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三章 魔性の契約
Joker
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与えられた部屋に居たルイだったが、 落ち着かず、 ソロモンの寝室へ。
ソロモンに色々尋ねたい話が有った。
「ルイ……、 どうした? 眠れないか?」
上半身裸で出迎えるソロモン。
「きゃぁ!! ホントにJokerみたいな人ですね、 服ぐらい着て下さい!」
ソロモンはルイの慌てる姿に、
「Jokerとはなんだ、 トランプのババ抜きじゃあるまいし。 最悪なJoker扱いをするな。 大体お前、 人の寝室に来て何たる言いぐさだ。 まぁどうでも良い……とにかく部屋へ」
寝室に招いたルイをソファに座らせ尋ねる。
「赤ワインとブランデー、 どちらにする?」
ルイは一瞬躊躇い、 答えた。
「ワイン下さい……」
ワインをルイの前に置いて、 ソロモンはベッドに腰掛けた。
「で? 何か話あるんじゃないのか?」
セクシーなソロモンの上半身から目を逸らせながらルイは躊躇いがちに聞いて居た。
「まだ……、 今回探索対象のソロモン様の従兄弟の名前を……、 聞いていなかったし、 解らない話ばっかりで。 どうも、 横たわる根が深い様に思えて」
ソロモンは一瞬考え、 答えた。
「そう……だったな。 お前も名前やこの争いの背景を知る権利有ろう。 名前だが……、 ヨハン・ヘレナ。 ヴァンパイアだ。 幼い頃には同じ屋敷に居てな。 仲良く遊んだ……。だが、 我々にも派閥あり、 地位も眷族内で低い立場だったヨハンは……何かと、 批判される立場に有った。 戦もあったからヨハンは戦乱の中殆ど行方不明に近い状態で……禁断の魔法書と消えた。 サタン系の跡取りであると言う地位だけで魔法書を継承された私に
アイツを責める権利など……無いんだ。 ヴァンパイアであるベンジャミンは薄々……内情に気付いている様だ」
憂いを帯び、 いつにない程真剣に話すソロモン。
そんなソロモンにルイも真剣に聞いた
「その魔法書は……、 ソロモン様以外でも強力な魔力を使えるんですか?」
「ただ普通の人間なら使えない古い本でしかないが。
ヨハン……アレはヴァンパイアだ。 魔法書を奴が所持するだけで……今の私にない程強力な魔力があると思って
良いだろう……。 悪用したら大変だ。 阻止せんとな」
サタン系。
悪の権化かと思えたソロモンから意外な胸の内を聞いたルイ。
そこに何処か人の様な良心を感じた。。
「納得したか? 夜に又任務ある……。 お前は私と魔性の契約をしたのだ……。 動いて貰わんといけない。 ……そろそろ自室で寝ろ」
ルイは素直に頭を下げた。
「私……、 勘違いをしていた様で……。 ソロモン様やベンジャミンさん。 悪魔とか吸血鬼と言う怖い面ばかり強調されたイメージが定着していました。 これって、 やっぱり、 偏見です。 これじゃ一般人と思考変わらない。 ごめんなさい……」
今迄ベッドに腰掛けたソロモンがルイの目前に居る。
ソロモンはルイの頭にポンと掌を乗せ、
「何だ? 似合わないしおらしさじゃないか。 お前、 ご丁寧に二枚もババを抜いたんだからな。 今後どんな運命か知らんぞ、 私に抱かれるか、 ベンジャミンに血を吸われるか。 折角だ、 まず、 お前朝まで私のベッドで居るか? 眠らせないと思うがな、
お前の理性の中に眠る性をたっぷり目覚めさせてやろう、 ふふふ……」
「ちょっ、 変な方向に話を進めないで! ……前言撤回。 何でベッドになるんですか。 自室で寝ます」
ルイは照れ隠し半分でソロモンの寝室から出た後、 控室へ。
