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第6章 東の果てのイシュタル

第150話:ミサキとレオナルド

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 確実に──捉えた。

 セクメトモードになった上で理性を失わない無敵な状態から、ツバサは容赦なく迦楼羅かるらよくを発動させると、ミサキを完全に手中へと収めた。

 見えない動きで拘束するように捕らえている。

 まるで時を止められたかのように硬直するミサキは手も足も出ず、頼みの綱である七支龍シタ獅子龍ミトゥムまで封じられていた。

 正確には──出現すると同時にツバサが潰している。

 どんな強大な力であろうと、出掛かりから全力を出せるはずもない。

 力として膨れ上がる前に見逃さず叩き潰しているのだ。

「王手飛車角取り……ってとこだな」

 将棋でそんな手はまずない。いいところ王手飛車取りか王手角取り、どちらも取れる状況に追い込む、いわゆる“両取り”が現実的にある手だ。

 しかし、ミサキにはもう出せる駒がない。

 歩から香車に桂馬、銀将金将に至るまでの技は封じたし、飛車角行に値する2匹の気で練られた龍も無力化、本人まで動きを封じられて身動き取れず。

 それでも──ミサキは抗おうとしていた。

 何とかして迦楼羅翼から抜け出そうと暴れて、みっともないくらいジタバタしてでも、ツバサから繰り出される敗北の一手を避けようとする。

 この潔くない態度・・・・・・──実に好ましい。

 人間、わずかな可能性があるならトコトン足掻あがくべきだ。

 負けを認めず、勝つために藻掻もがき続ける。

 愛する生徒の諦めの悪さに敬意を表して、ツバサはもうひとつ編み出しておいた奥義でトドメを刺してやろうと思った。とっておきの隠し球だ。

「終わりだ…………ッ!?」

「──この真なる世界ファンタジアを統べる大君がお説教をかますッ!」

 この戦いに終止符を打つべく新必殺技を披露しようとした矢先、観客席からミロの怒声が聞こえてきて、ツバサは思わずビクリと震えてしまった。

 明らかに怒っているから尚更だ。

 振り返るよりも早く──ミロの過大能力オーバードゥーイングが発動する。

「いいかげんにさらせ! このバトル野郎どもッ!」

 ミロの“世界を命じたままに書き換える”過大能力が発動すると、怒られたツバサとミサキに効果を及ぼし、戦うための技能スキルをすべて封じられた。

 動けないように凄まじい重圧プレッシャーまでかけられる。

 ツバサはセクメトモードさえ強制的に終了させられると、飛行系技能で宙に浮くことしか許されなくなった。ミサキも同様である。

 怠さに支配された身体で、ゆっくり観客席に振り向く。

 そこにはミロスセイバーの切っ先をツバサたちに向け、眉も肩も怒らせているミロが立っていた。こちらの視線に気付いたミロは吠える。

「落ち着いた、格闘バカども!? じゃあ後ろを見なさーい!」

 言われて、ツバサとミサキは背後へと振り向く。

 そこに──全長300mはあろうかという次元の裂け目・・・・・・があった。

「「なっ……なんじゃこりゃああああああああああああぁぁぁーーーッ!?」」

 ツバサとミサキは声まで揃えて叫ぶ。

「本当に気付いてなかったの!? バトル中毒も大概たいがいにしなよ!?」

 アホの子に思いっきり呆れられてしまった。

 引き続きミロは怒鳴り声を上げ続け、「どーしてこーなった」かの理由をアホにも理解できるようにわかりやすく説明してくれた。

「ツバサさんとミサキちゃんが夢中でバトって、2人の限界バトルが次元の壁みたいなものまで溶かしちゃったから、その薄くなった次元の壁を引き裂いて、新しい蕃神ばんしんがこっちの世界に攻め込んできたんだよーッ!」

「なに……新しい蕃神だと?」

 ツバサはキョロキョロと周囲を見渡す。

「話にあった別次元からやって来る侵略者ですか……ッ!?」

 つられてミサキも強大な敵を探す。

 しかし、それらしき怪物の姿は見当たらない。

「とっくの昔にアンタたちが倒しちゃったのよッ! 乱入してきた挑戦者をコケにするみたいに、『邪魔だボケ!』ってスナック感覚であっさりと!」

 ミロは呆れるのを通り越して、罵声じみたツッコミを入れてきた。

 言われてみれば……そんな記憶があるようなないような?

