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第18章 ドエニプラ攻防戦編
第12話 鬼神が如く戦場を舞うココノエ達
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同日
午前9時15分
増強連隊南部作戦ブロック付近
「龍型は小回りが効かぬし味方を巻き込む可能性がある。お主ら、このままの姿で行くぞ」
「御意」
ココノエは『ソズダーニア』が出現した地区へ実朝を始めとした一個分隊で向かっていた。
龍の姿ではなく、人型形態。ココノエの言うように龍の姿では巨大過ぎて死角を生みやすい――魔力探知があるとはいえ――し何より自身の攻撃で味方を巻き込みかねないというのは正確な判断である。
彼女らの駆ける速度はアカツキ達を凌駕する時速六〇キーラ以上。アカツキの前世で例えるのならば自動車程度の早さである。アレン中佐が全速で時速五〇キーラなのだが、彼女らにとって時速六〇キーラはまだ余裕がある速度だ。いかに光龍の身体能力が高いかが伺える。
ココノエ達が向かう方角からは周りに比べて一際大きな砲撃や法撃音が聞こえてきていた。激戦真っ只中なのだろう。
「実朝、戦況はどうじゃ」
「芳しくありません、陛下。改良型とやらに連合王国の精鋭方でも苦戦されているようです。もしかしますと……」
「情報から鑑みるに、妾の見立てと齟齬があるようじゃの。もしや『アジン』ではなくさらにその上か……?」
「だとすると未確認を相手にすることになりますね……」
「構わぬ。構わぬ。殺せば同じよ」
「アカツキ中将閣下のアレを乗り越えられて、陛下も随分と逞しくなられたようで」
「かかっ! あのような地獄の釜の中に比べれば、バケモノ風情造作もない。そなたらと同じように妾もこの姿で十全に戦えるよう叩き込まれておる」
「アカツキ中将閣下に感謝すれば良いのか、これは婿を迎えるに苦労しますね……」
「ん? 実朝、何か言うたか?」
「いえ、なんでも」
実朝の小さなぼやきはココノエには聞こえていなかったようで、しかし実朝の隣にいたココノエの側仕えの椿つばきの耳には入っていたらしい。彼女は苦笑いをしていた。
しかし、距離が近付けば二人の顔も引き締まる。
「見えてきたの。椿、距離は」
「約三五〇〇にございます、陛下」
「そなたら、近接魔法混合戦闘準備じゃ。おぞましきバケモノを屠るぞ」
『御意』
かつて、最前線の地に怯えていた彼女の姿はもう無い。あるのは作戦を遂行するというただ一つ。
ココノエは戦いに身を投じる上でアカツキから、このような言葉を掛けられていた。
(憎しみは戦いの原動力になる。じゃが、憎しみに飲まれるな。周りが見えなくなれば終わり。堕ちた先にあるのは真っ暗闇。憎しみの原動力は大切な人を守る為に使いこなせ、か。言い得て妙じゃな。)
ココノエは亡命の時も大切に持っていた光龍皇国の神器、極東刀の『光輪の剣』の柄を握りながら独りごちる。
ココノエは皇族に有りながら国を喪った者でもある。妖魔帝国への憎しみは先祖の地を取り戻したエルフ達と比較にならないほど強い。
だからこそアカツキは懸念していた。憎悪は戦いに身を投じる上では力になる。だが、憎悪に縛られれば却って枷になるし逆効果になると。
その言葉を受け取ったココノエは、アカツキからの言葉を肝に銘じていた。
とはいえ、である。目の前に今も友軍を殺そうとする敵がいれば怒りの炎は冷たく燃え上がる。
「距離、一五〇〇」
「抜刀じゃ。詠唱準備もしておけい」
『御意』
実朝が魔力探知と魔法無線装置から入る情報を総合して言った芳しくない戦況というのは間違いではなかった。
