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第十二章 冨樫雅也
西沢守の妹
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俺は何をしているんだ。
全ての記憶が戻った、葉月のことも……
もう、女を愛することはないだろうと思っていた。
それなのに、葉月を介抱して、一緒の時間を過ごすうちに惹かれ始めた。
山辺に対して、異常とも思える嫉妬と葉月に対して独占欲が燃え上がった。
山辺の元に戻ったら、拒絶出来ないと葉月は言っていた。
迷惑がかかるから、俺の側にいられないと、城之内の元に身を寄せていた。
今は葉月を拉致した西沢と行動を共にし、ホテルへ行くと言っていた。
俺の子供だから愛情を注いだとも言ってくれた。
お前の本心はどこにあるんだ。
俺は、なぜこんなにも熱くなってる。
また、裏切られるんじゃないのか。
いや、それでもいい。
俺は葉月を愛してる。
たとえ、葉月の中に俺がいなくとも。
冨樫は極道冨樫雅也に戻った。
そんな時、ホテルで過ごしている西沢は葉月を抱こうともせず、葉月をじっと見つめていた。
なんか不思議、西沢さんは全く手を出してこない。
こんな極道もいるんだ。
助けたんだから、俺と時間を過ごせと言われて、私は西沢さんにも抱かれてしまうのかと、
自分の情けない気持ちが嫌になった。
冨樫さんを愛している。
でも、こんな私じゃ、もう愛してはもらえない。
いろんな男に抱かれて、山辺からも付き纏われて、冨樫さんとの赤ちゃんも
守れなかった。
私はどうすればいいの?
「葉月、どうしたんだ」
項垂れていた私に、西沢さんは心配そうに声をかけてくれた。
「あのう、私はこれからどうすればいいでしょうか」
「俺が守ってやるから、俺の側にいろ」
「でも……」
「でもじゃねえよ、一人で山辺から逃げられると思ってるのか」
西沢さんは私の腕を引き寄せ抱きしめた。
頭を撫でて、おでこにキスを落とした。
「可愛い、エミ、俺から離れるな」
えっ、エミ?
もしかして彼女さん?
別れちゃったのかな。
私はエミさんの代わり?
「エミさんって彼女さんですか」
「違う」
西沢ははっと気づいて、慌てて葉月から離れた。
「妹だ」
「妹さん」
西沢はエミのことを語り始めた。
「エミは俺を慕い、ヤクザの抗争に巻き込まれて命を落とした」
「そんな……」
「エミは腹違いの妹だ、俺はエミの母親からエミに近づかないでと
邪険にされた」
葉月は黙って西沢の話に耳を傾けていた。
「当然のように、不良仲間と悪さをして、警察に厄介になった、
俺は家を出て、一人暮らしをした、生きていくためになんでもやった、
そして西沢組長と出会った、西沢組長には子供がいなくて、俺に息子になれと
話を持ちかけられ、俺は西沢守になった」
「そうだったんですか」
「エミはそんな俺でも、お兄ちゃんと慕ってくれた、そんな妹をヤクザの抗争に巻き込んで、エミはこの世を去った」
全ての記憶が戻った、葉月のことも……
もう、女を愛することはないだろうと思っていた。
それなのに、葉月を介抱して、一緒の時間を過ごすうちに惹かれ始めた。
山辺に対して、異常とも思える嫉妬と葉月に対して独占欲が燃え上がった。
山辺の元に戻ったら、拒絶出来ないと葉月は言っていた。
迷惑がかかるから、俺の側にいられないと、城之内の元に身を寄せていた。
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たとえ、葉月の中に俺がいなくとも。
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助けたんだから、俺と時間を過ごせと言われて、私は西沢さんにも抱かれてしまうのかと、
自分の情けない気持ちが嫌になった。
冨樫さんを愛している。
でも、こんな私じゃ、もう愛してはもらえない。
いろんな男に抱かれて、山辺からも付き纏われて、冨樫さんとの赤ちゃんも
守れなかった。
私はどうすればいいの?
「葉月、どうしたんだ」
項垂れていた私に、西沢さんは心配そうに声をかけてくれた。
「あのう、私はこれからどうすればいいでしょうか」
「俺が守ってやるから、俺の側にいろ」
「でも……」
「でもじゃねえよ、一人で山辺から逃げられると思ってるのか」
西沢さんは私の腕を引き寄せ抱きしめた。
頭を撫でて、おでこにキスを落とした。
「可愛い、エミ、俺から離れるな」
えっ、エミ?
もしかして彼女さん?
別れちゃったのかな。
私はエミさんの代わり?
「エミさんって彼女さんですか」
「違う」
西沢ははっと気づいて、慌てて葉月から離れた。
「妹だ」
「妹さん」
西沢はエミのことを語り始めた。
「エミは俺を慕い、ヤクザの抗争に巻き込まれて命を落とした」
「そんな……」
「エミは腹違いの妹だ、俺はエミの母親からエミに近づかないでと
邪険にされた」
葉月は黙って西沢の話に耳を傾けていた。
「当然のように、不良仲間と悪さをして、警察に厄介になった、
俺は家を出て、一人暮らしをした、生きていくためになんでもやった、
そして西沢組長と出会った、西沢組長には子供がいなくて、俺に息子になれと
話を持ちかけられ、俺は西沢守になった」
「そうだったんですか」
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