 ミサキの顔色も窺ってみれば、「そういえば戦闘中、視界の隅に変なのがいたような気がする……」みたいな顔でウンウンと唸っていた。

 ツバサはバツの悪い顔で愛想笑いを浮かべて誤魔化すことにした。

「あー、まー、なんだ……結果オーライってことで」
「ツバサさんがキャラ的にそういうこと言っちゃダメでしょ!?」

 そういう脳天気キャラはアタシの仕事ー! とミロは憤慨ふんがいしている。

 ミロが怒っているのは、それだけではない。

 海が干上がり、海底が荒れ地と化し──環境が激変している。

 ツバサとミサキ、2人の女神が争った結果だ。

「地母神がこの所業はないでしょーよ? 自然を司る神様が我を忘れて暴れまくって、その自然をメチャクチャにしちゃあかんでしょーよ!?」

 今回ばかりはミロの言い分が正しい。反論の余地がない。

 すまん……ツバサは詫びるしかなかった。

「謝る、ちゃんとこの通り、謝るから……夢中になったのは悪かった。自然もちゃんと元通りに直すから……それも大事だが」

 これだ──とツバサ次元の裂け目を親指で指した。

「ミロ、おまえの過大能力オーバードゥーイングで塞いでくれ」

 他の蕃神が攻めてきてもヤバイしな、とツバサは念押しした。

 ミロの過大能力──【真なる世界にファンタジア覇を唱える大君・オーバーロード】。

 ミロが思い描くままに真なる世界ファンタジアを書き換える、世界改変能力。

 ただし、漫画やアニメのヒーローの如く、改変する内容をミロが声高らかに唱えなければならない。“覇を唱える”はここに引っ掛かるのだろう。

 ミロの過大能力オーバードゥーイングでなければ、この裂け目は塞げない。

 世界を、自然を、森羅万象を操れる大地母神の能力を持つツバサでも、この一点においてはミロに敵わないのだ。

「まさに亭主関白時代!」

 ミロは両手に腰を当てて偉そうに胸を張る。

「誰が亭主だよ、おまえなんかアホ娘で十分だ」

 いいからやってくれ、とツバサは早く仕事をするよう急かした。

 はーい♪ と返事だけはいいミロは、観客席から飛び出すとまっしぐらにツバサに抱きつこうと向かってくる。次元の裂け目を塞ぐ前にツバサの胸を味わおうとしているのだろう。顔にデカデカと書いてある。

 向かってくる途中、ミロの表情に変化があった。

 最初は喜々とした笑顔だったのだが、途中で「あれ?」となり、やがて真面目な顔になったかと思うと、意外そうな顔でツバサの前にやってきた。

 それでも一応、ツバサに抱きついて胸の谷間に顔を埋める。

 乳房の谷間の中でミロはボソリと呟いた。

「アタシの出番──多分、ない」
「なんだと? それはどういう意味……!?」

 ミロの言葉に疑問符が浮かんだところで、莫大な力の胎動に気付いた。

 振り返ると──ミサキから途轍とてつもない気の充満じゅうまんを感じる。

 既にミロからの能力をセーブする制約は取り除かれているが、だとしてもミサキから噴き上がる気の力は説明がつかない。

 どこか遠い目をしたミサキは自ら発する気を吹き荒れさせ、紫の長い髪をはためかせ、宙に浮いたまま次元の裂け目を見据えていた。

「オレが…………塞いでみます・・・・・・

 ミサキの右手がゆっくり上がり、広げられた掌が差し向けられる。

「次元の裂け目よ──閉じろ・・・

 ミサキが呟いた瞬間、彼から表現しがたい波動がほとばしった。

 まるで世界を塗り替えるような、誤った部分を根底から創り直すような、不思議な波動だ。誰もが感じ取れるタイプの力ではない。

 もっと異質な──神族ですら携われない超常的な領域。

 ツバサはこの波動に覚えがあった。

 それも何度も身近なところから…………?