彼女達の視界に映ったのは、これまでに見た事のあるソズダーニアに比べると大きかった。報告では数は一〇とのことだが、今は八。つまりはあれからまだ二体しか数を減らせてないということになる。
対して既に友軍は負傷者が続出しており、戦死者も出ているようだった。
このままバケモノを放置しておけば確実に被害は拡大する。
ココノエは極めて冷静な思考回路で今まさに友軍の分隊に襲い掛かろうとしていたバケモノた狙いを定めた。
「陽の光、今ここにあり。龍皇たる我が命ずる。穢れを払い、呪を滅せよ。『天一式、呪滅光』」
ココノエが抜刀し光龍刀で輪を描くと、光龍皇国独特の魔法陣――西洋式のそれとは違い東洋式とでも言うべきか――が浮かび上がる。
瞬間、一筋の光線が魔法陣から放たれた。
「グォガ!?!?」
目の前の人間に集中していたソズダーニアは膨大は魔力を感じて咄嗟に回避しようとした。
しかし、気付くのが少し遅かった。急所こそ外れたものの、左腕は蒸発する。
「ほぅ、避けるか。流石はバケモノの改良型よの」
ココノエはソズダーニアが自身の法撃をすんでの所で避けた事に感心し、ほくそ笑む。
ソズダーニアは一度バックステップをし、援軍が来てくれたと分かった友軍からは歓声が上がる。
ただし誰なのかを知る者は少ない。彼女達が戦場にいる時は殆どが龍形態だからである。
「あれは誰だ……!?」
「あのバケモノの腕を一撃で吹き飛ばすなんて!」
「あの人は、あのお方は……!?」
「大尉、知っているんですか!?」
「あ、あぁ……。偶然だが見たことがある。あのお方は、光龍皇国の龍皇陛下、ココノエ陛下だ。我が国で例えるのならば、国王陛下のお立場にあたるお人だ」
「えっ」
「いつも空から援護してくださる!?」
「驚愕も分かるが今は目の前に集中しろ! まさか通信のあった援軍がココノエ陛下だとは思わなかったが今が好機! 部隊を立て直して討伐するぞ!」
『了解!』
増強連隊所属の将兵はココノエ達が人型形態で援軍に来たことに最初こそ驚いたものの、次からの判断は早かった。
すぐさま負傷者の後退と隊形を構築していく。
ココノエは満足気にその姿を一瞥すると、ソズダーニアに視線を移す。
「まずは手負いのからじゃな。椿、孝徳と正隆を率いて苦戦しておる十時方向へ向かえ」
「はっ。陛下、ご武運を」
「うむ。実朝、妾の背中は預ける。頼んだぞ?」
「御意。お任せ下さい」
実朝は頷くと、光龍刀の柄を握る手の力を強める。
「では、行くぞ」
ココノエは脚に力を入れ速度を増して進む。
狙いすました相手は先程左腕を蒸発させたソズダーニア。情報通り抵抗しようと闇属性魔法を詠唱しようとしていた。
「遅い」
だが、詠唱が終わる前にココノエは目の前にいた。
ソズダーニアの視界に最期にあったのは、三日月型に口角を歪める彼女の姿だった。
「死ねい」
まさに一刀両断であった。
神器たる『光輪の剣』は刀身に魔法付与可能な魔法剣である。その太刀は光の如く早く、断末魔をあげる暇すらなくソズダーニアは真っ二つになった。
「一つ。次、次は誰じゃ?」
残り七体。
ココノエはすぐさま目標を探す。
「二時方向。五〇〇先に二体います」
「ならば奴等じゃの。実朝、殺れるか?」
「お任せあれ。屠ってみせましょう」
「うむ」
目標を移したココノエと実朝は凄まじい速度で移動をすると、一個小隊が応戦しているソズダーニア二体を睨む。
「一体が間もなく法撃」
「実朝は障壁で友軍を守れ。妾はきゃつの首を刎ねる」
「はっ」
実朝は友軍の小隊へ、ココノエは法撃を放たんとするソズダーニアへ向かう。
「『ぶらっぐ、でず、じょっど』」
「魔法障壁用意! 何としてでも防げ!」
「間に合えぇぇ!!」
ソズダーニアが放った闇属性魔法『ブラック・デス・ショット』。
小隊目掛けて複数の黒球が飛来し、小隊の兵士達は応急でも構わないと魔法障壁を可能な限り展開しようとする。
