いてっ、」
「そっちのが無理だって」
「ひぅ、んぅうううッ♡♡♡」
 岳は緩やかな律動をはじめた。ゆっくりと抜き、カリが肉輪に差し掛かったら、また同じくらいの時間をかけて根元まで埋め込んでいく。熟れた肉壁はその一つ一つの動きを鮮明に拾いあげた。なまじゆっくりな分、まるでペニスを咥える快感を丹念に練りこむような動きに、颯介は両足の指をぎゅうっと丸めて身悶えた。
「あぅ、く、ぅん……っ♡♡」
「……なんか、抜こうとするとすっげえ吸いついてくるんだけど」
「っ、っ、や、ば、バカッ、そういうこと言うなよっ」
「だれが馬鹿だよ」
「……ひっ!? ッあ゛───♡♡!!?」
 狙って先端に前立腺を突かれる。もう枯れたとおもっていた精液がびゅるりと颯介の腹を汚した。
「お、すげ。これところてんって言うんだって。知ってた?」
「っし、知らな゛い゛っ、っあ゛♡♡ 岳っ、そっ、そこ、ぐりぐりすんのやめっ、ッ~~~~♡♡」
 敏感な部分を小刻みに穿たれると、ひくつく鈴口から断続的に白濁が漏れた。裏側から押し上げて強制的に吐精させられるような感覚に颯介は足をばたつかせた。
「あんっ♡ アッ、あぁあああ゛っ♡♡♡」
「まじで、そんな締めつけんなって」
「だっ……てぇ゛♡ 勝手に、あ゛っ♡ やなら、一回とまって♡♡ また、またくるからっ……ぁ゛♡♡」
「むり。おれももう限界」
「っ、あ゛、んんんんぅ゛、っ、ッッ────♡♡♡」
 びくびくと脈動する肉棒を腹のなかに感じる。これ、たぶん、いま出してるんだ。そうおもうと、恥ずかしいようないたたまれないような気持ちが込みあげた。つられるように見上げた先、岳はかたく目を瞑っていて、その表情からなぜだか目が離せなくて、じっと見ている内に目蓋を開けた岳と視線がかち合った。
「なに見てんだよ……クソ、おれべつに早漏じゃねーのに」
 唇を尖らせながらペニスを抜きさる。腹いせのように颯介の頭の下から乱暴に枕を引っこ抜く。それを腰の下に敷きつめてから掲げていた足を解放し、
「よし」
 そう頷いて、上向きになった尻のあいだにゴムを替えた切っ先が宛てがった。
「えっ」
「一回じゃおさまんねーよ。お前だってそうだろ?」
「そっ、だけど、一旦休憩し、……っ、あっ♡♡」
 いまだ余韻に打ち震えていた後孔にペニスが差し込まれていく。伸し掛かられた体重に乗せて、さっきよりもスムーズに、さっきよりも深くまでを犯される。
「ぅ、んんん゛……っ!」
「苦しい?」
 ぜんぜん止めてくれないくせに労わるような声色に、つい、だいじょうぶ、と答えた。岳が額に貼りついた髪を撫でる。そうして一瞬気が緩んだ瞬間に、おもいきり腰を引いてから一息に突き入れられ、電気のような快楽の痺れが背筋から脳髄までを駆け抜けた。
「あ゛ッッ………♡♡♡!!!」
「じゃ、動くな」
「あっ、あ゛、ちょっと、ちょっと待って゛、……ひっ──♡♡!!?」
 もはや一ミリの遠慮もくそもなかった。無意識に逃げを打とうとする腰元を掴まれて、ぐぽぐぽと掘り返すようなピストンを繰り返される。
「う゛あっ、あぁああっ♡♡ い、ぅ゛……っ、ッ、っ、い、いくっ♡♡ イくぅ゛♡♡ イ、っちゃう゛♡♡」
「おー、イけイけ。遠慮なく出せ」
「や゛、あ、あぁああ゛あんっっ♡♡ ん゛っ♡ んっ♡ ん゛───♡♡♡ あっ、もうでないっ♡♡ でない、のにぃ゛♡♡」
 ペニスに馴染んできた肉壁を余すことなく擦り上げられてイく。絶頂に震える間も収縮する後孔を味わうように容赦のないピストンが続く。
「ッ……、っ、────♡♡」
 きもちいい。なんで、こんなに。かたいペニスがきもちいい。遠慮のないうごきがきもちいい。その快感に不安さえ覚える。こんなん覚えてしまったら、もう忘れられないんじゃないか。
「な、ほんとにもう出ねーの?」
「うあ゛っ♡♡!? やっ、なん゛っ、さ、さわんなよぉ゛っ♡」
 律動に揺れるペニスに触れられて、大げさなほど腰が跳ねた。
「ぜんぶ熱いって言ったのお前だろ」
「いっ、今はちが、無理だから……っ」
「なんで」
「……尻、だけで、も、やばいから、だめ」
 ふるふると濡れた瞳に縋られて、岳はなるほど、と頷いてからぎゅっと竿を握り本格的に扱きはじめた。
「あ゛ッッ♡♡!!? な゛っ、なんでっ、なんでぇ゛っ♡♡」
「や、なんか、見てみたくて」
「なにをっ、ッ───ひ、ィんっ゛!!」
 ずぽずぽと後穴を穿たれながら、もう敏感どころじゃない勃起ペニスを無遠慮に扱かれる。強烈な絶頂感に戦慄くも、ひくつく尿道口からは先走りだけがとぷりと溢れた。
「ア゛ッ、だめっ、イくっ、も、イ゛っ、てる♡♡ おねが、どっちか、どっちか止めてっ……♡ きついっ、ほんとにきついからぁ゛♡♡」
「おー……」
 気のない返事をしながら止まらない責めに、颯介は内心こいつ、こいつ……!と奥歯を噛み締めた。
「むり゛っ、ほんとにむりっ、ぃいい゛♡♡ またイくっ♡♡ イくっ、イくぅ゛っ♡♡ やだ、あぁああ゛っ……!!」
 固く身を強張らせた瞬間、ふと岳の手が止まった。
「……ふあっ、……へ、ぇ♡?」
「お前、あいつに何された?」

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