「……あ、そうか」

 ツバサは胸元に顔を埋めるミロへと目をやった。

 ミロは胸の谷間に顔を預けて、ゴロゴロと猫のように喉を鳴らしている。大方、「ミサキちゃんに任せたー」と緊張が解けてしまったのだろう。

 そう──これ・・はミロの過大能力オーバードゥーイングと同質のものだ。

 世界の在り方を書き換える能力。

 もはや世界というより、世界を支える次元から創り直してしまう能力と言えるかも知れない。他に類を見ない、特殊すぎる全知全能の能力だ。

「いたよ、ここ・・に──アタシのお仲間が」

 ツバサのおっぱいに甘えるミロは、親近感のある瞳でミサキを見守っていた。

「ミサキ君、いくつの過大能力を持ってるんだ……?」

 ツバサはミロの頭を撫でつつミサキの様子を見守りながら、彼が所有するであろう過大能力について洞察を働かせていた。

 恐らく──彼が持っている過大能力オーバードゥーイングは3つ。

 その内2つはツバサの過大能力とよく似ていると推測できる。

 ひとつは身体能力を極限を超えて強化するもの。
 ──ただし、ツバサほどの融通性ゆうづうせいを備えていない。

 ひとつは自然(龍脈や気の力)の大元おおもととなれるもの。
 ──ただし、ツバサのように大自然すべてを操れるわけではない。

 言い方は悪いが、この2つの過大能力はツバサのものをデチューン・・・・・させたようなものだ。あるいは成長途上なのかも知れない。

 そして3つめ――世界を書き換える能力。

 ミロのそれとよく似た能力を発動させたミサキの手によって、蕃神にこじ開けられた次元の裂け目が端から少しずつ閉じていく。

 しかし、思った以上に時間が掛かる。

 ミロなら倍の速さで裂け目を閉じられるはずだ。

 また、ミサキへの負担もミロの比ではない。

 滝のような汗を流して、伸ばした手も震えており、口元に力が入っていることから歯も食いしばっているのだろう。

 ミロと似たこの能力も──やはりデチューンなのか?

 ツバサとミロ、2人分の過大能力を1人でミサキは宿している。

 だとしたら──彼の身に余る力なのでは?

