You Could Be Mine 【改訂版】

てらだりょう

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You Could Be Mine

-33-

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ホテルの18階。

クロークでふと。

初めてみのりさんを誘った時の事思い出す。

夜中にダメもとでメッセージしてみたら返事無くて。

まあ、深夜もいいとこだったけど。

なんて言って誘おうか朝まで考えて。

朝イチでランチの予約入れたのはいいけど。

客に電話すんのとかと全然違って、なんかすげえ緊張して。

みのりさんが教えてくれた番号、いっこずつ間違えねえ様にゆっくり押した。

発信押すのが怖くて。

出てくんなかったらどうしよう。

そう思って。でも電話の声可愛かった。

いっぱい聞いてたかったけど断られたりしたら嫌だったから。用件だけ言って切った。

だからホントに来てくれるがすげえドキドキして。

みのりさんがクロークにいるの見つけた時嬉しくてたまんなかった。

あの時はただみのりさんに会いたかっただけで。

あの日。みのりさんが来てくんなかったら俺どうしてただろう。

みのりさんが会ってくれるまで。

みのりさんの事追っかけてただろな。

もしかしたらしつこくし過ぎて嫌われてたかも。

嫌われても俺あきらめらんなかったろうな。

「ずっと断ってたらどうしてた?」

どうしてたかな。

どうしてもみのりさんが欲しくてたまんなくて。

俺のもんになって欲しくて。

「誘拐して監禁してたかも」

みのりさんは笑うけど。

俺多分、本気でやってたかもしんねえな。

そしたら俺今頃犯罪者だったな。

それでもみのりさんには優しくしてたと思うけど。

でもね。みのりさん。

ホントの事言ったら。

俺ん家閉じ込めといて外出したくねえ。

今でも。

時々。

思ってんだよ。

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