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本編
6-3
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薬草の分類を終えると、ヴィヴィアンヌは鮮度の高さが必要なものに一つずつ魔法をかけていく。鮮度を保ち、長持ちさせるための魔法だ。今回オリヴィエに飲ませた薬に必要な薬草も、そこに含まれている。ヴィヴィアンヌは日が高いうちに作業を始めたが、それらが全てが終わる頃には日が傾いていた。
(あっ、騎士様、大丈夫かな?)
ヴィヴィアンヌが作業している間、小屋の中から声が届くことはなく、物音一つなかった。一度様子を確認するため、ヴィヴィアンヌは音を立てないように小屋に入る。変わった様子はなく、オリヴィエはベッドで静かに寝息を立てて眠っていた。
「…よかった、ちゃんと眠れてる」
ヴィヴィアンヌは眠っているオリヴィエの額に額を合わせ、熱を確認した。まだ熱は下がっていないが、彼の表情に苦しそうな様子はなく、穏やかだ。
「綺麗な色。いいなぁ…」
ヴィヴィアンヌはそっと、眠った彼の髪に触れる。彼女の髪色とはまるで違う金色の髪は、少し固めだ。彼女の世界にはなかった髪色、目の色、姿に声。それらはヴィヴィアンヌの好奇心を刺激し、世界を広げようとしている。
「…あ。結局、あれのこと聞けてない」
ヴィヴィアンヌはふと、オリヴィエの股間のあたりに目を向けた。下着の話や熱の件で騒いだため、オリヴィエは彼女の質問に答えていない。
「…気になる…見ていいかな?」
答えがわからないまま、ヴィヴィアンヌの好奇心は膨らんでいた。彼女は上掛けに手を伸ばしかけたが、ふと考え直して手を引っ込める。
(…気持ちよさそうに寝ているし、やめておいたほうがいいよね…)
熱が高くなったときの苦しさを、ヴィヴィアンヌは知っている。なかなかねつけず、祖母に眠れるまで手を繋いでもらったことを思い出し、その眠りを邪魔してはいけないと自分に言い聞かせた。
「よし!明日頼んで、見せてもらって何か教えてもらおう」
とんでもないことを言っているヴィヴィアンヌだが、今の彼女に制止をかける人間はこの場にいなかった。ヴィヴィアンヌは明日が楽しみだとうきうきしながら、小屋の外に出ていく。彼女が上機嫌に歌う鼻歌が小屋の中にも届き、それを聞きながらオリヴィエは薄っすらと目を開いた。
「…た…っ、助かった…」
実は起きていたオリヴィエが冷や汗をかいていたことなど、ヴィヴィアンヌは知らなかった。一方オリヴィエも、まだ助かったとは到底言えない状況であることに、見られなかったことに気がいって気づいていなかった。
(あっ、騎士様、大丈夫かな?)
ヴィヴィアンヌが作業している間、小屋の中から声が届くことはなく、物音一つなかった。一度様子を確認するため、ヴィヴィアンヌは音を立てないように小屋に入る。変わった様子はなく、オリヴィエはベッドで静かに寝息を立てて眠っていた。
「…よかった、ちゃんと眠れてる」
ヴィヴィアンヌは眠っているオリヴィエの額に額を合わせ、熱を確認した。まだ熱は下がっていないが、彼の表情に苦しそうな様子はなく、穏やかだ。
「綺麗な色。いいなぁ…」
ヴィヴィアンヌはそっと、眠った彼の髪に触れる。彼女の髪色とはまるで違う金色の髪は、少し固めだ。彼女の世界にはなかった髪色、目の色、姿に声。それらはヴィヴィアンヌの好奇心を刺激し、世界を広げようとしている。
「…あ。結局、あれのこと聞けてない」
ヴィヴィアンヌはふと、オリヴィエの股間のあたりに目を向けた。下着の話や熱の件で騒いだため、オリヴィエは彼女の質問に答えていない。
「…気になる…見ていいかな?」
答えがわからないまま、ヴィヴィアンヌの好奇心は膨らんでいた。彼女は上掛けに手を伸ばしかけたが、ふと考え直して手を引っ込める。
(…気持ちよさそうに寝ているし、やめておいたほうがいいよね…)
熱が高くなったときの苦しさを、ヴィヴィアンヌは知っている。なかなかねつけず、祖母に眠れるまで手を繋いでもらったことを思い出し、その眠りを邪魔してはいけないと自分に言い聞かせた。
「よし!明日頼んで、見せてもらって何か教えてもらおう」
とんでもないことを言っているヴィヴィアンヌだが、今の彼女に制止をかける人間はこの場にいなかった。ヴィヴィアンヌは明日が楽しみだとうきうきしながら、小屋の外に出ていく。彼女が上機嫌に歌う鼻歌が小屋の中にも届き、それを聞きながらオリヴィエは薄っすらと目を開いた。
「…た…っ、助かった…」
実は起きていたオリヴィエが冷や汗をかいていたことなど、ヴィヴィアンヌは知らなかった。一方オリヴィエも、まだ助かったとは到底言えない状況であることに、見られなかったことに気がいって気づいていなかった。
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