そこに割って入ったのは、実朝だった。
「不要。俺が護ろう」
「え……?」
実朝が展開した魔法障壁は彼等と比較して強力だった。三枚の内一枚が全壊。もう一枚が半壊するものの、複数の黒球を受け切ったのである。
「あ、ありがとうございます……」
「礼は陛下へ。何かあれば援護を」
「へ? は、はっ!」
実朝の短い言葉にキョトンとする兵士達。とりあえず応答したが何が起きているかさっぱり見当がつかない。しかし彼等の疑問もすぐに解消された。
次の瞬間には先程闇属性魔法を放ったソズダーニアの前にココノエがいた。
「鈍いのぉ」
「グァ!?」
「散れ、異形」
「ガギャ――」
ココノエが跳躍すると、ソズダーニアの硬い皮膚を意図も容易く首から上を切断させる。文字通り一刎ねであった。
「もう一体」
「お供しましょう」
「うむ」
首が飛んだソズダーニアが絶命し地に伏した頃には、五〇メーラ先にいたもう一体に二人は方向転換していた。
改良型のソズダーニアには銃砲兵が持つ野砲じみた銃は持っていない。その分俊敏性には優れている。
バケモノは本能で危険を察知し、時間のかかる魔法詠唱より近接格闘戦を選択した。
「ほおう、妾に白兵戦で挑むか。面白い」
「陛下、程々に」
「くふ、分かっておる」
接近してきたソズダーニアと二人の距離はあっという間に詰まっていく。
「自分がバケモノの攻撃を受け止めます」
「ならば妾が仕留めよう」
二人が短くやり取りを交わすと、ソズダーニアは巨腕を振り下ろし実朝は構えた刀で見事に受け止めてみせた。
「く、中々力強いな……」
「よくやったぞ、実朝よ」
「ギャギ!?」
「三体目じゃ。――っと、そこから避けるとは骨のあるやつじゃの」
実朝が攻撃を受けた隙に命を断とうとしたココノエだが、寸前でソズダーニアは身をひるがえした上でバックステップをする。
着地したココノエは興味深そうな視線でバケモノ見つめた。
「ギ、ギゴ、ゴァ……」
「何を言うておるのかさっぱり分からぬ。後ずさっても見逃しはせぬがの」
ソズダーニアは僅かに残っている理性で察した。目の前にいる小娘にしか見えないココノエからほとばしる殺意と魔力。勝てる見込みは薄いだろうとも。
だが、退くことは洗脳化によって許されていない。
数俊だが、ココノエはバケモノの様子を見て推測していた。
「やはりこのバケモノはおかしいのう。以前の報告にあったモノより理性が若干存在するように思える。屠って感じたが、さらなる発展型かもしれぬの」
「発展型、ですか」
「うむ。今の間合いが証拠じゃろ。アジンの次型かもしれぬ」
ココノエの予測は一致していた。
シェーコフが送ったソズダーニアはアジンとは違う、『ソズダーニア・トゥバ』。つまり改二型と言っても差し支えのないソズダーニアである。
人類諸国統合軍の将兵はソズダーニアより強力であるイコール、アジン。と認識しているが答えとしては半分正解。半分不正解だった。
『ソズダーニア・トゥバ』はアジンが生み出されて以降研究を重ねていた帝国魔法研究所が開発したバケモノである。
素体は主に南方蛮族支配地域出身の者達。その中でも高く適合してしまったよりすぐりがトゥバなのである。
トゥバはアジンより当然戦闘力全般が優れており、理性も少しだがアジンより残っている。
唯一の欠点は銃砲兵で使用されている量産型やアジンクラスより少数しか生産できない所だろうか。故に重要な局面たるドエニプラにも一〇体しかいない。
もしこれが一般的な部隊ならば大隊クラスが全滅し、増強連隊も大きな苦戦を強いられるであろう。
しかし、である。『ソズダーニア・トゥバ』も相手が悪かった。
目の前にいるのはリシュカと比較しても遜色ない戦闘力と判断力を持つに至ったココノエと、亡命するまで生き残った上にアカツキの訓練を生き残りより強くなった部下達。
