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第20章 絶望の帝国冬季大攻勢編
第11話 軍という巨大な歯車は回り続ける。
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・・11・・
同日
午後3時50分
ムィトゥーラウ・統合軍前線司令部
ココノエが退却中の三個軍のもとへ戻ってしばらく経った頃。
統合軍の総指揮官たるマーチスは右腕たるブリックを喪った悲しみに長い時間は暮れず、刻一刻と悪化する戦況報告を聞いて最善策は取れなくともベターな采配で戦線の破綻という最悪の結末を防ごうと頭脳を発揮していた。
とはいえこの月の初頭から始まった帝国軍の猛攻は激しく、膠着状態にまでは持ち込めておらず戦線整理と軍の再編成で精一杯だった。
この日の戦況は以下のようになっている。
【戦闘詳報~帝国軍の進出線~】
東方面:ムィトゥーラウまで一六〇キーラ
北東方面:ムィトゥーラウまで一四〇キーラ
北方面:ムィトゥーラウまで二〇〇キーラ
統合軍全体において、現在も遅滞防御を敢行。多数の戦死傷者を生じさせながらも、帝国軍の侵攻速度は低下しつつあり。
これは皮肉ながらも、帝国軍の侵攻により制圧地域が減少し友軍の密度が上昇した結果によるものである。また、全軍において魔石地雷の敷設など妨害工作を行った結果でもあり、兵站拠点を使用させない為に使い捨てしている成果も見られる。
【戦闘詳報~友軍損害~】
ドエニプラ方面:一個軍は絶望的。
ホルソフ方面:計二個軍。一個軍は退却完了。ホルソフにて遅滞防御敢行の一個軍の戦死傷者数は四割を越え壊滅判定。三割は捕虜になった可能性あり。残数三割は退却中の報告あり。
以上の結果により、統合軍全体の死傷者数は以下の通り。
推定戦死傷者数:約一三二〇〇〇。
推定被捕虜者数:約二五〇〇〇程度?
推定損害数:約一五六〇〇〇程度。
残存兵力:約九四〇〇〇〇
※ただし、現在ブカレシタ方面より後方予備一個軍が出立し間もなくオディッサへ到着。ブカレシタにはさらに二個軍の後方予備が存在するも、アルネセイラにおける事態につき一部が本国へ配置転換中。
※帝国軍の推定兵力は約一三五〇〇〇〇~一四〇〇〇〇〇。
このように統合軍は僅か半月で十万以上の将兵を失ってしまったのである。帝国軍と比較して予備戦力が豊富ではない統合軍にとっては大損害であり、広い戦線をカバーするには足りない兵力だと言っていい。さらにアルネセイラにおける事態が士気低下に拍車をかけていたのだから、帝国軍の侵攻速度を遅らせているマーチスの采配は見事と言っていいだろう。
しかし、問題はそれだけではない。第二戦線の南方植民地では着々と帝国軍が占領範囲を広げており、オディッサに停泊していた統合軍海軍は協商連合海軍壊滅によって制海権を奪われた当該地域の再奪取に多数の戦力を振り向けざるを得なかった。本国駐留の法国海軍だけではとても足りないからである。
統合軍の劣勢は明らかである。だが、ムィトゥーラウにいる将兵と今も前線で戦う将兵は決して諦めていなかった。
アカツキが一時的に指揮不能になっていたとしても。
もちろん、ムィトゥーラウの総司令部で矢継ぎ早に命令を送っており僅かばかりの休息をしていたマーチスも同じであった。
彼を気遣ってか、総司令官の執務室には誰もいなかった。部屋の外に護衛の兵士がいるくらいである。
「最前線にいる兵士達の努力もあり、戦線崩壊は防げている……。戦線整理に師団以上の再編成も終わりが見えてきた。これならばムィトゥーラウより約一〇〇キーラ地点で迎え撃つ位は出来るはずだ……。切り札としてオレ自身、召喚武器もある……。なんとか、目処は立つか……」