「Joker二枚! ……これじゃホントにトランプのババ抜きじゃないの!」
ドッと疲れと共に不思議な安堵感から、 控室で熟睡をした。
ソロモンに色々尋ねたい話が有った。
「ルイ……、 どうした? 眠れないか?」
上半身裸で出迎えるソロモン。
「きゃぁ!! ホントにJokerみたいな人ですね、 服ぐらい着て下さい!」
ソロモンはルイの慌てる姿に、
「Jokerとはなんだ、 トランプのババ抜きじゃあるまいし。 最悪なJoker扱いをするな。 大体お前、 人の寝室に来て何たる言いぐさだ。 まぁどうでも良い……とにかく部屋へ」
寝室に招いたルイをソファに座らせ尋ねる。
「赤ワインとブランデー、 どちらにする?」
ルイは一瞬躊躇い、 答えた。
「ワイン下さい……」
ワインをルイの前に置いて、 ソロモンはベッドに腰掛けた。
「で? 何か話あるんじゃないのか?」
セクシーなソロモンの上半身から目を逸らせながらルイは躊躇いがちに聞いて居た。
「まだ……、 今回探索対象のソロモン様の従兄弟の名前を……、 聞いていなかったし、 解らない話ばっかりで。 どうも、 横たわる根が深い様に思えて」
ソロモンは一瞬考え、 答えた。
「そう……だったな。 お前も名前やこの争いの背景を知る権利有ろう。 名前だが……、 ヨハン・ヘレナ。 ヴァンパイアだ。 幼い頃には同じ屋敷に居てな。 仲良く遊んだ……。だが、 我々にも派閥あり、 地位も眷族内で低い立場だったヨハンは……何かと、 批判される立場に有った。 戦もあったからヨハンは戦乱の中殆ど行方不明に近い状態で……禁断の魔法書と消えた。 サタン系の跡取りであると言う地位だけで魔法書を継承された私に
アイツを責める権利など……無いんだ。 ヴァンパイアであるベンジャミンは薄々……内情に気付いている様だ」
憂いを帯び、 いつにない程真剣に話すソロモン。
そんなソロモンにルイも真剣に聞いた
「その魔法書は……、 ソロモン様以外でも強力な魔力を使えるんですか?」
「ただ普通の人間なら使えない古い本でしかないが。
ヨハン……アレはヴァンパイアだ。 魔法書を奴が所持するだけで……今の私にない程強力な魔力があると思って
良いだろう……。 悪用したら大変だ。 阻止せんとな」
サタン系。
悪の権化かと思えたソロモンから意外な胸の内を聞いたルイ。
そこに何処か人の様な良心を感じた。。
「納得したか? 夜に又任務ある……。 お前は私と魔性の契約をしたのだ……。 動いて貰わんといけない。 ……そろそろ自室で寝ろ」
ルイは素直に頭を下げた。
「私……、 勘違いをしていた様で……。 ソロモン様やベンジャミンさん。 悪魔とか吸血鬼と言う怖い面ばかり強調されたイメージが定着していました。 これって、 やっぱり、 偏見です。 これじゃ一般人と思考変わらない。 ごめんなさい……」
今迄ベッドに腰掛けたソロモンがルイの目前に居る。
ソロモンはルイの頭にポンと掌を乗せ、
「何だ? 似合わないしおらしさじゃないか。 お前、 ご丁寧に二枚もババを抜いたんだからな。 今後どんな運命か知らんぞ、 私に抱かれるか、 ベンジャミンに血を吸われるか。 折角だ、 まず、 お前朝まで私のベッドで居るか? 眠らせないと思うがな、
お前の理性の中に眠る性をたっぷり目覚めさせてやろう、 ふふふ……」
「ちょっ、 変な方向に話を進めないで! ……前言撤回。 何でベッドになるんですか。 自室で寝ます」
ルイは照れ隠し半分でソロモンの寝室から出た後、 控室へ。
「Joker二枚! ……これじゃホントにトランプのババ抜きじゃないの!」
ドッと疲れと共に不思議な安堵感から、 控室で熟睡をした。
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