 本来ならツバサやミロと同等の力を発揮できるのかも知れないが、まだ彼が未熟ゆえか、それとも育ちきってないゆえか発展途上のようだ。

 ツバサの第六感は、そう訴えてきた。

   ~~~~~~~~~~~~

 ヘトヘトに疲れながらも、ミサキはやり遂げた。

 次元の裂け目はほぼ塞がっており、わずかに空間に陽炎のような揺らぎが残っているだけだ。後は放っておいても自然に治りそうである。

 それでも能力の発動を続けていたミサキだが──。

「……っておい、ミサキ君ッ!?」
「ミサキちゃん!? やっぱり無理してたんじゃん!?」

 ツバサとミロは同時に声を上げた。

 次元の裂け目を塞ぎ終えたミサキの身体がグラリ、と揺れたと思えば、そのまま飛行系技能も使えなくなり、重力に従って落ち始めたのだ。

 見れば意識を失いかけており、表情も朦朧もうろうとしている。

 そこに──凶事が畳み掛ける。

 まだ完全に塞ぎきっていない次元の裂け目を突き破り、先端に円錐型のかぎ爪を備えた極太の触手が飛び出してきたのだ。

 もう一匹潜んでいたのか!? などと驚き叫ぶ暇もなかった。

 その触手は次元の裂け目を再び開こうとはしない。

 代わりに、先ほど消滅させられた肥満体の巨人みたいな蕃神の仇を討つべく、気を失いかけて落ちていくミサキを狙い澄ましていた。

 完全に虚を突かれた──ツバサもミロも出遅れる。

 そして、極太の触手は餓えた大蛇の如きスピードで、そのかぎ爪をミサキへと走らせる。ツバサやミロは動き出すも、触手の方が少し早い。

 間に合わない! と戦慄せんりつに震えた直後──。



 ゴォ……………………ン、と晩鐘ばんしょうにも似た音が鳴り響いた。



 音が聞こえたと思った次の瞬間には、極太の触手が縫い止められていた。

 合計108本もの野太いくい

 それらの杭が触手を空間に縫い止めていた。ご丁寧にも、一番太い円柱みたいな杭は、ミサキを狙っていたかぎ爪を真正面から突き砕いている。

 杭は気を凝らして形成されたものだ。

 赤熱化するほど熱せられており、食い込んだ触手を焼け焦がしている。

俺の弟子・・・・に──手を出すな」

 最期に放った円柱型の巨大な杭を掲げたポーズで、落ちかけていたミサキを抱きかかえたまま、レオナルドは険しい表情で言い放った。

 その猛々しい有り様は、まるで忠誠を誓った姫を守る黒騎士の如くだ。

「燃え落ちろ──焦熱杭ヒート・パイル

 レオナルドが命じると、食い込んだ気の杭が発火する。

 ひとつの杭が爆発すると連鎖的に爆ぜていき、最終的には大爆発を引き起こして触手を跡形もなく消し飛ばしてしまった。

 ぶるり──とツバサは武者震いを覚えた。

 遠い実況席にいたはずのレオナルド。

 いつミサキの元へ駆けつけたのか? 誰にもわからない。それは即ち、この場にいたツバサたちの知覚を超える速度だということだ。

 そして、気の杭パイルを発射した音は1回しか聞こえなかった。

 ミサキの危機に時間も空間も飛び越えるほどの速さで駆けつけ、発射音が一度にしか聞こえない速射にして連射で、108本もの気の杭パイルを放って触手を縫い止め、それから気を失ったミサキを優しく抱き留めたのだ。

 一瞬ではあるものの、ツバサをも出し抜いたレオナルドの動き。

 この男も強くなっている──研鑽けんさんを忘れていない。

 楽しみが増えたな、とツバサは内心ほくそ笑んだ。

「…………師匠?」

 レオナルドの腕の中、気を失いかけていたミサキが抱き留められた拍子に目を覚ましたらしい。だが、その瞳は虚ろで視線が定まっていない。

 その言葉にレオナルドはハッと我に返る。

 ダンディな表情から一転、レオナルドは間抜けな顔で「やってしまった……」と言いたげに脂汗をたらりと流していた。

「あの馬鹿……せっかくつき合ってやったのに……」

 ツバサはレオナルドの失敗に、片手で顔を覆って毒突いた。 

 自分でバラしていれば世話はない。

 俺の弟子──その一言がミサキの耳に届いてしまった。

 ミサキは勘のいい子だ。

 もうレオナルドの正体に気付いている。

「ミサキ君、これはだな……その、言葉の綾というか何というか……」

 しどろもどろに弁解しようとするレオナルド。彼の腕に抱かれたまま、ミサキは焦点の合わぬ顔で師匠と思しき男を見つめている。

「師匠……なんですよね……? 獅子翁ししおう……師匠」

 縋るようなミサキの声に、レオナルドは罪悪感を覚えていることだろう。

 もう誤魔化しきれない──そう悟ったようだ。

 レオナルドは固く瞼を閉じると、顔の形が変わりそうなくらい眉間に皺を寄せて歯噛みしており、心の底から謝罪するように頷いた。

「……………………そうだ、すまない。今まであざむい──」



「良かった──やっと、会えた」



 罵詈雑言ばりぞうごんの嵐が飛んでくる、と思っていたのだろう。

 どうして弟子の自分を置いていったのか? 何も言わずに断りすらなく消えてしまったのか? せめて一言、別れの言葉だけでも告げてくれなかったのか?

 どれだけ心配したか──積年せきねんの想いを吐き出される。

 恨み言のような文句が飛んでくると思い込んでいたレオナルドは、嬉し涙で安堵の笑顔を浮かべるミサキに面食らった様子である。

「オレ、心配で心配で……あんなに強い師匠が、死ぬはずないけど、本当におじいさんだと思ってたから、ツバサさんに師匠の事情とか、色々聞くまで……ずっと、怖くて……師匠が、死んじゃったかと……」

 死に別れること──先立たれることを心配していたのだ。

 ミサキは父親の顔を知らずに育ったという。

 だからなのか、ネット上の付き合いだけとはいえ、自分にあれこれ世話を焼いてくれる獅子翁のことを父親のように慕っていたらしい。

 マリナは母を知らないため、ツバサに理想の母親像を託していた。
 結果、あの通りのマザコンである。

 ミサキはその逆、理想の父親像を獅子翁レオナルドに仮託していたのだ。
 即ち、ファザコンである。

 置いていかれて悲しい思いはしたけれど、それを恨んだり怒ったりすることはなかったようだ。むしろ、会えない寂しさを募らせていたらしい。

 ミサキはまだ力が戻っていない。

 うつろな瞳のまま、何かを求めるように手を伸ばす。

 夢現ゆめうつつのまま、ミサキは思いの丈を打ち明けていく。意識がはっきりしている時は口にしづらい、秘めた想いを話しているのかも知れない。

「オレ……師匠が……『この世界に骨を埋めてもいい』と、思えるような……そんな世界にしたくて……頑張って……きて……」

 レオナルドはミサキの手を強く握り締めた。

「ああ、わかる……わかっているともッ! 君の努力は、ミサキ君の戦ってきた姿は……この眼で、しっかと見てきた……ッ!」

 すまない、心配かけて、すまない、悲しい思いをさせて──。

 ミサキの手を握り締めたまま、レオナルドは幾度となく謝罪の言葉を繰り返している。つむった両眼からは止め処なく涙がこぼれ落ちる。

 熱い涙が頬にかかると、ミサキは安心した顔で瞳を閉じた。

 気を失ったミサキを抱き上げ、その手を握り締めてレオナルドは泣き続けた。

 気付けば、次元の裂け目は完全に閉じている。

 一部始終を見守っていたツバサとミロ。

 ミロはいつになく神妙な顔になると、何も言わずツバサに抱きついた。先程まではおっぱいの感触を楽しんでいたが今は違う。

 身体を密着させるように、ツバサの全身を味わうように抱きついていた。

 頭も撫でてほしいのか、ちょうどいい位置に顔を配置している。

「どうした、ミロ……?」

 ツバサはミロの意図を察して、柔らかく頭を撫でてやる。

 こちらの手の動きに合わせるように軽く頭を動かしながら、ミロはゴニョゴニョと口の中で小さく呟き、それから困ったような口調でこう言った。



「やっぱり、ああいうのは……なんか身につまされる・・・・・・・


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