疲労している様が拭えない、目の下にクマがついているマーチスは煙草を吸いながら椅子に深く腰掛ける。ただでさえここ二週間は身も心も休めていないのに、今日に至ってはまだ夜も深い時間から今までずっと起きていたのだから無理もない。
「いかんな、思考が散らばる……」
マーチスは煙草を吸い終えて灰皿に押し付けて火を消すと、目頭を押さえていた。眠気眼を解すためだ。
統合軍全ての最終決定権を担うマーチスが行うべき軍務は多い。特に今のような戦況であれば余計に。一応当面の命令は全て行ったし、部下に休んでくださいと言われたからここにやってきたものの、だからといって体力と気力が回復しそうな気はしない。
やはりと言うべきか、彼もとある人物の事が気がかりだった。
その人物とは、無論アカツキの事である。
最初の報告を聞いた時は我が身を疑った。
アカツキ中将、錯乱により一時的に指揮不能。至急ムィトゥーラウへ搬送する。
一体何が起きたのか分からなかった。だがそれも退却中の三個軍で代理指揮を執る我が娘、リイナから入る詳報で掴めてきた。
曰く、急襲を受けた際に以前から軍議に上がっていたリシュカ・フィブラが現れた。
曰く、被害そのものは大きくはないもののアカツキの様子が明らかにおかしかった。
曰く、原因は不明だが平常のアカツキの姿は全くなくただ虚ろな瞳でうわ言のように何かを言うばかり。
この状況ではとても指揮出来ない上に退却中では様々な面でアカツキが足枷になりかねないし、もしまた急襲を受けたらという懸念を考えればムィトゥーラウへの搬送が適当。搬送の担当はココノエ達が行うから離陸から一時間もあれば到着出来る。
理由を聞かずに即決でムィトゥーラウへの搬送を許可した自分は正しかった。とアカツキの姿を目撃したマーチスは思った。
ココノエの重臣、実朝に抱えられたアカツキは報告通りの有様だったのだ。
これが、あのアカツキなのかと思えるほどに。
改革を振るい連合王国軍を今の姿に育てた彼が。
後身の育成も手掛けて精強な軍隊を作り上げた彼が。
常に戦場に立ち続け兵士を鼓舞し、作戦を立案。参謀本部だけではない。他国軍からも全幅の信頼を置かれているアカツキから遠くかけ離れた姿だった。まるで病人のようだったのだ。
今アカツキはムィトゥーラウの中心市街地から西にある、この地で最も安全である野戦病院の個室に寝かせてある。鎮静魔法も施したから、暫くは寝たままだろう。
アカツキの姿にマーチスですらこの動揺ぶりなのだ。参謀本部や各指揮官クラスはもっと大きい衝撃を受けたに違いない。にも関わらず心が折れていない彼等の様子を見て、マーチスはこれもアカツキの成した功績の賜物かと感じたが。
「ココノエ陛下から大体の経緯は聞いたが、アカツキは戦力に数えない方が良さそうだな……。欠けたピースが余りにも偉大すぎるが……」
マーチスは軍人である。だからこそ軍人として今のアカツキが役に立たないと冷静な判断を下す。しかしマーチスとて人である。自身の娘が愛する男、義理の息子がああなっては落ち着けるわけもなかった。そして次に湧くのが、ぶつけようのない怒り。
リシュカ・フィブラとやらが何をしでかしてくれたのか検討もつかないが、許せない。許す訳にはいかない。もしかしたら人の心に作用する魔法を用いたかもしれないからだ。
彼のこの予測は実際は的外れなのだが、情報が不足している現状ではそう思っても仕方ない推論と言えるが。