手応えのある敵たる『ソズダーニア・トゥバ』を前に、ココノエは微笑した。
「もし予測が当たっておるのならば、退屈はせずに済むじゃろうて。さぁ、バケモノよ。妾を屠ってみせよ。さぁ」
直前までと打って変わって一歩ずつ進めるココノエ。
トゥバ出現まで敗走していたものの、息を吹き返した帝国軍兵士達は加勢しようと試みるがトゥバをココノエ達に任せた増強連隊の兵士達が応戦しており近付けないどころか数を減らしている。
「殺らぬのならば、妾が殺るぞ?」
先に動いたのはココノエだった。
瞬きをすれば、彼女はもう眼前。さらには光龍刀による一閃。躱そうにも身体が追いつかずまず右腕が飛んだ。
「放て」
「ギャゴァァァァァ!!」
腕を切断されたと思いきや次は無属性の魔力波がバケモノを襲い、片脚がもげて行動の自由が奪われる。
「憐れなバケモノよ。せめてはよう楽にしてやろう」
そして、横断。
胴体が上下に別れ、バケモノは絶命した。
ココノエは『光輪の剣』を血振りする。
「残りは五体、か」
『陛下、椿でございます。苦戦中の友軍が接敵していたバケモノ二体を討伐致しました』
『よくやった。こちらは三体じゃ。残りは三体かの?』
『はっ。恐らくは。ただ、周辺の敵軍は敗走を再び始めたようです』
『勝負あり。のようじゃな。ご苦労じゃった。そちらは妾に合流せよ』
『御意』
椿と話すココノエは彼女達を労い、思念会話を終える。
戦果は上々。当初の予定に狂いは生じたものの、作戦は成功と言って差し支えが無かった。
友軍からは勝鬨の声が上がり、余裕のある部隊はトドメと言わんばかりに限定的だが追撃戦に移行していた。
「陛下、お見事でした」
「実朝、お主もの。乱入要素があったが、これで戦の期間は短く出来るじゃろ。いや、遅延を短縮出来たが正しいか」
「何はともあれ勝利に違いはございません。まずはアレン中佐と合流し、アカツキ中将閣下にも報告致しましょう」
「そうじゃの。これならば、アカツキも満足するじゃろて」
戦いに一区切りがついたことで、ココノエは一息ついた様子で言う。返り血を浴びている彼女に、祖国滅亡の頃の姿は無い。ただ、アカツキという名が出た時は年相応の顔つきになっていた。
「陛下」
「ん? どうした実朝」
「大変畏れながら、アカツキ中将閣下には奥方がいらっしゃいますゆえ」
「お主、大阿呆者か?!?! どうしたらそのような意味不明な発言が出てくるのじゃ?!?!」
「冗談にございます」
「冗談も大概にしてくれんかのぉ?!?!」
ココノエは顔を真っ赤にしてというよりかは、本当に何を言っているんだこの者はという反応だった。
実朝はココノエとの付き合いは長い。主君と従者の関係ではあるが、気心はある程度知れている。だからこそ言える冗談だった。
「まったく……。妾はアカツキにその手の感情は抱いておらぬ。あやつは命の恩人で、師であるだけじゃ。そもそも妾に他人の婿を寝取る趣味などない」
「で、ございますよね。恋する乙女といった様子ではありませんし」
「御伽噺ならともかく、妾も訓練とはいえ散々に罵倒された相手に恋心は抱かぬ……。被虐趣味もないしの。あやつはの、妾というより今は支配されし我が国にとっての英雄じゃ。それで良い」
「はっ。大変失礼致しました。ですが、陛下がいつもの様子に戻られて安心致しました」
「あぁ、なるほどの。感謝する、実朝」
「いえ、とんでもございません」
意識していたとはいえ、憎悪がチラついていないと言えば嘘になる。昔からの付き合いだからこそ、実朝は気を遣ってくれたのだろう。
ココノエは感謝の言葉をかけ、実朝は微笑む。
『シェーコフの庭荒らし作戦』は『ソズダーニア・トゥバ』の出現でひっくり返されかけたものの、ココノエ達の活躍もあって無事成功に終わった。
