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6章
第65話 雑魚は俺に任せていろ
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俺はホブゴブリン相手に体勢を立て直した。
しかし拳と拳圧を食らって剣がボロボロになってしまった。
俺は使い物にならなくなった剣を使えないようにへし折り捨てると、武器庫の空間を発動し、左手で新しい剣を取り出した。
しかしこのままやっても勝てそうにない。
「エクレア、ホブゴブリンだぞ。行けるか?」
「行けるけど、他のゴブリンが邪魔だよ。それに太陽の聖剣を振り回したら天井は高いけど、焼けてみんなアウトだよ?」
「そうなるのか。厄介な代物だな……仕方ない」
ここは俺は新しい武器を作ることにした。
それを使って少しでも楽に倒す。
「とりあえずお前相手に本気出すのは癪だからな。かかって来いよ」
「舐めた口叩けるほど、余裕でいられるかぁ!」
ホブゴブリンは拳を振りかざした。
剣身で受け止めるも、全身に衝撃がもろに伝わって来て痛かった。
両手の手のひらの皮が擦り剥けてしまい、剣を握る手に力は伝わらない。
どうやら魔石を食ってかなりパワーアップしている。
これは普通に戦っても埒が明かない。面倒だが、俺とは相性が悪そうだ。
「仕方ないな。二刀流で行く!」
俺はフレイム=バーナーを取り出すと、一段階炎を燃やした。
するとパイプから煙が上がって、俺はフレイム=バーナーを叩きつける。
「今度は炎の剣か! 面白い、受けて立ってやる。そして食ってやる」
「黙ってろ」
俺は剣をちらつかせたがそれは囮だ。
背後に回り込むと、ホブゴブリンの頭目掛けてフレイム=バーナーを叩きつける。
しかしホブゴブリンはどれだけ魔石を食ったのか、ほとんどダメージはなかった。
「嘘だろ」
「その程度か!」
マズいと思って天井を使って回避する。
ホブゴブリンの左腕が飛んで来たが、ギリギリのところでかわした。
しかしこうも数が多くてしかもデカ物が立たれると面倒すぎるので、俺は諦めることにした。そう、諦めて他を蹴散らしてから相手をしてやることにした。
「エクレア、まずは雑魚を片付けるぞ」
「そんなことしなくてもいいよ。カイ君、この大きいゴブリンは私に任せて。今度はチャンとやるから」
「はっ?」
俺は耳を疑った。
しかしエクレアは俺に「このゴブリンの相手は任せて」と言ったように聞こえた。
だがそれはそれで好都合。エクレアなら相手にとって不足はない。
「わかった。代わりに雑魚は任せておけ」
「オッケー! じゃあさ、存分に暴れるためにそっちの手伝いはしないけどいいかな?」
「問題ない。こいつら如き無双してやる」
俺がそう宣言すると、ゴブリンたちは苛立って足踏みをした。
しかし俺がフレイム=バーナーを突きつけると、ゴブリンたちはビビってしまう。
「おい、そんなガキにビビってんじゃねえ。俺に食われたいのか!」
ホブゴブリンが恐怖で感化させた。
するとゴブリンたちは嫌々奮闘するが、俺には通じなかった。
その隙を見て俺の経験値もマックスまで溜まった。そこからゴブリン相手の剣を作ってやる。
「久々にやるか、《武具生成》!」
俺が右手で武器を作り出すと、それは細身の剣だった。
剣身の部分はなく、あるのは柄に取り付けられたボタンが1つだけ。
それを押し込むと光の剣が鋭く伸びて、名前が光剣とあまりにシンプルだった。
「名前シンプルだな。しかも軽い……エクレア、お前に貸す。使え」
俺はせっかく作った武器をエクレアに投げ渡した。
するとエクレアが軽く受け取り、ボタンを押し込んだ。
光の剣が伸びて、手首のスナップを利かせてまるで鉛筆を回すみたいに軽々と扱っている。一応あの剣も生物を切ることはできるのだが、気にしていないようだ。
「あはは。この剣凄いね!」
「どう凄いんだ?」
「どうって……カイ君の作る武器はどれもこれも一級品の業物だよ? どれだとか言い換えられないよ?」
そこで疑問を抱かれても俺が困る。
自分の作った武器に自信を無くしそうになったが、エクレアの言い分を気にしても仕方ない。
そもそも他人の意見を気にしているようでは物作りなんてできるわけがないはずだ。
「それじゃあ行くぞ。エクレア、開幕を告げろ」
「開幕を告げるって?」
「狼煙を上げろってことだ」
「狼煙?」
ここに来てどうして疑問を抱く。
俺は頭を悩ませるも、エクレアは自分で理解して《黄昏の陽射し》を展開した。
大きめの光が頭上に展開して、強烈な熱を生み出した。
ゴブリンたちは慌てふためき、俺に「これでいいよね?」と首を傾げた。
「それを放て」
「放つってどういうこと?」
「開幕を鳴らせ。お前なら分散できるだろ」
「分散……あっ、これだ!」
エクレアは光を分散させた。
しかしその光で何匹ものゴブリンが倒れ、魔石に変わる。