「代理指揮がリイナならば、ブリックが選んだ幕僚達なら大丈夫だろう。最大限航空支援は振り分けた。地上戦力も戦線の件もあるから合流出来るようにしてある。ブリックの奴、最後に一仕事しやがって……」
マーチスの心労が深いのは右腕を喪ったのもある。しかし死んだ者が帰ってこないのは戦争の常だし、彼が判断したのだからとやかくは言わない。
しかし、どうして生きて帰ろうとしなかったという言葉が思考が、マーチスの頭からは離れなかった。
「すまんな、ブリック……。アカツキを、リイナを、逃してくれて感謝する、ブリック……」
マーチスは天井を見つめる。
今は落ち込んでいる場合ではないと分かっているが、割り切れてはいなかった。
ブリックの死。アカツキの錯乱。欠けたピースを埋め合わせるにはどうすればいい。
纏まらない脳内回路がどうにも悪循環しようとしてくる。
「…………いかん。いかんな。今も娘が重責を担っているのに父がこうでは格好がつかん。それに娘だけではない。皆がへし折れそうな心にも関わらず踏ん張っているのだ。正気を保たねば……」
マーチスは両頬を叩く。眠気覚ましも兼ねて。
彼は再び姿勢を正すと煙草に火をつけて机に広げた地図を見つめる。
最悪の事態は脱しそうだ。自分でもよくここまでやれたと思う。だが、またいつ崖の底に落ちかねない事態になるか分からない。油断は出来ないのだ。
「まだ負けてはいない。致命的ではない。ならば、また勝ち取るまでだ」
マーチスは硬く決意する。
英雄不在に等しい状況であろうと関係ない。個人に重きを置かれるかつての軍ならともかく、今ここにあるのは現代的軍隊である。現にアカツキが今のようになっていても機能しているし、この件も予想していたのかもしれないがアカツキがそうさせた。
そもそも自分は統合軍全ての指揮官である。歳を重ねているが、時代に即した軍人という自覚もある。
総指揮官が弱音を吐くな。弱みを見せるな。降伏のその時まで心折れるな。指揮官たれ。例え祖国の首都が蹂躙されようとも。
軍という巨大な歯車を動かすマーチスは立ち上がると、休憩も早々に切り上げて司令室へと戻って行った。
同日
午後3時50分
ムィトゥーラウ・統合軍前線司令部
ココノエが退却中の三個軍のもとへ戻ってしばらく経った頃。
統合軍の総指揮官たるマーチスは右腕たるブリックを喪った悲しみに長い時間は暮れず、刻一刻と悪化する戦況報告を聞いて最善策は取れなくともベターな采配で戦線の破綻という最悪の結末を防ごうと頭脳を発揮していた。
とはいえこの月の初頭から始まった帝国軍の猛攻は激しく、膠着状態にまでは持ち込めておらず戦線整理と軍の再編成で精一杯だった。
この日の戦況は以下のようになっている。
【戦闘詳報~帝国軍の進出線~】
東方面:ムィトゥーラウまで一六〇キーラ
北東方面:ムィトゥーラウまで一四〇キーラ
北方面:ムィトゥーラウまで二〇〇キーラ
統合軍全体において、現在も遅滞防御を敢行。多数の戦死傷者を生じさせながらも、帝国軍の侵攻速度は低下しつつあり。
これは皮肉ながらも、帝国軍の侵攻により制圧地域が減少し友軍の密度が上昇した結果によるものである。また、全軍において魔石地雷の敷設など妨害工作を行った結果でもあり、兵站拠点を使用させない為に使い捨てしている成果も見られる。
【戦闘詳報~友軍損害~】
ドエニプラ方面:一個軍は絶望的。
ホルソフ方面:計二個軍。一個軍は退却完了。ホルソフにて遅滞防御敢行の一個軍の戦死傷者数は四割を越え壊滅判定。三割は捕虜になった可能性あり。残数三割は退却中の報告あり。
以上の結果により、統合軍全体の死傷者数は以下の通り。
推定戦死傷者数:約一三二〇〇〇。
推定被捕虜者数:約二五〇〇〇程度?