だがドエニプラへの包囲が完成されつつあり狭まってもなお、妖魔帝国軍は必死の抵抗を続けていくのであった。
午前9時15分
増強連隊南部作戦ブロック付近
「龍型は小回りが効かぬし味方を巻き込む可能性がある。お主ら、このままの姿で行くぞ」
「御意」
ココノエは『ソズダーニア』が出現した地区へ実朝を始めとした一個分隊で向かっていた。
龍の姿ではなく、人型形態。ココノエの言うように龍の姿では巨大過ぎて死角を生みやすい――魔力探知があるとはいえ――し何より自身の攻撃で味方を巻き込みかねないというのは正確な判断である。
彼女らの駆ける速度はアカツキ達を凌駕する時速六〇キーラ以上。アカツキの前世で例えるのならば自動車程度の早さである。アレン中佐が全速で時速五〇キーラなのだが、彼女らにとって時速六〇キーラはまだ余裕がある速度だ。いかに光龍の身体能力が高いかが伺える。
ココノエ達が向かう方角からは周りに比べて一際大きな砲撃や法撃音が聞こえてきていた。激戦真っ只中なのだろう。
「実朝、戦況はどうじゃ」
「芳しくありません、陛下。改良型とやらに連合王国の精鋭方でも苦戦されているようです。もしかしますと……」
「情報から鑑みるに、妾の見立てと齟齬があるようじゃの。もしや『アジン』ではなくさらにその上か……?」
「だとすると未確認を相手にすることになりますね……」
「構わぬ。構わぬ。殺せば同じよ」
「アカツキ中将閣下のアレを乗り越えられて、陛下も随分と逞しくなられたようで」
「かかっ! あのような地獄の釜の中に比べれば、バケモノ風情造作もない。そなたらと同じように妾もこの姿で十全に戦えるよう叩き込まれておる」
「アカツキ中将閣下に感謝すれば良いのか、これは婿を迎えるに苦労しますね……」
「ん? 実朝、何か言うたか?」
「いえ、なんでも」
実朝の小さなぼやきはココノエには聞こえていなかったようで、しかし実朝の隣にいたココノエの側仕えの椿つばきの耳には入っていたらしい。彼女は苦笑いをしていた。
しかし、距離が近付けば二人の顔も引き締まる。
「見えてきたの。椿、距離は」
「約三五〇〇にございます、陛下」
「そなたら、近接魔法混合戦闘準備じゃ。おぞましきバケモノを屠るぞ」
『御意』
かつて、最前線の地に怯えていた彼女の姿はもう無い。あるのは作戦を遂行するというただ一つ。
ココノエは戦いに身を投じる上でアカツキから、このような言葉を掛けられていた。
(憎しみは戦いの原動力になる。じゃが、憎しみに飲まれるな。周りが見えなくなれば終わり。堕ちた先にあるのは真っ暗闇。憎しみの原動力は大切な人を守る為に使いこなせ、か。言い得て妙じゃな。)
ココノエは亡命の時も大切に持っていた光龍皇国の神器、極東刀の『光輪の剣』の柄を握りながら独りごちる。
ココノエは皇族に有りながら国を喪った者でもある。妖魔帝国への憎しみは先祖の地を取り戻したエルフ達と比較にならないほど強い。
だからこそアカツキは懸念していた。憎悪は戦いに身を投じる上では力になる。だが、憎悪に縛られれば却って枷になるし逆効果になると。
その言葉を受け取ったココノエは、アカツキからの言葉を肝に銘じていた。
とはいえ、である。目の前に今も友軍を殺そうとする敵がいれば怒りの炎は冷たく燃え上がる。
「距離、一五〇〇」
「抜刀じゃ。詠唱準備もしておけい」
『御意』
実朝が魔力探知と魔法無線装置から入る情報を総合して言った芳しくない戦況というのは間違いではなかった。
彼女達の視界に映ったのは、これまでに見た事のあるソズダーニアに比べると大きかった。報告では数は一〇とのことだが、今は八。つまりはあれからまだ二体しか数を減らせてないということになる。
対して既に友軍は負傷者が続出しており、戦死者も出ているようだった。
