You Could Be Mine 【改訂版】

てらだりょう

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You Could Be Mine

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みのりさんと結婚する。

つったら。

母さんがめちゃくちゃ喜んだ。

みのりさんの事凄い可愛がってっからな。

問題は。

みのりさん家だよな。

会った事ねえしな。

そもそも俺、彼女の親に会うとか初めてだしな。

超緊張する。

「ねえ、みのりさん。ネクタイこれでいいかな」

「いんじゃない」

適当なみのりさん。

初対面で。

娘さんをください!

とか言えんのか、俺?

初めて行ったみのりさん家は。

普通の家で。

お父さんもお母さんも普通に優しそうで。

お母さんになんかいっぱい質問された。

よく覚えてねえけど。

お父さんはずっと黙ってっけど。娘はやらん!とか言われちゃうのかな。

「みのりさんをくださいっ」

頭下げたら。

「こんなん嫁にしていいんですか?」

へ?

「返品ききませんよ?」

ああ。

なんか。みのりさんは大事に育てられたんだろな。

お父さんもお母さんも良い人なんだな。

俺は子供ん時にオヤジと離れてもう顔も覚えてなくて。

母さんともあんま仲良くなくて。

家ってもんは寝るだけの場所で。

家庭とか家族とか。

あんまわかんねえんだけど。

みのりさんはこの家で。

お父さんとお母さんといっぱい笑って過ごしてきたんだろな。

だから今の。

俺の大好きなみのりさんがいるんだな。

俺もこんな風に。

みのりさんと自分の家作りたいな。

「一生返品しません」

って言ったら。

「されても受け取り拒否ですよ」

お父さんに言われた。

二階のみのりさんの部屋。

どんな感じなんだろ。

入ってみたら。

性格あらわれてる。仕事机の周り本だらけで、資料らしい書類がいっぱい。

「…少し片付けたら?」

言ったら。

「これでもどこになにがあるかわかってんやから。触んないで」

結婚したらとりあえず掃除は。

俺がしよ。

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