推定損害数:約一五六〇〇〇程度。
残存兵力:約九四〇〇〇〇
※ただし、現在ブカレシタ方面より後方予備一個軍が出立し間もなくオディッサへ到着。ブカレシタにはさらに二個軍の後方予備が存在するも、アルネセイラにおける事態につき一部が本国へ配置転換中。
※帝国軍の推定兵力は約一三五〇〇〇〇~一四〇〇〇〇〇。
このように統合軍は僅か半月で十万以上の将兵を失ってしまったのである。帝国軍と比較して予備戦力が豊富ではない統合軍にとっては大損害であり、広い戦線をカバーするには足りない兵力だと言っていい。さらにアルネセイラにおける事態が士気低下に拍車をかけていたのだから、帝国軍の侵攻速度を遅らせているマーチスの采配は見事と言っていいだろう。
しかし、問題はそれだけではない。第二戦線の南方植民地では着々と帝国軍が占領範囲を広げており、オディッサに停泊していた統合軍海軍は協商連合海軍壊滅によって制海権を奪われた当該地域の再奪取に多数の戦力を振り向けざるを得なかった。本国駐留の法国海軍だけではとても足りないからである。
統合軍の劣勢は明らかである。だが、ムィトゥーラウにいる将兵と今も前線で戦う将兵は決して諦めていなかった。
アカツキが一時的に指揮不能になっていたとしても。
もちろん、ムィトゥーラウの総司令部で矢継ぎ早に命令を送っており僅かばかりの休息をしていたマーチスも同じであった。
彼を気遣ってか、総司令官の執務室には誰もいなかった。部屋の外に護衛の兵士がいるくらいである。
「最前線にいる兵士達の努力もあり、戦線崩壊は防げている……。戦線整理に師団以上の再編成も終わりが見えてきた。これならばムィトゥーラウより約一〇〇キーラ地点で迎え撃つ位は出来るはずだ……。切り札としてオレ自身、召喚武器もある……。なんとか、目処は立つか……」
疲労している様が拭えない、目の下にクマがついているマーチスは煙草を吸いながら椅子に深く腰掛ける。ただでさえここ二週間は身も心も休めていないのに、今日に至ってはまだ夜も深い時間から今までずっと起きていたのだから無理もない。
「いかんな、思考が散らばる……」
マーチスは煙草を吸い終えて灰皿に押し付けて火を消すと、目頭を押さえていた。眠気眼を解すためだ。
統合軍全ての最終決定権を担うマーチスが行うべき軍務は多い。特に今のような戦況であれば余計に。一応当面の命令は全て行ったし、部下に休んでくださいと言われたからここにやってきたものの、だからといって体力と気力が回復しそうな気はしない。
やはりと言うべきか、彼もとある人物の事が気がかりだった。
その人物とは、無論アカツキの事である。
最初の報告を聞いた時は我が身を疑った。
アカツキ中将、錯乱により一時的に指揮不能。至急ムィトゥーラウへ搬送する。
一体何が起きたのか分からなかった。だがそれも退却中の三個軍で代理指揮を執る我が娘、リイナから入る詳報で掴めてきた。
曰く、急襲を受けた際に以前から軍議に上がっていたリシュカ・フィブラが現れた。
曰く、被害そのものは大きくはないもののアカツキの様子が明らかにおかしかった。
曰く、原因は不明だが平常のアカツキの姿は全くなくただ虚ろな瞳でうわ言のように何かを言うばかり。
この状況ではとても指揮出来ない上に退却中では様々な面でアカツキが足枷になりかねないし、もしまた急襲を受けたらという懸念を考えればムィトゥーラウへの搬送が適当。搬送の担当はココノエ達が行うから離陸から一時間もあれば到着出来る。
理由を聞かずに即決でムィトゥーラウへの搬送を許可した自分は正しかった。とアカツキの姿を目撃したマーチスは思った。
ココノエの重臣、実朝に抱えられたアカツキは報告通りの有様だったのだ。
これが、あのアカツキなのかと思えるほどに。