このままバケモノを放置しておけば確実に被害は拡大する。
ココノエは極めて冷静な思考回路で今まさに友軍の分隊に襲い掛かろうとしていたバケモノた狙いを定めた。
「陽の光、今ここにあり。龍皇たる我が命ずる。穢れを払い、呪を滅せよ。『天一式、呪滅光』」
ココノエが抜刀し光龍刀で輪を描くと、光龍皇国独特の魔法陣――西洋式のそれとは違い東洋式とでも言うべきか――が浮かび上がる。
瞬間、一筋の光線が魔法陣から放たれた。
「グォガ!?!?」
目の前の人間に集中していたソズダーニアは膨大は魔力を感じて咄嗟に回避しようとした。
しかし、気付くのが少し遅かった。急所こそ外れたものの、左腕は蒸発する。
「ほぅ、避けるか。流石はバケモノの改良型よの」
ココノエはソズダーニアが自身の法撃をすんでの所で避けた事に感心し、ほくそ笑む。
ソズダーニアは一度バックステップをし、援軍が来てくれたと分かった友軍からは歓声が上がる。
ただし誰なのかを知る者は少ない。彼女達が戦場にいる時は殆どが龍形態だからである。
「あれは誰だ……!?」
「あのバケモノの腕を一撃で吹き飛ばすなんて!」
「あの人は、あのお方は……!?」
「大尉、知っているんですか!?」
「あ、あぁ……。偶然だが見たことがある。あのお方は、光龍皇国の龍皇陛下、ココノエ陛下だ。我が国で例えるのならば、国王陛下のお立場にあたるお人だ」
「えっ」
「いつも空から援護してくださる!?」
「驚愕も分かるが今は目の前に集中しろ! まさか通信のあった援軍がココノエ陛下だとは思わなかったが今が好機! 部隊を立て直して討伐するぞ!」
『了解!』
増強連隊所属の将兵はココノエ達が人型形態で援軍に来たことに最初こそ驚いたものの、次からの判断は早かった。
すぐさま負傷者の後退と隊形を構築していく。
ココノエは満足気にその姿を一瞥すると、ソズダーニアに視線を移す。
「まずは手負いのからじゃな。椿、孝徳と正隆を率いて苦戦しておる十時方向へ向かえ」
「はっ。陛下、ご武運を」
「うむ。実朝、妾の背中は預ける。頼んだぞ?」
「御意。お任せ下さい」
実朝は頷くと、光龍刀の柄を握る手の力を強める。
「では、行くぞ」
ココノエは脚に力を入れ速度を増して進む。
狙いすました相手は先程左腕を蒸発させたソズダーニア。情報通り抵抗しようと闇属性魔法を詠唱しようとしていた。
「遅い」
だが、詠唱が終わる前にココノエは目の前にいた。
ソズダーニアの視界に最期にあったのは、三日月型に口角を歪める彼女の姿だった。
「死ねい」
まさに一刀両断であった。
神器たる『光輪の剣』は刀身に魔法付与可能な魔法剣である。その太刀は光の如く早く、断末魔をあげる暇すらなくソズダーニアは真っ二つになった。
「一つ。次、次は誰じゃ?」
残り七体。
ココノエはすぐさま目標を探す。
「二時方向。五〇〇先に二体います」
「ならば奴等じゃの。実朝、殺れるか?」
「お任せあれ。屠ってみせましょう」
「うむ」
目標を移したココノエと実朝は凄まじい速度で移動をすると、一個小隊が応戦しているソズダーニア二体を睨む。
「一体が間もなく法撃」
「実朝は障壁で友軍を守れ。妾はきゃつの首を刎ねる」
「はっ」
実朝は友軍の小隊へ、ココノエは法撃を放たんとするソズダーニアへ向かう。
「『ぶらっぐ、でず、じょっど』」
「魔法障壁用意! 何としてでも防げ!」
「間に合えぇぇ!!」
ソズダーニアが放った闇属性魔法『ブラック・デス・ショット』。
小隊目掛けて複数の黒球が飛来し、小隊の兵士達は応急でも構わないと魔法障壁を可能な限り展開しようとする。
そこに割って入ったのは、実朝だった。
「不要。俺が護ろう」
「え……?」
実朝が展開した魔法障壁は彼等と比較して強力だった。三枚の内一枚が全壊。もう一枚が半壊するものの、複数の黒球を受け切ったのである。