ホブゴブリンもダメージを食らったが、それを皮切りに俺は飛び出した。
しかし拳と拳圧を食らって剣がボロボロになってしまった。
俺は使い物にならなくなった剣を使えないようにへし折り捨てると、武器庫の空間を発動し、左手で新しい剣を取り出した。
しかしこのままやっても勝てそうにない。
「エクレア、ホブゴブリンだぞ。行けるか?」
「行けるけど、他のゴブリンが邪魔だよ。それに太陽の聖剣を振り回したら天井は高いけど、焼けてみんなアウトだよ?」
「そうなるのか。厄介な代物だな……仕方ない」
ここは俺は新しい武器を作ることにした。
それを使って少しでも楽に倒す。
「とりあえずお前相手に本気出すのは癪だからな。かかって来いよ」
「舐めた口叩けるほど、余裕でいられるかぁ!」
ホブゴブリンは拳を振りかざした。
剣身で受け止めるも、全身に衝撃がもろに伝わって来て痛かった。
両手の手のひらの皮が擦り剥けてしまい、剣を握る手に力は伝わらない。
どうやら魔石を食ってかなりパワーアップしている。
これは普通に戦っても埒が明かない。面倒だが、俺とは相性が悪そうだ。
「仕方ないな。二刀流で行く!」
俺はフレイム=バーナーを取り出すと、一段階炎を燃やした。
するとパイプから煙が上がって、俺はフレイム=バーナーを叩きつける。
「今度は炎の剣か! 面白い、受けて立ってやる。そして食ってやる」
「黙ってろ」
俺は剣をちらつかせたがそれは囮だ。
背後に回り込むと、ホブゴブリンの頭目掛けてフレイム=バーナーを叩きつける。
しかしホブゴブリンはどれだけ魔石を食ったのか、ほとんどダメージはなかった。
「嘘だろ」
「その程度か!」
マズいと思って天井を使って回避する。
ホブゴブリンの左腕が飛んで来たが、ギリギリのところでかわした。
しかしこうも数が多くてしかもデカ物が立たれると面倒すぎるので、俺は諦めることにした。そう、諦めて他を蹴散らしてから相手をしてやることにした。
「エクレア、まずは雑魚を片付けるぞ」
「そんなことしなくてもいいよ。カイ君、この大きいゴブリンは私に任せて。今度はチャンとやるから」
「はっ?」
俺は耳を疑った。
しかしエクレアは俺に「このゴブリンの相手は任せて」と言ったように聞こえた。
だがそれはそれで好都合。エクレアなら相手にとって不足はない。
「わかった。代わりに雑魚は任せておけ」
「オッケー! じゃあさ、存分に暴れるためにそっちの手伝いはしないけどいいかな?」
「問題ない。こいつら如き無双してやる」
俺がそう宣言すると、ゴブリンたちは苛立って足踏みをした。
しかし俺がフレイム=バーナーを突きつけると、ゴブリンたちはビビってしまう。
「おい、そんなガキにビビってんじゃねえ。俺に食われたいのか!」
ホブゴブリンが恐怖で感化させた。
するとゴブリンたちは嫌々奮闘するが、俺には通じなかった。
その隙を見て俺の経験値もマックスまで溜まった。そこからゴブリン相手の剣を作ってやる。
「久々にやるか、《武具生成》!」
俺が右手で武器を作り出すと、それは細身の剣だった。
剣身の部分はなく、あるのは柄に取り付けられたボタンが1つだけ。
それを押し込むと光の剣が鋭く伸びて、名前が光剣とあまりにシンプルだった。
「名前シンプルだな。しかも軽い……エクレア、お前に貸す。使え」
俺はせっかく作った武器をエクレアに投げ渡した。
するとエクレアが軽く受け取り、ボタンを押し込んだ。
光の剣が伸びて、手首のスナップを利かせてまるで鉛筆を回すみたいに軽々と扱っている。一応あの剣も生物を切ることはできるのだが、気にしていないようだ。
「あはは。この剣凄いね!」
「どう凄いんだ?」
「どうって……カイ君の作る武器はどれもこれも一級品の業物だよ? どれだとか言い換えられないよ?」
そこで疑問を抱かれても俺が困る。
自分の作った武器に自信を無くしそうになったが、エクレアの言い分を気にしても仕方ない。
そもそも他人の意見を気にしているようでは物作りなんてできるわけがないはずだ。
「それじゃあ行くぞ。エクレア、開幕を告げろ」
「開幕を告げるって?」
「狼煙を上げろってことだ」
「狼煙?」
ここに来てどうして疑問を抱く。
俺は頭を悩ませるも、エクレアは自分で理解して《黄昏の陽射し》を展開した。
大きめの光が頭上に展開して、強烈な熱を生み出した。
ゴブリンたちは慌てふためき、俺に「これでいいよね?」と首を傾げた。
「それを放て」
「放つってどういうこと?」
「開幕を鳴らせ。お前なら分散できるだろ」
「分散……あっ、これだ!」
エクレアは光を分散させた。
しかしその光で何匹ものゴブリンが倒れ、魔石に変わる。
ホブゴブリンもダメージを食らったが、それを皮切りに俺は飛び出した。
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