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閑話 手紙が届いた①(師匠サイド)

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 三人は数百年前から、いつも共に行動している。
 そのため、居住地も同じで、外界の人間が立ち入ることのできないような、神聖な場所にあった。

 その場所の中心。
 そこに彼女達の暮らす瓦な屋根の住居があった。

 そのポスト。
 そこには世界中、ありあらゆる場所から、直通で届くようになっている。
 そう、そこに届け出された一通の手紙。ファイはそれを拾い上げると、屋敷に戻ってきた。

「大変大変! 大変だよ!」
「如何したんですか、ファイ。そんなに慌てて」

 ファイは尻尾を弛ませていた。
 対する私とホズキは、薬膳の味がする鍋を食べます。

「手紙が届いたんだよ!」
「誰から? もし嫌な奴なら、余計に不味い飯が不味くなるから、ぶち殺す」
「こら、そんなこと言わないの。それで、ファイ。一体誰からですか?」
「天月からだよ!」

 それを聞くと私とホズキは目を丸くして立ち上がりました。
 それからファイが持っていた手紙を強引に奪うと、封を開封します。

「まさか天月から。珍しいですね」
「そうだよねー。全然手紙くれないもん」
「寂しい」

 私もクスッと笑ってしまいました。
 まさかホズキがこんなに悔しそうな顔をするなんて、思ってもみませんでしたからね。
 私も自然と尻尾を出してしまい、左右にゆさゆさ。

 手紙を取り出すと、綺麗な文字で綴ってありました。
 内容を最初から最後まで、一言一句読み解きます。高速です。それによると、

「ねー、なんて書いてあるの?」
「仲間ができたみたいです。それから私たちが送っている品が、役にたったみたいですね」

 手紙の内容は、最近あったことや、仲間が増えたこと。送ったアイテムが有効活用されたことだった。

「なんかいいねー。歯がゆいねー」
「うん。でも、パーティーメンバー、女の子みたい」
「優しくしてあげないと駄目ですよ。天月」

 三人は天月の実力を知っていた。
 何故なら、が、それをのは、だからだ。

 でも本人はそれを受け入れていた。
 いや、望んでいた。
 文句や不満もあっただろうが、それが今に伝わっている。

 だからこそ、甘やかしたくなる。

「そう言えばさ、今度魔法都市行くよね?」
「ええ。仕事でですが」
「そこで、何かお土産でも買っていったら? うーん、魔導具とか」

 魔導具。
 そのアイデアはかなり有りです。

 私はファイの言ったことを鵜呑みにして、便利そうな魔道具を送ることにしました。

「それにしてもこの文章だと、今まで送ってきたアイテム、全然使ってない」
「うーん。じゃあ合成鍋でも送ってみる?」
「それはかなりいいですね。ついでに買ってきますよ」
「「頼んだ」」

 私は二人に頼まれました。
 それにしても、パーティーですか。やはりいいですね、大切にしてあげてくださいよ、天月。
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