「あ、ありがとうございます……」
「礼は陛下へ。何かあれば援護を」
「へ? は、はっ!」
実朝の短い言葉にキョトンとする兵士達。とりあえず応答したが何が起きているかさっぱり見当がつかない。しかし彼等の疑問もすぐに解消された。
次の瞬間には先程闇属性魔法を放ったソズダーニアの前にココノエがいた。
「鈍いのぉ」
「グァ!?」
「散れ、異形」
「ガギャ――」
ココノエが跳躍すると、ソズダーニアの硬い皮膚を意図も容易く首から上を切断させる。文字通り一刎ねであった。
「もう一体」
「お供しましょう」
「うむ」
首が飛んだソズダーニアが絶命し地に伏した頃には、五〇メーラ先にいたもう一体に二人は方向転換していた。
改良型のソズダーニアには銃砲兵が持つ野砲じみた銃は持っていない。その分俊敏性には優れている。
バケモノは本能で危険を察知し、時間のかかる魔法詠唱より近接格闘戦を選択した。
「ほおう、妾に白兵戦で挑むか。面白い」
「陛下、程々に」
「くふ、分かっておる」
接近してきたソズダーニアと二人の距離はあっという間に詰まっていく。
「自分がバケモノの攻撃を受け止めます」
「ならば妾が仕留めよう」
二人が短くやり取りを交わすと、ソズダーニアは巨腕を振り下ろし実朝は構えた刀で見事に受け止めてみせた。
「く、中々力強いな……」
「よくやったぞ、実朝よ」
「ギャギ!?」
「三体目じゃ。――っと、そこから避けるとは骨のあるやつじゃの」
実朝が攻撃を受けた隙に命を断とうとしたココノエだが、寸前でソズダーニアは身をひるがえした上でバックステップをする。
着地したココノエは興味深そうな視線でバケモノ見つめた。
「ギ、ギゴ、ゴァ……」
「何を言うておるのかさっぱり分からぬ。後ずさっても見逃しはせぬがの」
ソズダーニアは僅かに残っている理性で察した。目の前にいる小娘にしか見えないココノエからほとばしる殺意と魔力。勝てる見込みは薄いだろうとも。
だが、退くことは洗脳化によって許されていない。
数俊だが、ココノエはバケモノの様子を見て推測していた。
「やはりこのバケモノはおかしいのう。以前の報告にあったモノより理性が若干存在するように思える。屠って感じたが、さらなる発展型かもしれぬの」
「発展型、ですか」
「うむ。今の間合いが証拠じゃろ。アジンの次型かもしれぬ」
ココノエの予測は一致していた。
シェーコフが送ったソズダーニアはアジンとは違う、『ソズダーニア・トゥバ』。つまり改二型と言っても差し支えのないソズダーニアである。
人類諸国統合軍の将兵はソズダーニアより強力であるイコール、アジン。と認識しているが答えとしては半分正解。半分不正解だった。
『ソズダーニア・トゥバ』はアジンが生み出されて以降研究を重ねていた帝国魔法研究所が開発したバケモノである。
素体は主に南方蛮族支配地域出身の者達。その中でも高く適合してしまったよりすぐりがトゥバなのである。
トゥバはアジンより当然戦闘力全般が優れており、理性も少しだがアジンより残っている。
唯一の欠点は銃砲兵で使用されている量産型やアジンクラスより少数しか生産できない所だろうか。故に重要な局面たるドエニプラにも一〇体しかいない。
もしこれが一般的な部隊ならば大隊クラスが全滅し、増強連隊も大きな苦戦を強いられるであろう。
しかし、である。『ソズダーニア・トゥバ』も相手が悪かった。
目の前にいるのはリシュカと比較しても遜色ない戦闘力と判断力を持つに至ったココノエと、亡命するまで生き残った上にアカツキの訓練を生き残りより強くなった部下達。
手応えのある敵たる『ソズダーニア・トゥバ』を前に、ココノエは微笑した。
「もし予測が当たっておるのならば、退屈はせずに済むじゃろうて。さぁ、バケモノよ。妾を屠ってみせよ。さぁ」