改革を振るい連合王国軍を今の姿に育てた彼が。
後身の育成も手掛けて精強な軍隊を作り上げた彼が。
常に戦場に立ち続け兵士を鼓舞し、作戦を立案。参謀本部だけではない。他国軍からも全幅の信頼を置かれているアカツキから遠くかけ離れた姿だった。まるで病人のようだったのだ。
今アカツキはムィトゥーラウの中心市街地から西にある、この地で最も安全である野戦病院の個室に寝かせてある。鎮静魔法も施したから、暫くは寝たままだろう。
アカツキの姿にマーチスですらこの動揺ぶりなのだ。参謀本部や各指揮官クラスはもっと大きい衝撃を受けたに違いない。にも関わらず心が折れていない彼等の様子を見て、マーチスはこれもアカツキの成した功績の賜物かと感じたが。
「ココノエ陛下から大体の経緯は聞いたが、アカツキは戦力に数えない方が良さそうだな……。欠けたピースが余りにも偉大すぎるが……」
マーチスは軍人である。だからこそ軍人として今のアカツキが役に立たないと冷静な判断を下す。しかしマーチスとて人である。自身の娘が愛する男、義理の息子がああなっては落ち着けるわけもなかった。そして次に湧くのが、ぶつけようのない怒り。
リシュカ・フィブラとやらが何をしでかしてくれたのか検討もつかないが、許せない。許す訳にはいかない。もしかしたら人の心に作用する魔法を用いたかもしれないからだ。
彼のこの予測は実際は的外れなのだが、情報が不足している現状ではそう思っても仕方ない推論と言えるが。
「代理指揮がリイナならば、ブリックが選んだ幕僚達なら大丈夫だろう。最大限航空支援は振り分けた。地上戦力も戦線の件もあるから合流出来るようにしてある。ブリックの奴、最後に一仕事しやがって……」
マーチスの心労が深いのは右腕を喪ったのもある。しかし死んだ者が帰ってこないのは戦争の常だし、彼が判断したのだからとやかくは言わない。
しかし、どうして生きて帰ろうとしなかったという言葉が思考が、マーチスの頭からは離れなかった。
「すまんな、ブリック……。アカツキを、リイナを、逃してくれて感謝する、ブリック……」
マーチスは天井を見つめる。
今は落ち込んでいる場合ではないと分かっているが、割り切れてはいなかった。
ブリックの死。アカツキの錯乱。欠けたピースを埋め合わせるにはどうすればいい。
纏まらない脳内回路がどうにも悪循環しようとしてくる。
「…………いかん。いかんな。今も娘が重責を担っているのに父がこうでは格好がつかん。それに娘だけではない。皆がへし折れそうな心にも関わらず踏ん張っているのだ。正気を保たねば……」
マーチスは両頬を叩く。眠気覚ましも兼ねて。
彼は再び姿勢を正すと煙草に火をつけて机に広げた地図を見つめる。
最悪の事態は脱しそうだ。自分でもよくここまでやれたと思う。だが、またいつ崖の底に落ちかねない事態になるか分からない。油断は出来ないのだ。
「まだ負けてはいない。致命的ではない。ならば、また勝ち取るまでだ」
マーチスは硬く決意する。
英雄不在に等しい状況であろうと関係ない。個人に重きを置かれるかつての軍ならともかく、今ここにあるのは現代的軍隊である。現にアカツキが今のようになっていても機能しているし、この件も予想していたのかもしれないがアカツキがそうさせた。
そもそも自分は統合軍全ての指揮官である。歳を重ねているが、時代に即した軍人という自覚もある。
総指揮官が弱音を吐くな。弱みを見せるな。降伏のその時まで心折れるな。指揮官たれ。例え祖国の首都が蹂躙されようとも。
軍という巨大な歯車を動かすマーチスは立ち上がると、休憩も早々に切り上げて司令室へと戻って行った。
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