直前までと打って変わって一歩ずつ進めるココノエ。
トゥバ出現まで敗走していたものの、息を吹き返した帝国軍兵士達は加勢しようと試みるがトゥバをココノエ達に任せた増強連隊の兵士達が応戦しており近付けないどころか数を減らしている。
「殺らぬのならば、妾が殺るぞ?」
先に動いたのはココノエだった。
瞬きをすれば、彼女はもう眼前。さらには光龍刀による一閃。躱そうにも身体が追いつかずまず右腕が飛んだ。
「放て」
「ギャゴァァァァァ!!」
腕を切断されたと思いきや次は無属性の魔力波がバケモノを襲い、片脚がもげて行動の自由が奪われる。
「憐れなバケモノよ。せめてはよう楽にしてやろう」
そして、横断。
胴体が上下に別れ、バケモノは絶命した。
ココノエは『光輪の剣』を血振りする。
「残りは五体、か」
『陛下、椿でございます。苦戦中の友軍が接敵していたバケモノ二体を討伐致しました』
『よくやった。こちらは三体じゃ。残りは三体かの?』
『はっ。恐らくは。ただ、周辺の敵軍は敗走を再び始めたようです』
『勝負あり。のようじゃな。ご苦労じゃった。そちらは妾に合流せよ』
『御意』
椿と話すココノエは彼女達を労い、思念会話を終える。
戦果は上々。当初の予定に狂いは生じたものの、作戦は成功と言って差し支えが無かった。
友軍からは勝鬨の声が上がり、余裕のある部隊はトドメと言わんばかりに限定的だが追撃戦に移行していた。
「陛下、お見事でした」
「実朝、お主もの。乱入要素があったが、これで戦の期間は短く出来るじゃろ。いや、遅延を短縮出来たが正しいか」
「何はともあれ勝利に違いはございません。まずはアレン中佐と合流し、アカツキ中将閣下にも報告致しましょう」
「そうじゃの。これならば、アカツキも満足するじゃろて」
戦いに一区切りがついたことで、ココノエは一息ついた様子で言う。返り血を浴びている彼女に、祖国滅亡の頃の姿は無い。ただ、アカツキという名が出た時は年相応の顔つきになっていた。
「陛下」
「ん? どうした実朝」
「大変畏れながら、アカツキ中将閣下には奥方がいらっしゃいますゆえ」
「お主、大阿呆者か?!?! どうしたらそのような意味不明な発言が出てくるのじゃ?!?!」
「冗談にございます」
「冗談も大概にしてくれんかのぉ?!?!」
ココノエは顔を真っ赤にしてというよりかは、本当に何を言っているんだこの者はという反応だった。
実朝はココノエとの付き合いは長い。主君と従者の関係ではあるが、気心はある程度知れている。だからこそ言える冗談だった。
「まったく……。妾はアカツキにその手の感情は抱いておらぬ。あやつは命の恩人で、師であるだけじゃ。そもそも妾に他人の婿を寝取る趣味などない」
「で、ございますよね。恋する乙女といった様子ではありませんし」
「御伽噺ならともかく、妾も訓練とはいえ散々に罵倒された相手に恋心は抱かぬ……。被虐趣味もないしの。あやつはの、妾というより今は支配されし我が国にとっての英雄じゃ。それで良い」
「はっ。大変失礼致しました。ですが、陛下がいつもの様子に戻られて安心致しました」
「あぁ、なるほどの。感謝する、実朝」
「いえ、とんでもございません」
意識していたとはいえ、憎悪がチラついていないと言えば嘘になる。昔からの付き合いだからこそ、実朝は気を遣ってくれたのだろう。
ココノエは感謝の言葉をかけ、実朝は微笑む。
『シェーコフの庭荒らし作戦』は『ソズダーニア・トゥバ』の出現でひっくり返されかけたものの、ココノエ達の活躍もあって無事成功に終わった。
だがドエニプラへの包囲が完成されつつあり狭まってもなお、妖魔帝国軍は必死の抵抗を続けていくのであった。
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